海外留学は、決して学生だけのものではありません。
むしろ、社会人になってから海外留学を考える人は多く、学生時代から興味はあったものの、明確な理由もなく、学業を休んでまで海外へ行くことに抵抗があった人や、経済的な理由から留学に行けなかったという人は多いと思います。
ですが、社会人になると学生時代とは違い、留学のための長期休暇が取れないや、今の環境から離れる勇気がないという方が多いでしょう。
そんな社会人にも、短期留学という選択肢があれば、海外留学を諦めずに実現することができますので、実際にどのような方法があるのかや、そのメリットとデメリット、社会人の短期留学で起こり得る問題、短期留学におすすめの渡航先についてまとめましたので、留学の参考にしていただければ嬉しいです。
短期留学のスタイル
短期留学とは、1〜2週間から長くても3ヶ月までくらいの留学、長期留学は3ヶ月以降から1年や2年、それ以上の留学のことをいいます。
社会人の場合、仕事を続けながらであれば夏季休暇やお盆、年末年始の休暇を利用した1〜2週間から、転職のタイミングで1〜3ヶ月くらい行く人が多いです。
それでは、実際にどのような短期留学のスタイルがあるのか見ていきましょう。
1.語学学校に通う
日本語とは違う新しい語学を学びたいという人には、一番簡単な方法です。
短期間でも語学をしっかり学ぶことができるのが語学学校で、語学習得のために世界中から同じ意思を持った人たちが集まります。
その最大のメリットは、いつでも入学でき、卒業できるからです。
語学学校では、週区切りで授業内容が組まれていることも多いので、月曜日に入学して、金曜日に卒業したとしても、その週の内容を通して学ぶことができるので、短期留学にとても向いています。
また、入学するとすぐに語学レベルを知るためのテストがあり、レベルによってクラス分けがされているので、自分と同じレベルの仲間と授業を受けることができますので、授業が難しくて全くついていけなかったとなる心配もなく、安心です。
デメリットとしては、専門的なことはなく、あくまでも文法や発音などの基礎知識になりますので、よりビジネスの場で使える、プレゼンやスピーチ、交渉における語力を学びたい人はビジネスコースがある学校を選ぶことをおすすめします。
2.資格取得が可能な学校に通う
中には、自身のスキルアップのためや、日本に帰国後に使える資格を、短期間で集中して取る目的の人もいます。
J -SHINEという小学生に英語を教えるための資格や、経済・貿易に必要な資格、ヨガインストラクターの資格、ヘアメイク、ネイル、プログラミング、バリスタなど様々あります。
メリットは、専門知識や資格になりますので、帰国後の転職やキャリアアップに大いに役にたちますし、もしかすると海外で就職するためのコネクションを持つことができるかもしれません。
デメリットは、資格取得のプログラムによっては、2〜3ヶ月ほどかかることもあるため、1週間などの超短期では習得が難しいことです。
3.インターンシップに参加する
インターンシップとは、興味のある企業で実際に働いてみる職場体験のことで、学生に多い印象はありますが、社会人でも受け入れているところはあります。
メリットは、実際の現場で働いているところを見れるので、社内コミニュケーションや取引先とのやり取り、プレゼンなどの実践に使える語学と雰囲気を感じることができます。
また、運が良ければそのまま就職することもあるかもしれません。
デメリットとしては、ある程度の語学がないと職場体験にならないので、参加するには面接や試験があったりとハードルは高くなり、事前の準備が大変です。
4.ワーキングホリデーに行く
ワーキングホリデーは、国にもよりますが18歳〜30歳までの青少年に対して、1年間の就学や休暇、その滞在費を得るための就労が許可されているビザのことで、1年以内であれば滞在期間の縛りはありません。
そのため、語学ももちろんですが、リフレッシュを目的に、今一度自分を見つめ直したり、新しい目的を探しに行く人が多いです。
ワーキングホリデーのメリットは、就学・休暇・就労が全てできるので、語学学校に通いながら、アルバイトをしたり、旅行をしたり、全てが自由なのでやりたいことをたくさん詰め込むことができます。むしろ、何もしなくても休暇だけでも1年間は滞在ができます。
デメリットは、年齢制限が定められていることと、1度ワーキングホリデーに行くと生涯で同じ国へはワーキングホリデーができないので、1年間滞在できるビザを短期だけで利用するにはもったいない気がします。
社会人の短期留学に起こり得る問題
社会人にとって留学に行くにはいくつかクリアしないといけない問題もあります。
学生留学と違い、親や学校の援助がなく、自身で選択することも増えていきます。
1.留学に行くタイミング
学生から社会人になり仕事をしていると、留学に行きたいけど、忙しさのあまり留学について考える時間がなく、タイミングを逃すことがよくあります。
そんなタイミングを迷っている人がいれば、せっかく社会人として働いているのであれば、その土台はしっかりした方がいいので、あまり早いタイミングではなく、入社してから3年後くらいを目処にしてみるといいかもしれません。
その方が、本当に自分に必要なスキルが分かったり、留学資金を計画的に貯金できるからです。
また、渡航予定の1年前くらいから、留学の情報収集は必要なのでその期間もたっぷり取れます。
社会人にとっては、今後のキャリアや人生設計の中で、貴重な時間を使いますので、余裕を持ってしっかり計画して欲しいです。
2.正確な情報と渡航に必要な手配
また、その計画には正確な情報と、渡航手配をどうするのか選択していかないといけません。
中には、全て自身で手配をするという人もいるかもしれませんが、社会人にとっては、調べて、比較して、選択する時間が十分に取れるか分かりません。
後々になって、もっと比較しておけばよかったや無駄な費用がかかってしまったなどトラブルにもあります。
その為、効率化を図るためにも、留学エージェントなど使えるものは全て使った方が賢明です。
留学エージェントは、学生や社会人いろんな人の短期・長期留学について実績と経験がありますので、正確で新しい情報が得られますし、自分にあった留学スタイルを教えてくれたり、短期留学についての悩みを解消してくれたり、具体的な費用についても相談ができます。
また、そのまま現地での滞在先や学校などの手配もお願いできるので、活用するに越したことはありません。
まずは、気になるエージェントをいくつかピックアップして資料請求をするところから始めましょう。
3.周りへの説得と理解を得る
情報を収集し、渡航の目処がついたらあとは、周りへの説得と留学に行くことの理解を得ることです。
学生だと留学に行くことが自然でなんとも思われないところが、社会人になって留学に行くとなると、まだまだ白い目でみられることもあるでしょう。
留学に興味のない人からすると、どうしてわざわざ仕事を休んでまで(辞めてまで)全く知らない所に行くのか、何のために行くのか、今後の人生設計に置いて不安はないのか、など留学に行く人の決意がなかなか理解してもらえないことがあります。
そのためには、しっかり時間をかけて理解してもらう必要がありますし、家族であれば一緒に留学エージェントへ行って、話を聞いて安心してもらうのも方法ですね。
短期留学のオススメ渡航先
時間のない社会人にぴったりな渡航先をいくつか挙げてみました。
1.フィリピン共和国
西太平洋に位置するフィリピン共和国は、日本からのフライト時間がたったの4時間半なので移動時間短縮になりますし、日本との時差も−1時間なので、時差ぼけになることもありません。
時間のない社会人留学にはとても人気があります。
また、フィリピンではアメリカ統治時代が続いたこともあり、国民のほとんどが日常的に英語を使いますので、街中に英語が溢れていて、英語をしっかり学びたい人にぴったりです。
物価も安いので、留学資金を抑えたい人にもおすすめです。
フィリピンの島々の中でもセブ島には多くの日系語学学校があり、初めての留学でもサポート体制が整っているので、安心です。
2.アメリカ合衆国
言わずと知れた、経済の中心で本場の英語を学びたい人や、ビジネス系・語学系・デザイン系・美容系の資格を取りたいという人にも学校が多く、アメリカはホームステイを受け付けている家庭が多いので、短期間で生活に馴染むことができます。
西海岸のロサンゼルスであればフライト時間は、9時間〜10時間で直行便もありますので負担は少なくなります。
滞在費や学費は物価に合わせて高くなりますので、本当に必要なものを見つけましょう。
3.マルタ共和国
マルタ共和国は、地中海に浮かぶ島で、ここ5年程で耳にすることは多くなりましたが、日本人を含むアジア系の留学生が少ない、留学先としてはまだまだ穴場です。
人と少し違った留学先を探している人や、ヨーロッパの雰囲気が好きという人におすすめです。
また、1年を通して温暖な気候のため渡航する時期を選びません。
そして、最大のポイントは島全体が世界遺産に登録されていて景観がとても素敵な上に、青い海が綺麗なリゾート地なのに、他のヨーロッパの国々と比べて物価が安いことです。
物価が安いということは、留学費用が抑えられます。
まとめ
ここまで社会人にとっての短期留学についてみてきましたが、いかがでしたか?
一度、社会に出て、培ってきたものや大切にしてきた環境から、全く別世界に踏み込むことはとても勇気がいることです。
でも、その一歩の勇気が、今後の人生を変える出来事になるかもしれません。
短期留学でも、自分次第では十分に価値のある時間にすることができますので、恐れず、一歩を踏み出してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。