「オーストラリア英語は訛り(なまり)が強い」と言われることがありますが、日本人に親しまれているアメリカ英語との違いをイメージしにくい方もいるでしょう。
この記事では、オーストラリア出身の夢カナEnglish講師ベンが、オーストラリア英語の特徴を解説します。オーストラリア人とのコミュニケーションに役立つ挨拶や、オーストラリア英語特有のスラングもご紹介するので、興味がある方はぜひご一読ください!
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オーストラリア英語の起源・特徴
一括りに「英語」と言っても、国によって発音や使用する単語、アクセントが異なります。その中でもメインとなるのが「アメリカ英語」と「イギリス英語」。日本人が義務教育で習うのは「アメリカ英語」です。
オーストラリア英語はイギリス英語がベースであるものの、独特な発音やスラングを持っています。オーストラリア英語の特徴について理解を深めるために、まずは歴史をさかのぼりましょう。
先住民であるアボリジニがオーストラリア大陸で暮らし始めたのは、約5万年前のこと。それから時が過ぎて16世紀になると、大陸の外から徐々に白人が訪れるようになりました。
状況が大きく変化したのは18世紀後半。1770年に、イギリス海軍のジェームズ・クック(通称:キャプテン・クック)が学術調査のためにオーストラリアへ上陸したためです。これを機に、イギリスによる植民地化が幕を開けます。
1788年、アーサー・フィリップ提督が率いる11隻の大船団(総勢:1,000名)が流刑囚(るけいしゅう:罪人のこと)や海兵隊とその家族と共にシドニーへ来航。
その後、ホバート、ブリスベン、パース、アデレード、メルボルンへと植民地を拡大していきました。イギリスによる植民地化が進む一方で、先住民のアボリジニは土地を奪われ、虐殺されるといった悲しい歴史も刻まれています。
歴史が物語っている通り、イギリスによる植民地の影響を受けたことが、オーストラリア英語とイギリス英語がよく似ているゆえんです。
ただし、イギリス英語だけでなく、先住民アボリジニの言葉も融合し、発音やスラングにおいて独自の発展を遂げてきました。アボリジニの言葉は、観光地として有名なウルルやブーメラン、ワラビー(小さなカンガルー)のように、現在でも日常的に使われています。
それでは「オージーイングリッシュ」の愛称で親しまれているオーストラリア英語の特徴や挨拶、スラングを具体的に見ていきましょう。
オーストラリア英語は訛っている?発音が異なる例を紹介
オーストラリア英語は、アメリカ英語やイギリス英語に対して「訛っている」と捉えられることが多いです。これは、発音の特徴が両者とは異なるためです。オーストラリア英語の特徴とアメリカ英語やイギリス英語との違いをまとめたので、ぜひ参考にしてください。
オーストラリア英語の発音の特徴
- 「R」の発音で舌を巻かない
- 語末の「O」で「ウ」を強調する
- 「エイ」を「アイ」と発音する
国別英語の違い
- オーストラリア英語:早口でラフなイメージ。「R」を発音せず、代わりに短い「ァ」が入る。スラングが多い(語末にieやoを付けがち)。
- アメリカ英語:早口で発声がよい。「R」の発音が強く、スラングが多い(オーストラリア英語ほどではない)。
- イギリス英語:優しくフォーマルなイメージ。発音の特徴はオーストラリア英語と似ている。
「R」の発音で舌を巻かない
オーストラリア英語では、語末の「R」が発音されないのが特徴です。例えば「Car」は「カッ」と発音され、「R」をはっきりと発音するアメリカ英語とは大きく異なります。その他、「Center(センタァ)」や「Fire(ファイア)」といった単語でもオーストラリア英語の特徴が見られます。
語末の「O」で「ウ」を強調する
語末に「O」がある単語では、「ウ」の発音が強調される傾向にあります。例えば「No(ノー)」が「ノーゥ」、「So(ソー)」が「So(ソーゥ)」といった感じです。日本人にとって発音しやすい音なので、ぜひ声に出して練習してみてください。
「エイ」を「アイ」と発音する
オーストラリア英語では「A(エイ)」を「アイ」と発音することもあります。例えば数字の「8」である「Eight(エイト)」を「アイト」と発音するといった具合です。
地域や年齢層によって使われる頻度が異なりますが、知っておくと現地でのコミュニケーションに役立つでしょう。傾向として、地方に住んでいる方やご年配の方がよく使います。
オーストラリアで使える便利な挨拶とフレーズ
オーストラリアでよく使われる挨拶やフレーズをご紹介します。ニュアンスの違いや想定シーンも一緒に解説するので、オーストラリア人とのコミュニケーションにご活用ください!
G’day, mate!(グダイ マイト)
「G’day, mate!」は「こんにちは」「調子はどう?」という意味合いの挨拶です。タイミングや相手を選ばずにいつでも使える、とても便利なフレーズ。初対面の人や店員に対しても使うことができます。
「G’day」は「Good day」を略した単語、「Mate」は「友達・仲間」を意味します。このフレーズを使うと一気にフレンドリーな印象を与えられるので、親しみを込めて笑顔で挨拶しましょう。
例文:G’day, mate! How’s your morning been?
(こんにちは!今朝の調子はどう?)
How are ya going?(ハワヤ ゴーイン)
「How are ya going?」は、「How are you?」の代わりに使われる表現で、「調子はどう?」「最近どう?」という意味です。
「G’day, mate!」よりも使用頻度を少し落として、久しぶりに会う人に使います。例えば、同僚と連休明けに会ったときに使ってみましょう。
例文:How are ya going? How was your weekend?
(調子はどう?週末どうだった?)
No worries(ノーウォーリース)
「No worries」はオーストラリア人がとてもよく使う表現で、「心配いらないよ」「大丈夫だよ」という意味です。例えば、相手が申し訳なさそうにしているときや、相手を励ましてあげたいときに使ってみましょう。
例文:No worries, mate! I’ll sort it out.
(心配ないよ!私がなんとかするよ。)
Cheers(チアーズ)
「Cheers」もオーストラリア人が頻繁に使う表現なので、覚えておくとよいでしょう。「ありがとう」「乾杯」を意味します。例えば、友人がドアを開けてくれたときなど、日常的な感謝の気持ちを表します。
注意点としては、感謝の気持ちがやや軽いこと。例えば、あなたが体調不良のときに病院まで付き添ってくれた人に対して「Cheers」というと、少し失礼な印象を与えます。
例文:Cheers for the lift, mate!
(送ってくれてありがとう!※)
※友人が車で送ってくれたとき
Yup(ヤップ)・Nope(ノゥプ)
「Yup・Nope」は「Yes・No」と同義です。カジュアルな表現で、オーストラリアでもたくさん使われます。ただし、カジュアルさが強いので、店員がお客さまに対して使うと少し失礼な印象を与えるかもしれません。
例文:Yup, it’s gonna be an awesome day!
(そうだね、素晴らしい一日になりそう!)
例文:Nope, I’m not heading to a supermarket today.
(いや、今日はスーパーマーケットには行かないよ。)
Awesome(オゥサム)
「Awesome」は「めっちゃいいね!」という意味合いのフレーズです。何かに感動したときに言ってみましょう。例えば、友人がテストに合格したとき、映画に感動したときなどに使うことができます。
例文:The movie was awesome!
(あの映画、めっちゃよかった!)
オーストラリア英語のスラング
オーストラリア英語といえば、独特なスラングで知られています。代表的なスラングを3つの特徴に分けてご紹介しましょう。
語末を「ie」に変えて、カジュアルに!
オーストラリア英語には、語末が「ie」に変わるスラングがたくさんあります。オーストラリア人がよく使う単語をまとめたので、ぜひ参考にしてください。
一般的なスペル | オーストラリア英語 | 発音 | 意味 |
---|---|---|---|
Australian | Aussie | オズィー | オーストラリアの、オーストラリア人の |
Breakfast | Brekkie | ブレキー | 朝食 |
Barbecue(BBQ) | Barbie | バービー | バーベキュー |
Sunglasses | Sunnies | サニーズ | サングラス |
Mosquito | Mossie | モズィー | 蚊 |
Woolworths | Woolies※ | ウリース | ウールワース※ |
※オーストラリアの大手スーパーマーケット
これらのスラングは、家族や友人と話すときなどカジュアルな場面で使われます。また、オーストラリアにはフレンドリーな人が多いので、初対面で使ってもOKです。
発音の省略&語末の「O」でリラックス!
複数の音節(発音の最小単位)から成る単語を省略し、語末に「O」を付けるのもオーストラリア英語の特徴です。
一般的なスペル | オーストラリア英語 | 発音 | 意味 |
---|---|---|---|
Afternoon | Arvo | アーヴォ | 午後 |
Ambulance | Ambo | アンボ | 救急車 |
Service Station | Servo | サーヴォ | ガソリンスタンド |
Bottle Shop | Bottl-o | ヴォトロゥ | 酒屋 |
単語を音節で分けたとき、2番目の音節の前に「O」が入ります。例えば、AfternoonはAf・ter・noon(アフ・タ・ヌーン)という3つの音節に分かれるため、2番目の音節以降を発音しません。
また、上記のように発音を省略することが多いのは、常にリラックスしたオーストラリア人の国民性によるものだと言われています。
短縮形は、もはや原型がない?
その他、オーストラリア人に人気の単語やフレーズをご紹介します。原型を知らないと意味を推測できない言葉も多いので、まとめてチェックしておきましょう。
一般的なスペル | オーストラリア英語 | 発音 | 意味 |
---|---|---|---|
Cup of tea | Cuppa | カパ | 一杯の紅茶 |
Sandwich | Sanga | サンガ | サンドイッチ |
Thank you | Ta | タッ | ありがとう |
McDonald’s | Macca’s | マッカズ | マクドナルド |
Kangaroo | Roo | ルー | カンガルー |
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この記事の筆者であるベンも、夢カナEnglishでオーストラリア英語の授業を担当しているので、興味のある方は現地で役立つ英語を一緒に学びましょう。
最近では、日本からオーストラリアへのワーホリ渡航者が増えて「現地で仕事がない…」と悩む日本人が多いというニュースが注目されています。
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※夢カナEnglish中級クラス以上の授業を受講し、2024年4月〜7月に渡航した学生のうち、諸条件を満たした学生を対象とした割合です。
【ワーホリの現実】オーストラリアワーホリ貧困!?現地で仕事がない?深刻な現状と仕事の探し方
まとめ
オーストラリア英語は、歴史的な背景からイギリス英語とよく似ています。しかし、イギリス英語やアメリカ英語にはない、リラックスした雰囲気が特徴です。
オーストラリア英語の特徴を知っていると現地でのコミュニケーションに役立つので、オーストラリアへ渡航予定の方は今回ご紹介した内容をぜひ覚えておきましょう。