英語を苦手に思う高校生や、すでに社会人で英語力の向上を願う人は、どうすれば英語がもっと理解できるようになるのかと悩むこともあるでしょう。
高校生なら、なんとか成績を上げたいと思うでしょうし、社会人ならせめて高校レベルの英語力が欲しいと思うのではないでしょうか。
そこでこの記事では高校英語をマスターするためのポイントや勉強法をご紹介します。高校英語が実用レベルで身につけば、かなり使える英語が習得できますから、ぜひこちらを参考に高校英語に取り組んでみてくださいね。
1.高校英語の難易度とは?
まず、高校英語がどのくらいのレベルなのかについて解説しましょう。
高校英語をすべて終えた場合のレベルは、英検だと2級レベルと言われています。TOEICだと、大体500点前後。あまり高くないように感じるかもしれませんが、このレベルの英語を使いこなせるなら、日常英会話のレベルは余裕でクリアしています。
ちなみに、よく中学英語の学び直しについて提唱されることがありますが、中学英語は英検3級レベル。このレベルの英語を使いこなせる場合は、複雑な話でなければ日常英会話はなんとかなるレベルです。
中学英語も高校英語も日常英会話の範囲であるものの、中学英語は英語の基礎となる部分で、高校英語はその応用と考えるとイメージしやすいかもしれませんね。
ですので、日常会話を英語でスラスラこなしたいと思う人は、最低でも高校英語レベルの知識・スキルが必要だということです。
2.高校英語レベルに達するためのポイント
応用日常英会話レベルとも言える高校英語レベルですが、全く英語の知識がない人がいきなり高校英語の勉強をしても、なかなか理解ができません。
これは現役高校生でも同じことで、中学までの英語の成績が悪かった人は、高校英語レベルに突然挑戦するのは難しいでしょう。また、中学英語をクリアしていても、高校英語では躓いてしまう人も少なくありません。
そこで、高校英語レベルに達するためには何が必要なのか、そのポイントをまとめてみました。高校英語レベルをクリアしたいと思っている人は、これらのポイントを意識して高校英語の勉強に取り組んでみてくださいね。
中学英語=英語の基礎を網羅しておく
高校英語の勉強をする前に必須なのは、中学英語レベルをクリアしておくことです。完璧にすべてを覚える必要はありませんが、「中学英語は理解できる」と言える程度の英語力は身につけておきましょう。
これはなぜかと言うと、中学英語は英語の基礎となる部分だからです。この基礎の部分ができていなければ、応用レベルの勉強をしても理解できないことが多くなってしまいます。
ですから、現役高校生の人で中学英語が理解できていない人は、もう一度復習もかねて、中学英語に取り組みましょう。また、社会人の人が英語習得を目指す場合も、高校レベルではなく、まずは中学英語から取り組むようにしてください。
長文読解に慣れる
中学英語までは、それほど長い英語の文章を読むことはありません。しかし高校英語では長文読解が出てきます。1文なら理解できる人も、長文になると理解が難しいと感じることもあるでしょう。また、途中で意味が理解できずに迷子になってしまう人もいるのではないでしょうか。
長文読解ができるかどうかは、高校英語レベルをクリアできるかどうかの肝になると言っても過言ではありません。特に高校英語レベルをクリアして、さらに上のレベルを目指す場合、長文読解ができなければリスニングなどでも苦しむことになります。
長文に苦手意識を持たず、長文読解に慣れることができるようにトレーニングをしてみましょう。
応用力をつける
高校英語は英語の基礎力ではなく応用力を養う分野です。ですから高校英語の勉強をする際には、応用力を身につけることを意識しましょう。
たとえば新しい語彙を覚えたら、さまざまな例文を作ってみてください。新しい文法を覚えたら、その文法を使って、さまざまなことを表現してみましょう。
そんな風にしていれば、どんどん応用力がついていき、学んだことを実用レベルで使えるようになるはずです。
アウトプット力の向上を目指す
中学英語レベルでは、まだまだ「I like chocolate.(私はチョコレートが好き)」などのような、シンプルな文章のアウトプットしかできない人も多いでしょう。ですが、高校英語ではより本格的なライティングやスピーキングに取り組むことになります。
ですから、ただ英語が読めたり聞けたりするだけでは、高校英語レベルをクリアすることはできません。覚えた語彙や文法を使いこなし、英語を書いたり話したりするアウトプット力が必要なのです。
日常的にアウトプットも練習しておくと、覚えた語彙や文法の記憶定着率もよくなりますよ。
語彙力を伸ばす
高校英語では、やや難解な英単語や表現が出てくることがあります。また、知っている単語を増やしておかなければ、長文読解やリスニングの際に躓いてしまうでしょう。
ですから、高校英語レベルの習得を目指すなら語彙力を伸ばすことも重要です。まだまだ日常会話の範疇とは言え、高校英語レベルは英単語が4,000語理解できるレベルとなっています。意外と多いと驚くのではないでしょうか。
ただしこの4,000語は、小学校と中学校で学んだ2,000語強の言葉も含まれているため、高校英語で新たに身につける語彙は2,000語程度です。
英語の語順・文順や感覚に慣れる
高校英語では長めの長文読解をすることになり、リスニングも少し長めになってきます。また、ライティングも必要なため、英語の語順や文順に慣れておく必要があります。
さらに、ニュアンスや言葉の使い方を掴むために、英語の感覚にも慣れることができるとベター。
英語の学習を習慣化すれば、英語の語順・文順や感覚は身についていくので、とにかく日々英語に取り組めると良いですね。
自分のレベルに合った教材を選ぶ
高校英語とひとことで言っても、1年レベルと3年レベルはかなりレベルが違います。ですから、自分のレベルに合った教材を選ぶことも重要です。
中学レベルをやっとクリアした人なら、高校1年生向けの教材や英検準2級レベルの教材がぴったりです。
簡単すぎたり難しすぎたりする教材を選んでしまうと、あまり効率よくレベルアップができないため、レベルの見極めが肝心ですよ。
3.高校英語レベルを身につけるための勉強法
では、ここからは高校英語レベルを身につけるための勉強法をご紹介します。高校生は学校で習ったことの復習のほか、ここでご紹介した方法に取り組めば、英語の授業が一気に簡単になるはず。
また、社会人の人も、高校英語レベルの教材を用いてこれらの勉強法に取り組めば、飛躍的な英語力の向上がのぞめますよ。
ディクテーションに取り組む
ディクテーションとは、英語の音源を聴きながら、聞いたままを書き取る手法です。高校英語のリスニング教材や長文読解問題の音源などを使って、簡単に取り組め、且つスピーキング以外の総合力をつけやすいため、誰にでもおすすめできる勉強法なんですよ。
ディクテーションを行う際には、音源を1文1文に区切って書取りをしましょう。流しっぱなしで書き取ると、音源に追いつけないからです。
また、書き取った英語をスクリプトと見比べて誤りを修正したり、知らなかった単語などを確認したりという流れも忘れずに行ってください。
ディクテーションを行うことで、英語の音にしっかり耳を傾ける癖がつき、さらに英語のスペルを覚え、語彙力を増やしていくことができます。1日15分で良いのでディクテーションに取り組めば、どんどん知識とスキルが蓄積されていくことを感じられるでしょう。
発音強化にはリピーティング
よくシャドーイングという追いかけ再生のように音源を真似する手法がすすめられていますが、高校英語レベルだとシャドーイングはハードルが高いかもしれません。
そこでおすすめなのが、リピーティングです。リピーティングは、英語の音源を1〜2文ごと位に区切り、聞いたままを真似る手法を言います。
リピーティングなら、落ち着いて聞いたままを真似ることができるため、シャドーイングよりもむしろ正しい発音がつきやすいです。リスニング力を鍛えることもできるので、一石二鳥ですね。
特に発音強化や英会話力の向上を目指す人は、ぜひ取り組んでみましょう。
レベルに合った文章の音読・黙読をする
音読や黙読も、高校英語レベルではおすすめの学習法です。特に黙読をするときには、英語を英語のままで理解できるように意識しながら、意味を噛み締めるように読むと、どんどん長文が読めるようになっていきますよ。
音読は発音強化に役立ちますが、音読をする際には録音をして、お手本となる音源と聴き比べをしてみましょう。明らかに発音が違う点などを音源を聴きながら改善していけば、発音がどんどん良くなりますし、英語を口にすることにも慣れるはずです。
同じ問題・教材に複数回取り組む
高校英語に限らず、英語力向上や記憶の定着を目指すには、何度も繰り返すということが大切です。ディクテーションやリピーティングをする場合も、語彙力強化の教材に取り組む場合にも、同じ問題・教材に何度か取り組むようにしてみましょう。
繰り返し学習を行うことで、一度覚えた単語や表現などを忘れなくなります。忘れなくなるとは、自分のものになるということ。記憶に定着した単語や表現が増えれば増えるほど、長文読解やリスニングなどにも役立ちますよ。
4.高校英語を習得できれば実践的な英語力が身に付く!
高校英語を習得し、実用レベルで使えるようになれば、かなり広範囲に英会話を楽しむことができるようになります。その先となるビジネス英語にも挑戦できるようになるので、お仕事で英語を使いたいなら、高校英語を習得することが大切です。
現役高校生も社会人の人も、高校英語の勉強で実践的な英語力を身につけられると良いですね。