カナダとアメリカ、留学先としてどっちがいいのか。
英語圏の代表格である2カ国は、費用・ビザ・留学中の就労ルールがまるで違うため、「なんとなくの印象」で選ぶといちばん後悔しやすい組み合わせです。
この記事では、費用・生活費・ビザ・就労・永住を6項目で比較し、目的別にどちらを選ぶべきかを整理します。
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この記事を書いた人
目次
カナダとアメリカ留学はどっちがおすすめ?

費用と就労を優先するならカナダ、学歴とキャリアの選択肢を優先するならアメリカがです。
まずは下の早見表で、6項目の違いを押さえましょう。
カナダとアメリカ留学の比較早見表

決め手になる6項目に絞りました。
それぞれの中身は次の章から解説します。
表に出てくる用語の意味
※eTA=カナダの電子渡航認証。ビザではなく、オンラインで取る入国許可
※PGWP=カナダの卒業後就労許可。職種の指定なく最長3年働ける
※OPT=アメリカの卒業後実習制度。専攻に関連する仕事に限り最長1年
※STEM=科学・技術・工学・数学の分野。OPTを最長3年まで延長できる
※費用は語学留学を基準にした目安です。都市・学校・滞在方法・為替で変動します(2026年9月時点)。制度は変更されることがあるため、申請前に各国政府の公式情報で確認してください。
結論|どちらが向いているか一覧で比較
向いている人と、先に知っておきたい注意点を並べました。
当てはまる数が多いほうが有力候補です。
※どちらにも当てはまる場合は、予算の上限と「留学中に働くか」を先に決めると絞り込めます。
目的別|カナダとアメリカ留学の選び方
目的が違えば答えも変わります。
相談でよくある5パターンで整理します。
※初めてでもアメリカを選ぶ価値があるのは、学びたい分野や進学先がすでに決まっているケースです。
留学カウンセラー
りょう
カナダとアメリカ留学の総額を比較

1年で比べると総額の差は100万円以上になることもあります。
内訳を分けて見ていきます。
1年留学の総額レンジ(語学留学の目安)
上限側で比べると差は250万円。学費だけでなく、生活費の水準そのものが違うことが理由です。
カナダ留学の費用内訳と総額
語学留学1年で約250〜450万円が目安です。
※1カナダドル110〜117円で試算した目安(2026年9月時点)。学生ビザ申請では生活費の資金証明も求められ、基準額は年2万カナダドル台に引き上げられています。
アメリカ留学の費用内訳と総額
同じ語学留学1年でも約350〜700万円と幅が大きく、学費と医療保険で差が開きます。
※SEVIS費・ビザ申請料は2026年時点の公表額です。金額は改定されることがあるため、申請前に米国大使館・領事館の案内で確認してください。
期間別に見る留学費用の差
短期ほど差は小さく、長期になるほどカナダの安さが効いてきます。
※語学留学を基準にした総額の目安(学費・滞在費・生活費・渡航費・保険を含む)。都市・学校・滞在方法・為替で変動します。
留学費用を抑える4つの方法
削るべきは学費よりも「滞在」と「時期」です。
効果の大きい順に4つ挙げます。
1年留学で下がる金額の目安
組み合わせると年間100万円以上下がることもあります。学費を削るより、滞在と時期の調整のほうが効果が大きいのが実情です。
1|都市を主要都市から周辺都市に変える(年30万円前後の差)
トロントやニューヨークのような大都市から、中規模都市に移すだけで家賃が下がります。
学校数は減りますが、日本人が少ない環境を選びやすくなります。
2|ホームステイからシェアハウスに切り替える(月3〜5万円の差)
最初の1〜2ヶ月はホームステイ、その後シェアハウスに移る方法が現実的です。
食費を自炊に回せる分も含めると差が出ます。
3|渡航時期を繁忙期から外す(航空券で10万円前後の差)
6〜8月・年末年始を外すと航空券が下がり、学校の割引キャンペーンも重なりやすくなります。
4|就労できるプランを選ぶ(年50万円前後の差)
カナダで学外就労が認められる課程を選ぶと、生活費の一部を現地収入で賄えます。
アメリカは学外就労が原則できないため、この手は使えません。
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カナダとアメリカ留学の生活費の違い

生活費は月3〜5万円ほどアメリカが高く、1年では50万円前後の差になります。
※主要都市でシェアハウスに住む場合の目安です(2026年9月時点)。大都市の中心部はこれより高くなります。
カナダ留学の生活費の内訳
家賃を抑えやすく、月12〜20万円に収まるケースが多い水準です。
アメリカ留学の生活費の内訳
家賃と食費の水準が高く、都市によっては上限を超えることもあります。
医療・保険で見落としやすい差
アメリカは医療費が高額で、保険の補償内容が生活の安心度を決めます。
※保険料・医療費は補償内容・州・受診内容によって大きく変わる目安です(2026年9月時点)。加入前に補償範囲と学校の要件を確認してください。
保険は「入っているか」より「何が出るか」
アメリカでは学校指定の保険加入を求められることが多く、指定外の保険では入学手続きが進まない場合があります。カナダも州の医療保険の対象外になる期間があるため、留学保険で補います。
この章に出てくる用語
※州の医療保険=カナダの各州が運営する公的保険。条件や待機期間は州ごとに違う
※留学保険=渡航中の病気・ケガ・賠償を補償する民間の保険
※学校指定の保険=学校が加入を義務づける保険。指定外では手続きが進まないことも
カナダとアメリカ留学の治安と住宅選び

治安は国単位ではなく都市・エリア単位で判断します。
同じ国でも差が大きい部分です。
治安を判断する順番
アメリカは同じ都市でも数ブロックで環境が変わります。国単位の比較では判断できません。
カナダ留学の治安と暮らしやすさ
主要都市は総じて落ち着いており、初めての留学でも動きやすい環境です。
アメリカ留学の治安と暮らしやすさ
都市とエリアで差が大きく、住む場所の選び方がそのまま安全度につながります。
住む場所選びで避けたい失敗
相談でよく聞くのは、家賃だけで決めて後悔するパターンです。
契約前に確認したい3点
カナダとアメリカ留学のビザの違い

手続きの重さがはっきり違います。
短期ならカナダはビザ不要、アメリカは受講時間次第です。
渡航までの手続きの流れ
カナダ
6ヶ月以内の就学
アメリカ
学生ビザが必要な場合
ゴールは同じ「渡航」ですが、アメリカは面接を含む対面手続きが前提になる点が最大の違いです。
カナダ留学のビザ制度と取得手順
6ヶ月を超える就学は学生ビザ(Study Permit)が必要です。近年は書類が増えています。
入学許可書(LOA)を取得する
政府指定校(DLI)から発行されたものが必要です。学校の指定を外すと申請自体が進みません。
PAL/TALと資金証明をそろえる
州政府の証明書に加え、学費とは別に生活費の資金証明が求められます。基準額は年2万カナダドル台です。
オンライン申請と指紋登録
申請料C$150とバイオメトリクス料C$85を支払い、指紋登録に進みます。入学の数ヶ月前から動くのが安全です。
この章に出てくる用語
※DLI=カナダ政府が留学生の受け入れを認めた指定校。ここ以外では学生ビザが取れない
※LOA=学校が発行する入学許可書。ビザ申請の必須書類
※PAL/TAL=州が発行する受け入れ証明書。2024年から必要になった
※資金証明=学費とは別に生活費をまかなえる残高を示す書類
※バイオメトリクス=指紋と顔写真の登録。申請料とは別に費用がかかる
アメリカ留学のビザ制度と取得手順
フルタイムで学ぶ場合はF-1ビザが基本です。週18時間以上の受講が目安になります。
SEVP認定校からI-20を受け取る
入学許可とあわせて発行される在学資格証明です。ここが遅れると全体が後ろにずれます。
SEVIS費とビザ申請料を支払う
SEVIS費350ドルとビザ申請料185ドルは別費用です。支払い後にDS-160を送信し、面接を予約します。
大使館・領事館で面接を受ける
留学目的と帰国意思、資金の裏づけを英語で説明します。夏前は予約が混みやすい時期です。
この章に出てくる用語
※F-1ビザ=フルタイムで学ぶ留学生向けの学生ビザ。週18時間以上なら必要
※SEVP認定校=アメリカ政府が留学生の受け入れを認めた学校
※I-20=学校が発行する在学資格証明書。ビザ申請と入国で使う
※SEVIS=留学生を管理する政府のシステム。登録料がかかる
※DS-160=ビザ申請のオンライン申込フォーム
ビザ審査で差が出る3つの注意点
落ちる理由は語学力ではなく、書類と説明の整合性です。
留学カウンセラー
りょう
カナダとアメリカ留学の就労ルール比較

ここが2カ国でもっとも大きく違う部分です。
「働けるかどうか」で総額も変わります。
カナダ留学中に働ける条件
2024年11月以降、学外就労の上限は週20時間から週24時間に拡大されています。
この章に出てくる用語
※SIN=カナダで働くために必要な社会保険番号
※フルタイム在籍=学校が定める授業時間を満たしている状態
※長期休暇=学期の間の休み。この期間はフルタイムで働ける
アメリカ留学中に働ける条件
F-1では学外就労が原則できず、収入で生活費を補う前提は立てられません。
この章に出てくる用語
※学内就労=図書館や学食など、キャンパス内での仕事
※CPT=在学中に専攻と関連する実習を行う制度。学校の許可が必要
※学外就労=キャンパス外での仕事。F-1では許可なしに働けない
働いて補える生活費の目安
働けるかどうかで、毎月の持ち出し額が大きく変わります。
カナダ
(学外・週24時間)
月18〜19万円
時給17カナダドル台で計算した目安
生活費の大部分を現地収入で賄える水準
アメリカ
(学外アルバイト)
0円
許可のない学外就労は認められない
学内就労(週20時間まで)に限られる
※税引き前の目安です。最低賃金は州ごとに異なり毎年改定されるため、渡航先の州の最新額で計算してください。学外就労は対象となる課程に在籍している場合に限られます。
卒業後の就労ビザの違い
カナダはPGWP、アメリカはOPTが代表的な制度で、期間と条件の考え方が異なります。
期間の差は図で見るとはっきりします。
卒業後に現地で働ける期間の目安
点線=STEM分野のみ加算される24ヶ月
点線の24ヶ月はSTEM分野の専攻でなければ加算されません。専攻を決める段階で、卒業後の期間まで決まってしまう構造です。
※PGWPの対象分野リストや語学要件、OPTの申請手数料は変更されることがあります。2026年9月時点の情報のため、申請前にIRCC・USCISの公式情報で確認してください。
現地で働けるか、判断がつかないままですか?
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カナダとアメリカ留学と永住のしやすさ

「卒業後も現地に残りたい」なら、制度として道筋があるのはカナダです。
カナダ留学は永住につながるか
留学から就労、そして永住申請へ進む道筋が制度として用意されています。
留学から永住までの道筋
重要なのは入学前にPGWPの対象になる課程か確認することです。ここを外すと最初の一歩でルートが閉じます。
※永住の選考基準や対象分野は毎年見直されます。最新の要件はIRCCの公式情報で確認してください(2026年9月時点)。
アメリカで永住を目指す難しさ
OPTのあとに就労ビザの壁があり、実力だけでは越えられない仕組みです。
アメリカで働き続けるまでの流れ
H-1Bは年間85,000枠に対して応募が大きく上回り、抽選になる年が続いています。企業がスポンサーになってくれることが前提です。
つまずきやすい3つのポイント
この章に出てくる用語
※H-1B=専門職向けの就労ビザ。年間の枠が決まっており抽選になる年もある
※スポンサー企業=就労ビザの申請を支援してくれる雇用主
※永住権(グリーンカード)=期限なく住み働ける資格。取得に数年かかる
※H-1Bの枠数は一般65,000+米国修士以上20,000の計85,000(2026年9月時点)。応募状況や制度は年により変わるため、USCISの公式情報で確認してください。
帰国後の就職で評価される経験
国名より「何をどこまでやったか」が見られます。滞在の長さだけでは評価されません。
カナダとアメリカ留学についてよくある質問
相談の場で実際によく聞かれる内容に答えます。
まとめ|カナダとアメリカ留学はどっち
迷っている段階なら、カナダを軸に考えるのが現実的です。
1年の総額が100万円以上安く、条件を満たす課程なら学外で週24時間まで働けて、卒業後もPGWPで最長3年残れます。
一方、学びたい専攻が決まっていて実績をキャリアにつなげたい人にはアメリカです。大学・大学院の選択肢は世界最大級で、STEM分野ならOPTで最長3年の実務経験まで積めます。
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