海外インターンシップは、海外で働くことのできるビジネス体験プログラム。募集業種はIT関連、マーケティング、広告、NPOなど様々です。その体験は就職活動にも有利に働くといわれていますが、実は誰もが有利に働くとはいえません。ここでは、海外インターンシップの体験を最大限活用するための大切なポイントを紹介します。
目次
海外インターンシップとは?
海外インターンシップは、海外の企業で働くことのできるビジネス体験プログラムです。「就労体験」を積むことを目的として、様々な企業で働くことができます。
募集業種は、IT関連、マーケティング、webデザイン、ビジネス運営、ホテル、貿易、小売・流通、法曹関係、広告、NPO、アパレル、不動産、旅行関連など、深い専門知識が問われるものから問われないものまで非常に多くの求人があります。
また、海外インターンシップでは、お給料をもらえる場合ともらえない場合があります。お給料をもらえないインターンシップは、「体験」の側面が強く、通常1~3か月程度です。対して、お給料をもらえるインターンシップは、「就労」の側面が強くなり、最低6か月で1年~1年半までの期間が一般的と言われています。企業側もお給料を払う分、「従業員」として採用をします。
海外インターンシップ時のビザはどうする?
インターンシップに参加する際に切っても切り離せないのがビザの問題。インターンシップ専用のビザはありません。また、各国ビザの必要条件は異なります。ビザはそもそも必要なのか、必要な場合どのビザを取得する必要があるのかを事前に確認するようにしましょう。
観光ビザ・電子渡航認証を取得する
短期間であれば、観光扱いとなり学生ビザは必要ありません。国によって観光ビザが必要になりますが、電子渡航認証のみで渡航可能な国もあります。あくまで形式は観光なので、基本的には無給インターンのみ参加可能です。
学生ビザを取得する
一定期間を超えて滞在する場合、学生ビザが必要です。学生ビザで働くことができるか否かは国によって異なります。無給インターンであれば学生ビザでも参加が可能です。
ワーキングホリデー・ビザを取得する
ワーキングホリデー・ビザを取得すれば有給インターンも参加可能です。ワーキングホリデー・ビザは取得要件が18歳から30歳までと限られています。選べる国はワーキングホリデーの協定を結んでいる国のみとなります。
就労ビザを取得する
就労ビザはその国での労働許可証です。そのため、就労ビザを取得すれば有給インターンも参加が可能です。就労ビザの取得条件は国によって異なります。取得しにくい国もあれば、しやすい国もあるので、事前に調べておきましょう。
海外インターンシップのメリット・デメリット
海外インターンシップのメリットとデメリットを紹介します。メリットと感じるのか、デメリットと感じるのかは人によって異なります。きちんと目的を持ち、滞在中も自ら行動をすればメリットに感じる部分は大きくなりますが、受け身で過ごしてしまうと今回紹介しているメリットを感じられないかもしれません。
海外インターンシップのメリット
ビジネスで必要な語学力が身につく
日常会話だけでなく、ビジネスで必要な語学力が身に付きます。
海外の働き方を理解できる
海外の企業に働くので、日本とは異なる働き方を知ることができます。
報酬が発生する
有給インターンの場合であれば報酬が発生するので、現地での暮らしに困りにくいでしょう。
帰国後、就職活動に活用できる
海外で働く体験は、就職活動時には評価されるポイントになります。特に長期のインターンであれば、実務経験があるので、即戦力になることもアピールできるかもしれません。
主体性が身につく
インターンでは自分から動くことがとても大切です。自分から動くことが強制される環境に身を置くことで、自分から動くことを習慣化することができるでしょう。
海外インターンシップのデメリット
お金がかかる
学校の授業料がかからないため語学留学と比べると費用は少なくなりますが、渡航費・生活費など、ある程度のまとまった費用は必要です。
ある程度期間が必要
帰国後の就職活動に活かしたい、ということであればある程度の期間が必要です。夏休みや春休みのみでは短く、休学も視野に入れる必要もあるでしょう。
環境になじめなければ心身的に体調を壊す可能性がある
仕事を行うという点で語学留学よりも、かかるストレスは多くなります。人によっては、精神面・身体面で体調を壊してしまう可能性も高くなるでしょう。
海外インターンシップで失敗しないためのポイント
海外インターンシップが有意義なものになるためのポイントは、「目的をきちんと定めること」と「帰国後の目標を定めること」の2つです。
海外インターンシップは就職活動に有利という話もよくありますが、すべての人が当てはまるわけではありません。インターンシップ中の行動によって、費やした時間やお金が無駄になってしまうこともあり得るのです。そうならないために、海外インターンシップに参加すること自体を目的としないようにしましょう。
主体的に動く習慣を身につける、ビジネスで使う語学力を上げる、実務経験を積む、海外の企業での働き方を知る、など目的は様々ですが、目的を定めれば取るべき行動も変わるでしょう。
帰国後の目標を定めることも大切です。例えば、就職活動に活かしたいと目標を定めておけば、就職したい企業が求めている人物像や経験・成果を調べ、海外インターン中に成果を出すような行動をとることができます。
「海外インターンシップの経験は就職活動に有利」という言葉に飛びついて、目的や目標を定めなければせっかくの体験も意味がありません。貴重な経験が有意義なものになるよう、目的とその後の目標を定めるということを覚えておきましょう。
まとめ
海外インターンシップは有給・無給の大きく2種類あります。インターンシップの内容によって、必要な手続きや期間なども変わりますので、きちんと調べておくことが大切です。
海外インターンシップが失敗にならないために大切なことは「目的」と「帰国後の目標」をきちんと定めることです。海外インターンシップに行くことが目的ではありません。そこで何を経験できるかがとても重要なポイントなのです。
海外インターンシップの経験を有意義なものにするために、調査・目的・目標の明確化を行うようにしてみましょう。