キャリアの幅を広げるために留学に行く学生・社会人が増えている中、時間や経済的な理由で長期留学が難しい方もいるでしょう。最近では、1週間〜3ヶ月ほどの「短期留学」の需要も増えているのが現状です。しかし、「短期留学では意味がない」「1ヶ月留学しても効果がない」との声も寄せられています。結論からお伝えすると、的確な目的と有意義な留学生活を送れば、1ヶ月でも十分有意義な時間を過ごせます。この記事では、アメリカでの1ヶ月留学を検討している方に向けてメリット、過ごし方、効果を出すための方法について徹底解説します。
1ヶ月留学（短期留学）とは
一般的に短期留学とは、1週間〜3ヶ月ほどの期間で留学することを指します。
まとまった休みを取ることが難しい現役学生や社会人などが時間と費用を最小限に抑えて留学できるため、注目されています。
短期留学と聞くと、語学学校への入学をイメージする方が多いものの、実際にはホームステイ、サマースクール、インターンシップを含めた総称です。
1ヶ月留学に行くのはどんな人たち？
結論からお伝えすると、1ヶ月留学に行く人たちの年齢層はさまざまです。
以前までは、短期留学といえば東南アジア、アメリカやヨーロッパに行くなら長期留学するという認識でした。
しかし、実際には、アメリカやヨーロッパなどに短期留学する人たちも増えているのが現状です。
高校を卒業してすぐに語学学校にきている10代、大学生、社会人を辞めて語学を身につける社会人、旅行ついでに語学学校に通う人、定年した人など異なるバックグラウンドを持った人たちと出会えます。
日本では、22歳の新卒で仕事を始めるのが一般的であるのに対して、海外では、就職採用に年齢が大きく関係しません。
語学学校に行ってみると、さらに幅広い年齢層の留学生たちと出会えることでしょう。
1ヶ月留学で英語は話せるようになる？
結論からお伝えすると、1ヶ月留学で英語力の向上は、十分に期待できます。
「短期留学は効果なし」と断言している人もいるのですが、アメリカに留学するということは、買い物から手続きまで全て英語で行います。
語学学校の授業も全て英語で実施され、語学学校の先生と生徒も原則日本語が話せません。
日本である程度英語の勉強をした後に留学するのであれば、日常生活を送る上で必要な英語力を身につけることができるでしょう。
日本で学んだ英語とは違うネイティブ英語を知るきっかけにもなります。
何より留学をすることで、多少、文法や発音が間違っていたとしてもネイティブにはしっかりと伝わるということがわかります。
英語の知識が完璧でなくても「話そうとする意欲」があれば、ちゃんとコミュニケーションが取れるとわかれば積極的に英語を話す自信につながるのです。
長期留学と比較すると、英語力の伸び具合には限度があるものの、英語がどのように使われているのか、自分の英語力がどこまで通用するのか知るためには1ヶ月でも十分です。
1ヶ月留学のメリット・デメリット
1ヶ月留学のメリット・デメリットは次のとおりです。
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メリット |
デメリット |
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それぞれのメリット・デメリットについてより詳しく解説します。
メリット①英語力に自信がなくても挑戦しやすい
1ヶ月留学は、英語力に自信がない人でも挑戦しやすい点がメリットとして挙げられます。
長期留学となると費用も時間もかかるため、大きな目標や具体的な将来設計がなければ、帰国後に就職で失敗したり、進路の幅が広がらなかったりリスクになりかねません。
一方、1ヶ月留学であれば、「自分の英語力の現状を知る」「異文化に触れる」というやや低めの目標設定を掲げても有意義な時間が過ごせます。
実際に英語漬けの1ヶ月間を過ごすだけでも、負荷がかかるため、自主的に勉強しようと意識を高められて、日本にいるときより英語力が伸びやすいです。
メリット②経済的な負担が少ない
留学は、学費の他にも生活費や娯楽費が発生するため、長い期間行けば行くほど、お金がかかります。
1ヶ月留学であれば、長期留学よりも圧倒的な安さで行けるため、経済的な負担を最小限に抑えられる点が魅力です。
メリット③長期休み期間に行ける
長期留学をするのであれば、学校を休学したり、休職・退職をして留学に行かなくてはなりません。
得られるものが多い一方で、途中で心が折れてしまったり、目標を達成できなかった時は、お金や時間の無駄になるケースもあるので要注意です。
その点、1ヶ月留学であれば、学校の長期休みや有休消化などをうまく活用することで普段の生活に影響なく、留学を実現できます。
メリット④異文化を体験できる
短期留学は、長期留学同様に異文化を体験できる点が魅力です。
映画やドラマを見ているだけでは伝わってこないリアルな情勢や文化は、実際に現地に足を運ぶことで感じられるものです。
また、観光としてアメリカに行くのと、語学学習としてアメリカに行くのでは、見えてくる部分も大きく異なるのでしょう。
日本と比較して、良い部分もあれば、悪い部分もあることを知ったうえで、自身の価値観のアップデートや多様性の理解を深めることができます。
メリット⑤帰国後のモチベーションができる
1ヶ月間の留学では、「もう少し英語が話せれば…」という自分の英語力の乏しさを痛感する人がほとんどです。
実際に、自分の英語が通じた時の喜びと同時に、伝えたいことをうまく表現できない悔しさから、もっと英語を勉強しようという気持ちが芽生えます。
長期的な視点で考えた時に、ある程度英語を勉強したタイミングで1ヶ月留学すると、自分の現状を把握して、さらに学びを深めたいという気持ちになれること間違いなしです。
デメリット①飛躍的な英語力の向上が見込めない
1ヶ月留学は、長期留学と比べて圧倒的に時間が短いため、英語力が飛躍的に伸びることは期待できません。
これは仕方がないことであり、語学学校は基本的に1ヶ月単位で授業が開講されています。
最初の実力テストで中級に振り分けられた場合、1ヶ月留学をしている学生は中級のクラスを1度受けて終了ですが、6ヶ月留学をしている学生は、何度も実力テストを受けて上級クラスまで進級するチャンスがあります。
ただし、ここで勘違いしてはいけないこととして、短期留学は「飛躍的な英語力の向上が見込めない」だけであって、「英語力が伸びない」わけではありません。
目標を掲げて充実した留学生活を送ることで、確実に日本にいるときよりも英語力を伸ばすことはできるため、1ヶ月留学を検討している方は、準備期間から力を入れましょう。
デメリット②物足りなさを感じることが多い
1ヶ月留学は、あっという間に留学期間が過ぎてしまうため、「もう少し留学していたい」「気づいたら留学生活が終わってしまった」と感じる方が多いです。
また、留学準備期間をどう過ごすかによって留学生活の充実度は大きく変わってくるため、準備不足の人ほど、物足りなさを感じながら帰国する傾向にあります。
1ヶ月留学を終えて満足感を高めるためには、「1ヶ月留学で得られることには限度がある」ということを理解したうえで、入念に留学準備を進めることが大切です。
1ヶ月留学の過ごし方
実際に1ヶ月留学を検討している方は、「留学前」「留学中」「留学後」それぞれのタイミングでどのように過ごすべきかを紹介します。
留学前
留学生活が始まるまでの準備期間は、「資金調達」「語学学習」「現地リサーチ」の3つを入念に行ってください。
留学先では、自炊をしたり、公共交通機関を避けたりすることである程度節約できますが、アメリカと日本では、食・娯楽など大きく異なる文化があります。
せっかくの留学生活で、アメリカ文化を体感するためには、ある程度の貯金が必要ですので、日本で節約生活をしたり、アルバイトをするなどしてお金を貯めておくことが大切です。
また、語学学校に通うのであれば、オリエンテーションの初日にクラス分け実力テストを受けることがほとんどです。
クラス分けでレベルの高いところに入れれば、よりハイレベルな授業を受けられますし、英語が話せるクラスメイトとも友達になれます。
実際に、留学先の学校が決まれば、現地にどんなレストランや娯楽施設があるかを調べておくと有意義な留学生活を送れます。
また、1ヶ月留学の休日は限られているので、観光したいスポットがあれば、アクセス方法や時間を事前リサーチしておくと、現地で友達を誘って一緒に楽しめたりするのでおすすめです。
留学中
留学中は、できるだけ英語に触れる時間を設けるように工夫してください。
例えば、同じクラスメイトの友達と一緒に宿題をしたり、遊びに出かけたり、自宅に招いて食事をしてみるのも良いでしょう。
自分から友達を作るのが難しい場合は、滞在方法にホームステイを選んだり、積極的に好みのイベントに参加するのもおすすめです。
1ヶ月留学は最大31日間しかないため、日本にいるときよりもしっかりと予定を作って、スケジュール管理をしながら勉強と遊びを両立することが大切です。
留学後
1ヶ月留学を終えて日本に戻ってから、英語に触れない時間が長くなると、自然と英語力は衰えていきます。
そこで、留学中に知り合ったクラスメイトや現地の人と積極的にテレビ電話をしたり、SNS上でやりとりをするようにしましょう。
また、アメリカ留学中ほど英語漬けになる必要はありませんが、常に英語に触れる時間を長く持てる工夫をすると英語力の低下を防げます。
簡単にできる方法としては、スマートフォンの言語設定を英語にしたり、英語のPodCastを聞いたり、ネットフリックスで英語音声・英語字幕で視聴するなどがあります。
1ヶ月留学で効果を出すための方法
1ヶ月留学で確実に効果を出すための方法は、次のとおりです。
- 知らない単語や言葉をメモして使ってみる
- 日本人コミュニティで固まらない
それぞれの方法について解説します。
知らない単語や言葉をメモして使ってみる
1ヶ月留学では、語学学校の授業や日常生活でネイティブのアメリカ人たちが話す英語を聞く機会が多くあります。
例えば、「How are you？」の代わりに「What’s up！」が使われていたり、「You’re welcome」の代わりに「No worry」が使われていたり、学校で学ぶ英語とネイティブが使う英語は大きく異なります。
留学中は、聞き馴染みのない会話を聞く機会が多くなると思いますので、実際に聞こえた英語をメモして、使ってみましょう。
聞き取れなかった時は、直接なんと言ったか聞いたり、その意味を教えてもらって、実践することを繰り返していると自然と英語が話せるようになります。
携帯のメモアプリや、街中でもすぐに取り出せるようなノートを1冊用意しておくことをおすすめします。
日本人コミュニティで固まらない
初めての留学で英語力に自信がないと、どうしても日本語が話せる人に頼りたい気持ちが芽生えてしまうものですが、できるだけ自分で解決するよう努力しましょう。
留学前に、「絶対に日本人コミュニティに入らないぞ」と決めていたとしても、いざ現地に着くと日本人がいることに安心してしまう人も少なくありません。
日本人を完全に避けるべきとは言いませんが、語学学校の先生たちは、あなたの英語力が低いことを理解しているため、簡単な英語を使ったり、ジェスチャーをして助けてくれます。
現地の人と友達になるときも、英語力に自信がなければ、「英語を勉強するためにきた」ということを伝えれば、ゆっくりとわかりやすい英語を話してくれるでしょう。
英語が話せないことを包み隠さずに積極的にコミュニケーションをとって、1ヶ月留学中は、日本語を使う機会を最小限に抑えることが大切です。
まとめ
この記事では、1ヶ月留学の効果について解説しました。
1ヶ月留学は、「意味がない」「効果がない」と断言している人たちがいますが、実際は努力次第で有意義な時間を過ごせます。
異文化体験や友達作り以外に、語学力の面でもアメリカで生活するネイティブたちが使う英語を知れるため、積極的に現地の人と交流して、生の英語を吸収しましょう。
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