ロシアに渡航予定がある人や留学を考えている人は、ロシアにあるレストランやカフェ、そしてロシア料理についても興味があるのではないでしょうか。
地理的には日本に近いにもかかわらず、ロシアのことをよく知っているという人は少ないですよね。
そこでこの記事では、ロシアで人気のレストランをご紹介しつつ、ロシアの外食文化について解説していきます。ロシアに行く予定がある人も、ロシア料理に興味がある人も、ぜひこちらを参考にしてくださいね。
1.ロシアの首都モスクワで人気のカラバエフ兄弟
ロシアの外食文化をご説明するために、モスクワで地元の人や留学生たちから人気のお店を取り上げてご紹介してみます。
モスクワには市内に20店舗以上の店舗展開をする「Bratya Karavaevi(ブラーチャ・カラバエフ)」というお惣菜屋さんがあります。Bratya Karavaeviとは、「カラバエフ兄弟」という意味。お店の看板にも、ロシアチックな双子の兄弟が描かれたイラストが採用されています。このお惣菜やさんに行くと、このイラストを見かけることになるので、モスクワにいれば一度は目にすることでしょう。
そんなカラバエフ兄弟で提供されているのは、ロシア料理やスイーツなどのカフェメニュー。ショーケースにはさまざまな料理が所狭しと並んでおり、選ぶのが大変でしょう。
カラバエフ兄弟はお惣菜やさんではありますが、コーヒーなどの提供もあり、イートインスペースも充実しています。
つまりお持ち帰りもできますし、その場で食べたいものを選んで食べることもでき、さらにはカフェ的な使い方もできるお店なのです。
ロシアはさまざまな美味しい料理があり、外食文化が栄えている一方で、カフェ文化も確立されている国です。そのためカラバエフ兄弟でも、食事になるお惣菜とスイーツが一緒に販売されているのですね。
料理はロシア料理の定番はもちろん、国際的な料理も並んでいたりします。見ながら指差して選べるため、ロシア語があまりできなくても、注文しやすいのが良いですね。
2.ロシアの外食文化の特徴
上記でご紹介したカラバエフ兄弟は、ロシアの外食文化の要素が詰まった、ロシア外食文化を代表するお店と言っても過言ではありません。ですからロシアに渡航する予定があるなら、一度はカラバエフ兄弟に訪れてみると良いでしょう。
しかしもちろん、ロシアにはカラバエフ兄弟以外にも魅力的な飲食店が溢れています。そこでここからは、ロシアの外食文化についてもう少し詳しく、その特徴をご紹介していきます。
伝統的なロシア料理が愛されている
ロシアではゆっくり食事を楽しむときにも、パパッと食事を済ませたいときにも、伝統的なロシア料理が愛されています。伝統的なロシア料理は、外食文化の要なのです。
伝統的なロシア料理は、高級レストランや庶民的な食堂、前述のカラバエフ兄弟のようなデリ、コーヒーショップなど幅広い種類のお店で提供されています。ロシアに行けば、伝統的なロシア料理を食べずにいることの方が難しいでしょう。
ちなみに伝統的なロシア料理の代表格は、ボルシチ、ピロシキ、ペリメニなど。ボルシチはビーツのスープ、ピロシキはパイ包みですが、この2つは日本でも割と広く知られていますね。
カフェ・コーヒーショップが多い
ちょっと意外かもしれませんが、ロシアの都市部ではカフェ文化が非常に栄えており、カフェやコーヒーショップの数が以前に比べて非常に増えています。
カフェやコーヒーショップでは、コーヒーや紅茶などのドリンクが楽しめるほか、ケーキなどのスイーツ系、サンドイッチ、そしてロシアの伝統的なファストフードなどが提供されています。
ロシアの都市部に渡航するなら、一度はロシア的なカフェにも訪れたいですね。ちなみに冒頭でご紹介したカラバエフ兄弟もデリ兼カフェといった佇まいのお店です。
ファーストフードチェーンもたくさん
ロシアと他の国々との関係性を考えるとかなり意外かもしれませんが、ロシアではファストフードチェーンがたくさんあり、マクドナルドやKFCなどの国際的なファストフードチェーンも人気があります。
こうしたお店では、メニューにロシア料理のテイストをプラスしてカスタマイズしており、それがロシア人たちにもウケているのでしょう。また、ロシア料理の提供があるお店もあります。
ただ2023年現在、以前はロシアにあったアメリカ系のファストフードチェーンはそのほとんどが撤退しています。撤退はしているのですが、たとえば元々マクドナルドだったお店は、ロシアのバーガーショップとして生まれ変わり、それまでとあまり変わらないメニューが提供されているようですよ。
ですから、さまざまな国際的なファストフードチェーンがなくなったあとも、それっぽいお店に困ることはないでしょう。
屋台や露店も人気
寒いロシアなので、屋台や露店で食べ物を売っていることを想像している人は少ないかもしれませんね。しかしロシアの都市では屋台や露店が人気で、街角にはちょっとしたスナック・ファストフードを提供する屋台・露店がたくさん点在しています。
こうした屋台・露店では、ロシアの定番ファストフードであるピロシキが提供されるほか、パンやお菓子も人気で、さらにはケバブやシャワルマといった海外の料理も提供されています。
ちょっと小腹が空いた時に手軽に楽しめるので、もしもロシアで屋台や露店を見かけたら、ちょっと覗いてみてくださいね。
お酒を飲みながらおつまみを食べるお店も増加中
ロシアと言えば酒豪が多いイメージがありますよね。そのイメージどおりロシア人はよくお酒を飲むのですが、お酒を飲む時に食べ物を食べる文化は、それほど浸透していませんでした。
しかし現在では、食事を楽しみながらお酒が飲める、居酒屋のようなお店も増加中。ロシアのビールやウォッカなどにぴったりの料理が提供されているので、日本人も居酒屋感覚でロシア料理とロシアのお酒を楽しめますよ。
都市部では国際料理レストランも人気
ロシアにちょっと閉鎖的なイメージがある人も多いでしょう。そのため、ロシアではロシア料理くらいしか食べられないなんて誤解をしている人もいるかもしれません。
しかしロシアの都市部には、中華料理やイタリア料理、中東料理などといったさまざな国の料理のレストランが存在しています。もちろん日本料理店もあるので、ロシアで日本食が恋しくなったときも安心です。
幅広い国際料理が楽しめるのは都市部に限りますが、ロシアに渡航する人の多くが都市部への渡航でしょうから、余り心配はありません。
3.ロシアで人気のファストフード
留学生にとって、安価で気軽に食べられるファストフードは心強い味方。留学生ではなくても、予算が限られた旅行者にとってもファストフードは嬉しい存在です。特にロシアにはファストフードが食べられるお店が多いですから、要チェックですよ。
ここからは、そんなロシアで人気のファストフードについても少しご紹介します。ちなみに冒頭でご紹介したカラバエフ兄弟も、ファストフード店としての使い方ができるお店ですよ。
定番はピロシキ
ロシアのファストフードの大定番はピロシキです。ロシアの伝統料理でもあるこのパイ包みは、現在でもロシアっ子たちに愛される定番中の定番。
日本だと、伝統的な和食が歩きながらでも食べられるファストフードになっているというものがなかなかないので、ちょっと想像しづらいかもしれませんね。強いて言えば、大阪のたこ焼きやイカ焼きに近い存在かもしれません。
ピロシキは片手で持てるパイ包みで、中にはひき肉が入っているのが定番ですが、野菜が入っていることもあれば、フルーツが入っていることもあります。
このバリエーションの豊富さも、ピロシキが人気の所以でしょう。
国際的なファストフードチェーンが大人気
現在はそのほとんどがロシア国内から撤退してしまっていますが、ロシアでは国際的なファストフードチェーンも大人気。その多くが撤退してしまったあとも、たとえば「ロシア版マクドナルド」といった雰囲気で、同じようなメニューを提供するお店が新設されています。
それほどまでに浸透していた国際的なファストフードチェーンが撤退してしまっているのはちょっと悲しいですが、その後にほぼ同じメニューを提供するお店が現れるのは、何だか面白いですね。
健康志向のファストフードも増えてきている
ロシア料理はちょっとヘビーで高カロリーなものも多いのですが、その一方でサラダなどを提供する健康志向のファストフード店やファストフードを提供するお店も増えてきています。
ベジタリアン向けのメニューなども浸透してきていますから、ベジタリアンの人でも安心。
ちょっと重たいロシア料理に胃が疲れたら、サラダバーなどの健康志向のファストフード店にお世話になってみてはいかがでしょうか。
カフェでペストリーを楽しむ人も
カフェ文化が栄えるのとともに、カフェでパンやケーキなどのペストリーやサンドイッチといったファストフードを楽しむ人も増えてきています。
多くのカフェ・コーヒーショップで気軽に食べられるファストフードが提供されているので、軽く何か食べたいときに便利ですよ。
4.ロシアではロシアらしい外食を楽しもう!
ロシアでは国際的な料理や私たちにとっても身近なファストフードが楽しめる一方で、ロシア伝統料理を提供するレストランや屋台もたくさんあります。
冒頭でご紹介したカラバエフ兄弟はその代表格。ロシアらしい外食がしたくなったら、カラバエフ兄弟に行けばその欲求が満たされるでしょう。
しかし、それ以外のお店でもロシアらしい外食が可能ですから、ぜひお気に入りのお店を見つけて、ロシアでの外食を楽しんでくださいね。