スイス留学と聞いて、まず「とても高そう」という印象を持つ方が多いのではないでしょうか。
実際のスイスは、選ぶルートによって総額が10倍以上変わる国です。
州立大学の学費は年20〜60万円ほどで、日本の国立大学より安いこともあります。
一方、名門ボーディングスクールへの高校留学は年1,200万円を超えます。
この記事では、大学の学費・高校留学の費用・語学留学の総額を、期間別と都市別に整理しました。
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目次
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Q1 / 2
スイスで、いちばん実現したいことは?
スイス留学とは?人気の魅力を解説

スイス留学は「学費が安いのに生活費が世界最高水準」という、他の国にはない費用構造を持っています。
言語は?
4言語
独・仏・伊・ロマンシュ
英語コースも多い
大学の学費は?
20万〜
州立大学は年20〜60万円
連邦工科大は年約88万円
生活費は?
月20万〜
都市により月20〜40万円
東京の2倍以上
つまりスイスでは、総額を決めるのは学費ではなく生活費です。
そのうえで、進むルートによって金額帯が大きく2つに割れます。
公的教育ルート
年400〜650万円
対象:州立大学・連邦工科大学・語学学校
特徴:学費は総額の1〜2割にとどまる
注意:授業言語の要件(独・仏)が高い
私立教育ルート
年400〜2,000万円
対象:ボーディングスクール・ホスピタリティ校
特徴:寮費・食費が学費に含まれる
注意:制服・課外活動費は別請求が基本
もうひとつ押さえたいのが、都市によって公用語が変わることです。
※ロマンシュ語を含む4言語が公用語ですが、すべての国民が4言語を話すわけではなく、地域で言語圏が分かれています(出典:JASSO スイス留学ガイド)。
治安の良さと中立国としての国際性は、どのルートを選んでも共通するスイスの強みです。
スイス留学の5つの種類|自分に合うのはどれ?

スイス留学は、大きく5つの種類に分かれます。
目的によって必要な予算が10倍近く変わるため、まず自分がどれに当てはまるかを決めるのが先決です。
1|語学留学(2週間〜1年)
ドイツ語・フランス語・英語のいずれかを選んで学べます。
90日以内ならビザが不要なため、社会人の休暇留学や大学生の長期休暇にも組み込みやすい選択肢です。
2|大学・大学院留学(学位取得)
州立大学と、スイス連邦が直接運営する連邦工科大学の2校(チューリッヒ校のETH Zurich、ローザンヌ校のEPFL)が中心です。
学部課程は現地語、修士課程は英語のコースが多くなります。
3|ホスピタリティ・ホテルマネジメント留学
スイスはホテル・観光教育の発祥地で、業界での評価が高い専門大学が集まっています。
授業は英語で行われ、在学中に有給インターンシップが組み込まれているのが特徴です。
4|高校・中学留学(ボーディングスクール)
全寮制の私立校で学ぶルートで、IB・英国式・米国式のカリキュラムから選びます。
学費に寮費と食費が含まれる一方、制服・学校旅行・個別レッスンは別請求になるのが一般的です。
5|サマースクール・短期プログラム
夏休みの2〜4週間で、語学の授業とアウトドアアクティビティを組み合わせます。
小中学生から参加できるプログラムもあり、長期留学の下見としても使えます。
1年あたりの費用感で並べると、種類ごとの差がはっきりします。
※滞在費・生活費・航空券・保険を含む総額の目安です。都市・学校・滞在方法・時期・為替により変動します。
スイス留学のメリットと、行く前に知るべきデメリット

スイスが選ばれるのは、費用の高さを差し引いても残る強みがあるからです。
スイス留学のメリット
スイスならではの強みは、大きく3つあります。
1|世界トップ級の教育を、破格の学費で受けられる
連邦工科大学(ETH・EPFL)は世界大学ランキングの常連ですが、留学生でも学費は年約88万円です。
州立大学であれば年20〜60万円で、欧米のトップ私立大学とは大きな差があります。
2|英語+もう1言語が自然に身につく環境
授業が英語で行われる学校でも、街に出ればドイツ語やフランス語が飛び交います。
場面ごとに使う言語が切り替わるのが、スイス生活の日常です。
就職市場でも、英語に加えて欧州言語が話せる人材は評価されやすくなります。
3|治安が良く、ヨーロッパ各国へ移動しやすい
中立国として安定した治安を保っており、初めての海外生活でも不安が少ない環境です。
5か国と国境を接しているため、鉄道だけで周辺国へ出かけられます。
スイス留学のデメリット
一方で、事前に知らないと苦しくなるのが次の3点です。
1|進級が厳しく、留年・退学が珍しくない
大学の学部課程では、同じ科目の試験に規定回数落ちると在籍できなくなる制度を持つ大学があります。
入学の難易度よりも、入学後に学び続けられるかどうかが問われる構造です。
※進級・再試験の規定は大学と学部によって異なります。志望校の学則で必ずご確認ください。
2|外食が現実的でなく、生活が自炊前提になる
スイスの物価は世界最高水準で、日本の感覚のまま外食を続けると生活費が跳ね上がります。
日本との価格差を具体的に見てみましょう。
※2026年8月時点の目安です。都市・店舗により大きく異なります。1スイスフラン=約200円で換算しています。
3|日本人が少なく、相談相手を見つけにくい
英語圏に比べて日本人留学生が少なく、悩みを日本語で共有できる相手が限られます。
起こりやすいことと、その備えを先に整理しておきましょう。
とくにボーディングスクールでは、富裕層が集まる環境との金銭感覚の差に戸惑う声もあります。
逆に言えば、自分から発言し、自分で生活を回せる人にはスイスが合います。
留学カウンセラー
りょう
【総額】スイス留学の費用はいくら?期間別の目安
語学留学を想定した場合の総額は、期間によって次のように変わります。
※語学留学を想定した目安です。都市・学校・滞在方法・時期・為替により変動します。本記事は1スイスフラン=約200円で換算しています(2026年8月時点)。
この総額は、学費/滞在費・生活費/航空券/保険・ビザ関連の4つに分かれます。都市による差は都市別の比較で詳しく取り上げます。
2週間と1年の費目内訳|どこにお金がかかるのか
まず2週間の場合、総額の3〜4割を航空券が占めます。
一方の1年では、滞在費・生活費が総額の6割以上を占めるようになります。
※スイスでは滞在者に健康保険への加入義務があり、学生向けプランでも月1万5,000〜3万円程度かかります。
留学カウンセラー
りょう
生活費が安い順ランキング|総額で比べる
語学留学を前提に、期間ごとの総額が低い順に3都市を並べました。
※学費・滞在費・生活費・航空券・保険・ビザ関連費を含む総額の目安です。チューリッヒ・ジュネーブを選んだ場合は、1年で上限650万円前後まで上振れします。
見落としやすい「隠れコスト」
スイスは、渡航後にかかる固定費が他国より高いのが特徴です。
予算を組むときは、見積もりに30万円前後の余裕を上乗せしておくと安心です。
【都市別】スイス主要6都市の学費・生活費と特徴

同じスイスでも、都市によって生活費は月10万円以上変わります。
まず6都市を一覧で比べたうえで、それぞれの特徴を見ていきましょう。
主要6都市 費用・総合比較表
学費は語学学校4週間、生活費は月額の目安です
※学費は一般語学コース(週20時間前後)4週間の目安、生活費は家賃・食費・交通費・保険を含む月額の目安です。学校のランク・滞在方法・時期により変動します。
チューリッヒとルガーノの差は、1年で100万円以上になります。
チューリッヒ|学校数と就業機会が最も多い

スイス最大の都市で、金融とITの企業が集まる経済の中心地です。
連邦工科大学のチューリッヒ校(ETH Zurich)もこの街にあります。
語学学校の選択肢が国内で最も多く、学校のレベルやコースを比較しやすいのが強みです。
一方で家賃と外食費は国内最高水準で、生活費は月30〜40万円かかります。
ジュネーブ|国際機関と多国籍の環境

国連欧州本部をはじめ、多くの国際機関が拠点を置く街です。
世界中から人が集まるため、英語だけでも生活を組み立てやすい環境があります。
国際関係・人道支援・通訳といった分野に関心がある人には、現地でしか得られない機会があります。
物価はチューリッヒと並ぶ水準です。
ローザンヌ|落ち着いた湖畔の学生街
レマン湖畔に広がる街で、連邦工科大学のローザンヌ校(EPFL)やホスピタリティの名門校が集まる学生の街です。
大都市の利便性を保ちながら、家賃はチューリッヒやジュネーブより抑えられます。
フランス語を学びつつ研究環境にも触れたい人に向きます。
ベルン|首都でありながら物価は中規模都市並み

スイスの首都で、旧市街が世界遺産に登録されています。
観光地化されすぎておらず、生活者としての滞在に向いた落ち着いた街です。
首都でありながら生活費は月23〜30万円と、チューリッヒより2〜3割低く収まります。
日本人が少ない環境で語学に集中したい人にも合います。
バーゼル|研究都市で、越境通学という選択肢もある

製薬・化学産業と大学の研究機関が集まる街で、バーゼル大学はスイス最古の大学です。
アートやデザインの分野でも知られています。
ドイツ・フランスと国境を接しているため、家賃の安い国境の向こう側に住んで通うという選択肢を取る学生もいます。
ルガーノ|イタリア語圏で最も費用を抑えやすい

スイス南部のイタリア語圏にある街で、温暖な気候と湖の景観が特徴です。生活のテンポもイタリア寄りで、雰囲気が他の都市とは大きく異なります。
家賃相場が主要都市で最も低く、生活費は月20〜27万円に収まります。ただし語学学校や大学の数は限られるため、選択肢は少なくなります。
チューリッヒとルガーノの差は、1年で100万円以上になります。学校のレベルが同等なら、都市を変えるだけで予算計画が大きく変わります。
【大学・大学院】スイスの大学の学費と出願条件

スイスの大学の学費は、公的大学か私立校かで一桁変わります。
※留学生向けの学費目安です。大学・専攻により異なるため、必ず志望校の公式サイトで最新の金額をご確認ください。1スイスフラン=約200円で換算(2026年8月時点)。
1|ETH・EPFLは2025年秋から留学生の学費が3倍に
スイス留学で最も注意したい変更点が、連邦工科大学の学費改定です。
〜2025年春入学
(従来の学費)
学期あたり:CHF 730
年間:CHF 1,460(約29万円)
対象:国籍を問わず同額
2025年秋入学〜
(現行の学費)
学期あたり:CHF 2,190
年間:CHF 4,380(約88万円)
対象:留学目的で移住する外国籍の学生
※スイス国籍の学生や、スイスで大学入学資格を取得した学生は従来どおりの金額です。改定前から在籍している学生には経過措置があります。
それでも欧米の私立大学の4分の1以下で、学費を優先するなら州立大学がさらに有利です。
あわせて、EPFLは学士課程の入学者数に上限を設ける方針を打ち出しており、留学生の入りにくさが増す可能性があります。
※学費・入学定員の制度は改定が続いています。出願前に ETH Zurich公式の学費ページ と志望校の募集要項で最新条件をご確認ください。
2|学費より重いのは生活費|年間総額の内訳
大学留学の年間総額のうち、学費が占めるのは1〜2割にすぎません。
学費(州立大学)
年20〜60万円
ETH・EPFLは年約88万円
家賃(学生寮・WG)
年130〜200万円
月11〜17万円が目安
食費・日用品・交通
年120〜200万円
自炊中心でも月10万円前後
健康保険・その他
年25〜45万円
加入義務あり
※都市・住まいの形態・生活スタイルにより変動します。ビザ申請では年間CHF 21,000前後(約420万円)の資金証明を求められるのが一般的です。
3|ホスピタリティ名門校の学費は別枠で考える
スイスはホテル・観光教育の発祥地で、業界での評価が高い専門大学が集まっています。
※学費・プログラム構成は改定されることがあります。出願前に各校の公式サイトで最新の金額をご確認ください。
4|出願条件と語学要件をそろえる
スイスの大学は、学部と修士で求められる言語が変わるのが特徴です。
要件は大学・学部ごとに異なるため、志望校の公式ページで必ず確認してください。
志望校が決まっていなくても大丈夫です。
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スイス留学の費用を抑える6つの方法

効果の大きい順に6つ並べました。
上の2つを見直すだけで、年100万円以上変わります。
1|チューリッヒ・ジュネーブ以外の都市を選ぶ(効果は最大)
費用を左右する最大の要因は、学校ではなく都市です。各都市の特徴は都市別の比較で解説しています。
2|住まいを学生寮・シェアハウス(WG)にする
スイスの生活費で最も重いのは家賃です。滞在期間によって最適解が変わります。
短期(〜3ヶ月)
ホームステイ・学生寮
強み:食事付きで手続きが簡単
向く人:初めての渡航で生活を整えたい人
注意:1ヶ月あたりの単価は高め
長期(6ヶ月〜)
シェアハウス(WG)
強み:自炊で食費も抑えられる
向く人:現地で生活基盤をつくりたい人
注意:物件探しに数ヶ月かかることがある
大学の学生寮は割安ですが枠が少ないため、合格後すぐの申し込みが必要です。
3|連邦工科大学ではなく州立大学を選ぶ
学位取得が目的なら、州立大学のほうが学費を抑えられます。
※州立大学でも留学生に追加料金を設定している大学があります。金額は必ず各大学の公式サイトでご確認ください。
4|奨学金・授業料免除に出願する
採用されれば効果は最大級ですが、選考があるため併願前提で考えます。
応募は渡航の1年以上前に締め切られるものが多いため、早めの確認が必要です。
5|渡航の時期をずらす(語学留学の場合)
語学学校は繁忙期に学費・滞在費・航空券が同時に上がります。
6|手数料無料のエージェントを使う
スイスは学校数が少なく、都市ごとの費用差も大きいため、比較の手間がかかります。
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スイス留学についてよくある質問
相談の現場でよくいただく質問をまとめました。
まとめ|総額は「ルート選び」で10倍変わる
スイス留学の費用は、学費ではなく「どのルートで、どの都市に行くか」で決まります。
この記事のまとめ
「スイスは高い」で終わらせず、自分の目的に必要な条件だけを残していくのが近道です。
そのうえで、実際の学校を入れた見積もりを一度つくってみると、判断がぐっと早くなります。
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本記事は2026年8月時点の情報です。学費・生活費・ビザ関連の料金・為替レートは変動します。出願・渡航前には、各学校・大学の公式サイト、および滞在予定地を管轄する州の当局の最新情報を必ずご確認ください。

