本屋やオンラインで「英検3級の問題集・対策本」を検索するとたくさんヒットしてどれを使えばいいか迷っていませんか。
高校受験で有利になるため、学校や受験の勉強以外に英検の勉強をする中学生が多くいます。
また、社会人になってゼロから英語を学び直したいと思い、英検対策をしながら英語の基礎を磨く方もいるでしょう。
試験に合格するためには、手当たり次第に教材を揃えるのではなく、自分に合っているものを最低限揃えて繰り返しやり込むことが重要です。
本記事では、実際に教材を購入した人たちの声を参考にして、本当に役立つ問題集を5つに厳選して紹介します。
どの教材を使って勉強するか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.英検3級に必要な英語力と勉強時間
英検3級は毎年の受験者数が約65万人ですが、そのうち91.1%(2010年〜2013年のデータ)は学生が占めています。
社会人になるとTOEICやTOEFLを受ける方が多いため、比較的若年層の受験者が多いと推測できます。
英検3級のレベル
英検3級は、英検5級と4級で学んだ文法や単語を応用した基礎の集大成になるもので、中学卒業レベルといわれています。
日常会話や挨拶で必要な最低限の英語を理解できて、使えるようになることが求められます。
5級と4級は選択肢から1つの答えを選ぶ回答方式だったのに対して、3級からはライティング試験と面接が追加されます。
単語のスペルや文法を正しく理解していなければ、正答率が一気に下がるため、十分な事前準備が必要です。
また面接では、英語で質問されることを瞬時に理解して、適切な返答をすることが求められます。
面接官はゆっくりと英語を発音し、聞き取れなければ再度聞き直すこともできるため、落ち着いて受ければ問題ありません。
英検3級の合格率
5級の合格率が約80%、4級の合格率が約70%であるのに対して、3級の合格率は約50%と一気に下がります。
すでにお伝えしたとおり、英検3級は5級や4級と異なり、ライティングと面接(スピーキング)の試験が追加されます。
結果的に文法や単語のスペルを正しく理解できていない人や、スピーキングの練習をしていなかった人が3級に落ちます。
英検3級で必要な単語数
英検3級に合格するためには、約700〜1,200単語が必要とされています。
ちなみに英検4級で必要な英単語数は約600〜700単語です。
4級の内容を理解できていれば、過去問の振り返りや苦手分野を克服するだけで対応できるでしょう。
2.英検3級の問題集おすすめ5選
英検3級に合格するためにおすすめの問題集は、以下の5点です。
- 英検3級でる順パス単
- 英検3級 を ひとつひとつわかりやすく。
- 英検3級総合対策教本
- 2023年度版 英検3級 過去6回全問題集
- 7日でできる! 英検3級 二次試験・面接 完全予想問題
それぞれの問題集について解説します。
英検3級でる順パス単
「英検3級でる順パス単」は、1998年にシリーズ刊行して以来、英検の定番問題集のひとつです。
過去5年分の過去問を徹底分析して頻繁に出題されている傾向を割り出して「でる順」で一冊にまとめられています。
また、専用アプリにダウンロードすれば無料音声を聴きながら単語の勉強ができるため、スマホやPCなどのデバイスで勉強効率を高められます。
さらに、単元ごとに「単語」と「熟語」の知識が定着しているかどうかを測るためのミニテストがついているため、苦手をあぶり出しやすいです。
英語単語の勉強をしているなか、繰り返し書いてるうちに単語の順番を覚えてしまい、本当に身についているのか自信がなくなってしまう方も多いでしょう。
「英検3級でる順パス単」は、通勤通学の隙間時間に耳から覚えられたり、ランダムで出題されるミニテストが受けられるため、多角的に理解度を深められます。
さらに音声学習をすることで、英単語の発音間違えが減り、二次試験の面接(スピーキング・リスニング)の合格にもつながります。
英検3級をひとつひとつわかりやすく。
「英検3級をひとつひとつわかりやすく。」は、累計発行部数370万部突破(2016年6月時点)のベストセラーです。
英検3級の出題傾向を徹底分析して、ひとつの単元ごとに解答方法の解説を丁寧におこなっています。
英検5級や4級であれば、文章のすべて訳せなくても文末に「yesterday」がついていれば過去、「tomorrow」がついていれば未来と判断して回答できます。
しかし、英検3級になると現在完了など現在・過去・未来以外の意味を持つ表現が含まれるため、文章を正しく理解しなければ正解できません。
とはいえ、単元ごとに「動詞の活用」「慣用句」など押さえておくべきポイントを重点的に対策すれば、完璧に文章が理解できなくても正答率は高まります。
「英検3級をひとつひとつわかりやすく。」は、1回分がたった2ページで学べるため、無理のない学習スケジュールが組めます。
さらにすべての単元に無料解説動画がついており、オンライン学習を通して、英検対策ができるのも魅力のひとつです。
英検3級総合対策教本
「英検3級総合対策教本」は、2017年にリニューアルされた英検3級に対応した総合対策本です。
「文法」「単語・熟語」「会話文」「長文読解」「英作文」「リスニング」「面接」の7つの単元に分けて作成されました。
英検3級ではじめて求められる「読む」「聞く」「書く」「話す」の4つの能力が確実に習得できるように構成されています。
それぞれの単元で解説を読んでから問題を解くことができるので、ゼロから勉強したい方に向いています。
英検対策本の問題集は「演習→解説」ですが、「英検3級総合対策教本」のような総合対策書は「解説→演習」の順番で勉強ができます。
はじめから問題を解きながら英検の勉強をするのはむずかしいと感じるのであれば、総合対策書を購入しましょう。
さらにフルカラー仕様のため、白黒で書かれた対策本より見やすく、飽きずに勉強に集中できます。
2023年度版 英検3級 過去6回全問題集
「2023年度版 英検3級 過去6回全問題集」は、英検書籍売り上げNo.1(2022年1月〜12月を対象に日販が調査)の旺文社が販売する刊行50年目のロングセラー全問題集シリーズです。
6回分のリスニングと面接の音声が聞けるため、塾や対策レッスンに通わなくても独学で英検3級の対策が完璧におこなえます。
CDのほか、公式アプリ「英語の友」をダウンロードすればお手持ちのスマホ・タブレット・PCから音声を聞けます。
※「2023年度版 英検3級 過去6回全問題集」が音声ダウンロード・ストリーミング配信で聴ける期間は2023年2月24日〜2024年8月31日までです。
過去問の出題傾向を分析している問題集はたくさん販売されていますが、実際に6回分の問題が解ける問題集はほとんどありません。
6回分の過去問をしっかり解くことで、ご自身でも出題傾向が身につくため、さらに合格率を高めることができるでしょう。
はじめて受験する方に向けて「試験内容」「合否判定方法」がわかる英検インフォメーションも記載されています。
英検3級はどれくらい勉強しなければいけないのか、どのような問題で構成されているのか、どれほど点数が取れれば合格かなど基礎情報を理解できる仕様です。
7日でできる! 英検3級 二次試験・面接 完全予想問題
「7日でできる! 英検3級 二次試験・面接 完全予想問題」は、二次試験の問題に特化した対策本です。
英検の二次試験は一次試験(筆記)に合格しなければ受けられませんので、まずは一次試験のための勉強に集中しましょう。
一次試験の合格が発表されてから二次試験の日までにやり切れる7回分の予想問題が収用されており、はじめての面接でも安心して試験に挑めます。
面接は、すべての会話が英語になりますが、聞き取れなくても「Sorry, I can’t hear you. Can you speak more loudly, please」など申し出ることができます。
聞き取れなかったことを再度質問して減点されるようなことはありませんので、ピンチなときの対処法もまとめて解説されています(聞き直す回数が多いと減点される可能性あり)。
また面接のリアリティ感を出すために、面接の様子をうつした動画をDVD・スマホ・タブレット・PCなどでみて対策可能です。
そのほか、フルカラーでスムーズに切り取りができるクエスチョンカードを使って本番さながらのシミュレーションが一人でできます。
一次試験と比べて二次試験の合格率は高いものの、今まで英語でコミュニケーションをとった経験のない方は不安に感じるでしょう。
繰り返し練習することで緊張や不安を解消できるので、7回分の対策ができる「7日でできる! 英検3級 二次試験・面接 完全予想問題」を有効活用してください。
3.英検3級に合格するために心がけること
すでにお伝えしているとおり、英検5級・4級と比べて英検3級は難易度がグッと高まるため、以前とは異なる対策が必要です。
意識すべきポイントは、以下のとおりです。
- 教材は同じものを繰り返し使う
- 時間配分を意識する
それぞれのポイントについて解説します。
教材は同じものを繰り返し使う
今回は5つの教材を紹介しましたが、英検対策でよくあるミスとしてたくさんの問題集を購入してすべて中途半端にしてしまうことが挙げられます。
英検3級は、筆記が「語句補充」「対話の短文補充」「案内文の読解」「メール文の読解」「長文読解」「ライティング」、リスニングが「会話の応答分選択」「対話の聞き取り」「文章の聞き取り」に分けられます。
複数の問題集を購入して最初のページからやっていると後半の「長文読解」「ライティング」の対策が手薄になりがちです。
基本的には英単語帳のほか、1冊の教材を購入して最低1周、できるのであれば3周ほどして、解説を含めて完璧に理解できるまで繰り返し解き尽くしてください。
教材を買って満足してしまう人も多いので、出題傾向を網羅している1冊の教材を繰り返し解くことが合格への鍵となるでしょう。
時間配分を意識する
英検3級の一次試験は、筆記50分とリスニング25分の合計75分です。
過去問を解いて得意・不得意があればそれらを考慮するとして、基本的には大問1で10分、大問2で5分、大問3で20分、ライティングで10分、最後の見直し5分を意識しましょう。
時間配分をせずにわからない問題に何分も時間をかけると、後半にある簡単に解ける問題を解く時間がないまま試験が終了する可能性があります。
「わからない問題があっても時間が来たら飛ばして最後に解き直す」習慣をつけるために、勉強のときから時計を使ってすばやく解く訓練をしましょう。
4.まとめ
本記事では、実際に教材を購入した人たちの声を参考にして、本当に役立つ問題集を5つに厳選して紹介しました。
英検3級は英語基礎のまとめになるため、単語と文法を正しく理解できていなければ正答率が一気に下がります。
とはいえ、英検3級の出題傾向をしっかりと研究して作成された対策本が多数販売されているため、ご自身に合いそうなものを選んで勉強すれば合格できるでしょう。
進学に有利になる資格がほしい学生や、ゼロから英語を学び直したい社会人に英検3級はぴったりです。
お気に入りの対策本を見つけて英検3級合格目指して、がんばってください。