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海外旅行や留学の準備で欠かせない「コンセントプラグ」問題。
多くの国では、日本と異なるコンセントプラグと電圧を使っているため、日本で使用しているドライヤーや充電器などは直接使うことはできません。
現地で変圧器や変換プラグを調達することもできますが、充電の残量などを心配することなく海外生活を送るためには日本で用意しておくことをおすすめします。
この記事では、コンセントプラグの種類や各国のプラグタイプと電圧の種類、海外に行くときに用意するべき電力系アイテムを紹介します。
【目次】
1.日本と異なるプラグと電圧を使用する国一覧
それぞれの国がどのタイプのプラグを使用しているのか、電圧(V)はどの程度なのかをまとめました。
国 | 電圧(V) | プラグタイプ |
日本 | 100 | A |
インド | 220 | B3、C |
インドネシア | 220 | C |
ウズベキスタン | 220 | C |
韓国 | 220 | C、SE |
カンボジア | 220 | A、C |
シンガポール | 230 | BF |
スリランカ | 230〜240 | BF、B3、B |
タイ | 220 | A |
台湾 | 110 | A、O |
中国 | 220 | A、B、B3、BF、C、O、SE |
香港 | 220 | BF |
ネパール | 220 | B、C |
ベトナム | 220 | A、C |
マレーシア | 220 | BF |
ミャンマー | 220〜240 | B、B3 |
モルジブ | 220〜240 | BF |
ラオス | 220 | A、C |
アイスランド | 220 | C |
イギリス | 240 | BF |
イタリア | 220 | C、SE |
エストニア | 220 | C |
オランダ | 230 | B、C、SE |
オーストラリア | 220 | C、SE |
クロアチア | 220 | C |
ギリシャ | 220 | C |
スイス | 220 | C |
スウェーデン | 220 | C |
スペイン | 220 | C、SE |
チェコ | 220 | C |
デンマーク | 220 | B、C |
ドイツ | 220 | C、SE |
ノルウェー | 230 | B、C |
ハンガリー | 2230 | C |
フィンランド | 220、230 | C |
フランス | 220 | C、SE |
ベルギー | 220 | C、SE |
ポーランド | 220 | C |
ポルトガル | 220 | C |
マルタ | 240 | B3、BF |
ルーマニア | 230 | C |
ロシア | 220 | C |
アメリカ | 110、120 | A |
カナダ | 110 | A |
アルゼンチン | 220 | O、O2、C |
エクアドル | 110 | C |
キューバ | 110、220 | C |
グアテマラ | 110 | A |
コスタリカ | 110 | A |
ジャマイカ | 110 | A |
チリ | 220 | C |
パナマ | 110〜220 | A |
バハマ | 120 | A |
ブラジル | 110、127、220 | A、C |
ペルー | 220 | A、C |
ボリビア | 220 | A、C |
メキシコ | 110 | A |
イスラエル | 220 | C |
エジプト | 220、240 | C |
ケニア | 220、240 | B3、BF、C |
ジンバブエ | 220 | BF、B3L |
シリア | 230 | B、C |
タンザニア | 220、115 | BF |
チュニジア | 220 | C |
トルコ | 220 | C、SE |
南アフリカ | 220、240 | B3L |
モロッコ | 220 | C、SE |
ヨルダン | 220 | B、BF |
UAE(ドバイ) | 220、240 | BF |
オーストラリア | 240、250 | O |
タヒチ(フレンチポリネシア) | 220 | A、C |
ニューカレドニア | 220 | C |
ニュージーランド | 230、240 | O |
パプアニューギニア | 240 | O、I |
パラオ | 110、120 | A |
フィジー | 240 | O |
各国のプラグタイプと電圧を比較してみると、それぞれ大きな違いがあることがわかります。
日本と同じプラグタイプの「A」を使っている国は多くありますが、電圧の「100」を使っている国はありません。
その時点で日本の電化製品を持って海外旅行に行くのであれば変圧器の用意が必須です。
主なプラグタイプ
日本で使われているコンセントプラグは「A」ですが、世界基準で見ると8種類のタイプがあります。
・Aタイプ
・Bタイプ
・Cタイプ
・SEタイプ
・B3タイプ
・BFタイプ
・Oタイプ
・O2タイプ
日本のAタイプは縦型の穴が2つついています。
一方、「Bタイプ」「Cタイプ」「SEタイプ」は丸型の挿し口で、「B3タイプ」「BFタイプ」「Oタイプ」「O2タイプ」は3つの挿し口があります。
このようにそれぞれのコンセントプラグは目でみてわかる違いがあります。
各国のコンセントプラグのタイプを見ていると以下のような特徴が見えてきます。
・ヨーロッパ圏:「Cタイプ」と「SEタイプ」が多い
・アジア圏:「Cタイプ」が多い
・北米:「Aタイプ」が多い
地域によってコンセントプラグの形状は似ていますが、Aタイプが使われている国は少数派です。
Aタイプのコンセント以外が使われている国に行けば、挿し込むことができないため問題ありませんが、Aタイプのコンセントが使える国では注意が必要です。
電圧の差が大きければ差し込んだとしても電気がつながりませんが、中途半端に電気が繋がってしまうと製品が壊れる可能性があります。
最悪のリスクを懸念するのであれば安易に接続することは避けましょう。
2.電圧の違いにはどう対処すれば良い?
コンセントプラグは差し込み口の形状が異なるため一目見てわかりやすいのですが、電圧になると目で見ることができない分、事前に確認が必要です。
電圧を無視してコンセントプラグを差し込むと、大半の国では日本よりも高い電圧を使用しているため、製品が壊れたり出火の原因になります。
ただし例外として知っておくべきポイントは、最近の日本で販売されているスマートフォンやPC、カメラなどの充電器は、電圧対応の振れ幅がグローバル用になっています。
充電器の電圧表示を見ると「AC100〜240V」と記載されていることが多いですが、こちらの記載があれば最大240Vまでの電圧に対応しているということです。
つまり、Aタイプのコンセントプラグを使っている国であれば直接差し込んでもトラブルになりません。
Aタイプ以外のコンセントプラグを使用している国では、変換プラグのみ使用すれば通常どおりに使用できます。
記載がないうえ、昔に買った充電器などは安全のために変圧器を使用するようにしてください。
変圧器ってなに?
変圧器は、コンセントを差し込むときに電圧を下げたり上げたりして、電圧によって製品の故障や出火のリスクを防ぐ役割をしています。
日本のコンセントは100Vに対応していますが、海外のコンセントは110〜240Vに対応しているものばかりですので、海外では変圧器が必要です。
高電圧に対応していない製品を使用するのであれば、必ず変圧器を使って電圧量を調整しましょう。
3.変換プラグの購入方法
すでにお伝えしているとおり、変換プラグは日本を出国してからでも現地調達可能です。
とくに観光都市として有名な場所であればスーパーマーケットやコンビニでも簡単に手に入れることができるでしょう。
ただし、充電がいつなくなるかわからないため日本を出国する前に用意しておくと安心です。
滅多に海外へ行かない人はシンプルなものでOK
海外旅行や留学先が1か所のみと決まっている方は、その地域に対応している変換プラグのみを購入すれば問題ありません。
「アダプタータイプ」や「スタンダードタイプ」と呼ばれるものを探してください。
コンパクトサイズで壊れにくいシンプルな形をしているうえ、リーズナブルな価格で購入できるのが魅力です。
スマートフォンの充電とPCの充電など同時にしたい方は、1つの変換プラグにタコ足配線を使ったり、複数の変換プラグを用意すると使いやすいです。
Amazonや家電量販店では最安値300円ほどから購入できます。
ただし注意点として、地域によってコンセントプラグのタイプが異なる国もあるため、本当に一種類のタイプのみでOKか確認しておきましょう。
頻繁に海外旅行をする方はセット購入がおすすめ
海外に行く頻度が多い方や世界の複数の国を同時に回ろうと考えている方におすすめなのは、セットになった変換プラグです。
とくに中国では地域によって合計7種類のタイプに取り替える必要があるため、1つずつに別れた変換プラグを7つ購入するより1つで7種類使用できるタイプの方が便利です。
1つのタイプに対応している変換プラグほどのコンパクトさはありませんが、大きいものでも手のひらサイズに収まります。
バラバラの変換プラグを持ち寄るよりもなくす心配もなく、Amazonでは2,000円弱ほどの価格から購入できます。
利用頻度の多い方はUSB付きがおすすめ
スマートフォンのほか、カメラやPC、タブレットなどUSBに接続して充電したい電子機器が多くある方は、USBポート付きの変換プラグがおすすめです。
充電器はコンセントプラグの部分が重くてかさばりやすいですが、変換プラグの先がUSBになっていれば、充電器本体のプラグを持ち運ぶ手間を省けます。
ただし、1つのタイプに対応している変換プラグや複数のタイプがセットになった変換プラグと比べるとコンパクトさが劣ります。
利便性を最優先するのであれば、Amazonで3,000円弱から購入可能です。
出国時の荷物を最小限に抑えたいのであれば現地調達
海外に行くときは、通常よりも荷物の量が増えがちなため、できる限りほかの荷物のためにスペースや重量を確保したいと考える方もいるでしょう。
出国までに変換プラグを用意しておくことが望ましいですが、荷物量を減らしたい方や出国までの時間がないという方は現地調達しましょう。
基本的には大きなスーパーマーケット、コンビニ、家電量販店に行けば変換プラグと変圧器は購入できます。
説明がきはすべて現地の言葉になるため、自信がない方は店員さんに確認してから正しいタイプと電圧のものを購入してください。
4.長期滞在するのであれば家電を現地で購入してもOK
留学や移住などで海外に長期滞在することが決まっているのであれば、変換プラグや変圧器を常に使用するのは手間になります。
また、変換する過程が入るだけで製品の劣化を早める可能性もあるため、ドライヤーやヘアアイロン、電動カミソリなどは現地調達することも検討しましょう。
日本製品への強いこだわりがある場合は例外ですが、基本的に現地で日本製のものが購入できたり、現地ブランドで満足できるのであれば荷物の量も減らせてメリットが多いです。
現地調達して、帰国時に現地でほかの人に譲ったり処分すれば、電圧やプラグの問題に悩む必要はありません。
5.コンセントや変換プラグは英語でなんていう?
「コンセント」は和製英語のため、そのまま英語で言っても伝わりません。
アメリカ英語とイギリス英語で使われている英単語が異なるのでそれぞれ見ていきましょう。
- アメリカ英語:outlet(アウトレット)/ plug(プラグ)
- イギリス英語:socket(ソケット)/ power point(パワーポイント)
それぞれ言い方は異なりますが「plug(プラグ)」が1番伝わりやすいでしょう。
また、変換プラグのことは「conversion plug(コンバージョン プラブ)」といいます。
- Is there a conversion plug?(変換プラグはありますか?)
変換プラグを現地調達しようと考えている方は、このように質問してみましょう。
6.まとめ
この記事では、各国のコンセントプラグのタイプと電圧の種類、変換プラグの選び方について解説しました。
日本はほかの国と比べると電圧が弱く、変圧器を使用せずに差し込むと機器が壊れたり出火のリスクがあるため注意が必要です。
ただし、最近の充電器では海外の高電圧にも対応できる仕様のものも増えているので、詳しくはお手元の充電器の詳細を確認しましょう。
また、変換プラグは海外に行く頻度や利用用途によって最適なものを選んで出国前までに用意しておくことをおすすめします。