英検2級は英語力の証明として幅広く認知されており、大学受験や仕事で求められることもあります。
しかし、合格するためには、その問題構成を理解し、求められるレベルを把握する必要があります。中でも英作文(ライティング)は、個々の語彙力や文法知識を超えて、自分の考えを明確に表現する力が試されます。
本記事では、英検2級の英作文の特徴を明らかにし、具体的な対策とおすすめの勉強法をお伝えします。
英検2級合格への道は簡単ではないかもしれませんが、正しい準備と努力があれば、合格率は確実に上がります。英検2級への挑戦、一緒に頑張りましょう!
1.英検2級の問題構成は?
英検2級の試験は、リスニングテストとリーディング・ライティングテストの2つの主要なセクションから成り立っています。
全体的な試験の目的は、一般的な日常生活や社会生活の中で英語を用いて自己表現が可能であることを確認することです。これは国際基準のCEFRでB1レベルに相当します。
リスニングテスト
リスニングテストでは、複数の短い会話やモノローグを聞き、それに関する質問に答える能力が試されます。情報を正確に把握し、かつ迅速に反応する能力が問われます。一部の問題では、複数の選択肢から最も適した答えを選ぶ形式になっています。
リーディング・ライティングテスト
一方、リーディング・ライティングテストでは、語彙や文法の問題、そして長文読解と英作文が含まれます。これらはあなたの読解力と表現力を試すもので、特に英作文は指定されたトピックに基づいて自分の考えを明確に述べる能力が問われます。
英作文は英検2級の試験の中でも特に重要なセクションであり、十分な対策と練習が必要です。
2.英検2級に求められるレベルは?
英検2級は、英語を使って日常生活や一般的な社会生活での意思疎通ができることを証明するレベルの試験です。いわゆる日常会話ができる基礎になる英語力があるかどうか、くらいのレベルと考えて良いでしょう。
このレベルは、国際基準であるCEFRのB1レベルに相当します。TOEFLではiBTスコアで約35~45点、IELTSでは5.0点程度に相当します。
語彙と文法の理解
英検2級を受ける際には、広範な語彙と、それらを適切に使用するための文法知識が求められます。学生やビジネスマンが日常的に遭遇する可能性がある多種多様なトピックについての語彙を知っていることが必要です。
また、それらの語彙を正確に用いるためには、助動詞、前置詞、関係代名詞などの文法事項を理解していることが前提となります。
自分の意見を述べられる文章力
加えて、英検2級では自分の意見を分かりやすく述べられるかどうかも試されます。試験では自分の意見や考えを明確に表現できるか、また、自分のメッセージを適切に伝えるための基本的な英語力を持っているかもスコアの判断基準になります。
3.英検2級の英作文の特徴
英検2級の英作文は、自身の思考を整理し、論理的に表現する能力を試す試験です。与えられたトピックについて80〜100文字の英作文を書くことが要求されます。79文字以下もしくは101文字以上となった場合、減点対象になりますので文字数に関しても注意する必要があります。
文字数が不足した場合は補足の説明を考え、文字数が超えた場合は説明が長くなっている可能性が高いので、その部分を削る様にしましょう。
試験時間はリーディングとライティングで合計85分。ライティングにかけるべき時間の目安は25分と考えておくと良いでしょう。
トピックは日常生活や社会問題に関連し、受験者が自身の意見や経験に基づいて自由に書く形式を取っています。
4.英検2級の英作文の傾向と対策
英検2級の英作文の対策を練るには、その傾向と対策が重要になります。
英検2級の英作文の傾向
英検2級の英作文は、中級レベルの英語力が求められます。以下に、これまでの試験から見える傾向をいくつか挙げてみます。
トピックの選択
英検2級の英作文のトピックは日常生活や社会問題に関連したものが多く出題されます。例えば、「スマートフォンの利用は学生にとって有益かどうか」や「地元の環境問題とその解決策」など、自身の生活や世界で起こっている出来事についての意見や経験を問う問題が多く見られます。
構成と表現
英検2級の英作文では、明確な主張を述べ、その主張を支える理由や例を示し、最後に結論を導くという基本的なエッセイの構成が求められます。また、日常生活程度の基本的な語彙と適切な文法を使って自分の思考を表現する能力も評価されます。
語彙と文法のレベル
英検2級の英作文では、中級レベルの語彙と文法の知識が求められます。文法で言えば、現在完了や仮定法といった中学卒業以上の文法を自然に用いて文を書くことができると高いスコアがとりやすいです。
これらの傾向を理解し、適切な準備と練習を行うことで、英検2級の英作文の試験に自信を持って挑むことができます。
英検2級の英作文の対策
英検2級の英作文には、いくつかの対策があります。中でも有効なのが、PREP法(Point, Reason, Example, Point)と呼ばれる手法です。これは、実際のプレゼンテーションでも用いられる手法で、まず結論から述べ、その後に理由、具体例、最後に再度結論で締めるという構成で自分の意見を伝えるのに非常に有効です。
PREP法を理解する
PREP法は英作文を作成する際の強力なツールで、自分の主張をはっきりと伝えるための枠組みで構成されています。
それぞれの文字は、文章構成の頭文字をとっています。Pointはあなたの主張、Reasonはその主張を支持する理由、Exampleは具体的な例、最後のPointはあなたの主張を再確認するものです。
例えば、「地元の環境問題とその解決策」というトピックを想定した場合の英作文の回答例は以下の通りです。
Point(主張)
私の地元では、最も重要な環境問題はプラスチックごみの増加です。
Reason(理由)
この問題が深刻な理由は、プラスチック製品が日常生活の中で広く使われており、その大部分がリサイクルされずに廃棄されているためです。
Example(具体的な例)
例えば、地元のスーパーマーケットでは、ほとんどの商品がプラスチック包装で覆われています。これらの包装は一度しか使用されず、その後すぐにゴミとなります。
Point(再確認)
そのため、私の地元で最も重要な環境問題はプラスチックごみの増加であり、これを解決するための取り組みが必要です。
このように、PREP法を用いると、主張を明確に述べ、それを支持する理由と例を提供し、最終的に主張を再確認する、という流れの中で英作文を展開することができます。
これにより、試験官はあなたの考えを明確に理解することができ、英作文でハイスコアを得られる可能性が高くなります。
定期的な練習とフィードバック
練習はスキルを磨くためのキーポイントであり、英作文も例外ではありません。定期的に練習することで、構造的で説得力のある文章を書く能力を向上させることができます。
さらに、可能であれば学校の先生や塾の講師からフィードバックを得ることで、自分の弱点を明確にし、改善するための対策を立てることができます。
5.英検2級の英作文のおすすめ勉強法
英作文をマスターするためには、それに合った勉強法が重要になります。以下に、英検2級の英作文に対する有効な勉強法をお伝えします。
他人の英作文を読む
英作文の良い例を読むことで、自分のライティングスキルを向上させることができます。特に、英検2級の受験者向けの参考書や学習教材には、良質な英作文の例が豊富に含まれています。これらの英作文を読み、構成や表現を参考にしましょう。
フィードバックを得る
自分の作文に対するフィードバックを得ることは、弱点を見つけ出し、改善するための重要な手段です。英語の先生に自分の作文を読んでもらい、フィードバックをもらいましょう。
常に語彙を増やす
豊富な語彙は表現力を高めます。そのため、日常生活や新聞記事、書籍から新しい単語や表現を学ぶことを習慣にしましょう。また、新たに学んだ語彙を英作文で積極的に使うことで記憶に定着させることができます。
これらの学習法を活用して、英検2級の英作文に対する自信をつけましょう。練習と経験があなたの英作文スキルを高める鍵となります。
6.まとめ
英検2級の英作文の準備と練習は、英検2級合格のためだけでなく、あなたの英語力を向上させ、より深く英語を理解するきっかけになります。
問題の構成はリーディング、リスニング、ライティングの3部構成で、特に英作文ではあなたの意見を明確に述べ、それを支持する理由や例を提供し、最後に主張を再確認するPREP法が有効です。
成功への道のりは一貫した練習と具体的なフィードバックによって作られます。他の人の英作文を読み、語彙を増やすことも有効な対策になるはずです。
英検2級の英作文は、あなたが英語を使って意見を表明し、自分自身の視点を効果的に伝える能力を試す絶好の機会になります。
これらの学習法と対策を用いて、あなたの英作文力を次のレベルへ引き上げ、英検2級合格をつかみとりましょう!