新型コロナウィルス感染拡大の影響で、2020年と2021年は各国が渡航制限を出す中、留学を予定していた人にとっては、延期や中止を余儀なくされた、とても辛い期間だったと思います。
2022年は徐々に渡航制限も緩和され、ワクチン接種など必要にはなりますが、条件付きで今まで通りのような渡航ができる方向に向かっていると思います。
そんな中で、これから留学をしたいと思っている人には、十分に与えられた準備期間だと思います。
そこで、ここでは留学をしたいと考えている人〜いよいよ留学が迫ってきている人まで、留学の準備についてまとめていきたいと思います。
コロナ禍で変わってしまった事もありますので、しっかり準備して下さい。
留学をしたいと思ったら始めること
まず、留学に行くと決めた時から準備は始まっていて、渡航まで整理しておきたい点がいくつかあります。
ステップ1 留学に行く目的を考える
<準備期間:目安1年半前>
誰しも、留学にいきたいと思ったきっかけがあるはずです。それを思い出してみて下さい。
留学には目的があった方が、現地での生活に軸ができ、ホームシックになったとしても頑張ることができます。
例えば、「海外ドラマが好きで新しい言語を勉強したい」「海外で生活してみたい」「世界中に友達を作りたい」など理由は様々あると思います。
「CAになって世界中を飛び回りたい」など具体的な目的があれば、日本で日常会話程度は身につけておいて、留学の際にはビジネスコースを選ぶことができます。
また、留学中に心が折れそうな時も、目的があれば、夢に向かってもう1度立ち上がることができます。
「なんとなく留学にいきたい」と思った人にも何かきっかけがあったと思いますので、それぞれ思い出してみて下さい。
ステップ2 留学方法を選ぶ
<準備期間:目安1年前>
目的がなんとなく定まったら、その目的に合わせて自分に合った留学方法を選びます。
・交換留学
・正規留学
・語学留学
・ワーキングホリデー留学
方法はいくつかあります。
交換留学
交換留学は主に、学校側が提携する高校や大学の学生を、それぞれの相手校に留学させる制度です。これは、学校からの推薦など必要になるため、渡航の1年前くらいから募集が始まります。
正規留学
正規留学は、海外の大学や大学院などでローカルの学生と一緒に教育や貿易、医療、政治などの専門分野について学びます。
入学時期など決まっていることが多いので、事前に試験の日程を確認するようにしましょう。
入学する大学側とのやり取りからビザの発行にも時間がかかる場合が多いので、やはり1年前くらいからしっかり準備しましょう。
語学留学
特に専門的な知識ではなく、とにかく日常会話を自分のレベルに合わせて勉強するのが、語学学校です。
自分と同じように、その言葉を母語としない人たちが集まって勉強する学校です。
基本的にいつでも入学できる点からも、短期集中の語学留学に向いています。
また、自分のレベルに合ったクラスで勉強ができるので、難しくて全くついていけなかったとならないので、安心です。
ワーキングホリデー留学
とにかく、海外で生活しながら、語学学校にも行って、現地で働いてみたいという方にはぴったりな制度です。
国によって年齢制限や語学学校に通える期間、新型コロナウィルス感染拡大の影響で仕事の求人自体が無い場合もありますので、事前に確認するようにしましょう。
できれば、現地の滞在中にオンラインでできる仕事やクラウドワークスなどで収入を得られるシステムを構築しておくと現地ですぐに仕事が見つからなくても困りません。
ワーキングホリデー留学できる国:
カナダ・オーストラリア・ニュージーランド・イギリス・韓国・香港・アイルランド・マルタ共和国など約26カ国
ステップ3 渡航する国を決める
<準備期間:目安7〜8ヶ月前>
留学方法が決まったら、いきたい学校がある国、住んでみたい国を探します。
国によってそれぞれ良いところがあります。
おすすめは、自分の重視するポイントを書き出して、当てはまる国をリストアップしてみて下さい。
例
・本場の英語を学びたい
・治安が良い環境が良い
・予算をなるべく抑えたい
・暖かい気候の都市が良い
・日本人が少ない学校が良い
もし、どうしても重視するポイントが多すぎて分からない場合は、留学エージェントなど活用するのもおすすめです。
留学エージェントとは
主に正規留学や語学留学、ワーキングホリデーの留学をサポートするエージェントです。
資料請求が無料で、相談も無料のところが多いので、ネットで気になるエージェントを見つけて、まずは資料請求からしてみて下さい。
実際に留学する人やした人の経験談を踏まえて、親身になって相談に乗ってくれます。
そのまま、学校や現地のホームステイ先の手配、ビザの申請代行までしてくれるところもありますので、自分で全部やるのは不安だという人にも安心です。
私も、渡航する前にどの都市に行くかを迷っていた時に、とりあえず自分の重視するポイントを全て伝えました。すると、全く聞いたことも無い都市を教えてもらい、実際にその都市へ留学して本当によかったと思いました。
自分の知識や、ネットの情報だけでは足りない場合は、活用するに越したことはありません。
ですが、エージェントも商売ですので、エージェントによっては高額な手数料がかかったり、提携先の学校を優先的に勧めてきたりすることもありますので、エージェントの選び方にも注意しましょう。できれば、数件の留学エージェントを比べてみて下さい。
ステップ4 手配に移る
<準備期間:目安6ヶ月前>
渡航先の国や学校が決まったら、手配に移りましょう。
交換留学や正規留学ですと、すでに学校側が手配したり、試験を受けて準備も始まっているかと思いますが、それ以外の人は早めに手配に移るようにしましょう。
学校を申し込む
自分で手配する場合は、直接語学学校とやり取りし、入学する日と通う期間で見積もりを出してもらいましょう。問題なければ、予約します。
エージェントを通す場合も同じで、見積もりを依頼し、問題なければ予約します。
滞在先を押さえる
滞在先もいくつか方法があります。自分にあった滞在先を選びましょう。
ホームステイ:現地の家族がホストファミリーとなって、一緒に生活します。学校だけではなく生活しながら日常会話でも使えるのでおすすめです。
シェアハウス:海外では大きな家も多いので、余っている部屋を学生に貸す文化があります。キッチンやバス・トイレは家の中で共同ですが、格安で借りることができます。
アパートの部屋を借りる:ヨーロッパだと学生はこの方法が多いようです。基本的には家具家電付き、キッチン用品もついていることが多いので、スーツケース1つで入居することができます。ですが、家賃はそれなりにかかってしまいますので、友人とシェアして使う人が多いようです。
学校の寮に入る:学校を申し込む際に、学校が用意した寮を紹介してくれるケースもあります。格安で且つ、学校からも近いところが多いので、便利だと思います。
また、学校の友達とも仲良くなるチャンスになります。
滞在先は、滞在中ずっと同じところにいなければならないことは無いので、とりあえず1ヶ月間の滞在先を決め、その後は行ってから決めるのでもいいと思います。
ビザを取得する
国によっては、短期間であれば観光目的のノービザでOKですが、アメリカなどは学校に通う場合、短い期間だとしてもビザが必要な場合があります。
国によって取得の有無が異なりますので、しっかり事前に確認してから手配するようにして下さい。
※新型コロナウィルス感染拡大の影響で、通常時とは異なる場合がありますので、大使館等にて最新の情報を確認して下さい。
ビザは国やビザタイプにもよりますが、健康診断症の提出や、大使館からの申請の許可証の取得を経て、申請から1ヶ月以上はかかりますので、早めに準備するようにして下さい。
ビザの他にも、アメリカはESTA(エスタ)、オーストラリアはETAS(イータス)などの電子渡航認証システムの登録が必要にありますので、忘れないようにして下さい。
航空券を予約する
出発の時期が大体決まれば、航空券の予約もしましょう。
航空券は空き状況や、曜日によって料金が異なる場合もありますので、予算をできるだけ抑えたい人は、前後の日付でもっとも安い日を選びましょう。
また、直行便よりも経由便の方が安いことがあるので、いろんなルートで検索してみて下さい。
※新型コロナウィルス感染拡大の影響で、経由地で隔離が必要となる場合もありますので、経由する場合は、その国の乗り継ぎ条件を確認するようにして下さい。
おすすめは、安くて快適なLCC(格安航空)の利用ですが、預け手荷物や機内食、機内サービスが全て有料となりますので、事前に必要なものは手配しておきましょう。
ステップ5 渡航に必要な荷物を整理する
<準備期間:目安1ヶ月前>
いよいよ出発の日も近づき、持ち物や事前に知っておくと良いことをお伝えします。
人によって持ち物は異なりますので、参考にして下さい。
パスポート
これは、海外に行くのに一番大切な物です。
まだ、取得していないという人や、パスポートの有効期限が滞在中に切れそうな人は、早めに取得と更新をしておいて下さい。
パスポートは海外で自分を証明できるたった一つのアイテムです。
取り扱いには十分気をつけましょう。
また、コピーを数枚ほど用意しておくと、パスポートを紛失してしまった時に必要です。
現金とクレジットカード
お金の持ち出し方は人それぞれだと思いますが、現地の銀行開設までは一部の現金はあった方が良いので、両替して用意しておきましょう。
また、クレジットカードは海外では保証にもなりますので、必ず1枚は持っておきましょう。
JCBやAMEXは使えない所が多いので、VISAやMASTERカードが無難です。
スマホとパソコン
今やなくてはならないアイテムとなっています。
スマホは事前にSIMフリーの物を用意し、現地のSIMカードを入れれるようにしておきましょう。
パソコンは、情報収集をしたり、学校の課題をするときにも使います。
持ち運びのできる、軽くて薄いノートブック型がおすすめです。
常備薬
海外に行って体調を壊すことはよくあります。
言葉の通じない病院に行くことに抵抗があると思いますので、簡単な飲み慣れている頭痛薬・腹痛薬・胃腸薬・鎮痛剤などの常備薬はあった方が良いです。
変換プラグ・変圧器
渡航する国によってコンセントプラグや電圧が異なります。日本は比較的低い電圧ですが、海外では高い電圧で、そのままのプラグにさすとパソコンやスマホがショートしてしまうことがあります。
せっかく用意したスマホやパソコンが使えなくなっては困りますので、事前にプラグの形や電圧を調べておいて下さい。
他にも、人それぞれ常備薬や持ち物は異なると思いますので、何事も早めに準備するようにして下さい。書き出してチェックリストを作成することもおすすめです。
荷物の重さが増えすぎないように、シャンプーや歯磨き粉など現地で用意できるものは現地に着いてから用意しましょう。
ステップ6 到着してから滞在先までの移動手段を確認する
現地の空港に到着してから滞在先までの移動をイメージしておきましょう。
ホームステイであれば、事前に手配してホストファミリーが迎えに来てくれたり、学校の送迎車が迎えに来たり、電車やバスを使って自分で移動することもあります。
事前にグーグルアースなど用いて、移動のルートをイメージしておきましょう。
コロナ禍で変化したこと
この2年ほどで世界は、大きく変わりました。
そして、留学へ行く人にも大きな影響を与えました。
コロナ前にはなかった手続きが増えたことも事実ですので、その一部をみていきましょう。
コロナ禍でコロコロ変わる入国条件
新型コロナウィルス感染拡大の関係で、受け入れ先の国の感染者の増減で、入国条件が刻一刻と変わっています。半年前まではなかった条件などが追加されることも多いので、常に最新の情報を大使館のホームページなどで確認するようにしましょう。
海外保険の加入が必須になる?!
これもやはり新型コロナウィルス感染拡大の影響から、渡航先でもし新型コロナウィルスに感染した場合の治療代を賄う医療保険の加入は必須になる国も出てきています。
特に、「COVID-19の感染時に治療費用などを補償している保険に加入しているという証明書」が英語表記で必要になりますので、申し込む際は英語発行ができるか確認するようにして下さい。
ワクチン接種完了が必須
留学生を受け入れる国では、ほとんどがコロナウィルスのワクチン接種を完了しておく必要があります。最後の接種から2週間以上経過していることが求められますので、タイミングをみて接種を完了するようにして下さい。
また、接種証明もしくは、国よってはワクチンパスポートが必要になりますので、自治体に確認するようにして下さい。
出国前にPCR検査が必須
バタバタした出国前ですが、ほとんど国では出発前72時間前のPCR検査陰性証明書が必要です。
国によって検査方法や、証明書フォーマットなどの指定がありますので、渡航する国の大使館で確認して下さい。
まとめ
コロナ禍で準備することが増えてしまいましたが、事前にしっかり確認しておけば、ひとつずつクリアしていくだけです。
予定を立てながら留学の準備をしていくことは、渡航してから滞在中のスケジュールを立てることにも生かされていきますので、自分なりのやりやすい方法を見つけてくだい。
留学にいく全ての人たちが無事に出国し、素敵な海外留学となることを祈っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。