留学を検討し、ネット検索をし始めると留学のサポートをしている会社がたくさんあることに気づきます。あまりにたくさんの会社があり、何が違うのか、どのように比較すべきなのか、そして留学エージェントは利用すべきなのか、など気になってくると思います。
本記事では留学エージェントとは何か?という基本的なお話から、悪質エージェントの見抜き方、エージェント選びのポイント、エージェントのタイプなど、留学エージェント選びの保存版ともいえる内容を徹底的にお伝えします。
留学エージェントとは?
留学エージェントとは留学のお手伝い(サポート)をしてくれる会社です。サポート内容は各社異なっていて、学校の手配のみ、出発前のサポートのみ、出発前・現地滞在中のサポートもしてくれる会社、帰国後の就職サポートまでできる会社などさまざまです。
日本国内には200以上の留学エージェントがある、と言われていて、現地にある留学エージェントも含めると300はあるのではないか、とも言われています。
これだけの数の留学エージェントがあれば選ぶのが本当に大変だと思いますが、そもそも留学エージェントは利用すべきなのでしょうか?
留学エージェントは利用すべき?
結論からお伝えすると、ほとんどの留学生は利用すべきだと思います。
理由としては、しっかり探せば自分で手配するのと変わらない金額で留学手続き、出発前準備、現地滞在中サポートまでしてくれる会社が存在すること。なかにはエージェントだけのキャンペーンがあり、自分で留学手続きをするよりも安くなるケースもあります。
仮に自分で手続きしたほうが多少安いとしても、自分にとって適切な国、都市、学校、滞在先を果たしてネット検索だけでたどり着ける人がどれだけいるのか。
そして、手続きはほとんど英語になる場合が多く、その手続きを自分だけで完了させられるのか。仮にできたとしても、それに使う膨大な時間を考えると、ほとんどの人にとって必要な存在と言えます。
しかし、なかには悪質留学エージェントと言われる留学エージェントが存在するのも事実。悪質エージェントに騙されず、自分にとって最良のエージェントを選ぶためにはどうしたら良いでしょうか。
悪質留学エージェントの見抜き方
まずは悪質な留学エージェントの見抜き方です。悪質エージェントにはいくつかの特徴があります。
≪悪質留学エージェントの特徴≫
1.留学費用を渡航の半年以上前でも全額振り込ませようとする
2.サポート費用が異常に高い
3.聞く情報がその場しのぎで毎回間違っている
この3つを見抜く方法、そして騙されない方法を見ていきましょう。
1.渡航の半年以上前でも留学費用の全額振込が必要
申込一部金で10万円程度あれば問題ないですが、「ビザが間に合わないから。」「手続きが間に合わないから。」という理由で、かなり早い段階で大金を振り込ませようとする会社は危ないかもしれません。
資金繰りのためにお金を集めている可能性があり、倒産するリスクがあります。
学生ビザなど特殊で時間がかかるものは4ヶ月〜半年くらい前というのも考えられますが、それよりも前、特に1年以上前に全額入金と言われた場合は怪しいと思ったほうが良いです。
2.サポート費用が異常に高い
学校手配料が無料のエージェントが増えているなか、サポート料が30万円以上という会社が少なからず存在します。学校から紹介料をもらえない大学や高校進学エージェントであればあり得ますが、ワーホリや語学留学でそこまでサポート料がかかることはほとんどないです。
サポート内容にもよりますが、あまりにも高いサポート料は、他社を見て失敗した!と思うケースもありますので、注意しましょう。
他社比較を2〜3社しておくことをおすすめします。
3.聞く情報がその場しのぎで毎回間違っている
その場しのぎで聞く情報が毎回誤っている場合、調べもせずに適当なことを言って騙そうとする会社もあるため注意が必要です。
怪しいな、と思ったら言われた情報を自分でもネットで調べてみる。口コミ検索をしてみる。などで信憑性を確認してみましょう。
留学エージェント選びで後悔しないための4つのポイントとは?
留学エージェント選びにはおさえておくべき4つのポイントがあります。
ポイント①:担当カウンセラー
留学エージェント選びで最も重要といえます。担当カウンセラーで会社を選んでも良いと言っても過言ではないほど、担当カウンセラーは会社の顔であり、大事なポイントです。
留学相談の時点で不安なカウンセラーは、その後も担当になっていきますので、手続きに漏れやミスが起こる可能性が高いです。逆にレスポンスが早く、情報が正確なカウンセラーに担当してもらえれば、その後の留学手続きや出発前、出発後の相談も安心してできます。
多少の金額差があっても、長い目で見ればもっとも価値のある部分ですので、悩んだら担当との相性、担当の質で選んで間違いないと言えます。
ポイント②:費用
費用に関しては、同じ条件であれば安ければ安いほど良いです。見積りは会社ごとにフォーマットが違うため、自分で比較して誤った判断をしてしまう場合があります。
迷ったら、素直にエージェントの担当に、見積りの何が違うのか、ということを聞けば教えてくれますので、遠慮なく相談しましょう。
ポイント③:サポート
サポート内容は会社によって様々です。たくさんの会社を比較しすぎるとサポート内容が分からなくなってしまうので、会社比較は3社までに絞るか、どうしても4社以上比較したい場合は、すべての会社のサポート内容をノートに箇条書きしておきましょう。
出発前のサポートが強い会社、現地サポートが強い会社、費用は安いけどサポートが弱い会社などそれぞれ特徴がありますので、混乱しないようにしましょう。
ポイント④:信頼性
留学エージェントは起業に資格が不要のため、自宅の一室で運営することも可能です。そのような個人エージェントがすべて悪いということはないのですが、多くのエージェントが5年以内に廃業すると言われていて、会社の安定性には不安が残ります。
設立年度は長ければ長いほうが堅実な経営をしていることが多く、倒産やトラブルのリスクは少なくなりますので、会社のホームページから設立年度や会社情報も確認しておくと良いでしょう。
しかし、規模が大きく安心できそうな会社でも、トラブルを起こすのは一人の担当だったりします。やはり最重要は冒頭に伝えた通り、担当のカウンセラーであることは間違いありません。
留学エージェントのタイプとは?
留学エージェントには有料・無料のエージェントがあり、有料は学校手配やサポートはすべて有料。無料エージェントは学校手配などの基本的手続きはすべて無料の会社。そして日本ではなく、現地にある留学エージェントもあります。
有料よりは無料のほうが当然良いと感じますが、はたしてそうでしょうか。それぞれの特徴をお伝えします。
タイプ①:有料エージェント(主に大手)
語学学校の手配やサポートに3〜20万円程度の手数料が発生します。設立が長い老舗の大手留学エージェントに多いタイプ。手数料がかかる分、サポートが手厚い場合が多い。
エージェントとしての歴史があり、全国に支店を構え、ほとんどの大手エージェントは海外にも支店を展開している。大企業がバックについているケースが多く、バックボーンがしっかりしていて、安心感と信頼がある。
タイプ②:無料エージェント(主に中小)
語学学校の手配は無料、サポートに関しても内容によって無料のため、費用重視の人向けのエージェント。
エージェントとしての歴史が浅い会社が多く、支店数、社員数が少ない場合が多い。カウンセラーによって対応は異なるが、イレギュラーな案件に対しても柔軟に対応してくれるケースが多く、他社の見積りをだせば、同じ条件で最安値の見積りをだしてくれる会社もある。
海外に提携オフィスを展開している無料エージェントも増え、日本・海外双方で費用をおさえてサポートを受けることができる。
タイプ③:現地の留学エージェント
現地にオフィスを構え、現地から留学カウンセリングを行う。最近では現地エージェントが日本に支店を構え、日本のオフィスで相談できる会社も増えてきた。
現地にオフィスを構えているだけあり、現地の最新情報に精通し、的確な助言・提案をもらえることが多い。反面、時差があるため、カウンセリングの時間は現地に合わせなければいけない場合が多く、申込後のフォローもメールが中心になる。
語学学校の手配料、サポートが無料であることが多い。
留学エージェントタイプ別のまとめ
留学エージェントのタイプ別でメリット・デメリット・向いている人・向いていない人を表にまとめてみました。自分はどのタイプのエージェントが合うのか参考にしてみてください。
タイプ |
メリット |
デメリット |
向いている人 |
向いていない人 |
大手有料エージェント |
・安心感(倒産リスク少ない) ・サポート力 |
・費用が高い ・柔軟性に欠ける場合がある |
・安心感重視の人 |
・費用重視の人 |
無料エージェント |
・基本手配料、サポート無料 ・柔軟性がある |
・歴史が浅く、安心感に欠ける |
・費用重視の人 |
・安心感重視の人 |
現地エージェント |
・基本手配料、サポート無料が多い ・情報力 |
・カウンセリングやサポートに時差が影響する場合がある ・メールサポート中心 |
・費用重視かつ情報も重視したい人 |
・自分で調べたり、動いたりするのが苦手な人 |
まとめ:自分は何を求めているのか?を考えよう
後悔しない留学エージェントの選び方についてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。
留学エージェントとは何か、というところを理解し、いざエージェント選びの際は悪質なエージェントに引っかからないように気をつけてください。ほとんどのエージェントは大丈夫ですが、日本にはたくさんのエージェントがいますので、注意するに越したことはありません。
また、留学エージェント選びは、「担当・費用・サポート・信頼性」のどれに重きを置くかを考えましょう。最も重要なのは「担当」。そこは外せませんが、それ以外の条件で自分が重要視するポイントをおさえないと、いつまでもエージェントを決められないということにもなりかねません。
あなたにとって最良のパートナーとなる留学エージェント選びができ、最高の留学準備、現地生活を送れることを祈っています!