書店の留学コーナーに行くと、ガイドブック、体験記、英語の参考書が同じ棚に並んでいます。
どれも良さそうに見えて、結局どれを買えばいいのかわからないまま帰ってきた——そんな経験はないでしょうか。
留学の本が選びにくいのは、目的がまったく違う4つのジャンルが「留学」という1つの棚に混ざっているからです。
制度や費用を調べる本、先輩の実感を知る本、英語力を上げる本、現地で人とうまくやるための本。それぞれ読むべきタイミングも違います。
この記事では、留学の本を4タイプに整理したうえで、夢カナが10冊を厳選しました。1冊ずつ「どんな人に向いているか」「いつ読むか」まで書いています。
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目次
留学の本は「4タイプ」で選ぶと迷わない

本を選ぶ前に、「自分が今ほしいのは情報か、実感か、英語力か、教養か」を決めてしまえば、候補は一気に絞れます。夢カナでは、留学関連の本を次の4タイプに分けて案内しています。
4タイプすべてを同時に読む必要はありません。留学が決まっていない段階で英語の参考書を買っても続かず、逆に渡航3か月前に情報ガイドを読み込んでも手遅れになる部分があります。
読む順番は「情報・体験記」が先、「英語・異文化」が後と覚えておくと失敗しません。
留学カウンセラー
りょう
情報ガイド型|留学の全体像がわかるおすすめ本2冊
「そもそも留学にはどんな種類があるのか」「いくらかかるのか」を最初につかむための本です。
このタイプだけは、中身より先に発行年を確認してください。
学費・ビザ・為替は数年で変わるためです。
2026年7月13日更新 2026年8月4日
1.『留学ジャーナル』バックナンバー

1983年創刊の留学専門誌です。
学校情報と留学生の体験談を1冊でまとめて追えるのが強みで、長く「留学のバイブル」と呼ばれてきました。
この本が向いている人
注意点が1つあります。『留学ジャーナル』は2026年2月号(2025年12月16日発売)をもって一時休刊しています。そのため書店で最新号を探しても見つかりません。
入手できるのは既刊のみで、紙のバックナンバーは書店で1冊から取り寄せができるほか、Amazonでも購入できます。デジタル版はKindleと楽天Koboで配信されています。
号ごとに特集テーマが違うので、自分の状況に近い号を選ぶのがコツです。
公式サイトには各号の試し読みが用意されているため、注文する前に中身を確認できます。ただし、学費・滞在費・為替・ビザ条件は発行時点の数字です。
留学スタイルの考え方や学校の選び方は今も有効ですが、金額をそのまま予算に使うと足が出ます。
2026年7月13日更新 2026年8月26日
2.『はじめての海外語学留学ガイド』(成功する留学)

アメリカ・カナダ・オーストラリア・イギリスなど人気9ヵ国の紹介、留学スタイル別の解説、体験記、Q&Aをまとめた電子書籍です。
KindleやKobo、hontoなどで無料で配信されているので、1冊目としての金銭的なハードルがありません。
この本が向いている人
「留学スタイルにどんな選択肢があるのか」を知るには十分な内容です。
ただし配信開始から年数が経っているため、費用の数字は目安として読むのが前提になります。
国のイメージをつかむ用途と割り切ると、無料という手軽さが生きてきます。
なお、書店には『地球の歩き方 成功する留学』シリーズも並んでいますが、刊行が2000年代〜2010年代の巻が多く、費用やビザの情報はそのまま使えません。渡航先が決まったあとであれば、生活実務が詳しい『地球の歩き方』本編のほうが役に立ちます。
体験記・エッセイ型|行った人の実感がわかるおすすめ本2冊
費用や制度を調べても、「行ったあと自分がどう変わるのか」はわかりません。
そこを埋めるのがこのタイプです。冊数は多くなくて構いません。深く刺さる1〜2冊のほうが、10冊分の情報より留学の目的をはっきりさせてくれます。
3.『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレイディみかこ

英国の中学校に通う息子の日常を描いたノンフィクションです(新潮社/2019年)。
Yahoo!ニュース本屋大賞2019ノンフィクション本大賞を受賞し、留学経験のない読者にも広く読まれました。
この本が向いている人
人種や階級、貧困といった要素が、教室のなかでどう現れるかが具体的に書かれています。
「多様性は素晴らしい」で終わらせず、実際にはぶつかり合いも起きることまで描かれているので、渡航前の心構えとして効きます。
語学学校もまさに多国籍の場です。国籍による考え方の違いに戸惑ったとき、この本を読んでいるかどうかで受け止め方が変わります。
読みやすさの面でもハードルが低く、体験記型の1冊目として選びやすいでしょう。
4.『深夜特急』沢木耕太郎

留学記ではなく紀行文ですが、「言葉も通じない場所で自分がどう変わるか」を描いた古典です(新潮社/1986年〜1992年刊行、新潮文庫は全6巻)。
この本が向いている人
渡航前に読むと、留学を英語習得だけの手段として考えなくなります。
予定どおりにいかない時間そのものに意味があるという感覚が持てるので、現地でトラブルが起きたときの粘り強さが変わってきます。
ただし時代背景は古く、書かれている物価や交通事情は現在とまったく違います。
情報としてではなく、体験として読んでください。全6巻と長いので、まず1巻だけ手に取って合うかどうか確かめるのがおすすめです。
なお、体験談そのものは書籍よりWebのほうが鮮度が高いのが実情です。
留学エージェントの体験談ページや現役留学生のブログを併読すると、直近数年の学校事情や物価感まで補えます。
2026年8月4日更新 2026年8月5日
英語学習型|渡航前に効くおすすめ本4冊
「留学すれば英語は話せるようになる」と言われますが、実際には渡航前の土台がある人ほど、現地での伸び方が速いのが実感です。
ここで紹介する4冊は、いずれも1人で積み上げられる部分に効く定番書です。上から順に取り組むと効率が上がります。
2026年7月24日更新 2026年8月5日
5.『改訂3版 英語耳』松澤喜好

発音とリスニングを結びつけて訓練する定番書です(KADOKAWA/2021年)。
英語の音を1つずつ自分の口で作れるようにしていく構成になっています。
この本が向いている人
4冊のなかで最初に手をつけたいのがこの1冊です。自分が出せない音は聞き取れないため、発音の矯正はそのままリスニングの改善につながります。渡航後に独学で直すのは難しく、日本にいるうちに終わらせておくのが得策です。
6.『[音声DL付改訂版]どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』森沢洋介

中学レベルの英文を、考えずに口から出せるようにする訓練書です(ベレ出版)。
2006年発売のロングセラーが2026年1月に改訂され、音声がCDからダウンロード方式に変わりました。
今から買うなら改訂版を選んでください。
この本が向いている人
留学前に取り組んで、いちばん現地で効くのがこの本だと考えています。「言いたいことが英語になるまで数秒かかる」状態を崩しておくと、渡航直後の会話がまったく違ってきます。難しい表現は出てこないので、英語に苦手意識がある人でも進めやすいはずです。
7.『一億人の英文法』大西泰斗・ポール・マクベイ

話すための文法を、イメージで捉え直す文法書です(東進ブックス/2011年)。
用語や規則の暗記ではなく、ネイティブがその形を選ぶ感覚のほうから説明していきます。
この本が向いている人
新しく覚えるというより、知っている文法を「話すときに使える形」に組み替える作業に近い1冊です。
中学英語の範囲が反射的に使えるようになれば、日常会話はかなりの部分をカバーできます。
分厚いので、最初から通読せず気になる項目から拾い読みしても構いません。
8.『DUO 3.0』鈴木陽一
単語と熟語を、例文単位でまとめて覚える語彙集です(アイシーピー/2000年)。
1つの例文に複数の重要語が詰め込まれていて、少ない文数で広い範囲をカバーできます。
この本が向いている人
語彙は現地でも増えますが、増えるのは「自分がすでに使っている範囲」だけです。
渡航前にひととおり通しておくと、授業や読み物から拾える情報量が変わります。
単語だけ切り出さず、例文ごと音読するのが効果的です。
本でやること・現地でやることの線引き
一方で、本では伸ばしにくい力もはっきりしています。
ここを日本で頑張りすぎると、かえって留学の価値が薄まってしまいます。
目安として、渡航3か月前から1日30〜60分を英語に充てられれば、現地初日の手応えは大きく変わります。
ただしこれは一般的な目安で、到達レベルは出発時点の英語力や学習の密度によって差が出ます。
どこまで英語を仕上げてから行くべきか、迷っていませんか?
必要な準備量は、行き先と学校のレベルで変わります。
本でわかるのは「一般的な留学」までで、あなたの予算・英語力・時期に合う形は書かれていません。夢カナ留学はGoogle口コミ2,000件以上・評価4.8でランキング1位を獲得。希望を聞いたうえで、国・学校・費用の組み合わせをその場で整理します。
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まずは無料相談で、方向性の確認だけでもOKです。
異文化・教養型|現地の人間関係に効くおすすめ本2冊
留学して困るのは、英語が出てこないときよりも「なぜ相手がそう反応したのかわからない」瞬間です。
文化の前提を先に知っておくと、その戸惑いをトラブルにせずに済みます。
新しい1冊と定番の1冊を組み合わせるのがおすすめです。
9.『教養としての「異文化理解」』岡田昭人

このジャンルでいちばん新しい入門書です(日本実業出版社/2025年)。
著者は東京外国語大学の教授で、25年にわたり日本人学生と留学生に異文化コミュニケーションを教えてきた人物です。
この本が向いている人
特徴は、著者自身の失敗談から書き起こされている点です。留学生の話を笑顔で聞いていたら「私の日本語が変なので笑いましたね」と抗議された、といった具体的な場面から入るので、理屈の前に「あ、こういうことか」と腑に落ちます。異文化・教養型の1冊目として、いちばん手に取りやすいでしょう。
10.『異文化理解力』エリン・メイヤー

「カルチャーマップ」という8つの指標で、国ごとの伝え方・評価の仕方・時間感覚などの違いを可視化した本です(英治出版/2015年)。
刊行から年数は経っていますが、この分野の共通言語になっている定番です。
この本が向いている人
ビジネス書として書かれていますが、教室でのグループワークやホームステイ先とのやりとりにもそのまま応用できます。「はっきり言う文化か、察する文化か」を軸として持っておくだけで、意見がぶつかったときに相手を責めずに済みます。
あわせて、日本の歴史や文化を日本語で説明できる本を1冊持っておくと役立ちます。留学先では自国について尋ねられる場面が驚くほど多く、話す中身があるかどうかが、そのまま友人のできやすさに直結するためです。
2026年8月26日更新 2026年8月26日
いつ、どの本を読む?時期別の読書ロードマップ
同じ本でも、読むタイミングによって得られるものが変わります。留学準備を3つの時期に分けて、それぞれ何を読むべきかを整理しました。
2026年7月15日更新 2026年8月26日
この流れを見てわかるとおり、本がいちばん役に立つのは「検討期」と「渡航直前」で、実際に物事が動く手続き期には本以外の情報が必要になります。読書だけで準備を完結させようとすると、ここで止まってしまいます。
読むだけの時間が、そのまま過ぎていませんか?
手続き期に入る前に、費用の全体像だけ確認しておきましょう。
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留学の本によくある質問
夢カナのカウンセリングで、本について実際によく聞かれる質問をまとめました。
まとめ|本は「決めるため」ではなく「動き出すため」に読む
留学の本は、読めば読むほど答えが出るものではありません。
本の役目は、自分が何を知らないのかをはっきりさせることです。そこがわかった時点で、次は人に聞く段階に移ります。
この記事のまとめ
読み終えた今が、いちばん熱量の高いタイミングです。
その勢いのまま、条件を1つだけでも具体的にしてみてください。
本で調べ終えたら、次は「あなたの場合」を確かめる番です
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本記事は2026年8月時点の情報です。書籍の価格・版・入手可否、および留学にかかる費用やビザ条件は変更される場合があります。最新の情報は各出版社および各国の公式情報をご確認ください。









