カナダは観光スポットが多い場所です。カナダにいる間に豊かな自然や風景を楽しみたいという方も多いでしょう。そんな時に自由にドライブに行けると、便利でより楽しい生活を送ることができます。
カナダで車を運転をするためにはどんなことをしなければならないのでしょうか?この記事では以下の内容を解説します。
・カナダの運転免許事情
・カナダで運転免許を持つためにすべき2つの選択肢
・短期滞在でも免許切り替えが必要なのか
1.カナダの運転免許事情
カナダで運転するのであれば、運転免許を取得し、自動車保険に入らなければなりません。カナダは車社会で、ほとんどの方が自分の車を所有しています。
カナダでは、車は中古でも高額な場合が多いので、車を運転するのであればレンタカーを利用するようにしましょう。
レンタカーであっても車を借りる際にレンタルの車保険に入ることができるので、必ず加入しましょう。特に冬は道路が凍結している場合が多く、思わぬ事故に遭ってしまう可能性があります。
日本で車を運転する際には運転免許を取得しなければなりませんが、カナダでも同様です。カナダの運転免許は各州による管轄になっており、週ごとに免許の取得方法や交通ルールが異なります。自分が滞在する州ではどのように免許が取れるのか必ず確認するようにしましょう。
また、カナダでは16歳から免許を取得できます。ただ、仮免許の期間が日本よりも長く、普通免許を取得するまでに1〜3年程度が必要になります。この期間は運転制限が設けられることが多いので、滞在する州のルールを確認するようにしてください。
州によっては運転免許証にレベルがある場合があります。オンタリオ州では以下のようにレベル分けがされています。
・G1免許
日本で言う仮免許の状態で、ペーパーテストのみで取得できます。運転には4年以上運転経験のあるG免許保持者の同乗が必須となります。深夜の運転や高速道路の運転ができないように様々な規制がかけられています。
G1免許を取得してから12ヶ月後にG2免許取得のための実技試験を受験できるようになります。G1免許は5年間の有効期限でその間にG2に昇格しなければなりません。ずっとG1のままでいいと考えている方も規則上できないので、受験資格を得たらできるだけ早く試験を受けに行きましょう。
・G2免許
G1取得から12ヶ月後に受けられる実技試験に合格すると、G2免許を取得できます。G2免許を取得すると単独での運転が可能になります。しかし6ヶ月間は19歳以下の同乗者は1人しか認められていないので、注意してください。取得から6ヶ月経てば、19歳以下でも3人まで同乗が認められます。
G2の有効期限はG1取得から5年間です。期限を過ぎてしまうと免許が無効になってしまうので、期限内にGに昇格できるようにしましょう。
・G免許
G2取得後12ヶ月で実技試験の受験が可能になり、合格するとG免許を取得できます。G免許は制限がない免許となります。深夜の運転も同乗者の制限もありません。
上記のような免許についての規則が州ごとに異なります。自分が滞在する州ではどのような規則があるのかをしっかり確認するようにしましょう。
2.カナダで運転免許を持つ2つの選択肢
カナダで運転をするためには運転免許を取得しなければなりませんが、運転免許の取得方法は2つあります。1つ目はカナダでライセンスを取得するというもので、2つ目は国際運転免許証を取得するというものです。
この章では2つの免許の取得方法について解説していきます。
1.カナダでライセンス取得
6ヶ月以上カナダに滞在する予定の方はカナダの運転免許証を取得するようにしましょう。カナダで免許を取得すれば身分証としても使えるため、生活のあらゆる面で快適になります。
車のレンタルや任意保険の加入時にもスムーズに手続きが進むようになります。
カナダで運転免許を取得する際、日本の運転免許を持っているか否かによってやるべきことが異なります。
日本の運転免許を持っているのであれば、カナダの各州の運転免許証に切り替えることができます。6ヶ月以上の滞在を証明するビザとパスポート、日本の運転免許証、運転免許証の翻訳証明書などの必要書類を持って最寄りの運転免許センターに行ってください。
運転免許センターで申請をすると、2〜3週間後に登録した住所にカナダの運転免許証が届きます。
日本の運転免許を所持していない場合はカナダで運転免許を取得しなければなりません。免許取得の際にはパスポートと6ヶ月以上の滞在を証明するビザが必要となります。
最寄りの運転サービスセンターで学科試験を受け、その後は上記の免許レベルの説明時のような手順で免許証レベルを昇格させてください。
2.国際運転免許証を取得
6ヶ月未満のカナダ滞在で、すでに日本の運転免許を取得している場合には、日本の公安委員会で発行されている国際免許証を取得するようにしましょう。有効期限は1年間と短いですが、短期での滞在であれば活用することができます。
国際運転免許証を取得したいのであれば、カナダに渡航する前に運転免許センターに行き、国際運転免許証を発行してもらってください。
窓口にある申請書に必要事項を記入し、日本の運転免許証とパスポート、その他必要書類を提出すれば最大で2週間程度の期間で交付してもらえます。
滞在期間は短いが、カナダ現地で運転したいのであれば、渡航前に必ず申請するようにしましょう。ただし、運転免許証の有効期限が1年未満の場合には国際運転免許証を取得できないので、注意してください。
またレンタカーを借りる際など、カナダ現地で見せなければならない可能性があるため、国際運転免許証を発行しても日本の運転免許証もカナダに持って行くようにしてください。
3.カナダでの運転
カナダは国土が広大なこともあり、日本よりも道路が広いことが多いです。しかし交通量がかなり多く、ラッシュ時には交通渋滞が頻繁に起こります。運転をする際には時間に余裕を持って出発するようにしましょう。
カナダの速度標識は日本と同じくキロメートル表示ですが、隣国のアメリカはマイル表示となります。アメリカは同じ北米で、簡単に国境を越えることができますが、国境を越える際には速度標識を見誤らないように注意してください。
またカナダでは、時間に関係なくライトを点灯しなければなりません。他にも全ての席でシートベルトを着用しなければならないなどいくつかの規則があるので、規則違反をしないように運転をする前に必ず運転する現地の規則を確認するようにしましょう。
1.交通ルール
カナダの車は左ハンドルで、道路は右側通行となっています。一般的にはどちらも日本と逆なので、最初のうちは運転のしにくさはあるかもしれません。
右折するのであれば、赤信号でも一時停止をした後なら進行が許されていたり、4Wayや3Wayの十字路があったり日本と異なるルールが多くあります。交通ルールを知らずに規則違反してしまったり、他人に迷惑をかけてしまったりしないようにしっかり交通ルールを認識してから運転するようにしましょう。
2.冬季の運転
カナダの中には1年の半分以上で雪が降り、積雪するような場所が多くあります。雪が降っている中での運転はいつも以上に中止しなければなりません。
雪道での運転はスリップの危険があるので、急加速、急ブレーキや急ハンドルなどの操作は行わないようにしましょう。また、安全に運転している場合でもスリップしてしまう可能性があるため、少しでもリスクをなくすために必ずスタッドレスタイヤに変えるようにしてください。
4.短期滞在でも絶対に免許切り換えは必要?
観光などで3ヶ月以内の短期間のカナダ滞在になる場合には、日本の運転免許証のままでも車を運転することが可能です。しかし警察に提示する際やレンタカーを借りす際には国際運転免許証が必要となります。
そのため、いつ何が起きても大丈夫なように日本の運転免許証と国際免許証両方を持ち歩くことをおすすめします。滞在期間が3ヶ月を超える場合には日本の運転免許証では運転できないので、必ず先述の2つのどちらかのやり方で運転免許を取得するようにしてください。
5.日本帰国時に免許証はどうすればいい?
カナダで運転免許を取得し、日本へ帰国する場合にはカナダのライセンスから日本のライセンスに変えなければなりません。
一時帰国の場合はBCCAで国際免許証を取得すれば問題ありませんが、日本へ完全帰国する場合は日本の免許証に切り替えるようにしましょう。
申請には手数料がかかりますが、免許を取り直すよりは安く済むので忘れないようにしてください。
6.まとめ
この記事ではカナダの運転免許事情について解説しました。
免許取得の段階から日本とは異なる規則も多くあることがわかったと思います。何も知らずにカナダへ行き、規則も知らずに運転してしまうのではなく、しっかり規則を理解して安全な運転をするように心がけてください。
カナダで車を運転できればさまざまな場所に行くことができ、より楽しい生活を送れます。ライセンス取得を確実にし、より楽しい生活をより長く送れるようにしてください。