アメリカと言えば、留学や旅行先として日本人にもとても人気な国のひとつ。ですが、アメリカに憧れる人がいる一方で、ニュースなどを見てアメリカの治安に不安を抱く人も少なくないでしょう。
アメリカの犯罪をテレビ越しに見ていて、アメリカは治安が悪いのでは？と不安に思うのは当然のことです。
そこでこの記事では、ネット上に公開されている治安ランキングを参考にしつつ、アメリカの治安について解説していきます。
治安が良いエリア、悪いエリアもご紹介しますので、アメリカに留学や旅行を考えている人はぜひ参考にしてくださいね。
【目次】
１．アメリカの治安！世界ランキングでは何位？
まずはアメリカの治安が、世界的にどうなのか、ネット上に公開されているランキングを参考に考えてみましょう。
参考にしたのは、Dliftというサイト内のデータです。（引用元：https://dlift.jp/）
こちらのサイトの治安ランキングによると、アメリカの治安はなんと163カ国中101位。アメリカは外務省からは、特に危険情報が出ていない、渡航するのには比較的安全な国とされています。
それにもかかわらず、101位と先進国の中ではとても低めなのです。
ちなみにアメリカの前後には、アルメニアやサウジアラビア、ベラルーシ、中国などといった、あまり治安が良いイメージのない国が並んでいます。それらの国々は、外務省からも危険情報が出ている国です。
ちなみに同じランキングで日本が何位になっているかというと、6位。その上位には、アイスランドやデンマーク、ニュージーランドなど、治安が良いと有名な国々が並んでいます。
つまり治安ランキングで6位にランクインする日本に慣れている私たちにとって、101位のアメリカは間違いなく治安が悪いように感じる国のひとつ。
同じ英語圏だと、イギリスが46位、オーストラリアは18位、アイルランドが13位と、英語圏の中でもアメリカは突出して治安が悪い国なことがわかります。
とは言え、外務省から危険情報が出ていないことからもわかるとおり、普通に過ごしていれば、それほど治安の悪さを感じないことがほとんどです。
また、アメリカはとても大きな国ですから、治安が良い地域・悪い地域もくっきりわかれていて、治安が良い地域だと、不安を抱えることなく、ほぼ日本にいるときと同様に過ごせるでしょう。
２．アメリカはなぜ治安が悪いとされているのか
外務省から危険情報が出ていないにもかかわらず、世界の治安ランキングでは101位と低めのアメリカ。そんなアメリカがなぜ治安が悪いとされているのか疑問に思う人もいるでしょう。これには、犯罪発生件数の多さが関係しています。
特に問題になっているのは、アメリカが銃社会だということでしょう。アメリカでは、普通の人が銃を持つことができ、銃を販売しているお店もあります。
銃に関する法律は州によっても異なりますが、普通のサラリーマン家庭に銃が置いてあったりもする、世界一銃が出回っている国なのです。
他の国々に比べると、銃が手軽に手に入りやすいということは、発砲事件や銃を用いた犯罪が起こりやすいということです。その結果、治安の悪さが生み出されているのですね。
また、アメリカが治安が悪いのには、人種や経済的な背景も関係しています。人種間の摩擦は、ニュースなどで日本からも見て取れるとおりですし、経済的な格差も大きい国なので、それが治安の悪さにも結びついています。
治安が悪い理由はさまざまな要因が複雑に絡んではいるのですが、凶悪な犯罪が起こりやすいことには、銃社会であることが関係していることは間違いありません。
３．アメリカの治安ランキング・ワースト10
ではここからは、アメリカ国内の治安ランキングをみてみましょう。まずは、最も治安が悪いとされる都市のワースト10をご紹介します。
1.テネシー州・メンフィス
2.アラスカ州・アンカレッジ
3.ニューメキシコ州・アルバカーキ
4.テキサス州・ラボック
5.アーカンソー州・リトルロック
6.ルイジアナ州・シュリーブポート
7.カリフォルニア州 ベーカーズフィールド
8.ユタ州・ソルトレイクシティ
9.ミズーリ州・スプリングフィールド
10.テキサス州・コーパスクリスティ
（参考元：：10 Most Dangerous Cities in the US for 2022）
このランキングに入っているニューメキシコ州は、治安が悪いとして国内外で有名なエリアです。また、ルイジアナ州やアーカンソー州、テネシー州、アラスカ州なんかも、治安が悪い州であるイメージがあります。
また、ランクインはしていませんが、ミシガン州のデトロイトも治安が悪いことでよく名前が挙がります。
上記の州や都市をマップで見てみると、南部に集中しているのが特徴的。つまりアメリカは南部の方が治安が悪い傾向にあるのです。
４．アメリカの治安ランキング・ベスト10
では次は、治安が良いとされる都市も見てみましょう。アメリカで治安ランキングのベスト10に入っているのは、下記の10都市です。
1.ニューハンプシャー州・ストラッフォード
2.メイン州・ポートランド
3.マサチューセッツ州・ケンブリッジ
4.ミシガン州・ウォーレン
5.フロリダ州・ネイプルズ
6.ウィスコンシン州・グリーンベイ
7.マサチューセッツ州・ボストン
8.ニューハンプシャー州・マンチェスター
9.フロリダ州・ポートセントルーシー
10.フロリダ州・ケープコーラル
（参考元：10 Most Dangerous Cities in the US for 2022）
このランキング内で言えば、マサチューセッツ州やメイン州は、治安が良いとして有名な州です。大都市は治安が悪くなりやすい傾向にありますが、マサチューセッツでは大都市ボストンまでランクインしているのが興味深いですね。
そして南部ではありますが、フロリダ州もランクインしているのが印象的。ただし、フロリダ州は地域によってはあまり治安が良くないため、地域差が激しい州だとも言えます。
これらの都市の場所を見てみると、フロリダを除けば北部、しかも北東部に集中していることがわかります。つまり、アメリカで最も治安が良いのは、北東部ということです。
もしも治安が良いエリアに留学を考えているなら、このあたりで探すと良いでしょう。ただし北東部であっても、デトロイトのように局地的に治安が悪いエリアもありますから、事前にエリアの治安情報はチェックしておきましょう。
５．治安が不安なアメリカで犯罪に巻き込まれないために……
アメリカにも安全な地域はあるものの、やはり全体的に言えば日本よりもずっと治安が不安定な国であることは間違いありません。
そんなアメリカで犯罪に巻き込まれないようにするためには、滞在中は日本にいるときよりも注意をしながら生活をする必要があるでしょう。
そこでここからは、アメリカで犯罪に巻き込まれないようにするためのポイントをご紹介します。ここで紹介する内容を気をつけていても、犯罪に巻き込まれることはあるかもしれません。しかし、少し意識をするだけで、その可能性をグッと軽減できるはずです。
治安の良いエリアに滞在する
当然のことながら、治安の良いエリアに滞在すれば、それだ危ない目に遭う可能性が低くなります。
特にアメリカに長期滞在をするときには、治安の良い土地を選ぶのがおすすめ。都市として治安があまり良くないとされていても、その都市の中で治安の良いエリアというのはありますから、事前にしっかり調べて、治安の良いエリアを選ぶようにしてくださいね。
危険な地域には近寄らない
アメリカは割と危険な地域は、なんとなく雰囲気でわかります。ですから、歩いていてなんだか怖い感じがしたら、そこには近づかないようにしてください。
また、事前に治安が良くない地域についても調べておきましょう。可能な限りその近くに近づかないようにしていれば、犯罪に巻き込まれる可能性を低くすることができます。
夜中の一人歩きはしない
治安が良いエリアであっても、夜中の一人歩きは控えた方が良いでしょう。夜中に外出するなら、グループで外出するのがおすすめです。
これは女性だけではなく、男性にも言えること。もちろん、女性の方がより一層気をつけた方が良いですが、男性も夜中の一人歩きは危険です。なるべく夜遅くは一人で行動しないように、用事は早めに済ませてくださいね。
常に周囲に気をつける
街歩きをしていると、ついつい注意が散漫になってしまいますが、その状態だと、スリや置き引きなどの軽犯罪には遭いやすくなってしまいます。
また、周辺で何か犯罪が起こっていたときにも、気が付かないかもしれません。
ですから街を歩くときには、周囲に注意をしながら気を抜かないように歩きましょう。
知らない人からの親切には警戒を
知らない人からの親切にも、ちょっと警戒をした方がよいかもしれません。ドアを開けてくれるくらいの親切なら、快くお受けするべきですが、やたらと親切にしてくる面識のない人はちょっと危険です。
とは言え、アメリカは柄が悪いというか、犯罪を犯しそうな層の人は、なんとなくわかってしまいます。柄が悪い人がみんな本当に悪い人というわけではありませんが、ちょっとスラム感があるというか、ストレートに言えば貧困層の香りがする人に親しげに話しかけられたら、少し警戒した方がよいかもしれません。
６．アメリカにも治安が良い地域はある！気をつけつつ快適な滞在を
アメリカは確かに日本よりもずっと治安が良くない国ですが、そんなアメリカにも治安が良い地域はあります。
なるべく治安が良い地域にとどまりつつ、そして日常生活の中でも周囲に気をつけつつ過ごしていれば、きっと危険を感じることなく過ごせるでしょう。
くれぐれも日本にいるときと同じような行動をとらないように気をつけつつ、アメリカ滞在を楽しんでくださいね。
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