最近社会人や、大学生から注目を集めているワーキングホリデー(ワーホリ)は海外で働きながら、1年間生活ができます。英語学習、異文化交流等、色々な目的を含むワーホリで、特に注目を集めている国「カナダ」は実際にどれくらいの人が行っているのでしょうか。
今回は、カナダへワーホリを使っていける確率と、現地の情報をたっぷりとお伝えします。
1.ワーホリでカナダへ!
まずは、ワーホリとカナダについて詳しく知っていきましょう。
ワーホリとは?
「ワーホリ」とは、「ワーキング・ホリデー」の略語で、若い人が海外で働きながら観光や文化交流をするプログラムを指します。通常、18歳から30歳(一部の国では35歳まで)の若者が対象となり、ワーキングホリデービザを取得して、一定期間の滞在を許可されます。このプログラムは、異なる国の若者が異文化を体験し、語学力を向上させ、働きながら旅行する機会を提供することを目的としています。
ワーホリの定員人数
カナダのワーキングホリデービザには、毎年ビザの発行数に限りがあります。国によって違いますが、日本からは6500名が2023年の定員人数です。毎年、前年の12月から応募が始まり、大体1か月ほどで結果がでます。(日本人であれば、長くても3か月程度です。)
ワーホリの滞在期間
国によって滞在可能期間は異なりますが、カナダは最大で12か月になります。この1年間の間であれば、カナダへの滞在は可能です。そして、アメリカやヨーロッパのような国に旅行へ行くことも可能です。
ワーホリのメリット
ワーホリのメリットは、多くあります。特に大きなのは、「海外経験」です。日本では、帰国子女や海外に長期出張の機会がない限り、海外での経験を積むことはありません。そんな中で、海外での経験は大きな価値となります。
色々な目的でワーホリに行く人はいますが、次に大きな2つが「言語取得」と「異文化交流」です。ワーホリで海外に行くことで、現地でのコミュニケーションは日本語ではなくなります。その為、言語習得が余儀なくされ、着実にかつスピーディーに言語習得ができます。
ワーホリでは、日本だけでなく世界中から同じビザを使って人が集まってきます。その為、同じ目的を持った同志で高め合うことができます。また、海外にはワーホリ滞在者だけでなく、本当に色々な国のひとがいます。そこで異文化を体感することは、人生を変えてくれます。
他にも、カナダに留学する目的は以下のようなものがあります。
- 滞在中にアルバイトやインターンシップができ、滞在費を賄うことができる
- カナダの文化を体験し、英語またはフランス語を学ぶチャンスが提供される
- カナダの美しい自然環境や多様な文化を探索する機会が得られる
ワーホリの就労と就学の注意点
ワーホリでカナダに行く際に、気を付ける点といえば「就労」と「就学」の期間の違いです。ワーキングホリデービザでは、6か月以下の就学が可能で、1年間の就労が可能です。その為、仕事の面では1年間働くことが可能です。しかし、語学学校などは、6か月が限度であることを覚えておいてください。
2.カナダについて知る!
ワーホリで人気のカナダですが、実際にカナダについて知っていることはなんでしょうか。まずは、カナダを詳しく色々な側面から見ていくことが大切です。
観光
カナダは壮大な自然美と多様な景観で知られています。バンフ国立公園、ジャスパー国立公園、ロッキー山脈、ナイアガラの滝、バンクーバーの美しい海岸線、そして極北のオーロラ鑑賞スポットなど、自然愛好者にとって魅力的なスポットがたくさんあります。
多くのカナダの都市は多文化で、美術館、博物館、劇場、音楽フェスティバルなど文化的なアクティビティが楽しめます。トロント、バンクーバー、モントリオール、ケベック市などがその中心です。
歴史
カナダは先住民の歴史とヨーロッパ人による植民地時代が交錯する国です。フランスとイギリスの支配があり、英仏戦争やアメリカ独立戦争に関連した出来事もありました。カナダは1867年に英連邦国家として成立し、後に完全な独立を獲得しました。
美術
カナダの美術は多様であり、先住民の伝統的なアートから現代美術まで幅広いスタイルがあります。トム・トムソン、エミリー・カー、ジャン・ポール・リオプェルなどのカナダの画家は国際的に評価されています。
学問
カナダには高品質の教育を提供する多くの大学とカレッジがあります。多くの国際留学生がカナダで学んでおり、多くの大学が世界で高評価を受けています。特にトロント大学、バンクーバー大学、マギル大学などが評判が高いです。
社会
カナダは多文化で包括的な社会を大切にしています。人種、宗教、性別、LGBTに対する差別を法的に禁止しており、多様性を尊重する社会文化が根付いています。健康保険や教育の制度も高く評価されています。
仕事
カナダは高度な経済体であり、多くの産業が発展しています。情報技術、エネルギー、自動車産業、観光業、教育などが重要な分野です。国際的な企業も多く、外国人労働者にも門戸を開いています。また、ワーキングホリデービザを利用する若者も増えています。
3.ワーホリの応募方法!
さて、カナダとワーホリの魅力について理解したところで、実際に行きたい気持ちが湧いてきました。そんな時、実際にどう応募すればいいのでしょうか。
ワーホリ抽選の確率
ワーホリは、前述した通り、日本からは毎年6500名が選ばれてビザの取得が可能です。これは、一括で選ばれるのではなく、上限人数です
2023年11月現在でも、応募が可能であるところをみると、毎年上限に行くことは少ないと見て取れます。しかし、新型コロナウイルスが明けてきた昨今は、ワーホリの人気も上昇している為、応募される方は、12月から3月の段階で応募することをお勧めします。
ワーホリ応募資格
カナダのワーホリには、難しい応募資格はありません。箇条書きで応募条件を書いていきます。
- 国籍:日本
- パスポート:パスポートを所持していて、滞在予定期間中にも確実に有効
- 対象年齢:満18歳から30歳
- 資金証明:カナダドルで2500ドル、30万円相当の資金証明(銀行から英文で発行してもらってください)
- 医療保険:カナダ滞在期間中の保険に加入している
- その他:
- ワーキングホリデービザを過去にカナダから受け取っていないこと
- 日本で犯罪歴が無いこと
- ビザ申請費用を払うこと
- 扶養家族が帯同しないこと
ワーホリ応募方法
ワーホリの応募方法には、いくつかのステップがあります。基本的には、オンラインで完結できますが、指紋と写真の提出など対面で行われるステップもあります。以下の支払いはすべてクレジットカードになるので、注意してください。
- ステップ1:MyCICアカウント作成
まずは、IRCC(カナダ移民・難民・市民権省ーImmigration, Refugees and Citizenship Canada)で個人アカウントを作成してください。登録時に必要な基本情報は変更できませんので、注意してください。このアカウントは、1度作成したら、将来ずっと使えるので、パスワードとIDは覚えておいてください。
- ステップ2:IEC申請
MyCICアカウントを作成後、そのアカウントを利用して、IEC(International Expereince Canada)のカナダワーキングホリデービザのプールへ登録してください。IECプール(IECPOOL)に登録されることで、抽選に応募することができます。
- ステップ3:Invitation Letterの受理
IRCCが年に数回抽選を行い、IECPOOLの中から、ステップ2を終えた人を選びます。その際に、選ばれた人には、アカウントへInvitation Letterが届きます。ここまでは、全てオンラインです。
- ステップ4:Work Permitの申請
Invitation Letterを受け取り次第、すぐに受諾し、Work Permitの申請を行ってください。この申請は、Inivitation Letterから、20日以内に申し込みをしてください。この申請に必要な書類等は、アカウント上にあるため、そこからダウンロードしてください。
各種質問への回答や、書類のダウンロード、そして申請費用(3万円程度)が必要になります。ここで、バイオメトリクス認証という指紋と写真が必要になるので、次のステップでは、対面で行ってください。
- ステップ5:バイオメトリクス申請
ステップ4で、書類の中にBiometrics Instruction Letterがあります。その書類を受け取り次第、30日以内にバイオメトリクス申請を行ってください。これには、Visa Application Centerへ行き、指紋と写真を取り、提出する必要があります。費用は、日本円で9万円ほどです。
- ステップ6:書類審査
全ての書類を提出し終えたら、アカウントにConfirmation Letterという全てが完了した頃を示す旨のメールが届きます。これがくれば、後は審査を待つだけです。
- ステップ7:ビザの発行
審査が終わり次第、アカウントにApproval Letterが届きます。ここまでに渡航の準備をし終えておくのが理想です。有効期限は、発行日から1年間です。有効期限内にカナダへ渡航してください。
渡航の際には、ビザと別途でeTA(電子渡航認証)が必要になります。
4.まとめ
ビザを申請して、取得するまで実際にはある程度時間がかかります。しかし、申請後は、1か月程度で手に入れることができます。その為、それまでにワーキングホリデーで何をしたいのかを決めて、カナダにいる間に美術、観光、学問等でどんな事をしたいのかを決めていくことも良い時間の使い方になります。ぜひ、カナダのワーキングホリデーを楽しんでください!