これから英検を受けようと思っている人、またはすでに受けたことがある人の中にはリスニングに苦手意識がある人もいるでしょう。リスニング対策に何をして良いかわからない人もいるかもしれませんね。
そこでこの記事では、英検リスニング対策のための方法をご紹介していきます。全レベルを対象に解説するので、英検の受験を考えている人はこちらを参考にリスニング対策をしてみましょう。
過去問や模擬試験をたくさん解く
リスニングに限らず、英検の対策をするなら過去問や実際の試験を想定して作られた問題や模擬試験をたくさん解くというのは必須です。
これは何故かというと、英検準拠の問題を解いていると、どんな問題が出題されるのか、どんな形式で出題されるのかがわかり、英検という試験に慣れることができるためです。
また、リスニング対策で言えば、常に過去問や問題集、模擬試験を解くことで、耳も英検のリスニングに慣れてきます。対策を始めたころはあまり聞き取れない、スピードが早すぎると感じていたとしても、問題を解いていくうちにどんどん耳が慣れ、容易に聞き取ることができるようになるでしょう。
ちなみに英検のリスニング問題で使われる単語や熟語は、語彙力問題や長文問題に比べると比較的平易なことがほとんどです。音に慣れてちゃんと聞き取ることができれば、リスニング問題を簡単だと感じるでしょう。
過去問や模擬試験などを使った対策方法
英検の過去問は、英検の公式サイトに音源とともに掲載されています。解答もついているので、答え合わせも可能です。こちらを使って自分の受験級の過去問を解けば、現在の実力がわかりますよ。
過去問は3回分くらい公開されているので、これを使えばかなり練習になるはずです。
しかし、英検のサイトに掲載されている過去問には解説がついていません。そのため、答え合わせをしても、アドバイスを得ることができないのです。
リスニング音源の原稿は掲載されているので、これを確認すればある程度なぜわからなかったのかが理解できるでしょう。しかし、これだけでは苦手の克服は難しいかもしれません。
解説つきの過去問を探すなら、旺文社の「過去6回全問題集」がおすすめです。これはリスニングだけの問題集ではありませんが、リスニング部分にも解説がついているため、対策をするには使いやすいでしょう。
もっとリスニング対策が必要な人は、以下のシリーズをチェックしてみましょう。
- 最短合格! 英検○級 リスニング問題 完全制覇(ジャパンタイムズ出版)
- 英検分野別ターゲット 英検○級リスニング問題(旺文社)
どちらも英検受験者に好評な良書です。これらの問題を解いていれば、英検のリスニング問題にはかなり慣れることができるはずです。
日頃から英語を耳にしておく
英検のリスニング対策には、日常的に英語を耳にすることも効果的です。これは特に2級以上の中級〜上級の人におすすめの対策方法です。
英検のリスニング問題は、級が上がるごとに読み上げのスピードも速くなります。準1級や1級になると、ナチュラルなスピードに近い速さに慣れておかなければ、聞き取りが難しくなってきます。
ですから、より上の級を目指す人ほど、日常的に英語を耳にしておく必要があるのです。
もちろん準2級以下の初級〜中級レベルでも、日常的に英語を耳にするのは効果的です。しかし上の級を目指す人と同じ方法で対策をすると、難易度が高過ぎてストレスになってしまいます。準2級以下を目指す人は、異なるアプローチが必要です。
英検2級以上の人におすすめの方法法
英検2級以上のリスニング対策をする場合は、英語のニュースやドラマ、映画など、ネイティブが日常的に見聞きするものを自分の日常にも取り入れましょう。
ニュースはPodcastなどで無料で聞くことができます。YouTubeなどでも海外のニュース番組が公式チャンネルを作っているので、こちらを活用しましょう。
Netflixなどの配信サイトでは、英語の字幕付きで海外ドラマや映画などを楽しめるため、リスニング対策に非常に役立つでしょう。
英検2級レベルの人の場合は、複雑なテーマやあまり馴染みのないテーマだと理解が難しいかもしれません。
ニュースなら既にある程度情報を知っているものを選ぶと、理解しやすくなりますよ。また、ドラマや映画は10代の若者向けのものや、ラブコメディなんかがわかりやすいでしょう。
英検準2級以下の人におすすめの方法
英検準2級以下の人が日常的に英語を耳にしようと思ったら、子供向けのアニメや番組を利用するのがおすすめです。子供向けアニメはハッキリとした発音でキレイな英語が多いですし、特別な言い回しもあまり使われていません。
そういったものを耳にしていれば、段々と英語のリズムに慣れてくるはずです。
また、前述の英検過去問や英検対策用問題集のリスニングスクリプトをずっと流しておくのも効果的。この方法なら確実に自分のレベルに合った英語を聞けるので、より適切な対策方法となるでしょう。
英検リスニング対策向けアプリを使う
その他の方法でおすすめしたいのが、英検リスニング対策向けのスマホアプリを使う方法です。スマホアプリなら移動中や隙間時間にも使うことができるため、忙しくてなかなかしっかり勉強する時間が取れない人でも、リスニング対策が可能になります。
また、ゴロゴロしながらでも使えるため、寝る前やリラックスタイムに少し勉強……なんてこともできますよ。
英検のみに対応したスマホアプリは少ないのですが、英検のリスニング対策にも有効なアプリはたくさんあります。ですから、自分で選ぶのは難しいという人もいるでしょう。
そこでここでは、英検リスニング対策におすすめのスマホアプリを4つピックアップしてみました。スマホアプリを英検対策に取り入れたい人は、ぜひチェックしてみてくださいね。
「英語の友 旺文社 リスニングアプリ」
英検対策問題集でおなじみの旺文社が出しているリスニングアプリです。
英検だけではなく、旺文社が出しているさまざまな英語の問題集に対応しており、その数200冊以上!これからずっと英語を勉強したい人にとっては、末長く使えるアプリでもあります。
非常に多くの書籍のリスニング音源が収録されているため、できるだけたくさんの問題を聞きたい!という人におすすめのアプリ。旺文社の問題集と併用すれば、さらに効果的な対策ができるでしょう。
「スタディギア for EIKEN」
英検準1級〜5級に対応した、英検公式のスマホアプリです。
リスニングだけではなく、さまざまな問題に取り組むことができるので、リスニングを含めた全分野で点数をアップしている人におすすめ。公式なので、本試験準拠の学習を進めることができます。
無料のライト版だと機能が制限されているので、少々物足りないかもしれません。英検受験が決定している人は、ベーシックプランを無料で使えるので、ぜひ活用しましょう。
なお、月額3,980円のプレミアムプランではかなり充実した機能が利用可能です。本気で合格を目指す人は、こちらのプランを検討してみても良いでしょう。
「英検リスニングマスター 3級、5級4級」
3級までの方におすすめなのが、こちらの英検リスニングマスターです。名前のとおりリスニング特化のアプリのため、リスニングを苦手としている人にぜひ使ってほしいアプリのひとつです。
残念ながら準2級以上のレベルはないのですが、反復練習がしやすい構成と、1問答えるごとに答え合わせができるシステムが、隙間時間のリスニング練習に最適!
間違えたり自信がなかった問題は、たくさん繰り返し練習させてくれるので、苦手克服がしやすいですよ。
「スタディサプリENGLISH」
英語学習アプリで非常に人気のあるスタディサプリENGLISH。
英検対策用というわけではなく、どちらかと言うとTOEIC向きなのですが、リスニング教材が豊富にあり、耳を慣らしたり問題を解いたりということには十分役立つでしょう。
1回の学習が3分からと、隙間時間に使うのにもぴったりです。
リスニング力アップには、リスニング問題だけではなく、しっかり聞くことが必要になるディクテーションやシャドーイングの問題も効果的!
上級レベルの人でも使えるアプリなので、準1級以上を目指す人もぜひ取り入れてみてはどうでしょうか。
英検のリスニング対策に近道はない!とにかく問題を解き英語に耳を慣らすこと
リスニングで点数を取れるようにするためには、リスニングの音源がしっかり聞き取れるようにならなければなりません。現在自分の受験級のリスニング問題が難しく感じる人は、その音源のスピードや英語の音に慣れなければならないのです。
そういう意味で英検のリスニング対策には近道はなく、何度もリスニング音源やその他の英語の音源を耳にして身体に馴染ませるしかありません。
しかし一度耳が慣れれば、リスニング問題は英検の問題の中でも、比較的解きやすい問題です。とにかくたくさんの問題に触れ、英語に耳を慣らせば、リスニングで高得点を取ることができるでしょう。