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薬剤師のワーホリは損をする?免許・費用・帰国後の転職まで解説

更新日:2026.07.30

薬剤師のワーホリは損をする?免許・費用・帰国後の転職まで解説

「薬剤師の免許は海外で使えないのに、ワーホリに行く意味はあるのだろうか」

そう思って調べ始めた方は多いのではないでしょうか。

調剤の毎日に慣れてきた一方で、「このまま定年まで同じ仕事を続けるのかな」というモヤモヤが消えない。

英語もやり直したい。でも、ブランクが転職で不利になるのが怖いし、年齢制限も近づいている。

そんな板挟みで動けなくなっている方に向けて、この記事を書きました。

先に結論をお伝えします。ワーホリ中に薬剤師として働くことはできません。

そのうえで、薬剤師は他の職種よりもワーホリのリスクが低い職業でもあります。

ただし「何も考えずに行く」と損をするのも事実です。年齢の逆算、失う年収の計算、現地で薬剤師免許に切り替えるルート、帰国後の転職の進め方まで、判断に必要な材料をすべて整理しました。

この記事を書いた人

ワーホリカウンセラー まみ 25歳・英語力ゼロからオーストラリアのブリスベンとメルボルンで2年間ワーホリを経験。今は同じ不安を抱える方の背中を押すべく、累計500名以上のワーホリ相談を受けています。

目次

  1. 1. 薬剤師のワーホリで直面する現実
  2. 2. ワーホリが向いている薬剤師の特徴
  3. 3. 薬剤師のワーホリは猶予が短い
  4. 4. 薬剤師におすすめのワーホリ国
  5. 5. ワーホリの費用と失う年収
  6. 6. 薬剤師の経験を活かせる仕事
  7. 7. 現地で薬剤師になるルート
  8. 8. 帰国後の転職とキャリア
  9. 9. 薬剤師のワーホリQ&A
  10. 10. 準備リストとまとめ

薬剤師のワーホリで直面する現実

まずは、多くの方がいちばん気にしている「免許」の話から、包み隠さずお伝えします。

そのうえで、それでも薬剤師のワーホリが有利だといえる理由を見ていきましょう。

ワーホリでは薬剤師として働けない

最初にいちばん大事な点をお伝えします。

ワーキングホリデーのビザでは、現地で薬剤師として働くことはできません。

日本で取得した薬剤師免許は、そのままでは海外で通用しないためです。

医薬品や医療に関する法律は国ごとに定められており、免許もその国の中でしか効力を持ちません。

これは北米・ヨーロッパ・オセアニアを問わず共通のルールです。

現地で調剤や服薬指導を行えば違法行為になりますので、ここは例外なく守る必要があります。

ワーホリビザで絶対にできないこと

薬剤師として働くこと(調剤・服薬指導・薬歴管理のすべて)

できること

薬局・ドラッグストアでの販売や補助業務、飲食・小売などの一般就労

将来的に可能なこと

現地の登録手続きを経て、その国の薬剤師として働く

現地で薬剤師になるルートを見る

つまり、ワーホリの1年間は薬剤師としてのキャリアが積み上がる期間ではありません

「海外で薬剤師の経験を積んでこよう」という期待で渡航すると、必ずギャップに苦しみます。

この前提を受け入れられるかどうかが、最初の分かれ道です。

カウンセラー
まみ

「免許が使えないなら行く意味がないのでは」というご相談を、薬剤師の方から本当によくいただきます。ただ、資格は日本に置いたまま挑戦できるという点は、他の職種の方にはない大きな強みです。

それでも薬剤師のワーホリはリスクが低いといえる理由

ここからが本題です。

ワーホリを検討する多くの方が抱える最大の恐怖は「帰ってきたときに仕事があるのか」ですが、薬剤師にとってこの不安は、他の職種と比べてかなり小さくなります。

1

資格が消えない

6年制の薬学部を卒業し、国家試験に合格した人だけが持つ資格です。1年海外にいても資格そのものは失われません。

2

復職しやすい売り手市場

調剤薬局やドラッグストアの薬剤師需要は根強く、ブランクがあっても復職しやすい職種とされています。

3

派遣・パートという受け皿がある

正社員にこだわらなければ、帰国直後の収入源を確保しやすいのも薬剤師の強みです。

一般職の方が1年のブランクを作ると、書類選考の段階で厳しくなることも珍しくありません。

薬剤師の場合は「戻る場所がある」状態で挑戦できます。この差は、想像以上に大きいものです。

損をする薬剤師と得をする薬剤師の分かれ目

では、同じ1年を過ごしてどこで差がつくのでしょうか。

カウンセリングでお話を伺っていると、分岐点はとてもはっきりしています。

得をする人

・帰国後に就きたい職種を決めてから渡航している
・英語を「点数」ではなく「使える状態」まで持っていく計画がある
・現地での経験を、面接で語れる言葉に変換して帰ってくる

損をする人

・とりあえず現状から離れたい気持ちだけで渡航する
・日本人だけの環境で1年を過ごしてしまう
・帰国後は「なんとなく元の薬局に戻る」つもりでいる

大切なのは、行くかどうかではなく、どう行くかです。

この記事の残りは、その「どう行くか」を具体化するための内容になっています。

ワーホリが向いている薬剤師の特徴

ここで一度、ご自身が当てはまるかを確認してみましょう。

無理に背中を押すつもりはありません。

向いていない方には、正直に「今ではない」とお伝えします。

ワーホリに行くべき薬剤師の5つの特徴

次のうち3つ以上当てはまる方は、渡航を前向きに検討する価値があります。

調剤業務そのものは嫌いではないが、この先の変化のなさに不安がある
実務経験が2年以上あり、いつでも現場に戻れる自信がある
将来はCRAや外資系など、英語を使う職種に移りたい気持ちがある
30歳まで残り時間があり、今なら申請が間に合う
貯金があり、1年収入が下がっても生活が破綻しない

やめておいた方がいい薬剤師の特徴

反対に、次に当てはまる場合は時期を見直すことをおすすめします。

ワーホリは「逃げ場」としては機能しにくい制度です。

1

今の職場が辛くて、とにかく辞めたいだけの方

渡航先でも人間関係や生活の悩みは発生します。まずは国内での転職を検討した方が回復は早いです。

2

奨学金や住宅ローンの返済が重い方

収入が大きく下がる期間をつくるのはリスクになります。返済計画を整えてからでも遅くありません。

3

帰国後も同じ薬局で同じ働き方に戻る予定の方

それ自体は悪くありませんが、その場合は有給を使った短期留学の方が費用対効果は高くなります。

薬剤師のワーホリは猶予が短い

ここは薬剤師の方にこそ知っておいていただきたい章です。

実は薬剤師は、他の職種よりもワーホリに使える時間が構造的に短いのです。

ワーホリの申請は30歳まで(国によっては31歳の誕生日前日まで)

まず基本のルールを確認しておきましょう。

日本が協定を結ぶ国の大半で、年齢の上限は次のように決まっています。

項目 内容
申請できる年齢 原則18〜30歳(31歳の誕生日の前日まで申請可)
入国・滞在中の年齢 申請時に30歳以下であれば、滞在中に31〜32歳になっても問題なし
審査にかかる期間 数日〜数ヶ月(国・時期によって変動)

重要なのは「申請時の年齢」で判定されることです。

ただし審査に数ヶ月かかる国もあるため、誕生日の直前に動き出すのは危険です。

薬学部6年制だと猶予は実質6年しかない

ここが薬剤師特有の事情です。

他の学部の方と比べて、スタート地点が2年遅いことを意識している方は意外と少ないのです。

1

24歳前後で薬剤師としてスタート

6年制課程をストレートで修了した場合、社会人1年目は24歳前後になります。4年制学部卒の方より2年遅い出発点です。

2

26〜27歳で実務経験が固まる

3年ほど現場に立つと、処方監査や在宅にも対応できるようになります。転職市場でも評価されはじめる時期です。

3

27〜29歳が渡航のラストチャンス帯

実務経験を持ったまま挑戦できる、最もバランスの良いタイミングです。ここを過ぎると申請自体ができなくなります。

4

31歳の誕生日で権利が消滅

期限

24歳スタートで考えると、使える期間はおよそ6年間だけ。この短さが、薬剤師が「迷っているうちに終わってしまう」最大の理由です。

実務経験は何年積んでから行くのがベストか

結論としては実務経験3年前後がもっとも勧めやすいタイミングです。

理由は3つあります。

1つ目は、帰国後に「経験者採用」として扱われる水準に達しているためです。

2つ目は、現場感覚が残っているうちに戻れば、復職時の不安が小さいためです。

そして3つ目は、27歳前後なら申請期限まで数年の余裕が残るため、準備に時間をかけられる点です。

すでに29〜30歳の方も諦める必要はありません。申請時に30歳以下であれば対象です。ただし審査期間を考えると動き出しは早いほど安全です。

薬剤師におすすめのワーホリ国

渡航先は32か国・地域から選べますが、薬剤師の方には選び方の軸があります。

単なる人気順ではなく「医療のキャリアにつながるか」で見ていきましょう。

主要3か国の比較

薬剤師の方から相談が多い3か国を、収入と滞在期間の観点で比較しました。

項目
オーストラリア
カナダ
ニュージーランド
最低時給の目安
約2,600円
約2,300円
約2,200円
滞在の上限
最長3年
1年
最長15ヶ月
仕事の見つけやすさ
見つけやすい
比較的見つかる
比較的見つかる
薬剤師登録への道
制度が明確
州ごとに要件差
要件が厳しめ

時給・滞在期間・制度の明確さの3点で、オーストラリアが総合的に有利です。

将来的に薬剤師として働きたいならオーストラリア

「いつか海外で薬剤師として働きたい」という気持ちが少しでもあるなら、渡航先はオーストラリアを第一候補にしてください。

理由は、海外で資格を取得した薬剤師向けの評価ルートが整備されているためです。

さらにオーストラリアには、条件を満たせば2年目・3年目のビザに延長できる制度があります。

1年目で英語力を伸ばし、2年目以降に資格手続きを進めるという二段構えが可能なのは、他国にはない強みです。

医療英語を学べる環境があるかで選ぶ

もう一つの判断軸が、医療英語に触れられるかどうかです。

同じ1年でも、ここを意識するかで帰国後の価値が変わります。

具体的には、医療英語コースを設置している語学学校があるか、現地の薬局やドラッグストアの求人が多い都市かを確認してください。

日本人が少なく求人も豊富な地方都市は、英語環境と収入の両面で有利になることが多いです。

ワーホリの費用と失う年収

ここが薬剤師にとって最も現実的な論点です。

他の職種と違い、薬剤師は1年働かないことで失う収入が大きいため、渡航費だけを見て判断すると計算を間違えます。

渡航前にかかる費用の内訳

オーストラリアに1年間渡航する場合の目安をまとめました。

語学学校を3ヶ月受講する前提です。

往復航空券

8〜15万円

時期で大きく変動

ビザ申請費

約6〜7万円

オーストラリアの場合・為替で変動

海外保険(1年)

15〜25万円

補償内容で差が出る

語学学校(3ヶ月)

30〜45万円

授業料と入学金の合計

エージェント手数料

無料

夢カナ留学の場合

当初の生活費

30〜40万円

仕事が決まるまでの分

渡航前合計の目安

航空券・ビザ・保険・語学学校・初期生活費

約90〜130万円

現地の生活費と稼げる金額の目安

渡航後は現地で働いて収入を得られます。

都市の選び方で収支が大きく変わるため、2パターンで比較しました。

シドニー中心部

家賃(シェア)

15〜25万円

食費

4〜6万円

交通費

2〜3万円

通信・雑費

1〜2万円

月合計

22〜36万円

郊外・地方都市

家賃(シェア)

9〜15万円

食費

3〜4万円

交通費

1〜2万円

通信・雑費

1〜2万円

月合計

14〜23万円

オーストラリアの最低時給は約2,600円が目安です。フルタイムに近い働き方ができれば月30万円台の収入も見込めるため、生活費を賄いながら滞在すること自体は十分に可能です。

1年間で失う年収と、それでも行く価値があるかの考え方

ここが競合記事にはほとんど書かれていない、いちばん大事な計算です。

薬剤師は収入が安定しているぶん、働かない1年のコストが他職種より大きくなります。正直にお伝えします。

日本で1年働いた場合の年収

約450〜600万円

ワーホリ中の現地収入の目安

約200〜350万円

渡航前費用

※語学学校3ヶ月を含む場合

約90〜130万円

実質的な自己負担の目安

約150〜400万円

数字を見ると重く感じるかもしれません。

ただ、この金額を「消費」で終わらせるか「投資」に変えるかは、渡航前の設計で決まります。

たとえば帰国後にCRAや外資系の職種へ移り、年収が50万円上がったとします。

単純計算で数年で回収できる金額です。逆に、英語も伸ばさず元の働き方に戻るなら、この150〜400万円はそのまま失われます。

渡航前にゴールを決めておくことが、費用対効果を左右する最大の要因です。

カウンセラー
まみ

この金額を見て一度立ち止まる方は多いです。ただ、現地で働けば生活費は賄えるケースがほとんどで、貯金をすべて使い切る前提ではありません。ご相談では、まず試算だけ一緒に出すところから始めています。

薬剤師の経験を活かせる仕事

「免許が使えないなら、結局カフェや飲食の仕事しかないのでは」と思われがちですが、実はそうとも言い切れません。

薬剤師の知識が評価される職場は現地にもあります。

現地の薬局・ドラッグストアでの販売や補助業務

まず有力なのが、現地の薬局やドラッグストアでの勤務です。

調剤そのものは担当できませんが、それ以外の業務で活躍できる余地があります。

時給目安 約2,600〜3,000円

仕事内容

市販薬やサプリメントの棚出し・在庫管理、来店客への商品案内、レジ業務などを担当します。店舗によっては薬剤師の監督下で補助的な業務を任されることもあります。

メリット

薬の英語名や成分表記に日常的に触れられる
帰国後の面接で語れる経験になる
医療業界の求人につながる人脈ができる

デメリット

接客レベルの英語力が求められる
飲食業に比べて求人数が少ない

医療英語や専門用語を学びながら働く方法

働きながら医療英語を身につけたい方には、学習と就労を組み合わせるやり方があります。

少し工夫が必要ですが、効果は大きいです。

語学学校の医療英語コースを最初の3ヶ月で受講し、その後に薬局系の求人へ応募する流れが定番です。

医療英語は日常英会話とは語彙が異なるため、独学だけで到達するのは難しい領域です。

渡航前から準備を始める方が、現地での選択肢は確実に広がります。

日本人向けの医療サポート・通訳系の仕事

もう一つの選択肢が、現地在住の日本人を支える仕事です。

医療知識を持つ日本人は、こうした場面で重宝されます。

日本語対応のクリニックの受付、旅行者向けの医療サポート、日系企業の駐在員家族向けサービスなどが該当します。

日本語が使える職場のため英語力の要求は低めですが、その分英語が伸びにくいという裏返しもあります。

バランスを見て選んでください。

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現地で薬剤師になるルート

ここからは一歩踏み込んだ内容です。

「ワーホリの1年で終わらせず、いずれ現地の薬剤師として働きたい」という方に向けて、実際の制度を解説します。

オーストラリアで薬剤師登録を目指す流れ

オーストラリアには、海外で薬剤師資格を取得した人向けの評価ルートがあります。

大学に入り直さずに登録を目指せる制度です。

1

学歴の資格確認を受ける

オーストラリア薬剤師評議会(APC)に、日本の薬学部を修了し資格を得ていることを申請します。提出書類や在籍期間が要件を満たしているか厳密に審査されます。

学歴審査 在籍期間の要件あり
2

知識試験に合格する

審査を通過すると、英語で実施されるコンピューター試験に挑戦できます。生物医学・薬学・臨床科学・患者ケアの知識が問われ、多肢選択形式で出題されます。

全問英語 多肢選択式
3

仮登録と監督下勤務を行う

試験合格後、規制機関を通じて薬剤師委員会に申請し、指導薬剤師の監督下で実務研修を積みます。この段階でようやく現地の薬局業務に携われます。

4

薬剤師として本登録

ゴール

研修を修了し要件を満たすと、オーストラリアの薬剤師として登録されます。登録後は国内どの州でも働けるようになります。

要件・試験内容・費用は変更されることがあります。実際に進める際は必ずAPCおよび各機関の公式情報をご確認ください。

必要な英語力の目安

正直にお伝えすると、このルートに必要な英語力は決して低くありません。

目安を知っておきましょう。

試験は全問英語で、薬学の専門用語を英語のまま理解する必要があります。

加えて、監督下勤務では患者への服薬説明を英語で行います。

日常会話レベルでは足りず、専門的な内容を英語で読み書き・会話できる水準が求められます。

だからこそ、ワーホリの1年を英語の土台づくりに充てる意味が出てきます。

ワーホリ中にやっておくと有利な準備

本登録まで目指すかどうかは、渡航してから決めても構いません。

ただ、1年目に次の準備をしておくと後の選択肢が大きく広がります。

具体的には、卒業証明書や成績証明書の英文版を日本にいる間に取得しておくこと、現地の薬局で働いて業務の実情を知っておくこと、医療英語の学習を継続することの3点です。

とくに書類の準備は、日本を離れてからでは手続きに時間がかかります。渡航前に揃えておくのが賢明です。

帰国後の転職とキャリア

いよいよ、この記事でいちばん多くの方が気にしている章です。

ワーホリから帰ってきたあと、薬剤師のキャリアはどうなるのか。実例を交えて整理します。

薬剤師はブランクがあっても復職しやすい

まず安心していただきたいのが、復職のしやすさです。ここは薬剤師という資格の大きな価値が出る部分です。

薬剤師は6年制課程を修了し国家試験に合格した人だけが持つ資格であり、誰でもすぐに取れるものではありません。そのため出産・育児などでブランクがあっても復職しやすい職種とされています。

調剤薬局やドラッグストアの需要も根強く、1年の空白で仕事がなくなるという状況にはなりにくいのが実情です。

ただし注意点もあります。診療報酬改定などで現場の運用は変わり続けるため、復職時に知識のアップデートは必要です。

帰国前後に最新の改定内容を確認しておくと、面接でも安心して臨めます。

英語力を活かせる職種

では、英語力を身につけた薬剤師にはどんな道があるのでしょうか。

調剤薬局から移った実例が多い職種を紹介します。

CRA(臨床開発モニター)

新薬の治験を医療機関でモニタリングする職種。求人では薬剤師や看護師の経験が要件に挙げられ、英語力の目安としてTOEIC650点以上が示されることもあります。

外資系製薬会社のMR

医師に自社製品の情報を提供する職種。薬学の知識がそのまま活き、外資系では社内文書や会議で英語を使う機会があります。

メディカルライター

治験報告書や論文などの文書を作成する職種。英語力が求められる場面が多く、読み書き中心の働き方を望む方に向いています。

薬事・DI業務

承認申請や医薬品情報の管理を担う職種。海外資料の読解が日常的に発生するため、英語力が直接的な武器になります。

国際共同治験が増えていることもあり、医薬品開発の現場では英語力の需要が高まっています。

調剤薬局からCRAや外資系MRへ転職した実績も多数ありますので、キャリアチェンジの現実的な選択肢として検討する価値があります。

ワーホリを後悔する薬剤師の共通点

最後に、後悔につながりやすいパターンをお伝えします。

事前に知っておけば避けられるものばかりです。

1

目的が曖昧なまま渡航した

何を持ち帰るか決めずに行くと、1年後に語れる成果が残りません。

2

日本語環境だけで1年を過ごした

日本人だけのコミュニティは居心地が良い反面、英語力はほとんど伸びません。

3

帰国後の動き出しが遅かった

帰国してから考え始めると、収入のない期間が延びて焦りにつながります。渡航中から準備を始めるのが理想です。

薬剤師のワーホリQ&A

最後に、夢カナ留学のカウンセリングで薬剤師の方からよくいただく質問をまとめました。

気になる項目だけでも目を通してみてください。

Q

日本の薬剤師免許は海外でまったく使えないのですか?

A

ワーホリビザの範囲では、現地で調剤や服薬指導を行うことはできません。ただし資格そのものが失われるわけではなく、オーストラリアのように現地の評価ルートを経て登録を目指せる国もあります。

Q

ワーホリから帰国したあと、薬剤師として復職できますか?

A

可能です。薬剤師は6年制課程と国家試験を経た資格であるため、ブランクがあっても復職しやすい職種とされています。ただし診療報酬改定など現場の運用は変わるため、復職前に知識のアップデートをしておくと安心です。

Q

30歳を過ぎていてもワーホリに行けますか?

A

申請時点で30歳以下(31歳の誕生日の前日まで)であれば申請できます。審査に数ヶ月かかる国もあるため、誕生日が近い方は早めに動き出すことをおすすめします。

Q

英語力がほとんどなくても渡航できますか?

A

渡航自体は可能です。ただし現地での仕事探しには英語力が直接影響するため、渡航前の準備で差がつきます。夢カナ留学では渡航前のレッスンで、面接や履歴書の対策まで対応しています。

Q

費用はどのくらい用意すればよいですか?

A

渡航前に必要な費用は約90〜130万円が目安です。渡航後は現地収入で生活費を賄えるケースも多いため、貯金のすべてを使い切る必要はありません。金額は時期・都市・為替により変動します。

準備リストとまとめ

ここまで読んで「行ってみたい」と思えた方に向けて、具体的な進め方を整理します。

逆算して動けば、思っているより現実的なスケジュールです。

渡航1年前から出発までの準備タイムライン

薬剤師の場合、退職の引き継ぎや証明書類の準備が加わります。

余裕を持ったスケジュールを組みましょう。

1

12〜10ヶ月前:目的と国を決める

帰国後に就きたい職種を先に決め、そこから渡航先と滞在期間を選びます。この順番が逆になると、1年の使い方がぶれます。

2

9〜6ヶ月前:英語学習と資金準備を開始

現地で早く仕事を得るには、渡航前の英語力が決定的です。並行して渡航前費用の貯蓄を進めます。

3

5〜3ヶ月前:ビザ申請と退職の相談

ビザ審査は国によって数ヶ月かかります。職場への相談もこの時期に。英文の卒業証明書・成績証明書もここで取得しておきます。

4

2ヶ月前〜出発:航空券・保険・住居の手配

航空券と保険を確定し、最初の滞在先を確保します。薬剤師名簿の登録情報や各種手続きの確認も忘れずに。

退職と休職のどちらを選ぶべきか

意外と見落とされがちですが、勤務先の制度によっては退職せずに渡航できる場合があります。

まずは確認してみてください。

大手のチェーンや病院では自己啓発休職の制度がある場合があり、これが使えれば戻る場所を確保したまま渡航できます。制度がない場合は退職になりますが、薬剤師は復職しやすい職種であるため、他の職種ほど恐れる必要はありません。

まずは就業規則を確認するところから始めましょう。

まとめ

この記事の要点を最後に整理します。

この記事のまとめ

日本の薬剤師免許は海外では基本的に使えないが、資格そのものが失われることはない
6年制課程のため、申請できる期間は実質6年ほどと短い
実質的な自己負担は約150〜400万円。渡航前の設計で投資に変わる
オーストラリアには現地薬剤師登録を目指すルートがある
帰国後はCRA・外資系MR・メディカルライターなど英語を活かす道が開ける

薬剤師という資格は、挑戦したあとに戻る場所を保証してくれる、とても心強いものです。だからこそ「行けなくなってから後悔する」のがいちばんもったいない選択になります。

年齢制限まで残り時間がある今のうちに、まずは情報を集めるところから始めてみませんか。迷っている段階でのご相談も歓迎です。

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