カナダに留学で行く予定がある人は、ショッピングやグルメを楽しむためにも、カナダの会計時のマナーや支払方法について知っておいた方がいいですよね。
カナダは英語圏の留学・ワーホリ主要国の中でもチップを渡す文化が特に根付いている国です。日本人はこの習慣に慣れるまでは戸惑うことも多いのですが、基本のポイントさえ押さえておけば大丈夫です!
この記事では、旅行や留学生活でお金に関して困らないように、お金の種類やマナーについて詳しくご説明します。渡航前にしっかりとチェックしておいてくださいね!


カナダのチップ制度&消費税
外国に行く場合に日本人が気になることといえば「チップは必要?」という点ですよね。特に欧米諸国に行くときは、「チップはいくら払うの?」「どのお店でもチップが必要なの?」と心配になるはず。
カナダもチップ文化が根付いている国の1つで、レストランやタクシーなどを利用した際にはチップが必要です。忘れずに払いましょう。
次はカナダのチップ制度&消費税について詳しく解説します!
カナダはチップ制度がある
カナダではレストランやカフェなどのウエィターが注文を聞きに来てくれるようなお店ではチップを払います。チップ代は、消費税を除いた代金の10~20%程度が目安です。食事後にテーブルの上にチップを置いて退店したり、クレジットカードで会計する場合は伝票にチップ代をチェックして会計を済ませたりします。
ただし、マクドナルドやスターバックスなどのファーストフードではチップ不要なので、チップを払いたくないときはこちらのお店を利用するのがおすすめです。飲食店以外には、タクシーや美容院、エステサロンなどのサービスを受けた場合もチップの支払いが必要です。
カナダでのチップは基本的なマナーなので、忘れずに払いましょう。
消費税は州によって異なる
カナダでは日本と同じように商品を購入したり、サービスを受けたりした場合に消費税を支払います。日本では2019年10月から消費税が10%になりましたが、カナダの消費税は州によって異なります。
というのも、カナダは国が定める連邦税「連邦商品サービス税(GST)」と、それぞれの州が課す税「州税(PST)」の2種類によって消費税が決定します。国が定める連邦税(GST)はカナダ全土で一律5%ですが、州税(PST)は州ごとに差があります。
トロントやオタワがあるオンタリオ州やケベックやモントリオールがあるケベック州など、一部の地域では連邦税と州税を合算して課す「ハーモナイズド・セールス・タックス(HST)」方式を採用している場所もあります。
地域 | 連邦税(GST) | 州税(PST) |
バンクーバー・ビクトリア | 5% | 7% |
トロント・オタワ | HST13%(連邦税5%+州税8%) | |
ケベック | HST14.975%(連邦税5%+州税9.975%) |
カナダでは国内の取引には基本的に消費税が課されますが、食材や農産物、水道代、処方箋医薬品、公共交通機関代金、家賃、保険などは非課税となります。
また、カナダの商品金額表記は内税ではなくて外税です。タグの金額プラス消費税が必要となるので、会計時にレジでビックリすることのないようにご注意ください。
留学中のお金はどうする?
旅行者なら必要な金額を持参したり、クレジットカードでお買い物を楽しめば良いのですが、カナダに留学するとなると、それなりに大金が必要ですよね。その場合、お金をどうしたらいいのか気になると思いますが、色々な方法があります。
最後に、留学中の資金調達に困らないための方法をご説明します。
現地で銀行口座を開設する
1~2週間程度の短期留学なら銀行口座の開設は必要ありませんが、3ヶ月以上の長期留学であれば銀行口座を開設しておくと良いでしょう。カナダの銀行口座があれば、日本の親族から自分の口座に送金してもらえますし、銀行のキャッシュカードにデビット機能がついていると、お店でクレジットカードのようにキャッシュレスの支払いができます。
カナダではデビットカードのことを「インタラクティブカード」と呼ぶのですが、このインタラクティブカードが利用可能なお店はレジ付近に「Interac」と提示されています。1日に利用できる限度額は1,000$~5,000$と決められていますが、1つ持っていると大変便利ですよ。
国際キャッシュカードで現金を引き落とす
日本の銀行に残金があり、その銀行の国際キャッシュカードを持っている場合は、カナダ国内に設置されたATMから現金を引き出せます。国際キャッシュカードは、VisaのATMネットワーク「Plus」か、MasterのATMネットワーク「Cirrus」のシステムを利用するため、どちらに対応しているのか事前に確認しておきましょう。
換金レートは各銀行が独自で設定していて手数料もかかりますが、日本から送金してくれる人がいない場合は、自分でキャッシュカードを使って引き落とす方法が確実です。ただし、1日に引き出せる限度額があるので、注意しましょう。
クレジットカードを利用する
クレジットカードを持っている人は、カード付帯のキャッシュ機能で現金を引き出せます。こちらも国内に設置されたATMで引き出し可能です。
ただ、クレジットのキャッシュ機能は「引き出し」でなく「借り入れ」扱いとなるため、利息が発生します。一時的に「今、お金が必要」ということならいいのですが、返済できる前提で借り入れしましょう。
現金を換金して使う
アナログではありますが、日本から現金を大量に持って行き、カナダでカナダドルに換金しながら生活している人もいます。一番シンプルな方法ですが、大量の現金を持って行かねばならず、落としたり盗まれたりした場合は手元に戻ってこない可能性が高いためリスクが伴います。
また、日本出国時に100万円相当を超える金額を持ち出す場合は税関への申告が必要で、カナダ入国時にも10,000C$以上に相当する現金を持ち込む場合は申告が必要となります。
現地の生活では、キャッシュレス決済が利用できないお店で使うちょっとした小銭は必要ですが、それ以外は盗難に遭っても利用を停止できるクレジットカードなどを利用する方が安心です。
参照:日本税関管理局「現金等の持出しについて」
カナダで現金を使うときの注意点
カナダで現金を使うときには、いくつか注意すべきことがあります。
①カナダは基本的にキャッシュレス文化
ここ最近は、日本でもキャッシュレス化が進んでいますが、それでもまだまだ日本では「現金」を使う機会が多いですよね。しかし、外国では現金を使わないキャッシュレス化がどんどん進んでおり、カナダでもクレジットカードやスマホのキャッシュレス機能を使う人がほとんどです。
スピーディーに会計でき、現金をたくさん持ち歩く必要がないので、クレジットカードやキャッシュレス決済に対応したアプリを準備しておくと良いでしょう。
②大きな紙幣は断られることがある
カナダでは、ほとんどの人が現金を使わないキャッシュレス生活を送っているため、大きな紙幣を使うことはあまりありません。硬貨や小さな紙幣なら使う機会はありますが、大きな買い物をするときは、クレジットカード等を使用するからです。
そのため、お店によっては防犯や偽造の観点から、50$・100$などの大きな紙幣を断る場合があるので旅行者や留学生は注意が必要です。銀行や空港で日本円からカナダドルへ換金する場合は大きな紙幣が含まれていることが多いので、あえて小さい紙幣に揃えてもらうようにお願いしてみましょう。
③会計時の1¢は四捨五入される
2013年に1¢硬貨はなくなりましたが、会計時には1¢の最小単位は存在します。この様な場合で現金支払いをするときに、1¢を使わなくてもいいように自動的に料金が変動するので注意が必要です。
1.01$、1.02$ |
1.03$、1.04$、1.06$、1.07$ |
1.08$、1.09$ |
一方で、クレジットカードなどのキャッシュレス決済の場合は現金を使わないため、そのままの金額で決済されます。
まとめ
カナダのお金事情について解説しました。
カナダには日本にない「チップ制度」があるので、最初は戸惑うかもしれませんが、生活していると自然に慣れていくので安心してくださいね。
お金や会計についても、生活していると、ふと「カナダに馴染んでいる」と感じる瞬間が訪れるはずです。
今は日本人でもクレジットカードやキャッシュレスアプリを利用する人が多いので、昔ほどお金の支払いで困ることはないでしょう。
ぜひ、カナダで素敵な時間を過ごしてください!


