英語の勉強をしている人の中には、英文法に苦手意識がある人もいるかもしれませんね。そういう人は、英文法をどうやって学べばいいかわからないなんて悩んでいるのではないでしょうか。
また、英会話にフォーカスしたい人は、英文法はそれほど重要視していない場合もあるかもしれません。
そこでこの記事では、英文法の重要性に触れつつ、英文法の学習方法やおすすめの参考書をご紹介します。英文法を強化したい人や、今まで英文法をきちんと学んでこなかった人は、こちらを参考にして早速英文法の学習をはじめてみましょう!
英語を話すには文法はいらない?
英検やTOEICなどを受ける予定がある人の場合、英文法を学ぶのは必須事項です。しかし、ただ英語が話せるようになればいいと思っている人だと、英文法をそこまで極める必要はないように感じるかもしれませんね。
実際、「英語を話すために英文法はそれほど大切ではない」なんて説も聞かれます。では、本当に英語を話すには文法は必要ないのでしょうか。
英文法がなければ英語を正しく話せない
英文法とは英語の文章を構成するための骨組みです。たとえば、「I like pizza.(ピザが好きです)」なんてシンプルな文章にも、英文法が含まれています。
I like pizza.(ピザが好きです)という文章ひとつを取っても、日本語だと「主語省略+目的語(ピザ)+動詞(好き)」という並びであるのに対し、英語では「主語(I)+動詞(like)+目的後(pizza)」と全く違った構成になっています。
この文章に含まれる文法は超基礎ではありますが、この違いがわかるのは英文法を知っているからなのです。
これだけシンプルな例文だとちょっとわかりづらいかもしれませんが、もっと複雑な文章になると、英文法の知識がなければ正しい語順で文章を作ることができませんし、正しいニュアンスも伝わりません。
特に英語の文法では時制が日本語よりも複雑ですから、それを理解していなければ、割と単純なことも正しく伝えることができないのです。
また、複雑な話になると、英文法がわかっていなければ相手の言っていることを理解することが困難です。
ですから、会話に注力したい人にとっても、英文法を知っておくことは非常に重要なのですね。
ネイティブは無意識に文法を理解している
英文法を理解していなければ、英語で正しくコミュニケーションができないというのは前述のとおりです。しかし、それを知っても怖がる必要はありません。なぜなら、この記事が読めている人は、日本語の文法を無意識に理解している実績があるからです。
どの言語を話す人であっても、ネイティブスピーカーであれば正式な文法の知識がなくても、無意識にその言語の文法を理解しているはずです。
ですから、外国語である英語の文法も、たくさん英語に触れていれば、いずれは自然に身に付くでしょう。
とは言え、すでに大人になって日本語の言語脳がしっかりできている人にとって、自然に身につけるというのは、時間がかかる人が多いでしょう。英語と日本語の文法はかなり違うからです。
ですから、ただ英語に触れて英文法に慣れるだけではなく、文法の知識をしっかりつけることで、よりスピーディーに英文法を習得することができるのです。
ある程度英文法の知識がついていれば、英語に触れる中で英文法が自然に身に付くスピードも早くなりますよ。
英文法の習得方法
ではここからは、英文法の習得方法をいくつかご紹介します。文法の習得の方法は人それぞれ合う・合わないがあるため、自分にとって習得しやすい方法をいくつか組み合わせるとよいでしょう。
ただし、どんな人であっても、知識を補強するために参考書は持っておくことをおすすめします。
レベルに合った参考書を1冊使う
参考書を1つ持っていると、「これどうだったかな?」なんて疑問が湧いた時に、すぐにチェックできるため、自分の英語レベルに合った参考書は入手しておきましょう。
じっくり参考書に取り組むのも良いですし、わからない文法のところだけ使うのもアリです。
おすすめの参考書は後述でご紹介しますので、英文法の参考書を1冊も持っていない人は、ぜひそちらをチェックしてみてくださいね。
文法問題をとにかく解く
文法問題を何度も何度も解いて、体に染み込ませていくのもおすすめの勉強法です。
この方法は語彙を覚えるときにも効果的です。しかし英単語は非常に量が多い一方で、英文法はそれほど膨大なパターンを覚えなくて良いので、英文法を習得する方が楽なんです。
問題を解いて英文法を覚えたい人は、文法問題が多く収録されている参考書を選ぶと良いでしょう。また、英文法に特化した問題集もおすすめです。
何度も同じ問題集を解くことで、繰り返し学習になり、いずれは自然と英文法を使いこなせるようになっているでしょう。
リスニングやリーディングで英語に触れる
あまり机に向かった学習が得意ではない人におすすめなのが、リスニングやリーディングといった形で英語に触れることです。
これだけでは英文法のしっかりした知識はつかないので、英語に触れつつ参考書などで確認をするのがおすすめですが、たくさん英語に触れていれば、日本語で文法を無意識に使いこなせているように、英文法も使いこなせるようになるでしょう。
海外ドラマや洋画、子ども向けアニメを見たり、好きな本を読んだりして、自然と英文法を体に染み込ませましょう。ドラマなどを利用するなら、英語の字幕付きがおすすめです。目でも文章を確認できるからです。
ただし、英語の歌で英文法を習得しようとするのはあまりおすすめできません。歌詞は音にはめこむために、文法を無視している箇所もあるからです。
英作文をしてみる
英作文も、文法を使って文章を作るという点では、英文法に慣れる手段として有効です。ただし、英作文をする場合は、文章を採点してくれる人を見つけた方が良いでしょう。そうすれば、間違いを正せるからです。
インターネット上には、英文添削サービスがあるため、そうしたサービスを使うのがおすすめ。サービスを利用しない場合は、言語交換などで英語のネイティブの人と、お互いに添削しあうのはいかがでしょうか。
他人に学んだ英文法を説明してみる
学んだ英文法を記憶に定着させるためには、人に教えるのもおすすめです。理解したと思った英文法があったら、同じように英語を学んでいる人に説明してみてはいかがでしょうか。
なかなか機会を作るのが難しければ、人に説明している気分になって、説明を書き出してみるのもいいでしょう。
理解したものを説明することで、より理解が深まるはずですよ。
英文法の学習におすすめの参考書5選
ではここからは、英文法の学習におすすめの参考書を5つに絞ってご紹介します。
1. 世界一わかりやすい英文法の授業
大人気アプリ「スタディサプリ」でおなじみの、関 正生氏による参考書です。同じ著者の「世界一わかりやすい」シリーズはどれも好評ですが、こちらの英文法に関する参考書も、非常にわかりやすい解説がついていて、これまで英文法に苦手意識があった人でも理解しやすいでしょう。
初級者から上級者の人まで、無理なく使え、いつまでもまるで文法の辞書のように使える参考書です。
2. キク英文法
こちらはキクタンシリーズでおなじみのアルクから出ている、キクタンの英文法版です。レベルは大学入試レベルまでで、英検で言えば2級レベルまでが網羅されています。初中級から中級レベルの人にぴったりな英文法書ですね。
1日の学習量が10分弱までと非常に短いため、忙しい人でも無理なく続けられる参考書です。
3. 一億人の英文法 すべての日本人に贈る「話すため」の英文法
こちらは中級レベル以上の人におすすめの英文法参考書です。複雑な文法ルールについてもわかりやすく解説しており、上級者からも好評を博しています。
文法知識を実用できるようになるための一冊なので、英会話力の向上を目指している人にもおすすめです。
ややレベルが高めなので、これまで英文法を勉強したことがない人は、こちらではなく、他の参考書で基礎文法を固めましょう。
4. TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問
とにかく問題をたくさん解きたい!という人におすすめなのが、こちらの1冊。TOEICの文法問題が1000問も収録されており、これをたくさん解いているだけで、英文法に慣れることができます。
レベルはTOEIC500〜900点台ということですから、初中級レベルになったくらいからはじめてみると良いでしょう。
丁寧な解説つきなので、理解できない英文法も理解できるようになるはずです。
5. 大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】
英文法を基礎の基礎から学びたいという人におすすめの参考書です。解説がわかりやすく、読みやすく、非常に評判が良い1冊。
堅苦しい解説だと理解できない、読む気がしないという人は、こちらを試してみると良いでしょう。
これまで良い参考書に出会えなかった人も、これならスラスラと読み進められるかもしれませんよ。
英文法は参考書を使いつつ慣れることが大事!
大人が英文法を覚える場合、慣れることも重要ですが、英文法のルールを知識として取り入れた方が、より早く英文法を使いこなすことができるようになります。
今回ご紹介した参考書を使いつつ、さまざまな形で英語に触れながら、英語の文法をマスターしてくださいね。