留学、仕事、旅行などでアメリカに行く予定がある方は、コンセント事情を把握しておきましょう。日本と海外ではコンセントの形状が異なり、変圧器なしでは使用できないケースもあります。渡米前に、アメリカと日本のコンセントの違いについて把握しておくことでトラブルなく渡航できます。渡米前に日本で揃えておくと安心のコンセントアイテムも紹介しています。
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アメリカのコンセント事情について
まず、アメリカのコンセントの仕組みを日本のものと比較しながら解説します。
アメリカと日本のコンセントは規格が異なる
日本のコンセントは、長細い二つのプラグがついているのに対して、アメリカのコンセントは、日本のプラグの下に丸いプラグがついています。
2本のプラグに対してアメリカのコンセントは3本あるため規格が異なります。
つまり、日本から持っていくコンセントを差し込むことはできますが、アメリカで購入したコンセントを日本国内に持ち帰って使用することはできません。
ただし、アメリカのコンセントの全てが3本プラグというわけではなく、2本プラグのものもあります。
アメリカに行ってから家電などコンセントがついた機器を購入して、日本に帰ってからも引き続き使用したいのであれば2本プラグのものを選びましょう。
アメリカと日本のコンセントは形状が異なる
建物に取り付けてあるコンセントの差し込み口をみると、日本は2つの穴があるのに対して、アメリカは3つの穴があります。
よくみてみると、アメリカのコンセントの上についている長細い2本の穴は、日本のコンセントと全く同じ形です。
そのため、日本製のコンセントをアメリカのコンセントの挿し口に差し込もうとすると、ぴったりハマります。
アメリカと日本のコンセントは電圧が異なる
日本のコンセントの電圧は100ボルトであるのに対して、アメリカの電圧は120ボルトに設定されていて、日本のものより20ボルト高いです。
そのため、日本から持ってきたものをアメリカで使用しようとすると、焦げた匂いがしたり、ボッと音を立てて故障したり、発火したりするケースが起きています。
少し古い建物で日本のコンセントをアメリカのコンセントに差し込んでしまうと、停電などを引き起こし、周囲の人に迷惑をかけるリスクも考えられます。
日本製のものをアメリカに持っていく場合は、製品の裏側についているシールをみて、変圧器が必要かどうかを確認する必要があります。
コンセントプラグとは?
そもそも、コンセントプラグとは、世界各国で異なるものを使用していますが、その種類は8種類に上ります。
- Aタイプ
- Bタイプ
- BFタイプ
- B3タイプ
- Cタイプ
- Oタイプ
- O2タイプ
- SEタイプ
8種類の中で、日本とアメリカはともにAタイプになりますので、コンセントプラグそのものは同類という認識で間違いありません。
しかし、電圧が異なります。
異なる電圧の製品をそのまま使用すると、製品の故障、事故の原因に直結しますので、日本製品をアメリカで使用する際はアメリカの規格に合わせなくてはなりません。
変換プラグは必要?
変換プラグは不要です。
日本のコンセントは長細いプラグが2本であるのに対して、アメリカのコンセントは細長いプラグ2本に丸いプラグの3本です。
つまり、日本製のものを使う分にはアメリカのコンセントの差し込み口は、変換プラグなしで差し込めるのです。
ただし、逆は変換プラグが必要です。
アメリカ製品を購入して、その製品のコンセントが3本プラグになっていた場合、日本に持ち帰ってから使用するのであれば変換プラグを用意しましょう。
変換アダプターは必要?
変換アダプターは不要です。
日本のコンセントとアメリカのコンセントの一部の形状はほとんど同じなため、日本製品をアメリカに持っていったのであれば変換アダプターは使う必要がありません。
電源プラグをそのままアメリカのコンセントに差して使うことが可能です。
変圧器は必要?
変圧器は必要です。
日本のコンセントとアメリカのコンセントのそれぞれの電圧は、以下のとおりです。
- 日本の電圧:100ボルト
- アメリカの電圧:120ボルト
つまり、アメリカのコンセントに日本製品を差し込むと、日本のコンセントから供給されるものよりも高い電圧が日本製品に伝わります。
キャパオーバーの電圧が加われば、日本から持ち込んだ製品が故障したり、発火を起こしたり、大きなトラブルに発展しかねません。
製品の裏側を見て「100V対応」と記載されているものは、120ボルトの電圧が加わるアメリカのコンセントを使用しないようにしましょう。
ただし、製品によってはグローバル化に対応していて、100ボルト以上の電圧に耐久できるものもありますので、120ボルト以上の記載があればそのまま使用できます。
変圧器が必要かどうかの判断方法
基本的には製品の裏側を見ると、対応している電力が記載されています。
- 100V→NG
- 240V→OK
日本で購入した製品であっても、海外に対応している製品は多くあり、製品の裏側に120ボルト以上の数値が記載されていれば、アメリカでは変圧器なしで使用できます。
製品に記載がなければ、製品情報をインターネットで検索してみましょう。
電圧についての情報が公開されているはずですので、そこで電圧数をみて、120ボルトに対応していなければ変圧器を必ず使用してください。
iPhoneの充電器は変圧器なしでOK
iPhoneは世界中の顧客に向けて製品を販売しているため、100ボルトから240ボルトの電圧に対応していて、変圧器なしで世界中どこでも使用することができます。
アメリカに関していうと、プラグのサイズが同じため、日本からiPhoneの充電器を持ち込むのであれば、変換プラグ等も一切必要ありません。
アメリカ滞在中にあったら安心のコンセントアイテム
アメリカ滞在中に、あったら安心のコンセント周辺アイテムは、以下のとおりです。
- 延長コード
- マルチタップ
- USBポート搭載電源タップ
それぞれのコンセントアイテムの特徴を解説します。
延長コード
延長コードは、コンセントから離れた位置からも使用できるため、旅行中には利便性が高いアイテムです。
例えば、ユースホステルを使ったり、カフェでコンセントを使ったりするとき、コンセントの長さが足りなくても延長コードで補うことができます。
別名「テーブルタップ」とも呼ばれていますが、アメリカでは変な位置にコンセントの挿し口が取り付けられているケースも多いため、1本は持っておくと良いでしょう。
マルチタップ
マルチタップは、一つの差し口に対して複数のプラグを差し込めるようにする機器のことで、スマホの充電とドライヤーを同時に使用したい時などに有効です。
ホテルや宿泊先によっては、コンセントの数が少なくて、テレビを消さないと充電ができないなんてこともあるかもしれません。
スマートウォッチやPCなどたくさんの電子機器を持ってアメリカに行く予定の方であれば、マルチタップを一緒に持っていくと快適に過ごせるでしょう。
USBポート搭載電源タップ
USBポート搭載電源タップは、コンセントの差し口がなくても、USBのまま差し込んで充電できるため、荷物を最小限に抑えられます。
複数のUSBポートが搭載された電源タップを持ち込めば、電源プラグを日本において行くこともできます。
バックパッカーなどでできるだけ荷物を身軽にしたいと考えている方は、持っていくことを検討してみてください。
コンセントが使えない時の対処法
アメリカでコンセントを使おうとしたものの、うまくいかない時は、以下の方法を試してみてください。
- 電源プラグを上下逆にする
- 違うコンセントを使う
それぞれの対処法について解説します。
電源プラグを上下逆にする
日本のコンセントは、2本の細長いプラグが同じ長さなのですが、アメリカのコンセントをよく見ると、2本の細長いプラグは左の方が若干長いです。
日本から持っていった製品であれば、短い方のプラグに対応しているため、上下関係なく差し込むことはできるでしょう。
しかし、現地でアメリカ製のコンセントを使用する際は、電源プラグのサイズが若干異なるケースがあるため、うまく差し込めない時は上下逆にすると良いです。
長い方と短い方がピッタリとあえば、問題なく電源プラグを差し込めるようになります。
違うコンセントを使う
上下逆にしてもまだコンセントが差し込めないのであれば、他のコンセントを使用してみてください。
日本の電化製品類は、世界の中でも特にクオリティが高いため、アメリカに来ると品質の悪いコンセントが設置されていることは珍しくありません。
他の人の使い方次第で、コンセントが劣化していることもあるため、無理に突っ込まずに他のコンセントを使うことが賢明です。
もしも、コンセントの穴の部分に紙など不純物が挟まっていると、発火の原因にもなるため、注意が必要です。
「コンセント」は英語では通じない?
「consent(コンセント)」は、和製英語です。
英語圏で使われている言葉がそのまま日本に流れていると考える方も多いですが、日本以外の国では意味が通じないため注意が必要です。
英語でコンセントは「承諾」「承認」という意味がありますので、「Can I use a concent?(コンセント使えますか?)」と聞いても伝わりません。
コンセントを英語でいうときは、以下の3つを使いましょう。
- outlet(アウトレット)
- plug(プラグ)
- socket(ソケット)
plug(プラグ)は耳馴染みがあるかもしれませんが、outlet(アウトレット)は格安ショッピングセンターのイメージ、socket(ソケット)は聞いたことがない方も多いでしょう。
最も一般的に使用されている単語は「outlet(アウトレット)ですので、実際に使えるようにしましょう。
- Is there any outlet?(コンセントはありますか?)
- Can I charge my phone?(携帯の充電できますか?)
このような表現をすることで、現地の人には、コンセントを使いたいという旨が伝わります。
ちなみに、「Is there any consent?」と言ってしまうと、「同意ありますか?」を意味していて、全く意思疎通ができなくなるため、要注意です。
まとめ
この記事では、アメリカのコンセント事情についてお伝えしました。
遠く離れたアメリカと日本では、同じAプラグが使用されていることが分かったものの、電圧はアメリカの方が高いため、必ず「変圧器」が必要です。
変圧器がなければ、日本から持ってきた製品が故障したり、停電や発火などの原因にも繋がりますので、無理に使用しないでください。
ただし、グローバルに対応した電化製品やiPhoneなどの世界共通の電子機器に関しては、120ボルト以上に対応しているものもあります。
製品の裏側を見たり、インターネットで製品情報を見て、アメリカの120ボルト以上に対応しているのであれば、変圧器なしで利用可能です。