「ワーキングホリデーに闇があるって本当?」
「女性が気をつけるべきリスクを知りたい」
「成功するためにはどうすればよいの?」
こういったお悩みをお持ちの方に向けて、今回はワーキングホリデーが「闇」と言われる真相や、直面するリスクに対する対策を徹底解説します。ワーキングホリデーを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
ワーキングホリデーとは?
ワーキングホリデーとは、提携が結ばれた対象の国で一定期間就労と滞在できる制度です。休暇目的とされるものの、語学学校に通ったりアルバイトをしたりと、比較的自由度が高いビザとして人気を集めています。ただし、ビザ申請時には年齢制限が設けられており、18歳以上30歳以下と定められています(一部の国では異なる場合があります)。
2024年11月現在、30ヵ国・地域でワーキングホリデー制度が導入されています。主要な国と滞在期間、対象年齢、年間発給数は以下の通りです。
国 | 滞在可能期間 | 対象年齢(ビザ申請時) | 年間発給数 |
---|---|---|---|
オーストラリア | 1年間(最長3年間) | 18歳以上30歳以下 | 無 |
カナダ | 1年間 | 18歳以上30歳以下 | 6,500 |
ニュージーランド | 1年間(最長1年3ヶ月) | 18歳以上30歳以下 | 無 |
イギリス | 2年間 | 18歳以上30歳以下 | 6,000 |
アイルランド | 1年間 | 18歳以上30歳以下 | 800 |
ワーキングホリデーの意義と狙い
ワーキングホリデーは、相手国の文化や生活様式を理解し、相互理解を深めることを目的としています。実際に提携国に住むことで、国際的な視野を広げることが狙いです。目的がお互いの国の文化を理解することであるため、基本的には休暇を中心とした滞在と位置付けられています。
ただ、滞在や旅行に必要な資金を補うためであれば、付随的な就労は可能とされています。昨今では、円安の影響などでワーホリ先で得られる収入が大きいことから、「出稼ぎ」のような目的で利用されることも増えています。また、文化だけでなく、英語などの語学力を身につけたり、それによって帰国後のキャリアを有利にする目的で利用されています。
対象国と年齢制限の詳細
冒頭でもお伝えした通り、一般的にはビザ申請時の年齢が18歳以上30歳以下の方が対象です。しかし国によって年齢制限に関するルールが異なり、26歳以下と設定している国もあります。
- オーストラリア:18歳以上30歳以下
- カナダ:18歳以上30歳以下
- ニュージーランド:18歳以上30歳以下
- イギリス:18歳以上30歳以下
- アイルランド:18歳以上30歳以下
- アイスランド:18歳以上26歳以下
引用)オーストラリア、カナダ、韓国及びアイルランドとの間では18歳以上25歳以下ですが、各々の政府当局が認める場合は30歳以下まで申請可能です。また、アイスランドとの間では18歳以上26歳以下の方が申請可能です。 引用:ワーキング・ホリデー制度 | 外務省 |
※オーストラリアとカナダは協定上は25歳以下となっているものの、一般的には要件を満たせば30歳まで申請可能です。
ワーホリを検討している方は、申請前に必ず各大使館のサイトで年齢制限のルールを確認するようにしましょう。

ワーキングホリデーで直面する仕事の現実
「ワーキングホリデーはお金を稼げる」「ワーキングホリデーをすると英語がペラペラになる」と魅力的なイメージを抱く方もいるかもしれませんが、実際の仕事環境は必ずしも容易ではありません。
- すぐに仕事が見つからない
- 日本食レストランで働いている日本人も多い
- 低賃金で働かされる場合もある
何十件もレジュメを配って求人に応募しても、なかなか採用してもらえないことが多いです。採用の連絡どころか、ほとんどは返事すら返ってこないとも言われています。いくらバイトや仕事の経験があっても、現地の言葉をある程度話せなければ採用は難しいです。
ネイティブでも仕事が見つけにくいと言われている国では、なおさら外国人は仕事を見つけにくいでしょう。結果的に、日本食レストランで日本人の同僚と一緒に仕事をする方も多く見られます。
さらに最低賃金が定められているにもかかわらず、正式な雇用契約を結んでもらえずに最低賃金以下で雇われることもあるようです。語学力の低さや知識不足を利用され、不当に働かされることもあるため注意が必要です。
ワーキングホリデーの「闇」の真相
「ワーキングホリデーはやめた方がよい」「ワーキングホリデーの闇」などと、ネットではネガティブなワードでの検索も見られます。ワーキングホリデーが闇だと言われる理由は、次の通りです。
- 英語力が向上しない
- 働き先が見つからない
- すぐにクビになる
- 語学力の低さが原因でトラブルに巻き込まれる
「英語力が伸びるし稼げる」と聞いたのに、「英語力は伸びないし仕事も見つからない」と感じている方もいるのではないでしょうか。実際に仕事が見つからず困窮している方もいれば、日本食レストランで働いて思うように英語力が向上しないと嘆く方もいます。
しかし、全員がこのような闇を経験するわけではありません。もちろん仕事の採用は運やチャンスも重要ですが、英語力が乏しい状態でのワーホリは闇を経験することが多いのです。
出発する前には英語の土台をしっかりと築き、目的意識をもってワーホリに挑戦することをおすすめします。
経済的困難:低賃金と高生活費の実態
ワーキングホリデー先の主要国は最低時給でも日本円に換算されると高給です。しかし、英語がそれほど求められない仕事などは基本的に最低賃金に近い給与です。また、そもそも仕事を得るまでに時間がかかることがあります。一方で現地の物価は高く、食費や光熱費などは現地でフルタイムで働く人と同等に負担するため、収支のバランスを取るのが難しくなることがあります。
たとえばオーストラリアで1人暮らし用のアパートを借りようとすると、週400オーストラリアドル以上(約4万円以上。2024年11月13日時点)が必要です。最低賃金が時給24.10オーストラリアドル(約2,400円。2024年11月13日時点)であるため、アパートを借りながら生活しようとするとほぼフルタイムで働かなければなりません。
もちろんすべての住居が上記の通りではありませんが、場合によっては経済的に困窮することも考えられます。
不適切な労働環境と搾取のリスク
英語力が低いと、正式な雇用契約を結ばずに最低賃金以下で働かされたり、不当に解雇されたりするケースが、特に日本食レストランで報告されています。意思疎通が十分にできない状況を利用され、不適切な環境での労働を押し付けられてしまうのです。
悪質な労働環境であると理解していながらも、他に仕事を見つけられず黙認してしまうこともあるでしょう。一部の雇用主に過ぎませんが、実際にこのような不当な労働を強いられている方もいるようです。
私にピッタリな留学・ワーホリ先は?
これまで累計3万人が相談しています!
女性が直面する5つのリスクとその対策
次は、女性がワーキングホリデーで直面する5つのリスクとその対策を解説していきます。
- 性犯罪の被害
- 窃盗や詐欺の被害
- 人種差別や偏見
- 健康管理の問題
- 帰国後のキャリアへの影響
1つずつ詳しく見ていきましょう。
性犯罪の被害
日本人の女性は、外国人男性から「優しくて気遣いができる」「奥ゆかしい」といった、肯定的なイメージをもたれることが多いようです。しかしはっきりNoと言えなければ、性犯罪に巻き込まれる最悪のケースも考えられます。自分に興味を示してくれる素敵な方と思い込まず、常に警戒心をもって行動しましょう。
窃盗の被害
日本に比べて治安が悪い国では、窃盗の被害にくれぐれも注意しなければなりません。女性に限ったことではありませんが、力が弱い女性はターゲットになりやすいです。大金を持ち歩かない、電車内で居眠りをしないなど、窃盗のリスクがあることを念頭に置いておきましょう。
人種差別や偏見
一部の国や地域では、アジア人や女性が差別や偏見の対象となることがあります。身近な人が不快な言動や待遇をしてくるようであれば、他の親しい人に相談するなど適切に対処しましょう。
健康管理の問題
環境の変化や食生活の変化により、体調を崩してしまうケースも多くあります。海外では日本にいるとき以上に体が敏感になるので、日頃から飲み慣れた薬を持参しましょう。定期的な運動も重要です。
帰国後のキャリアへの影響
ワーキングホリデーでの経験が帰国後のキャリアに影響するリスクも考えられます。特に目的を明確にせずワーキングホリデーを始めた場合、帰国後のキャリアにつながりを見つけられずに後悔することがあります。ワーキングホリデーの経験を日本での就職活動に活かすためにも、目的意識を持って過ごすことが重要です。

ワーキングホリデーに関する不安を解消する方法
ワーキングホリデーを計画している方の中には、さまざまな不安を感じている方もいるでしょう。ここでは、代表的な不安とそれらを解消する方法をご紹介します。
4つの不安と解決策
- 英語力が伸びるか不安だ
- 仕事が見つかるかわからない
- 現地の人とうまくやっていけるか心配だ
- 生活スタイルが合わなかったらどうしよう
まず、ほとんどの不安は「英語力」で解決できます。「英語力が伸びるか不安だ」「仕事が見つかるかわからない」「現地の人とうまくやっていけるか心配だ」といった不安はすべて英語力に直結します。
仕事を見つけて英語力を伸ばし、現地の人と仲良くなるためには、英語の基礎が必要です。現地で生活するだけで自然に英語がペラペラになるわけではありません。英語力に不安がある方や仕事探しを心配している方は、出発前に英語の土台をしっかりと築き上げることをお勧めします。
基礎ができた状態でワーキングホリデーをスタートさせることで、まず仕事探しにおける言語の壁をクリアできます。そして、現地の方と話す機会も積極的に見つけることができるでしょう。
さまざまな方と関わることで、生活スタイルや現地の文化にも理解を深めることができるはずです。
先輩ワーホリ経験者からの実践的アドバイス
限られた時間の中で有意義なワーキングホリデー生活を送るためには、事前の準備が特に重要です。明確な目的・目標を定めることができれば、達成に向けた行動が可能になります。ワーキングホリデーを始める前に、「何のために行くのか」「ワーキングホリデーを通して何を達成したいのか」を書き出すことをおすすめします。
また、出発前に基礎的な英語力を身につけておくことも大切です。「書く」「聞く」だけでなく、「伝える」力や「わからないことを聞き返す」力も重要です。わからないことを正直に伝えることができる力は、ネイティブと一緒に仕事をする上で重要なポイントです。
まとめ
魅力的なイメージが強いワーキングホリデーですが、実は「闇」と言われるネガティブな部分も存在します。英語力が向上しない、働き先が見つからない、すぐにクビになる、語学力の低さが原因でトラブルに巻き込まれるなど、理想と異なる部分もあります。
しかし、滞在する国の治安や特徴を調べて事前に準備をしておけば、「闇」は回避できるものです。現地にいる間は日本と海外の違いをしっかりと理解し、最新の注意を払いながら生活しましょう。そして出発前に、可能な限り英語力をつけておくのがおすすめです。


