高校生という年代で、留学という形で海外生活をするのは、非常に貴重な経験となるでしょう。しかし、そんな高校留学も、留学する本人次第では失敗してしまうこともあるのです。
お子さんを高校留学に行かせようとしている人や、高校留学してみたいと思っている人は、ただ憧れだけで留学をする・させるのではなく、貴重な経験となるような留学にすることが重要です。
この記事では、高校留学が失敗してしまう例と、留学を失敗させないための方法をご紹介します。これを参考にすれば、その経験が生涯の財産となるような留学を実現できるでしょう。
高校留学ってどんなもの?
高校留学に憧れはあっても、高校留学どういうものか具体的にイメージできていない人もいるでしょう。そこでまずは、高校留学では何ができるのかを簡単に解説します。
高校留学とは、高校生の間に短期、または長期にわたって海外の学校に通うことを言います。
短期や中期の場合なら夏休みなどを使った語学研修・ホームステイ形式。現地の語学学校で英語を学びながら、ホームステイをし、海外生活を経験するというスタイルになります。
長期の場合だと1年間だけ現地の高校に通うという留学スタイルもあります。この場合は、交換留学という形を取ることも可能です。この場合は、高校の授業をすべて英語で受けることになるため、渡航前から高い英語力があるのが望ましいです。
それとは別に、3年という長期間にわたって現地の高校に通う長期の留学方法もあります。この場合は、海外で高校を卒業するため、日本での高校教育は受けないことになります。
高校留学経験者の多くが、前者の短期〜中期での語学研修+ホームステイ、もしくは1年かだけのタイプの留学をすることになるでしょう。そのため、この記事でも主に短期〜中期、もしくは1年間のホームステイを伴う高校生の語学留学について、触れていきます。
高校留学でよくある7つの失敗例
では高校留学ではどんな失敗をすることがあるのでしょうか。
実際に高校留学で失敗したと感じている人たちの体験談を7つに絞ってまとめてみました。
日本人とばかりつるんでしまう
高校留学の場合、周囲にも日本人高校生がいることも多いです。英語があまりわからなければ、ついついそんな日本人高校生たちとばかりつるんでしまうこともあるでしょう。
しかし、日本人ばかりと過ごしすぎて、授業の時間以外は日本にいる時とほぼ同じような状態になってしまい、留学した意味があまり感じられなかったなんて結果に終わる人もいます。
せっかく留学をするのですから、日本人以外の学生たちや現地の人とも交流をしたいですね。
ホストファミリーと挨拶程度の関係
高校留学の場合、滞在先はホストファミリーであることが多いはず。高校生を受け入れているホストファミリーは英語が話せない高校生たちと交流するのに慣れているため、現地の人と英語で安心して話せる貴重な相手でもあります。
しかしそんなホストファミリーたちと挨拶程度の関係で終わってしまう高校留学経験者も中にはいます。元々あまり自分の家族ともコミュニケーションを取らない人だと、ホストファミリーとの交流はハードルが高いかもしれませんが、ホストファミリーはつたない英語でも優しく聞いてくれるので、そんな環境を活用しない手はないでしょう。
休みの日は家にひきこもりがち
日本でも休みの日は家にひきこもりがちだった人は、留学中もひきこもってしまうかもしれません。
もちろん、たまに家の中にひきこもって、自分だけの時間を持ってリラックスするのは良いことです。しかしせっかく海外にいるのに、いつもひきこもってばかりいると、日本にいるのと変わらない生活になってしまいます。
できればお休みの日も1日くらいはどこかへ出かけ、現地の街の雰囲気を味わったり、小旅行に行ったりして、現地生活を楽しみたいですね。
日本にいる家族や友人とばかり連絡を取る
ホームステイ先では、Wi-Fiでインターネットが使えるようになっていることがほとんどです。ですから、留学中も日本にいる家族や友人といつでも気軽に連絡が取れる環境にあります。
そのため、時間があれば日本にいる家族や友人とばかり連絡を取ってしまったなんて留学経験者も。それでは、海外にいても日本語ばかり話してしまうため、英語でのコミュニケーションになかなか慣れることができないまま、留学が終わってしまうでしょう。
留学目的がなくなんとなく留学している
特に明確な留学目的もなく、なんとなく留学していたり、親から言われたからと留学していたりする場合、留学中もモチベーションが高められないまま、ただ日々を過ごしてしまう可能性があります。
短期間の留学なら、それでも「楽しかった」と終われるかもしれません。しかし、長期間の留学だと、留学後に「これなら普通に日本の高校に行き続けた方がよかった」なんて思うこともあるでしょう。
せっかくの留学を後悔してしまうのはもったいないですね。
現地での勉強に身が入らず遊んでばかり
留学中に現地での生活を楽しんだり、友達と遊びに行ったりすることは大切です。しかし、遊びにばかり夢中になって、勉強を全くしないでいると、せっかく留学しているのに英語がほとんど話せないまま日本帰国となることもあるでしょう。
特に長期留学の場合、英語が話せないままだと現地での授業について行くのも大変ですから、英語はできるだけ早めにレベルアップしておかなければ、1年を無駄にしてしまいます。
遊んでばかりいても、それはそれで楽しい経験になるでしょう。しかし、高校時代の貴重な時間を、全く勉強せずに過ごすと、後悔することになりかねません。
お酒やドラッグに手を出す
一番合ってはいけないことが、お酒やドラッグに手を出すことです。現地で周囲の若者に誘われて、ついついお酒やドラッグに手を出してしまった……という人が、いないわけではありません。
まず、ドラッグを使うのは、どこの国でも基本的には法に触れると心得ておきましょう。そして日本人の場合は、海外でドラッグを使った場合も、犯罪となります。
そしてもちろん、未成年がお酒を飲むことは、どの国でもタブー。見つかった場合、日本にいるときよりも大変なことになりかねません。
誰かに見つかれば、留学中止となるわけではなく、法に触れることをしただけの責任を取ることになるため、留学中にお酒やドラッグに手を出すのは絶対にやめておきましょう。
高校留学で失敗しないためのポイント
ここまでさまざまな高校留学失敗例をご紹介しましたが、逆に失敗しないためには、どのようなことに気をつければ良いかも気になりますよね。
そこでここからは、高校留学留学で失敗しないためのポイントを解説していきます。
まずは目的を明確にすること
高校留学をするときに大事なのは、目的を明確にすることです。英語習得なのか、海外体験なのか、その中身は何でも良いのですが、目的が明確になっていることで、現地でどのように過ごせば良いのかが見えてくるでしょう。
特に目的がハッキリしないなら、まずは旅行がてら短期の留学をしてみてから考えるのもおすすめします。
日本にいる間に英語力を磨いておく
英語力があれば、それだけ現地での生活を楽しめます。ですから、どんなパターンの高校留学をするにしても、日本にいる間にできるだけ英語力を磨いておきましょう。
「旅行会話はなんとかなる」「日常会話がギリギリできる」位のレベルで構いません。ある程度は英語で会話ができるレベルにしておけば、現地の人とも交流でき、実りある留学となるでしょう。
なるべく現地や海外からの学生と交流をする
留学中は、なるべく現地の人や海外からの学生とも交流しましょう。そうすることで英語の上達にもつながりますし、現地での留学生活を最大限に楽しむことができます。
日本人留学生たちとも適度に交流しつつ、現地の人や他の国からの留学生とも交流していれば、言葉が伝わらないストレスを発散しつつ、英語でのコミュニケーションを楽しむことができますよ。
ホストファミリーとは日常的な会話も楽しむ
ホームステイをするなら、ホストファミリーとは挨拶だけで終わらず、日常的な会話もしてみましょう。その日学校であったことや、週末の予定を話してみたり、逆にホストファミリーたちについて質問してみるのも良いですね。
日常的に会話を楽しんでいれば、ホストファミリーとも仲良くなれて、留学後にも交流が続くかもしれませんよ。
学校にはちゃんと行く
基本的なことですが、留学中はちゃんと学校に通いましょう。体調不良など特別な理由がない限りは、遅刻欠席は避けるようにしてください。
留学生活のメインは、学校生活であることを忘れずに。学校に行くことで先生や他の学生たちとも交流できるので、留学生活が充実しやすくなるはずです。
犯罪行為には近づかない
お酒やドラッグを含め、犯罪行為には絶対に近づかないようにしましょう。たとえ同じ日本人留学生が法に触れる行為をしていて、誘われたとしても、断固として断りましょう。
法に触れることをすると、生涯後悔する結果になる可能性もあることを忘れずに。
充実した高校留学生活を送ろう!
高校留学での目的は、人それぞれ。必ずしも勉強だけに必死になる必要はありません。しかし充実した留学生活を送り、留学を成功させるためには、自分の目的に合った行動が必要です。
せっかく高校留学をするなら、留学目的をしっかり達成し、「行って良かった」と言えるような留学を実現させてくださいね。