日本のスタジオでレッスンを回しながら、「このまま同じ毎日を続けていいのかな」とふと考えたことはありませんか。
ピラティスは世界共通のメソッドだからこそ、海外で指導するという選択肢が現実的に存在します。
とはいえ、いざ調べ始めると「ワーホリビザで指導していいの?」「日本で取った資格は通用するの?」「英語はどのくらい必要?」と、分からないことばかりだと思います。
実際、海外のスタジオで働いている日本人インストラクターの多くは、ワーキングホリデーからキャリアをスタートさせています。
この記事では、ワーホリでピラティスを仕事にする3つのルート、国ごとの働きやすさ、必要な資格と英語力、収入の目安、求人の探し方までを順番に整理しました。
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目次
ワーホリでピラティスの仕事はできる?3つのルート

最初に、いちばん知りたい部分から結論をお伝えします。
そのうえで、目指し方が3つに分かれることを押さえておくと、この先の情報が整理しやすくなります。
ルート1:日本で資格を取ってから渡航する
すでに指導経験がある方や、渡航まで1年ほど時間がある方に向いたルートです。
国際的に知られた団体の資格を日本で取り切り、指導実績を積んだ状態で現地のオーディションに臨みます。
渡航後すぐに求人へ応募できるため、限られた1年を無駄にしにくいのが強みです。
この進め方の強み
・渡航後すぐに求人へ応募できる
・指導本数などの実績を数字で示せる
気をつけたい点
・資格取得に半年〜1年かかる
・費用が渡航前にまとまって必要になる
ルート2:ワーホリ中に現地で資格を取る
いわゆる「ピラティス留学」に近い形です。
英語で作られたメソッドを英語のまま学べること、現地のインストラクターとつながりができることが大きな魅力です。
ただし、ワーホリビザには学校へ通える期間の上限があるため、コースの修業期間とビザ条件をセットで確認しておく必要があります。
この進め方の強み
・英語で作られたメソッドを英語のまま学べる
・同期や講師と現地で人脈ができる
気をつけたい点
・就学できる期間に上限がある
・コース費用と生活費で貯金が減りやすい
ルート3:別の仕事で生活を作りながらスタジオを目指す
渡航直後からカフェや日本食レストランなどで生活費を確保し、英語に慣れながらスタジオの受付やアシスタントの求人を狙う進め方です。
遠回りに見えますが、実際にはこのルートから指導の枠をもらう人が少なくありません。
生活が安定しているぶん、焦らずオーディションの準備ができます。
この進め方の強み
・貯金が少なめでも渡航に踏み出せる
・生活が安定してから指導を狙える
気をつけたい点
・指導の枠にたどり着く前に1年が終わることも
・語学と仕事探しを並行する体力がいる
費用は渡航費・ビザ代・保険・当面の生活費・資格コース費用を含めた目安です。国・時期・為替・コースの種類によって変動します。
ここまでをひとことで
ワーホリでピラティスを教えることは制度上できます。問われるのはビザではなく「資格・英語・実績を渡航前にどこまで積めたか」です。
2026年7月8日更新 2026年7月24日
ワーホリでピラティスにおすすめの国4選
日本は30を超える国・地域とワーキングホリデー協定を結んでいますが、ピラティスを仕事にするという観点で見ると候補は絞られます。
スタジオの数、ピラティスが生活に根づいているか、働きながら学べるかを基準に4か国を紹介します。
オーストラリア|スタジオ数が多く働きながら学べる

ピラティスを仕事にしたいなら、まず候補に挙がる国です。
シドニーやメルボルンにはスタジオが集中しており、理学療法士がクリニックでピラティスを取り入れているケースも多く、リハビリ寄りの学びに触れられます。
全国最低賃金は2026年7月1日の改定で時給A$26.44となり、指導以外の仕事でも生活を支えやすいのが大きな利点です。
ピラティス指導の時給の目安
約3,300〜5,500円
現地通貨ではA$30〜50(未経験に近いうちはA$30前後から)
オーストラリアの押さえどころ
2026年7月14日更新 2026年7月17日
カナダ|英語環境とワーホリのしやすさのバランスがいい

学校に通える期間が最長6か月と長く、英語を固めてから指導の場を探したい人に向いています。
バンクーバーやトロントはフィットネス文化が根づいており、ヨガとピラティスを併設するスタジオも豊富です。
語学3か月と資格コース3か月を組み合わせる計画が立てやすいのも強みといえます。
ピラティス指導の時給の目安
約3,400〜4,500円
現地通貨ではC$30〜40(オンタリオ州の平均はC$35.90前後)
カナダの押さえどころ
2026年7月10日更新 2026年8月5日
ニュージーランド|費用を抑えて指導経験を積める

大都市に比べて生活費を抑えやすく、少人数のスタジオが多いため、経験の浅いインストラクターでもチャンスをもらいやすい環境です。
まずは指導の場数を踏みたい人に向いています。
ピラティス指導の時給の目安
約2,300〜4,600円
現地通貨ではNZ$25〜50(中央値はNZ$30前後)
ニュージーランドの押さえどころ
2026年5月11日更新 2026年7月9日
韓国|マシンピラティスの最先端を体感できる

マシンピラティスの人気が非常に高く、スタジオの内装からレッスン設計、SNSでの見せ方まで、日本のスタジオが参考にしている要素が数多くあります。
渡航費が安く、短期間で往復できる点も魅力です。ただし、ほかの3か国とは制度の性格が大きく異なります。
ピラティス指導の時給の目安
約2,200〜3,900円
現地通貨では2万〜3万5千ウォン(マットのグループは低め、リフォーマーは高め)
韓国の押さえどころ
ワーホリの費用の目安は1年でおよそ100〜250万円(渡航費・ビザ・保険・生活費を含む)。時給はいずれも2026年時点の求人・給与調査サイトをもとにした目安で、経験・都市・スタジオ・雇用形態によって変動します。日本円は1オーストラリアドル=110円、1カナダドル=113円、1NZドル=93円、100ウォン=11円(2026年8月時点)で換算しています。制度の条件は変更されることがあるため、申請前に必ず各国の公式情報をご確認ください。
2026年5月28日更新 2026年7月10日
ピラティスの指導に必要な資格と英語力

ここが実質的な合否ラインです。
ピラティスの指導に国家資格は必要ありませんが、だからこそスタジオは「どの団体で学んだか」を見ます。
あわせて、レッスンを成立させるための英語も欠かせません。
海外で通用するピラティスの資格団体
海外のスタジオオーナーが履歴書を見たとき、知らない団体名では技術レベルを判断できません。
世界各国に支部を持つ団体の資格であれば、説明しなくても水準が伝わります。
また、アメリカを中心にNPCP(National Pilates Certification Program)という第三者機関の認定試験があり、合格者に与えられるNCPTの称号をプロフェッショナルの基準と見なすスタジオも増えています。
どの団体を選ぶ場合も、公式サイトで最新のコース内容・費用・開講地を確認したうえで、国際基準を満たしているかをチェックしておくと安心です。
資格の有無でできることはどう変わるのか
「資格がなければ何もできない」わけではありません。
資格の段階によって任される仕事が変わる、と考えると計画が立てやすくなります。
判定はスタジオの採用基準にもとづく一般的な目安です。スタジオや国によって運用は異なります。
レッスンをするのに必要な英語力の目安
ピラティスの指導は民間資格の世界なので、英語のスコア提出を求められることは基本的にありません。
それでもレッスンを成立させるには一定の英語力が必要で、目安になるのは語学学校でいう中級(Intermediate)クラス、TOEICなら600点前後です。
ここが、オーディションに応募できるかどうかの分かれ目になります。
TOEIC450点前後まで
受付やスタジオスタッフとして働きながら、英語に慣れる段階です。指導を任されるのは難しく、渡航後に語学学校へ通う前提で計画を立てます。
TOEIC600点前後(IELTS5.5前後)
グループレッスンの進行、キューイング、簡単な質問への受け答えができるラインです。オーディションに挑戦できる最低限の目安と考えてください。
TOEIC730点以上(IELTS6.0以上)
体の不調のヒアリング、その場での修正、プライベートレッスンの対応まで任せてもらえる水準です。指名や単価アップにつながります。
ただし、スコアが高ければ採用されるわけではありません。
オーディションで見られるのは会話の流暢さではなく、動きを的確に伝えられるかどうかです。
完璧な文法よりも、瞬時に伝わるキューイングを優先して準備しましょう。
次の4つを押さえておくと、レッスンの骨格は組み立てられます。
2026年6月12日更新 2026年8月4日
デモレッスン動画と指導実績の準備
海外のスタジオに応募するとき、経歴を文字で説明するより、実際に指導している姿を見せたほうが早く伝わります。
日本にいるうちに、英語でキューを出しながら指導している数分の動画を撮っておきましょう。
レッスン本数や担当したクライアント層を数字で書けるようにしておくと、レジュメの説得力が変わります。
ここまでをひとことで
採用の判断材料は資格の知名度・指導の英語・見せられる実績の3つです。この3つは、渡航前の日本でも十分に積み上げられます。
ピラティスインストラクターの収入と働き方

「海外でピラティスを教えて生活できるのか」は、多くの人が気にする部分だと思います。
結論からいうと、いきなりレッスンだけで暮らすのは簡単ではありません。数字で見ていきましょう。
雇用形態はフリーランス契約が中心
海外のスタジオでも、正社員として雇われるケースは多くありません。
複数のスタジオと契約する独立請負(インディペンデント・コントラクター)として、1レッスンあたりの報酬か時給で働くのが一般的です。
自由度は高い一方で、保険や税金の管理は自分の責任になります。
レッスンフィーと時給の目安
都市部ではレッスン単価そのものが日本より高く設定されています。
ただし、そのすべてがインストラクターの取り分になるわけではない点に注意してください。
オーストラリアの最低賃金
約2,900円/時
A$26.44・2026年7月改定後
カジュアル雇用の目安
約3,600円前後
A$33前後・25%上乗せ後
プライベート単価
約11,000円以上も
100オーストラリアドル・都市部の例
インストラクターの取り分
40〜60%程度
スタジオとの契約による
金額は目安です。最低賃金は毎年改定され、レッスンフィーや取り分は都市・スタジオ・契約内容によって大きく変わります。
ピラティスだけで生活費を賄えるのか
渡航してすぐにレッスンだけで生活を回せる人は多くありません。最初の数か月は別の仕事と掛け持ちし、レッスン数を徐々に増やしていくのが現実的な進み方です。
理想のプラン
働き方:週10本以上のレッスンを担当
条件:マシン資格と指名がある状態
到達時期:渡航から半年以降が目安
現実のプラン
働き方:カフェ等と掛け持ちで週2〜5本
条件:代行レッスンから枠を増やす
到達時期:渡航から2〜4か月目
カウンセラー
まみ
ピラティスの求人の探し方と採用の流れ
現地のスタジオの求人は、日本のように求人サイトに全部が並ぶわけではありません。
動き方を知っているかどうかで、チャンスの数が大きく変わります。
求人サイトとSNSで候補を集める
現地の求人サイトに加えて、スタジオのInstagramもチェックします。募集をSNSだけで告知するスタジオも珍しくありません。
レッスンを受けて顔を覚えてもらう
気になるスタジオのクラスに客として通うのが最短ルートになることもあります。空きが出たときに声がかかりやすくなります。
レジュメとデモ動画を送る
英文レジュメは1枚にまとめ、資格・指導本数・得意な層を明記します。動画のリンクを添えると開封後の反応が変わります。
オーディション(模擬レッスン)を受ける
オーナーやシニアインストラクターを相手に実際に指導します。見られているのは英語力よりも、安全管理と修正の技術です。
代行レッスンから枠を増やす
最初から固定の枠をもらえることは稀です。代行を確実にこなし、信頼を積み上げてレギュラー枠につなげます。
受付スタッフから入るという現実的な入口
指導の枠が空いていなくても、受付やスタジオスタッフとしてなら採用されることがあります。
中で働いていれば、オーナーに指導の意欲を直接伝えられますし、レッスンの見学もできます。
遠回りに見えて、実はいちばん距離が近い入口です。

海外でピラティスの資格を取る方法と費用
ここからは、海外でピラティスで資格を取る方法を選ぶ方に向けた内容です。
現地で資格を取ると、英語で作られたメソッドを翻訳を通さずに学べます。
一方で、ビザの就学制限という現実的な壁があります。
資格取得までの5ステップ
団体によって細部は異なりますが、大きな流れはおおむね共通しています。
合格までに必要な時間の大半は、座学ではなく観察と実践に費やされます。
コースを選んで申し込む
団体・開講都市・期間を確認します。ワーホリの就学上限に収まる日程かを必ず先に確認してください。
解剖学とメソッドを学ぶ
英語での授業になります。録音の可否を確認し、復習できる体制を作っておくと安心です。
観察時間を積む
先輩インストラクターのレッスンを見学し、規定の時間を満たします。スタジオとのつながりを作る機会でもあります。
実践時間をこなす
自分で人に教える時間を確保します。練習場所の確保に苦労する人が多いため、通う団体に相談しておきましょう。
筆記試験と実技試験を受ける
合格すると認定が発行されます。取得後はそのまま現地のスタジオに応募できます。
コースの費用と期間の目安
費用は団体とコースの範囲(マットのみか、マシンを含むか)で大きく変わります。滞在費や渡航費を含めた総額で考えることが大切です。
マット系コース
15〜30万円前後
受講料のみの目安
マシンを含む総合コース
50〜80万円前後
受講料のみの目安
短期コースの総額
45〜75万円
1か月・滞在費と渡航費込み
中期コースの総額
90〜130万円
3か月・滞在費と渡航費込み
金額は目安です。団体・国・都市・為替・コースの範囲によって変動します。申し込み前に必ず各団体の公式情報をご確認ください。
ワーホリビザで通える就学期間の上限に注意
ここが最大の落とし穴です。ワーホリビザには学校へ通える期間の上限があり、語学学校の期間も合算されます。コースの修業期間が上限を超える場合、ワーホリ中に修了することはできません。
制度の条件は変更されることがあります。申請前に必ず各国の大使館・移民局の公式情報をご確認ください。
ここまでをひとことで
現地で資格を取るなら、コースの期間とビザの就学上限をセットで確認することが最優先です。ここを外すと、渡航してから計画の作り直しになります。
挑戦する前に知っておきたい4つの注意点
実際に渡航した人がつまずいたポイントは、ある程度パターンが決まっています。先に知っておけば、ほとんどは渡航前の準備で防げます。
英語が聞き取れずレッスンについていけない
授業の録音許可をもらい、復習の時間を確保しましょう。渡航前にキューイングのフレーズだけでも覚えておくと立ち上がりが違います。
取った資格が現地で評価されない
応募したいスタジオの求人要項を先に見て、どの団体名が挙がっているかを確認してから資格を選びましょう。
貯金が尽きて資格取得を断念する
コース費用とは別に、練習用のスタジオ代がかかることがあります。生活費は想定より2割多めに見ておくと安心です。
就学期間の上限を超えてしまう
語学学校とコースの合計期間を先に計算しましょう。超える場合は、学生ビザへの切り替えも選択肢になります。
カウンセラー
まみ
向いている人・向いていない人
ここまで読んだうえで、最後に自分に当てはまるかを確認してみてください。当てはまらない項目があっても、渡航時期をずらせば解決することも多くあります。
向いている人
・指導経験があり実績を数字で言える
・掛け持ちしてでも現地で粘れる
・帰国後のキャリアも視野に入れている
・準備期間を半年以上とれる
注意したい人
・貯金が100万円を大きく下回る
・指導以外の仕事は一切したくない
・英語の準備をせずに渡航したい
・年齢制限が迫っていて準備が足りない
資格がまだない方も、諦める必要はありません。渡航までに国際資格の取得を進め、日本で数十本の指導実績を作れば、十分にオーディションのスタートラインに立てます。

まとめ|渡航までの準備スケジュール
最後に、渡航までの流れを時系列で整理します。逆算して動けば、限られた1年を最大限に使えます。
2026年7月16日更新 2026年8月4日
よくある質問
相談のなかでとくに多い質問をまとめました。
この記事のまとめ
本記事は2026年8月時点の情報をもとに作成しています。ビザの条件・最低賃金・資格コースの費用は変更されることがあるため、お申し込み前に各国の公式情報および各団体の公式サイトで最新の内容をご確認ください。








