英語を勉強している人の中には、英文法に苦手意識がある人も少なくないでしょう。リスニングや会話はなんとかなるし、単語もたくさん覚えているけど、どうしても英文法が理解できない……なんて悩んでいる人もいるかもしれませんね。
そんな人におすすめしたいのが、今回ご紹介する『一億人の英文法』という文法書です。こちらの文法書は画期的な文法書として、幅広い世代・レベルの人から支持されている人気の一冊なんですよ。
この記事では、『一億人の英文法』の特徴や使い方を解説します。英文法に苦手意識がある人や、文法用語がよくわからない人は、ぜひこの記事を参考に『一億人の英文法』を英語学習に取り入れてみてくださいね。
【目次】
1.『一億人の英文法』とは?
『一億人の英文法』は、英文法書売り上げNo.1を誇る大人気の参考書です。「話すための英文法」という謳い文句のとおり、英文法をただ知識として身につけるのではなく、それを会話に活用することを目的としています。
著者はNHKの語学番組などでおなじみの大西泰斗氏。まるで大西氏が語りかけるように書かれた解説は、「わかりやすい」「今までの文法書とは違う」と大好評。
同シリーズに「一億人の英会話」「『一億人の英文法』 問題集」「『一億人の英文法』CDブック」などがあり、どれも高い評価を得ています。
2.『一億人の英文法』5つの特徴
『一億人の英文法』は、なぜ他の英文法書とは違うと言われているのでしょうか。それは、この英文法書には、他の英文法書とは一線を画する特徴があるからです。
ここからはそんな『一億人の英文法』の特徴を5つにまとめてご紹介します。
話せる英語を重視した文法書
謳い文句にもあるとおり、『一億人の英文法』は話すための英文法を習得することを目的としています。そのため、英文法のルールは覚えたはずなのに、会話では使えないということが起きにくい構成になっています。
また、通常「英文法の学習」と聞いてイメージするような、机に向かって地道に文法用語を覚えたり……なんてことも必要ありません。
『一億人の英文法』は、試験や大学入試を控えた人にとってももちろん有用な一冊なのですが、英会話重視の人にとってもとても役立つ参考書なのです。
文法用語がほとんど使われていない
英文法の解説には、たくさんの文法用語が使われています。この文法用語を苦手とする人も多いでしょう。どれが何なのか覚えるのは、とても大変ですよね。
しかし『一億人の英文法』では、そうした複雑な文法用語は使われていません。文法用語は出てくるのですがシンプルなものが多く、また解説で文法用語が並べられていることもありません。解説は、まるで大西氏が授業をしているような語りかけ口調で書かれており、理解しやすいでしょう。
文法用語が多すぎて混乱を起こしている人にとっては、嬉しい文法書なのです。
イラストが多くとっつきやすい
『一億人の英文法』は、解説の中にイラストがいっぱい出てきます。イラストを効果的に使うことで、さらに理解しやすい構成になっているため、とっつきやすい文法書と言えるでしょう。
文字だけのページというのもほとんどなく、文字を読むのが苦手な人、面倒だという人にも挑戦しやすい一冊です。
それでいて、内容はかなり充実しているため、イラストだらけで内容が薄いなんてこともないのは安心ですね。
ネイティブスピーカーの感覚がわかる
『一億人の英文法』では、ネイティブスピーカーの感覚をわかりやすく解説することが重視されています。そのため、ネイティブたちがその英文法をどういう感覚で使っているのかが、理解しやすくなっています。
ネイティブスピーカーの感覚がわかれば、自然に英語の文章を作れるようになるでしょう。それがスピーキング力はもちろん、ライティング力、そして英語を正しく理解できる力の向上にも繋がります。
実用できそうな例文が多い
『一億人の英文法』は、その例文にも定評があります。使われている例文は、実生活の中でも使えそうなものが多く、丸覚えをして使うことができるのです。
実生活の中で使える例文が多ければ、それだけ英会話をするときの参考になりますから、これはかなり嬉しいポイントですね。
3.『一億人の英文法』はどんな人に向いている?
『一億人の英文法』は画期的かつ、実用できる英語力を養うのに役立つ英文法書です。ですが、すべての人に向いているというわけではありません。
そこでここからは、『一億人の英文法』はどんな人に向いているのかをご紹介します。自分に当てはまる!と思う人は、きっと『一億人の英文法』に満足できるはずですよ。
初中級レベル以上の人(目安:英検3級・TOEIC300点以上)
『一億人の英文法』は、すでに基礎の英文法をクリアした人に向いた文法書です。全くの初心者だと、そもそも書いていることがあまり理解できないかもしれません。また、例文を難しく感じることもあるでしょう。
ですから、目安としては初中級以上のレベルの人におすすめ。英検3級の文法知識がある人なら、『一億人の英文法』を活用できるでしょう。
ちなみに『一億人の英文法』は、英検準1級・TOEIC900点以上などの上級レベルの人にもおすすめできる英文法書です。英文法知識がデータとしてある人や、なんとなくは理解しているけどはっきりしない部分があるという人なら、『一億人の英文法』がまるで英文法の辞書のように感じられるかもしれません。
文法用語に苦手意識がある人
『一億人の英文法』では、あまり文法用語が使われていません。そのため、文法用語に苦手意識があり、文法用語がいっぱい出てくる英文法書は理解できないという人にとてもおすすめです。
特に苦手意識がなかったとしても、文法用語をあまり用いない解説を見れば、内容がスッと入ってくるかもしれませんよ。
話し言葉で説明された方が理解しやすい人
『一億人の英文法』の解説は、語りかけるような話し言葉で書かれています。そのため、固い説明文などはとっつきづらいと感じる人にはぴったりな英文法書です。
まるで講義のように話し言葉で説明がなされているため、マンツーマンで教えてもらっている気分になれるかもしれませんね。
理論より感覚で捉えたい人
『一億人の英文法』は、英文法を文法用語を用いて理論的に解説せず、その感覚について説明がされている英文法書です。そのため、理論よりも感覚を大事にする人にとっては、非常に理解しやすいでしょう。また、実用的でもあります。
私たち日本人が日本語を話すとき、日本語の文法を意識して話してはいません。文法のしっかりした知識はなくても、感覚として日本語の文法を理解していますよね。
『一億人の英文法』を効果的に用いることができれば、その「感覚で文法を正しく使う」というのが、英語でも可能になるのです。
4.『一億人の英文法』の効果的な使い方
『一億人の英文法』は少々厚みのある文法書なので、どうやって使えば良いのか悩んでしまう人もいるかもしれませんね。そこで、ここからは、「英語が話せるようになる」という点に重点を置いて、『一億人の英文法』を効果的に使う方法をご紹介します。
読み物のように最初からもらさず読む
『一億人の英文法』を使う際には、読み物を読むような感覚で、最初からもらさずに読んでみましょう。この文法書では、前後の章でつながりがあるため、飛ばし読みをすると、大切な情報を見逃してしまうかもしれません。
コラムなどにも大切なことが書かれていますから、あますことなくじっくり読んでみてくださいね。
例文を音読する
『一億人の英文法』に掲載されている例文は、実生活でも使えそうなものばかりです。
英文法を体に覚え込ませるためにも、例文を音読して口と耳にしっかり刻みましょう。
音読をしながらこの本を読めば、退屈せずに最後まで読むことができるのではないでしょうか。
苦手な部分は何度も繰り返す
すでに自分の苦手な英文法項目がわかっている人は、その苦手な部分を何度も繰り返し読んでみましょう。例文を何度も音読すると、苦手意識のある英文法も、使いこなせるようになるはずです。
CDを手に入れて発音を真似る
音読は確かに英文法の感覚を自分に覚え込ませるには良い方法なのですが、発音を間違えてしまうかもしれないという問題もあります。
ですからできればCDを手に入れて、発音を真似ながら音読やシャドーイングをするのがおすすめです。
CDがあれば、発音チェックに使えるだけではなく、リスニングの練習になるので一石二鳥の学習方法と言えるでしょう。
5.『一億人の英文法』で英文法をマスターしよう!
今回ご紹介したとおり、『一億人の英文法』は、英文法が苦手な人でも理解しやすい参考書です。これまで英文法につまずいていた人や、英語をネイティブの感覚で話したいと願う人は、ぜひ『一億人の英文法』を学習に取り入れてみてくださいね。
全部読破できれば、英文法のほぼすべてを身につけ、会話やライティングの中で生かすことができるようになるはずです。