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オーストラリアといえば、オペラハウスやハーバーブリッジがある大都市のシドニー!と思われる人がほとんどだと思いますが、実はシドニーはオーストラリアの首都ではありません。
では、首都はどこなのか?
オーストラリアの首都は、キャンベラ(Canberra)です。
キャンベラってどこ?どんなところ?何があるの?と思われる人が多いと思います。
そこで、あまり知られていないキャンベラなので、
「オーストラリアの首都はシドニーじゃない?!知られざる首都キャンベラの魅力」と題して、オーストラリアの首都についてご紹介していきます。
首都キャンベラとは?
キャンベラは、オーストラリア南東部の内陸に位置する都市で、シドニーとメルボルンのちょうど中間地点にあります。
首都の名前は、アボリジニの言葉で「人が集まる場所」と言う意味の「キャンベラ」と名づけられました。
人口は37万人で、他の大都市に比べると少ないので、ゆったりとした落ち着いた雰囲気があり、気候は内陸部に位置するため乾燥しやすく、夏は暑く、冬は寒いはっきりした気候です。
観光のベストシーズンは、北半球のため8月〜10月の春と、3月〜5月の秋のシーズンで、逆にローシーズンは6月〜7月の冬のシーズンで、近くのオーストラリアアルプスでは雪が降り、ウィンタースポーツができる場所もあります。
キャンベラの特徴
キャンベラは、どの州にも属さないオーストラリア首都特別地域(ACT)に指定されていて、オーストラリア連邦議会、首相官邸、オーストラリア高等裁判所などの重要な政府機関が集まります。
ですが、1時間ほど郊外に出ると、涼しい気候のワインの産地があったり、国立公園や自然保護区もあり、さまざまな野生動物を見ることができます。
まさに、都市と自然がきれいに融合されたオーストラリアらしい場所です
首都がキャンベラになった経緯
では、なぜあまり知られていないキャンベラがオーストラリアの首都になることになったのでしょうか。そこには、キャンベラの知名度が低い理由がありました。
妥協案としてキャンベラになった
1901年にオーストラリア建国の際、当時人口が多い二大都市であったシドニーとメルボルンが首都を巡り、争うことになりました。
ですが、どちらも一向に譲らず、なかなか首都が決まらなかったため、
最終的には、シドニーから100マイル離れているところに首都を置くべきという妥協案が採用され、1908年にシドニーとメルボルンのちょうど中間地点にあった場所が選ばれることになったそうです。
そして、場所が選ばれてからキャンベラと名付けられ、新しく都市が作られました。
なぜオーストラリアの首都は間違われやすいのか?
オーストラリアの首都といえば、大都市のシドニーや、メルボルンと答える人が多いのはなぜでしょうか。
1.人口が他の都市に比べて少ないから
キャンベラの人口は、国内で8番目となるため、1位のシドニーや2位のメルボルン、ブリスベン、パースに比べると少ないです。
なので、都市の規模からすると、シドニーが首都に間違われるのかもしれません。
2.有名観光地が他の都市に多いから
オーストラリアの有名な観光地と言えば、オペラハウスやハーバーブリッジ、グレートバリアリーフ、エアーズロック、サーファーズパラダイスなど、キャンベラにあるものは一つもありません。
そのため、海外から来る観光客は、広大なオーストラリアを効率よく回ることになるので、キャンベラに立ち寄ることは、ほとんどと言っていいほどないため、首都は別の場所と思われるのかもしれません。
3.暫定的な首都がメルボルンだったから
他のオーストラリアの都市と異なり、シドニーとメルボルンの妥協点として場所が決まってから、首都として設計され、建設された歴史を持つ珍しい都市です。
そのため、新首都建設の間、暫定的な首都はメルボルンに置いていたことから、キャンベラの知名度が低く、逆にメルボルンを首都と間違われるのかもしれません。
キャンベラの素敵な魅力
首都として、新しく作られた都市ですが、オーストラリアの歴史を知るにふさわしい魅力もたくさんあるので、ご紹介します。
1年に1回のビックイベント
まずは、キャンベラといえば、たくさんの熱気球を空に飛ばすキャンベラ バルーン スペクタキュラーが有名です。
毎年、3月に9日間の日程で開催されるこのイベントでは、オーストラリア国内や海外からも、カラフルな色のバルーンが多く集まり、打ち上げられた気球を観覧したり、予約をすれば45分〜60分間の乗船体験をすることもできます。
早朝の涼しい時間帯に打ち上げられる熱気球は、オーストラリアの澄んだ青空とのコントラストがとても綺麗で、キャンベラに行くなら絶対この時期に行きたいですね。
オーストラリアの歴史を学べる
続いてキャンベラには、オーストラリアの歴史を学ぶのに訪れたいおすすめ観光スポットがたくさんあります。
・オーストラリア国立博物館
オーストラリア国立博物館には、先住民族アボリジニの残した遺産や、植民地時代の記録、2000年シドニーオリンピックなどのオーストラリアが歩んできた歴史に関する展示品がたくさん収蔵されています。
入場料無料なので誰でも気軽に入ることができますし、滞在時間が2時間ほどあれば十分見て回れると思います。
有料でガイドをつけて回れば、より一層深く知ることができるのでおすすめです。
・オーストラリア国立美術館
オーストラリア国立美術館では、オーストラリアはもちろん世界各国の絵画や彫刻、先住民族アボリジニ、アジア、アフリカ、パシフィックの様々なアートや工芸品が数多く展示されています。
そして、その展示数はオーストラリア最大級ですが、無料で観覧できるため、キャンベラに行くなら絶対に行っておきたい場所です。
・オーストラリア戦争記念館
オーストラリア戦争記念館には、オーストラリアが参戦した戦争で死亡した兵士のお墓や、軍事品の展示エリア、資料の記録室などがあり、旧日本軍の特殊潜航艇の展示もありますので、日本とオーストラリアの深い関わりも知ることができます。
全てを見て回るには、展示数も多く、大変なので、90 分の無料ガイドツアーで記念館のハイライトを見て回るのもおすすめです。
・オーストラリア国立図書館
オーストラリア国立図書館には、オーストラリアの資料など国内最大級の1041万点が所蔵されていて、その多さに驚きます。
中にある本には興味がなくても、図書館の内観や、外観が美しいので、周辺を散歩するだけでもゆったりした時間を過ごすことができます。
また、オーストラリアの図書館は、Wifiも無料で使えますし、カフェも併設されていて、誰でも気軽に使えるので、勉強する時にも使えます。
・クエスタコン(国立科学技術センター)
国立科学技術センターは、日豪友好記念事業の一環として作られました。
愛称のクエスタコンは、クエスト(探求)とコン(学ぶの接尾辞)を合わせた造語で名付けられました。
施設内は、6つの展示ホールと2つのショー用劇場及びワークショップ室からなり、200以上の見るだけでなく、実際に手で触るなど科学の原理・原則を「体験」する展示がされています。
竜巻が出来る様子が観察できたり、無重力を体験したり、様々な錯覚を体験したり、と子供だけではなく大人も一緒に楽しめるスポットです。
オーストラリアの大自然を感じる
オーストラリアといえば、広大な国土に自然が多く残り、のんびりとした時間を感じることができる国です。
また、都市を一歩出れば、郊外ではコアラ、カンガルーやワラビーなどのオーストラリアらしい動物をすぐ近くで見ることができます。
キャンベラにも、そんなオーストラリアらしい場所がたくさんあるので、ご紹介します。
・バーリー・グリフィン湖
キャンベラの中心にある、オーストラリア人の憩いの場でもある、人工湖です。
湖畔を散歩したり、サイクリング、カヤック、ボート、スタンドアップパドルに乗ったり、湖畔にあるカフェで景色を見ながらのんびり過ごすことができます。
バーリー・グリフィン湖の周りには、オーストラリア国会議事堂をはじめ、博物館、美術館、図書館などが並びます。
・ナマジ国立公園
キャンベラから車でたった40分のところにあるナマジ国立公園の中には、
ティドビンビーラ自然保護区があり、オーストラリア特有の動物、コアラ、カンガルー、ワラビー、エミューのほか、鳥や爬虫類が自然な環境のまま保護されています。
そのため、ハイキングや自転車をレンタルして走っていると、野生動物に遭遇することもよくあります。
また、先住民族のアボリジニが、3700年前まで描いていたとされる動物の壁画を見るところもあり、キャンベラから日帰りトリップするのがおすすめです。
・エインズリー山
キャンベラ市内から車で10分のところにあるエインズリー山は、標高843mの小高い山になっていて、頂上からは国会議事堂やバーリー・グリフィン湖などのキャンベラ市内を一望することができます。
もし、体力に自信があるひとは、歩いて登るトレッキングルートもあるので、挑戦してみてください。
まとめ
「オーストラリアの首都はシドニーじゃない?!知られざる首都キャンベラの魅力」と題し、オーストラリアの首都キャンベラについて、特徴・首都になった経緯・キャンベラの魅力をご紹介しました。
奇しくも、シドニーとメルボルンの首都誘致を巡る論争の結果、生まれたキャンベラですが、大都市から離れて静かに佇む姿は、アメリカのワシントンD.C.を思わせます。
そんな、キャンベラの街を訪れて、オーストラリアの政治、歴史、自然、アートに触れてみてはいかがでしょうか。
これからは、オーストラリアの首都は?と聞かれたら「キャンベラ!」と答えてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございます。
