オーストラリアは、積極的に外国人の受け入れをしていたり、治安や差別の問題が少ないことから、留学やワーキングホリデーの人気が高まり続けています。
実際に、これから留学やワーキングホリデーなどでオーストラリアに行くとなれば、砂漠の多い地域であるゆえに「水事情」
を事前に知っておくことが重要です。
この記事では、オーストラリアに行く前に知っておきたい「水事情」「安全性」「対策」について詳しく解説していきます。
オーストラリアは慢性的な水不足が問題視されている
オーストラリアは、水道整備が進んでいるものの、水資源に恵まれていない国として認知されています。
オーストラリアは、国土の18%を砂漠が占めている上に、地理的な高低差が少ない大陸のため、乾燥した気候が続きやすく、慢性的な水不足が問題となっているのです。
また、「シャワーは5分にしよう」といった呼びかけがテレビの放送であったりするようで、国全体で節水を心掛けていることは間違いありません。
毎日湯船に浸かる習慣のある日本人にとって、水が自由に使えないオーストラリアの環境に慣れるまでに少し時間がかかる人もいるかもしれません。
実際に、ホストファミリーから「シャワーは短めに」「洗濯は週1回まで」などのルールを説明されたという口コミも寄せられています。
オーストラリア留学・ワーキングホリデーをする際は、異文化理解の一環として節水を意識して生活してみてください。
オーストラリアでは水不足で断水する?
結論から述べますと、今までの留学生・ワーキングホリデー経験者の実体験から、日常生活に支障をきたすような断水があったという情報はほとんど見られませんした。
ただし、水不足が深刻化すると一時的に、「自宅での洗車」「庭木の水やり」を禁止されることはあるとのことです。
「水が飲めない」「シャワーを浴びれない」というレベルの断水はありませんので、安心してください。
オーストラリアの水道水は、そのまま飲める?
オーストラリアの水道水は、WHOが定める安全値をクリアしているため、日本と同じく直接飲むことができます。
現地でレストランやカフェに行くと、テーブルウォーターとして水道水が出てきたり、公園や施設では、水道水と繋がっている給水タップが多く設置されています。
留学やワーキングホリデーでホームステイをする場合、ホストファミリーからキッチンなどの水道水を飲むように言われることがあるかもしれませんが、安全な水なので飲んでも大丈夫です。
自宅ではなく、公園や施設などの外出先で水を飲みたい場合、「Tap Water(タップウォーター)」と記載されている水道を探してください。
「Tap Water(タップウォーター)」の記載がないと浄水されていない可能性が高いため、飲料水としては不適切です。
オーストラリアの水道水を飲んでお腹を壊す日本人が多いって本当?
オーストラリア留学生やワーキングホリデー経験者たちの中で、「オーストラリアの水を飲んでお腹が痛くなった」という声が寄せられています。
日本の水道水は「軟水」が流れていますが、オーストラリアの水道水は地域によって「軟水」が流れるところと「硬水」が流れるところとで異なります。
日本人のように軟水を飲みなれている人が、突然硬水だけ摂取し始めると、胃が違和感を覚えて腹痛につながるケースがあるようです。
万が一、お腹を壊してしまっても短期的な症状の可能性が高く、安静にすれば数時間〜数日で回復し、硬水を飲んでも大丈夫な体質になる場合がほとんどです。
オーストラリアの水道水にはフッ素が混ざっている
オーストラリアのほとんどの地域で、虫歯予防の目的として水道水に「フッ素」が配合されています。
フッ素は、歯を強く・きれいに保つために効果的というデータがあるため、オーストラリア政府が積極的に水道水を飲むことを推奨しているとのことです。
一方で、化学物質であるフッ素は、過剰摂取するのは人体に悪影響を及ぼすと懸念されていたりするため、不安になる人もいるでしょう。
オーストラリアでは、1950年代から水道水にフッ素が配合され、フッ素が原因となる健康被害のデータはほとんどなく、虫歯患者が70%減少したというデータが残っています。
健康被害や味に問題はありませんので、安心してください。
オーストラリアの水は、軟水?硬水?
オーストラリアの水の種類は、地域によって異なるので、留学・ワーキングホリデーなどでオーストラリアに滞在する場合は、そのエリアが硬水なのか、軟水なのか把握しておくと安心です。
- シドニー:軟水
- メルボルン:軟水
- ブリスベン:中硬水
- パース:軟水
- アデレード:中硬水
- ホバート:軟水
- ダーウィン:軟水
留学・ワーキングホリデー先で主流となっているエリアは、大半が軟水なので日本と同じような水を飲むことができます。
長期滞在はもちろん、休日の旅行で軟水以外の水が出てくるエリアに行く場合は、胃がびっくりしてお腹を壊す可能性もゼロではないことを把握しておきましょう。
硬水は煮沸させると軟水化する
硬水と軟水の違いは、「マグネシウム」と「カルシウム」の濃度の違いにあります。
そして、硬水を煮沸してあげるだけで、軟水化させることができるため、長期滞在などで硬水を飲むのに抵抗がある場合、煮沸を試してみてください。
硬水にBRITAを使って軟水化する
オーストラリアのスーパーマーケットや日用量販店で販売されている「BRITA」と呼ばれる浄水器を利用することで硬水を軟水化できます。
BRITAは、硬水を軟水にすることはできませんが、軟水に近い水に変えてくれるので、香水の味が合わない、お腹の心配があるという場合は、試してみてください。
お米は「軟水」で炊いたほうが美味しい
オーストラリア留学・ワーキングホリデーでは、外食の他に自炊をすることも多いですが、多くの日本人が炊飯器や鍋を使ってお米を炊きます。
お米を炊く時、軟水を使うと普段食べているようなもちもちした食感が楽しめますが、硬水を使うとチャーハンなどのパラパラした食感になります。
オーストラリアでお米を炊くとき「なぜかパラパラになる」と悩んでいる場合、水が原因かもしれませんので、軟水を使って試してみてください。
オーストラリアのペットボトル水事情
オーストラリアで水道水を直接飲むことに抵抗がある場合、ペットボトルのミネラルウォーターを購入すると良いです。
基本的に、オーストラリアでは、高級レストランやドレスコードのあるような場所でない限り、店内にペットボトルを持ち込んでも問題ありません。
日本のペットボトル水は、90〜150円ほどで購入できますが、オーストラリアの場合、1ドル〜3ドル(約95〜287円)かかるので、毎日購入していると水代が高くつきます。
ペットボトルの水はどこで買える?
オーストラリアでペットボトルの水を購入する場合、以下のスポットを探してみてください。
- スーパーマーケット
- 自動販売機
- カフェ
- キオスク
ただし、日本と違ってオーストラリアは自動販売機の数は多くなく、24時間営業しているお店も少ないです。
生活で使う飲料水を全てミネラルウォーターにしようと検討している場合、スーパーマーケットなどで箱買いしたり、アマゾン等の宅配を利用するのがおすすめです。
ペットボトル水の種類
オーストラリアでペットボトルの水を購入する場合、ブランドや硬水・軟水とは別に3種類の中から選択します。
- Still Water(スティルウォーター)
- Spring Water(スプリングウォーター)
- Sparkling Water(スパークリングウォーター)
Still Water(スティルウォーター)とSpring Water(スプリングウォーター)が普通の水で、Sparkling Water(スパークリングウォーター)が炭酸水です。
オーストラリアでは、日本よりも頻繁に炭酸水が飲まれていて、レストランでもお水を頼むと、普通の水か炭酸水か聞かれることもあります。
ちなみに、Spring Water(スプリングウォーター)は、アメリカの湧水のことを指し、ミネラル成分が多いため、中硬水に分類されます。
単語だけでも覚えておくと、ミスオーダーが減るので留学・ワーキングホリデー前にメモしておきましょう。
オーストラリアでは水よりコーラの方が安い
オーストラリアでは、国内産のミネラルウォーターの供給量がダントツ多いため、「Mount Franklin」というブランドのペットボトル水が販売されています。
カンタス航空の機内で出る他、カフェやレストランでも、Mount Franklinもしくは他のオーストラリアブランドの水が出てきます。
Mount Franklin(500ml)は1本約3ドル前後で販売されていますが、大抵コーラや他のジュース類の方が安いです。
水の代わりにコーラやジュースを飲むのは、節約になりますが、身体を壊して医療費がかかる可能性があり、本末転倒なため、おすすめしません。
水代を節約するなら水筒持参
オーストラリアの人たちは、普段から水筒を持ち歩いています。
日本よりペットボトルの水もやや高いので、毎日購入していると水代だけで支出が増えてしまうため、節約したい場合は、日本から水筒を持参すると良いです。
オーストラリアのスーパーマーケットや日用品店でも、たくさんの種類の水筒が5ドル〜30ドル(約478円〜2,869円)で購入できるため、現地調達しても良いです。
ただし、オーストラリアの水筒は、日本製品と比べると密閉度が緩かったり、蓋が浅かったりで水漏れしやすく、日本から持参するのをおすすめします。
オーストラリアは、年間を通して暖かい気候・天気の期間が長く、こまめに水分補給が必要ですので、水筒にするか、ペットボトルにするかを準備期間に決めておきましょう。
まとめ
この記事では、留学・ワーキングホリデー前に知っておきたいオーストラリアの水事情について解説しました。
結論、オーストラリアの水道水は、日本人でも安心して飲めるものであり、フッ素が配合されて、虫歯の予防も期待できる事が分かりました。
オーストラリアは慢性的な水不足が問題視されているため、国内産のペットボトルウォーターはやや高く、現地の人たちは水筒を持ち歩いている人がほとんどです。
水筒は、オーストラリアより日本で購入する方が高性能なものを入手しやすいため、留学の準備に必要なものリストに追加しておくことをおすすめします。
ぜひ、この記事を参考にして、オーストラリア留学・ワーキングホリデーを満喫してください。