「アイスランドに留学してみたいけれど、日本語の情報が少なすぎる」
調べ始めた途端に手が止まってしまう人は多いはずです。
たとえば、こんなところで引っかかっていませんか。
結論から言うと、アイスランドには学生でも社会人でも留学できます。ただし年齢と目的で、選べる道がはっきり分かれます。
この記事では、5つの留学方法と費用の目安、出発までの準備手順を順に見ていきます。
この記事を書いた人
目次
アイスランド留学の基本と英語事情

留学先としての知名度は高くありませんが、行く方法はきちんと用意されています。
ただし年齢と目的によって選べる道が大きく変わるのが、この国の特徴です。
まず押さえたいアイスランドの基本情報
留学先としてイメージしにくい国なので、前提となる数字から確認します。
アイスランド留学に必要な英語力
生活は英語でほぼ通じますが、必要な語学力は留学の種類で大きく変わります。特に高校の交換留学と正規留学では、アイスランド語の基礎も求められます。
※生活面は英語でほぼ足ります。必要な語学力の基準は学校・団体ごとに違うため、出願先の募集要項で確認してください。
アイスランド留学ならではの3つの魅力

英語力そのものを最短で伸ばす目的なら、正直なところ英語圏のほうが効率的です。
それでもアイスランドを選ぶ理由は、別のところにあります。
アイスランド留学のデメリット
魅力の裏側もあわせて確認しておきましょう。
ここを知らずに決めると、あとで「思っていたのと違う」となりがちです。
留学カウンセラー
りょう
アイスランド留学の種類

アイスランド留学は、短期留学・ワーキングホリデー・高校の交換留学・大学の交換留学・大学への正規留学の5種類です。下の診断で自分に合う種類を確かめてから、気になる種類を読み進めてください。
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Q1
どのくらいの期間で行きたい?
立場ごとに使える方法を、1つの表にまとめました。
○=利用できる △=条件つき ×=利用できない。費用は渡航費・滞在費・保険を含む目安です(2026年9月時点)。
短期留学|2週間から年齢不問で行ける

学校や仕事を辞めずに行きたいなら、短期留学がもっとも現実的です。年齢の条件がなく、大学のサマースクールか民間の語学スクールから選べます。90日以内ならビザも要りません。
大学のサマースクール
期間:2〜3週間
滞在:宿舎がセットの場合が多い
向く人:初めての海外で、手配を任せたい
民間の語学スクール
期間:1か月〜
滞在:自分で確保する
向く人:滞在先を自分で確保できる
具体的な学校・コースには、次のようなものがあります。
※民間スクールの授業料は約5.2万〜9.5万ISK(約7〜12万円)が目安。JASSO海外留学支援サイトの掲載情報をもとに作成しています。最新の日程・料金は各校の公式サイトで確認してください。
ビザが不要な範囲
・180日のうち合計90日以内の滞在
・2週間〜3か月の短期留学はここに収まる
・パスポートと帰りの航空券で入国できる
注意したい点
・90日はシェンゲン圏全体の合算で数える
・前後にヨーロッパ旅行を足すと超えやすい
・90日を超えるなら滞在許可の申請が必要
短期留学:出願から渡航までのステップ
出発の6か月前
コースと日程を決め、航空券を押さえる
3〜4か月前
学校へ申し込み、滞在先を確定させる
1〜2か月前
海外留学保険に加入し、防寒具をそろえる
出発直前
シェンゲン圏の滞在が90日以内か数え直す
夏のコースは定員が埋まるのも早い傾向があります。日程が公開されたらすぐ動くのが安全です。
ワーホリ|18〜26歳なら働きながら最長1年

大学生や社会人が半年以上滞在したいなら、働きながら暮らせるワーキングホリデーが現実的です。年齢は申請時点で26歳以下が条件で、審査に3〜5か月かかるため、渡航の12か月前から準備を始めてください。
ワーホリ:出願から渡航までのステップ
渡航12か月前
年齢(申請時26歳以下)と条件を確認する
9か月前
移民局に枠の残りを確認し、保険を手配する
7か月前
書類の収集を始める(準備だけで約2か月)
5か月前
移民局へ郵送し、審査を待つ(3〜5か月)
許可の通知後
渡航し、到着から90日以内に現地手続き
制度の詳細や体験談はアイスランドのワーホリ完全ガイドにまとめています。
高校の交換留学|1年間ホームステイして現地校へ通う

派遣団体を通じて応募し、ボランティアのホストファミリー宅に滞在します。派遣枠は年に数名程度と少ないため、出発の約1年3か月前、春の第一次日程で応募するのが前提です。
アイスランドへ派遣している団体
公益財団法人 AFS日本協会
1年間の年間留学プログラムでアイスランドを公式に募集している唯一の団体です。参加費185万円に国際航空運賃・ホームステイ・食事・医療保険が含まれます。
ロータリー青少年交換
15〜19歳が対象で、世界100か国以上と交換を行っています。ただし派遣先は各地区の提携先で決まるため、アイスランドへ行けるかは地元のロータリークラブへの確認が必要です。
日本の高校生を送り出す団体はほかにもありますが、アイスランドを毎年の派遣先として公表しているところは多くありません。まずはこの2つから当たるのが早道です。
高校の交換留学:出願から渡航までのステップ
出発の約1年3か月前
説明会に参加し、保護者と方針を決める
約1年2か月前
春の第一次日程で派遣団体に応募する
約1年前
選考・面接を経て派遣先が決まる
6〜10か月前
在籍校と休学・留学の扱いを相談し、語学準備を始める
1〜3か月前
予防接種を受け、居住許可の書類を送る
大学の交換留学|在籍大学の協定校へ半年〜1年

大学生なら、在籍大学がアイスランドの大学と協定を結んでいるかをまず確認してください。授業料は在籍大学に納めるため、現地の学費を気にせずに半年〜1年学べます。
協定校がない場合は、正規留学か短期留学を検討しましょう。生活費は月20〜38万円が目安で、渡航前に資金計画を立てておく必要があります。
大学の交換留学:出願から渡航までのステップ
出発の約1年3か月前
協定校一覧を確認し、IELTS・TOEFLを受ける
約1年前
在籍大学の学内選考に出願する
8〜10か月前
推薦が決まり、アイスランド大学へオンライン出願
3〜4か月前
居住許可を申請し、学生住宅(FS)に申し込む
到着後
住民登録と履修登録を済ませる
正規留学|大学で学位を取る

学位の取得を目指すなら、大学への正規留学が選択肢です。国立大学は授業料が原則無料ですが、2027年秋学期から欧州経済領域外の学生に授業料が導入される予定です。
2026年に学生向けの居住許可ルールが改正され、資金証明の額と卒業後に滞在できる期間が変わりました。
※アイスランド移民局(Útlendingastofnun)の発表にもとづきます。90日を超えて滞在する交換留学にも資金証明は必要です。
正規留学:出願から渡航までのステップ
出願の1年以上前
学部・プログラムを選び、英語試験のスコアを用意する
12月中旬〜2月上旬
アイスランド大学へオンライン出願(非EEAは手数料2万ISK)
合格通知後すぐ
居住許可を申請する(資金証明 月259,951ISK)
6月1日〜
学生住宅(FS)に申し込む
8月
渡航し、到着後に住民登録を済ませる
アイスランド留学|総額費用はいくら?

アイスランド留学の費用は、学費よりも「滞在費と食費」で決まります。学費が安くても総額が下がりにくいのはそのためです。
種類別の総額目安
実際に用意することになる金額を、留学の種類ごとに並べました。
※高校の交換留学はAFS参加費185万円に自己負担を加えた想定、ワーホリは語学学校に通わない場合の想定です。学校・時期・滞在方法・為替により変動します(1アイスランドクローナ=約1.3円で換算/2026年9月時点)。
短いほど航空券が総額の半分近くを占め、1か月を超えると滞在費が主役に変わります。
生活費の内訳と、物価の実感

ホームステイ型の交換留学では滞在費が参加費に含まれます。
ここは自分で部屋を借りて暮らす場合の目安です。
住居費(月)
10〜20万円
シェアの個室〜学生住宅
食費(月)
7〜11万円
自炊中心での想定
交通・通信(月)
1〜2万円
市内はバス中心
その他(月)
2〜5万円
交際費・日用品など
4項目を合わせると月20〜38万円が目安です。欧州委員会が示す学生の生活費の目安(月1,300〜1,900ユーロ)とほぼ同じ水準です。
数字だけでは実感しにくいので、日本の価格と並べてみます。
※店舗と時期により変動する目安です。スーパーで買う食材の価格差は、外食ほど大きくありません。
差が開くのは外食です。人件費の水準が高く、食材の多くを輸入に頼っていることが背景にあります。
見落としやすい追加費用
パンフレットの金額には含まれない出費があります。
予算を立てる前に、必ず確認しておきましょう。
見積書に出てこない費用
夏でも気温は10度台。強風と雨に耐える上着や靴が必要
短期留学で必要。交換留学は参加費に含まれる
直行便がなく、欧州で一泊が必要になる便もある
氷河や温泉のツアーは高額。回数を決めておく
新規取得や各種証明書の発行費用
高校の交換留学ではA型・B型肝炎の接種と胸部レントゲンが義務
90日超の滞在は居住許可が必要。交換留学は現地で手続き
※合計すると、短期でも10万円前後、1年の交換留学なら20〜30万円が参加費に上乗せされる計算になります。
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アイスランドと英語圏、どちらが目的に合うか比較するだけでもOKです。
アイスランド留学のビザ申請方法
アイスランドでは、滞在が90日以内か、90日を超えるかで必要な手続きが変わります。90日を超える場合は「学生ビザ」ではなく、渡航前に居住許可(Residence permit)を移民局に申請します。
※2026年10月時点。アイスランドでは「学生ビザ」ではなく、渡航前に居住許可(Residence permit)を取得する仕組みです。
90日以内の短期留学はビザ不要
日本のパスポートなら、シェンゲン圏で180日のうち合計90日までビザなしで滞在できます。
2025年10月からはEU出入国システム(EES)が始まり、入国時に顔写真と指紋を登録します。今後はETIAS(欧州渡航情報認証制度)が導入される予定で、開始後は渡航前のオンライン申請が必要になります。
90日を超える留学は居住許可を申請する
大学の交換留学・正規留学・高校の交換留学で90日を超えて滞在する場合は、学生向けの居住許可が必要です。
審査の平均は約2.5か月(2025年実績)なので、合格や選考通過の連絡を受けたらすぐに申請しましょう。
合格・選考通過後すぐ
必要書類をそろえ、アイスランド移民局へ申請する
審査中(平均約2.5か月)
追加書類を求められたら速やかに提出する
許可の通知後
航空券を確定させ、渡航する
到着後
移民局の窓口(コーパヴォグル)で写真撮影をし、居住カードを受け取る
居住カード発行後
住民登録が済み、学生は許可の範囲で就労できる
ワーホリは専用の居住許可を申請する
ワーホリは、申請時点で18〜26歳の日本人だけが申請できる専用の居住許可です。
書類を移民局へ郵送し、審査には3〜5か月かかります。資金証明と保険加入も求められるため、渡航の12か月前から準備を始めましょう。手順の詳細は上の「ワーホリ:出願から渡航までのステップ」を確認してください。
※最新の要件・手数料は、アイスランド移民局(Útlendingastofnun)の公式情報を必ず確認してください。
出発までの準備|アイスランド留学の流れ

どの種類を選んでも、準備は次の6つのステップで進みます。種類ごとの具体的な時期は、各種類の「出願から渡航までのステップ」で確認してください。
STEP1|目的を決めて留学の種類を選ぶ
英語力を伸ばしたいのか、アイスランドの自然や文化を体験したいのかで、合う種類が変わります。年齢と立場もあわせて考え、候補を1つに絞りましょう。
STEP2|学校・勤務先・家族に確認する
在籍・在職の扱いなど、自分だけでは決められない項目があります。出願の前に確認しておきましょう。
STEP3|学校・団体に出願する
短期留学は出発の3〜4か月前、交換留学と正規留学は約1年前が出願の目安です。夏のコースや交換留学は枠が少ないため、募集が始まったらすぐ動きましょう。
STEP4|資金を準備する
90日を超えて滞在する場合、居住許可の申請で月259,951ISK(約34万円)の資金証明が必要です。ワーホリでも資金証明を求められるため、残高証明を出せる状態にしておきましょう。
STEP5|ビザ・居住許可を申請する
90日以内の短期留学ならビザは要りません。それ以上滞在する場合は、アイスランド移民局へ居住許可(ワーホリは専用の許可)を申請します。審査に数か月かかるため、合格や選考通過の連絡を受けたらすぐ手続きを始めてください。
STEP6|航空券・保険・住まいを手配して渡航する
直行便がないため、航空券は半年前を目安に押さえます。海外留学保険に加入し、学生住宅などの滞在先を確定させたら出発です。90日を超える滞在では、到着後に住民登録などの手続きがあります。
アイスランド留学の費用を抑える節約術

物価そのものは動かせませんが、削れる項目ははっきりしています。
効果が大きい順に5つ紹介します。上から順に着手するのがおすすめです。
1. 給付型奨学金に応募する
派遣団体独自の奨学金のほか、自治体や企業の制度、国の留学支援制度があります。
参加費の一部を給付で賄える枠が複数あるので、応募と同時に調べ始めてください。
2. 滞在費がセットのプログラムを選ぶ
短期でもっとも費用が膨らむのは宿泊です。
宿舎込みのサマースクールやホームステイ型を選ぶと、現地での上振れを抑えられます。
3. 自炊を前提に組み立てる
外食とスーパーの価格差が大きい国です。
キッチンが使える滞在先を選ぶだけで、食費の見通しが変わります。
4. 航空券を半年前に押さえる
直行便がないため、乗り継ぎの組み方で価格が大きく動きます。
夏の直前予約は、もっとも高い選択になりがちです。
5. 装備は日本で買ってから行く
防寒具やレインウェアは現地価格が高めです。
使い慣れたものを日本で用意したほうが安く、体にも合います。
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アイスランドと英語圏、どちらが目的に合うか比較するだけでもOKです。
よくある質問|アイスランド留学の疑問
相談でよく出る質問をまとめました。
まとめ|アイスランド留学の始め方
日本語の情報が少ないというだけでアイスランドを候補から外すのは、もったいない話です。
ここまで見てきたとおり、年齢と目的さえはっきりすれば、進める道はちゃんと用意されています。
この記事のまとめ
最初に決めることは1つだけ。目的が「アイスランドという国」なのか「英語力」なのかです。そこが定まれば、氷河と温泉が日常にある暮らしは一気に近づきます。
本記事は2026年9月時点の情報です。費用・制度・募集要項は変更される場合があります。交換留学はAFS日本協会、大学の学費と滞在許可はアイスランド大学および同国移民局の公式情報を、応募前に必ずご確認ください。











