オーストラリアへの大学留学を検討している人は、一体どのくらいの費用が必要なのか悩んでいるのではないでしょうか。学費だけではなく、生活費のことも合わせて、どのくらい予算が必要になるのかも気になるところでしょう。
そこでここでは、オーストラリアの大学の学費や生活費についてご紹介します。
オーストラリアの大学に留学したい人は、こちらを予算の準備の参考にしてくださいね。
オーストラリアの大学は高い?安い?
まず、オーストラリアの大学の学費が高いか安いかですが、オーストラリアの大学の学費は、日本の国公立大学よりもずっと高いです。日本の私立大学と比べると同じくらいか、オーストラリアの大学の方が高いくらいでしょう。
オーストラリアの大学はほとんど国立大学ですので、それを考慮するとオーストラリアの大学は高いと言えます。
とは言え、英語圏の中でも物価が高いとされるアメリカやイギリスの大学に比べれば、オーストラリアの大学の学費は安いと言えます。生活費もアメリカやイギリスに比べるとオーストラリアの方が抑えられるため、全体的な留学費用はオーストラリアの方が格安だと言えます。
では、カナダやニュージーランドと比べるとどうでしょうか。オーストラリアの物価は年々上昇傾向にあり、依然アメリカやイギリスに比べれば留学費用を抑えやすいものの、カナダやニュージーランドに比べると、費用が高くなりがちです。
ですから、アメリカやイギリスを費用面で断念する場合、オーストラリアはとてもおすすめできる大学留学先です。しかし、カナダやニュージーランドと比べた場合は、勉強したいことや国の好みで検討するのが良いでしょう。
オーストラリアの大学の学費目安
ではここからは、実際にオーストラリアの大学の学費がどのくらいかかるのかをご紹介します。オーストラリアの大学のほとんどが国立のため、ここでは国立大学の場合の学費を例にしています。
オーストラリアの大学に必要な費用
オーストラリアの大学に入学するためには、以下の費用が必要です。
- 入学金
- 教材費
- 授業料
授業料は 1セメスターごとに支払うことが多いです。1セメスターは6ヶ月間の長さで、日本の大学で言うと、前期の授業料が入学時に必要だということになります。
それにプラスして、入学金と最初の1セメスターで使う教材費を入学時に支払います。
オーストラリアの大学は3年間となっており、入学時に3年間分の学費を用意する必要はありません。ですから、オーストラリア大学留学を目指すなら、まずは最初の1年間分の費用を用意しておきましょう。
オーストラリアの大学に入学する時に必要な費用の目安は以下のとおりです。
授業料と滞在費は、1年間分(=2セメスター分)の授業料をご紹介しています。
入学金 | 約20〜30万円 |
教材費 | 約5万〜10万円 |
授業料 | 約180〜300万円 |
滞在費 | 約130〜200万円 |
入学金以外の費用は毎年必要ですから、3年間で少なくとも1,000万円以上の留学費用が必要だということになります。
授業料や滞在費は都市部であればあるほど高くなりますし、都市部への留学を考えている人は、これよりももっと学費がかかると考えておきましょう。
Group of Eightとされる大学の学費は高め
オーストラリアの都市部へ大学留学をすれば、それだけ学費が高くなる傾向があります。しかし、そんな中でも「Group of Eight」と呼ばれるトップ大学は、さらに学費が高いです。
上記でご紹介した授業料目安を飛び越えて高い大学もあり、Group of Eightの大学に行きたい場合は、上記でご紹介した授業料を1.5倍くらいして、予算を見積もる必要があります。
Group of Eightの大学は、以下の8つの大学です。
- メルボルン大学
- オーストラリア国立大学
- シドニー大学
- クイーンズランド大学
- モナッシュ大学
- ニューサウスウェールズ大学
- 西オーストラリア大学
- アデレード大学
ちなみに上記は、2019年度のランキング順となっています。
大学に行く準備のためのファウンデーションコース
日本の高校を卒業して、オーストラリアの大学留学を目指す場合は、ファウンデーションコースという1年間の大学入学準備コースを受けることになります。
日本の大学をすでに卒業している人の場合は、大学によっては直接大学への入学を許可している場合もあります。しかし、高卒や専門・短大卒の人は、ファウンデーションコースが必要になると思って準備をしておきましょう。
ファウンデーションコースの学費は大学よりは安価で、大体半額くらいだと思っておきましょう。ファウンデーションコースが必要になりそうな場合は、1年間の滞在費とファウンデーションコースの学費も加味しての予算立てが必要です。
オーストラリアへの大学留学費用を抑える方法
ここまでオーストラリアの大学の費用をざっくりご紹介しましたが、意外と高くて驚いた人もいるのではないでしょうか。日本の大学に行く場合に比べると、かなり費用がかさみますよね。
しかしそんなオーストラリアへの大学留学費用も、工夫次第で劇的に抑えることも可能です。ここからは、オーストラリアへの大学留学の費用を抑える方法をご紹介します。
現地でアルバイトをする
大学生としてオーストラリアでの学生ビザを取得する場合、2週間で40時間までのアルバイトが許可されます。週に換算すると、20時間。週5日働くなら1日4時間ということです。
ちなみに大学の休暇中は、時間制限なくアルバイトが可能です。ホリデーシーズンには、観光業界がたくさんアルバイトを募集し始めます。
オーストラリアは最低賃金が時給20ドル弱(1,800円程度)なので、たとえ週20時間だとしても、アルバイトの収入がかなり生活費の助けとなるでしょう。
アルバイトをしながら勉強もするのは大変なので、しっかり自己管理・時間管理は必要ですが、アルバイトをすることでオーストラリア留学の費用を賄うことが可能です。
ファウンデーションコースを取らずに入学できるようにする
オーストラリア大学留学の費用を抑えたいなら、ファウンデーションコースを取らずに大学に直接入学する方法を考えてみましょう。
特に日本の大学を卒業している人は、ファウンデーションコースなしで大学入学できる可能性が高くなります。
高卒の人でも、ファウンデーションコースではなくディプロマコースというものに入れる可能性があります。ディプロマコースなら、ここで取った単位が大学編入時に大学の単位としてカウントされるシステムになっていて、たとえば1年間ディプロマコースを取った場合は、大学2年時編入ができる場合もあるのです。
ファウンデーションコースが必要かどうか、ディプロマコースが取れるかどうかは、大学や留学生の英語力、学力にもよります。なるべく時間や費用をロスせずオーストラリア大学留学を叶えたいなら、オーストラリアに強い留学エージェンシーに相談するのがおすすめです。
大都市やGroup of Eight以外の大学を選ぶ
大都市に住めばその分生活費もかかりますし、学費も高い大学が多いです。また、前述のとおり「Group of Eight」に入っているトップ大学は、他の大学に比べて学費がかなり高い傾向にあります。
ですから、オーストラリアの大学留学の費用を抑えたい場合は、大都市以外でGroup of Eightにも入っていない大学を選ぶと良いでしょう。
Group of Eightに入っていない大学でも、オーストラリアには質の良い大学がたくさんあります。大都市の大学やGroup of Eightを除外しても、きっと希望に合った大学を見つけられるはずですよ。
奨学金を使う
最後にご紹介するのは、奨学金です。オーストラリアへの大学留学で、奨学金が使えることはご存知でしょうか。
オーストラリアの学費を支払うのに使える奨学金は、オーストラリア政府が提供しているもの、日本政府が提供しているもの、そしてオーストラリアの大学が独自に提供しているものがあります。
奨学金の種類も給付型という返済が不要のものと、貸与型という返済が必要なものがあり、給付型には応募できない場合も、貸与型なら応募できることが多いでしょう。
奨学金の内容は提供元によってかなり異なります。たとえば、大学独自のものだと、授業料の一部免除というものが多く、学費の高いオーストラリアの大学では非常に助かる奨学金です。
行きたい大学の候補がいくつか絞れたら、各大学の奨学金制度について確認してみましょう。
日本政府が提供しているものだと、「日本学生支援機構」のものや、各地方自治体が提供しているものなどがあります。
たとえば日本学生支援機構のものだと、各年度250万円を上限に4年間の支給を受けられるという高待遇な給付型奨学金があり、この対象になれればかなり費用を抑えることができるでしょう。
給付型は審査が厳しいですが、貸与型なら比較的簡単に奨学金を借りることができるため、そちらを検討してみても良いでしょう。
オーストラリア政府も留学生向けの給付型奨学金を提供しています。それが「デスティネーション・オーストラリア・プログラム」です。
日本人も応募可能ですから、他の奨学金と併せてチェックしてみましょう。
オーストラリアの大学の費用は工夫次第で抑えられる!
今回ご紹介したとおり、オーストラリアの大学の学費はアメリカやイギリスに比べれば安価なものの、日本の大学よりも高いです。ですから、オーストラリアへの大学留学を考えるなら、それだけの学費や生活費を支払う能力が必要です。
とは言え、留学費用を抑えるための方法が充実しているのも、オーストラリア大学留学の特徴です。特に奨学金の制度は、費用面の問題を理由にオーストラリアへの大学留学を諦めている人には、とても嬉しい制度でしょう。費用が足りないと感じるなら、まずは奨学金について調べてみてくださいね。