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ワーキングホリデー中の扶養控除はどうなる?収入・転出届・保険証を解説

更新日:2026.06.08

ワーキングホリデー中の扶養控除はどうなる?収入・転出届・保険証を解説

「10ヶ月のワーホリで、海外転出届は出さない予定。

でも現地でしっかり稼いだら103万円を超えそう……親の扶養はどうなるんだろう?」

ワーホリと扶養の関係は、調べ始めると「居住者」「非居住者」「扶養控除」といった難しい言葉が出てきて余計に混乱しがちです。

この記事では、転出届を出す・出さないそれぞれのケース、税金と保険証の違い、超えたときの対処法まで、出発前に知っておくべきことをわかりやすく解説します。

この記事を書いた人

ワーホリカウンセラー まみ 25歳英語力ゼロからオーストラリアのブリスベン・メルボルンで2年間ワーホリした経験があります。今は同じ不安を抱える人の背中を押すべく、累計500名以上のワーホリ相談を受けています!

目次

  1. 1. ワーホリ中の扶養控除について
  2. 2.ワーホリ中の扶養、基準額を超えそうなときの対処法
  3. 3. 転出届は出すべき? ワーホリ中の扶養問題
  4. 4. ワーホリ×扶養、転出届を出す・出さないの違い
  5. 5. ワーホリの扶養、税金と保険証は別ルール
  6. 6. ワーホリで扶養を外れたら、親の税負担はいくら増える?
  7. 7. ワーホリ出発前・帰国後の扶養手続きチェックリスト
  8. 8. ワーホリ中の扶養よくある質問
  9. 9. まとめ:ワーホリと扶養、3つのポイント

ワーホリ中の扶養控除について

「転出届を出していない。現地でしっかり稼いだら、親の扶養から外れてしまうの?」

まず結論だけお伝えします。

転出届を出していない・1年未満の渡航の場合

現地で稼いだお金も、扶養の判定に含まれます

転出届を出していない=税法上「日本に住んでいる人(居住者)」のまま渡航します。居住者は世界中のどこで稼いだお金も日本の収入として扱われるため、現地収入も扶養の計算に含まれます。

扶養の判定に使う金額

国内バイト代
現地給与(円換算)
合計額で判定

注意:現地の収入は円換算で計算します

オーストラリアで月2,000豪ドル稼いでいても、その年の為替レートで円換算した金額が判定に使われます。現地の金額だけ見て「103万円以内だから大丈夫」と思っていると、円換算後に超えていた——というケースがあります。

合計が基準額を超えると、親にどんな影響が出る?

「稼ぎすぎると親の税金が増える」とは聞いたことがあっても、何が起きるのか知らない方が多いです。

3つに整理しました。

扶養の基準を超えると親に起きること

1

親の扶養控除がなくなる

19〜22歳(大学生世代)は「特定扶養親族」に該当し、親は年間63万円(所得税)・45万円(住民税)の扶養控除を受けています。子どもが基準を超えると、この控除がなくなります

2

親の所得税・住民税が増える

親の年収によりますが、所得税+住民税の合計で年間10〜19万円程度の負担増になるケースが多いです

3

親の年末調整で手続きが必要になる

親が勤務先の年末調整で扶養から外す修正手続きが必要になります。基準を超えそうとわかったら、早めに親に伝えることが大切です

2025年の税制改正で「壁」が変わっています

2024年以前に渡航

103万円が基準

2025年以降・19〜22歳

123万円が基準

(150万円まで段階的に控除維持)

※健康保険の扶養は2025年10月1日から19〜22歳のみ150万円未満に引き上げ。その他の年齢は引き続き130万円未満

そもそも扶養に含まれないようにするには?

「最初から扶養に影響しないようにワーホリしたい」という方のために、3つの方法を整理します。

方法
1

1年以上の予定でワーホリに行く

渡航予定が1年以上なら出国時点から非居住者として扱われ、現地収入は扶養の判定に含まれません。転出届の有無より、この「期間」が重要です

方法
2

収入を基準額以内に抑える(短期の場合)

1年未満のワーホリで転出届を出さない場合、国内バイト代+現地収入の合計を年間123万円以内(2025年以降)に収めれば扶養控除は維持できます。出発前のバイトを減らすなどの工夫が有効です

方法
3

転出届を出す(1年以上の予定のとき)

1年以上の予定で転出届を出すと住民税・国保・年金のコストも節約できます。ただし転出届だけでは扶養問題は解決しません——「1年以上の渡航予定」が大前提です

まとめると:短期ワーホリ(1年未満)で扶養に影響させたくないなら、収入を基準額以内に抑えるのが現実的な対策です。1年以上行けるなら、最初からその予定で出国するのが最もシンプルです。

ワーホリ中の扶養、基準額を超えそうなときの対処法

「現地でけっこう稼いでしまった……もう手遅れ?」いえ、焦らなくて大丈夫です。

やることを順番に整理しました。

今年の収入見込みを親に伝える

1

「今年のバイト代+現地収入の合計がいくらになりそうか」を親に伝えます。年末調整の時期(10〜12月)に慌てないよう、出来るだけ早めに連絡するのがベストです。

現地収入は円換算で計算するため、為替が動くと金額も変わります。「だいたいこれくらいになりそう」という見込み額で構いません。

親が年末調整で扶養から外す手続きをする

2

親が勤務先に提出する「扶養控除等申告書」に、あなたを扶養親族として記入しない(または外す)対応が必要です。

すでに扶養に入れた状態で年末調整が終わっていた場合は、異動届(修正)を提出して対応します。親が会社の担当部署(総務・経理)に相談するのがスムーズです。

年末調整で間に合わない場合は確定申告

帰国後に翌年2〜3月の確定申告で修正するケースもあります。この場合、親が確定申告書に修正内容を記載して税務署に提出します。

金額や手続きに不安がある場合は税理士や最寄りの税務署への相談が確実です。相談は無料でできます。

転出届は出すべき?ワーホリ中の扶養問題とメリット・デメリット

「転出届を出せば扶養の問題は解決する」と思っていませんか?

実は転出届の有無ではなく、渡航期間が1年以上かどうかで判定が変わります。

まず正しい仕組みを理解したうえで、転出届を出す・出さないそれぞれのメリット・デメリットを確認しましょう。

税法上の居住者・非居住者は「渡航予定期間」で決まる

住民票(転出届)は役所への届け出ですが、税法上の「居住者・非居住者」の判定は国税庁の基準に従います。

国税庁の判定基準(出典:国税庁タックスアンサーNo.2875)

非居住者

1年以上の予定で出国する場合

出国した時点から非居住者として扱われます。転出届の有無にかかわらず、渡航予定が1年以上であれば非居住者とみなされ、海外収入は日本の扶養判定に含まれません

居住者

1年未満の予定で出国する場合

転出届を出していても、渡航予定が1年未満であれば居住者として扱われます。この場合、海外収入も日本の扶養判定に合算されます

つまり10ヶ月のワーホリは?

渡航予定が10ヶ月(1年未満)の場合、転出届を出しても税法上は居住者のままです。現地収入は扶養判定に含まれます。転出届を出すことで住民税・国保・年金などのコストは節約できますが、扶養控除の問題は解決しません。

「途中で予定が変わった」場合はどうなる?

国税庁の通達では「事情の変更が生じた場合はその時点から再判定」と明記されています。

最初1年未満の予定→延長して1年以上になった

「1年以上になると明らかになった日」から非居住者になります。その日以前の期間は居住者として扱われます(遡及なし)

最初1年以上の予定→早めに帰国した

出国時は非居住者。「1年未満と明らかになった日」から居住者に戻ります(出国時に遡及して変わることはありません)

転出届を出す場合のメリット・デメリット

住民票を抜く・1年以上の渡航に多いケースです。

転出届を出す場合

メリット

1年以上の予定なら扶養控除に影響なし

非居住者として扱われ、現地でいくら稼いでも扶養の判定に含まれない

住民税・国保・年金が不要になる

渡航中の支払いが不要になり、年間30〜50万円以上の節約になるケースも

デメリット・注意点

!

健保の扶養(保険証)は健保組合に要確認

ワーホリは「海外特例」に該当し得るが、認める・認めないは組合によって異なる

!

健保から外れた場合は現地医療費が全額自己負担

ワーホリ保険(海外旅行保険)への加入が必須になる

転出届を出さない場合のメリット・デメリット

住民票を残す・短期ワーホリ(1年未満)に多いケースです。

転出届を出さない場合

メリット

親の保険証をそのまま使える

19〜22歳は150万円未満(2025年10月〜)、その他は130万円未満であれば健保の被扶養者資格を維持できる

手続きがシンプル

役所への届け出が不要で、帰国後の再加入手続きも省ける

デメリット・注意点

!

国内バイト代+現地収入が合算される

基準額(123万円)を超えると扶養控除の対象外になる可能性がある

!

健保の扶養も外れる可能性(年齢による)

税金と保険証の両方で扶養から外れるリスクがある

!

住民税・国保・年金の支払いが続く

転出届を出す場合と比べて年間30〜50万円以上の出費増になるケースも

どちらを選ぶ?判断の目安

出す

1年以上の予定 / 現地でしっかり稼ぐ予定

出さない

10ヶ月以内 / 稼ぎ控えめ / 親の保険証をそのまま使いたい

カウンセラー
まみ

転出届を出すと節税になる反面、健保の扶養は別問題。残すと保険証はそのままでも、現地収入が扶養の判定に合算されます。どちらも一長一短なので、自分の渡航期間と稼ぐ金額から考えるのがポイントですよ!
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2025年3月

ワーホリで扶養を外れたら、親の税負担はいくら増える?

「親に迷惑をかけたくない」——でも具体的にいくら増えるか知らないと、親への説明もできません。

年齢別・親の年収別の目安を確認しておきましょう。

まず確認:あなたの年齢によって「壁」が違います

19〜22歳

年収123万円超〜150万円以下なら控除は維持される

2025年の税制改正で「特定親族特別控除」が新設されました。123万円を超えても150万円まではフル63万円の控除が維持されます。150万円を超えると段階的に減り、188万円を超えるとゼロになります

23歳以上・18歳以下

年収123万円を超えると控除がなくなる

この年齢区分には特定親族特別控除が適用されません。123万円を1円でも超えると扶養控除がゼロになります

扶養控除がなくなった場合の親の税負担増加(目安)

親の年収
400万円

年間 約10〜13万円 増

所得税率10%・住民税率10%の場合。所得税6〜8万円+住民税4〜5万円程度

親の年収
600万円

年間 約12〜15万円 増

所得税率20%・住民税率10%の場合。所得税8〜10万円+住民税4〜5万円程度

親の年収
800万円

年間 約14〜19万円 増

所得税率23%・住民税率10%の場合。所得税10〜14万円+住民税4〜5万円程度

※上記は概算です。実際の金額は扶養控除の種類(一般・特定)や各種控除の状況によって異なります。正確な金額は税理士または最寄りの税務署にご相談ください。

ワーホリ出発前・帰国後の扶養手続きチェックリスト

「何をどの順番でやればいいかわからない」という声がよく届きます。

出発前と帰国後に分けて、やることをシンプルに整理しました。

出発前にやること

必須

転出届を出すか出さないかを決める(渡航期間・収入予定・親の保険状況を踏まえて)

必須

親の会社・健保組合に「ワーホリで海外に行く」旨を連絡し、保険証の扱いを確認する

必要時

役所で海外転出届を提出(出国14日前〜当日。同時に国保の脱退手続きも)

1年以上

年末調整用に「親族関係書類」「送金関係書類」の準備(仕送りの振込履歴を保管)

帰国後にやること(14日以内)

必須

住民票の再登録(転入届)——健保・年金への再加入の前提となる

必須

国民健康保険または親の健保への加入手続き

推奨

国民年金の再加入手続き(追納の相談も同時に)

ワーホリ前の手続き、一人で抱え込まないでください。
出発前にプロと一緒に整理しましょう。

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ワーホリ中の扶養についてよくある質問

相談でよく出てくる疑問を、まとめて答えます。

Q

ワーホリ中に仕送りしてもらったら収入扱いになる?

A

仕送りは収入になりません。むしろ1年以上のワーホリで親が扶養控除を受けるためには「送金関係書類」として仕送りの記録が必要です。銀行の振込履歴は必ず保管しておきましょう。

Q

ワーホリ途中で一時帰国したら扶養はリセットされる?

A

一時的な帰国であれば基本的に影響はありません。ただし帰国中にアルバイトをして収入が発生した場合は、その収入が扶養判定に含まれる場合があります。

Q

大学休学でワーホリに行く場合、扶養はどうなる?

A

在籍証明の有無・住民票の状態・収入の3点で扶養の扱いが変わります。「在籍証明書」を大学から取得しておくと、健保組合への説明がスムーズです。出発前に健保組合への相談を。

Q

帰国後に親の扶養に戻るには何が必要?

A

帰国後すぐ就職する場合は収入が見込まれるため、健保の扶養に戻れないケースもあります。税法上の扶養は帰国した年の国内収入で判断されます(ワーホリ中の非居住者期間の海外収入は含まれません)。帰国後14日以内に転入届を提出し、健保・年金の手続きを行いましょう。

まとめ:ワーホリと扶養、3つのポイント

ワーホリと扶養の関係は、最終的にこの3点を押さえれば迷いません。

出発前に確認しておきましょう。

出発前に確認すべき3つのポイント

1

渡航期間が1年以上かどうかで判断が変わる

「転出届」ではなく「渡航予定期間」が税法上の居住者判定の基準。1年以上なら非居住者として扱われ、現地収入は扶養に影響しない。

2

超えそうなら年末調整前に親に伝える

年末調整(10〜12月)に間に合うよう、現地収入の見込みを早めに共有することが大切。

3

健保(保険証)は税金とは別ルール

ワーホリは海外特例の対象になり得るが組合次第。出発前に親の会社経由で必ず確認を。

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