みなさんは「スカンディナビア半島」と聞いて、どこのことだかわかりますか?ワーキングホリデーや留学、そして海外旅行に興味がある人なら知っている人もいるでしょう。
スカンディナビア半島は簡単に言えば北欧にある半島です。メジャーな国だけではなく、さまざまな国に留学や旅行をしたいと思っている人にはおすすめのエリアのひとつですよ。
この記事ではスカンディナビア半島のことや、その地域への留学・ワーホリについてご紹介します。スカンディナビアに行ってみたい・人とは違う経験がしたいという人は、ぜひ参考にしてくださいね。
スカンディナビア半島とは
冒頭のとおり、スカンディナビア半島とは北欧にある半島です。この半島に含まれるのは、スウェーデンやノルウェーの大部分、フィンランドの北西地域、そしてロシアの一部となっています。
スカンディナビア半島=北欧と思っている人もいるかもしれませんが、北欧にはデンマークやアイスランドが含まれます。しかし、デンマークもアイスランドも、このスカンディナビア半島内には国土を持っていません。
スカンディナビアとスカンディナビア半島の違い
北欧にある最大の半島を「スカンディナビア半島」と言いますが、「スカンディナビア」はこの半島周辺にある地域を指します。
そしてスカンディナビア諸国の中に入っているのは、スウェーデンとノルウェー、そしてデンマークなのです。スカンディナビア半島内に国土を持つにもかかわらず、フィンランドは厳密にはスカンディナビア諸国には入っていません。また、半島内に国土のないデンマークは、スカンディナビア諸国のひとつとされています。
フィンランドはスカンディナビアに含まれない理由
スカンディナビア半島に国土を持つフィンランドが、スカンディナビア諸国には含まれていないことを不思議に思う人もいるでしょう。これは別にフィンランドと他の3カ国の関係が良くないわけではなく、「スカンディナビア諸国」という言葉が現地で生まれたときの歴史的背景が関係しています。
その当時、ナポレオン戦争の影響でフィンランドはスウェーデン領だったものがロシア領になりました。そのため、ロシア領であるフィンランドエリアを除く3カ国を表す言葉が必要になったため、現在のスウェーデン・ノルウェー・デンマークの3カ国を半島の名前から取って「スカンディナビア諸国」と呼ぶようになったわけです。
とは言え、実はスカンディナビア諸国内以外では、しばしばフィンランドもスカンディナビア諸国の1つとされますし、日本では「北欧諸国」という単語を使って北欧の国々を言い表しています。
ですから、日本でスカンディナビア諸国と言う場合は、話者によってはフィンランドやアイスランドも含めている場合があります。
スカンディナビア半島や周辺への留学・ワーホリ
ひと昔前までは、ワーキングホリデーというと英語圏ばかりで、選択肢もそう多くはありませんでした。
しかし2023年3月現在、スカンディナビアエリアへのワーキングホリデーもできるようになっています。
日本との間でワーキングホリデー協定を結んでいる北欧の国々は、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド。そしてスカンディナビアエリアには含まれませんが、エストニアやラトビアとも協定が結ばれています。
つまり北欧の過半数の国々へのワーキングホリデーが可能なのです。
ちなみにデンマークは北欧諸国の中でも、ワーホリ協定が始まったのが早かったことと、日本人でも通いやすいフォルケホイスコーレという国民学校があることから、留学先としてもワーホリ先としても日本人に人気がある国のひとつとなっています。
スカンディナビアにある国々は、どの国も母国語があるため、正式な留学となるとその国の言葉ができなければなりません。しかし、前述のフォルケホイスコーレと呼ばれる学校なら、英語で授業が行われているところもあるため、現地語がほとんどできなくても、短期留学やワーホリビザを利用した留学が可能です。
現地語ができない場合、ワーホリビザであっても働ける場所は非常に限られますが、現地で働ける可能性がないとは言い切れません。
観光地であれば英語ができれば仕事が見つかる可能性はあります。
スカンディナビアエリアをはじめ、北欧諸国は非常に美しい場所が多いですし、それぞれの国を行き来しやすいですから、留学をするにしてもワーキングホリデーをするにしても、きっと充実した生活ができるはずです。
スカンディナビア半島やその周辺への留学・ワーホリのメリット
ではここからは、スカンディナビア半島およびその周辺への留学・ワーホリのメリットをご紹介します。
比較的日本人が少ない
スカンディナビア周辺で留学やワーキングホリデーをしている人は、まだまだそれほど多くはありません。ですから、日本人が少ない場所で過ごしたいという人には、スカンディナビアへの留学・ワーホリはとてもおすすめできます。
ただし、デンマークに関しては日本人が多めな学校もありますから、日本人が少ない環境を望むなら、事前のリサーチは欠かさないようにしておきましょう。
人とは違う体験ができる
英語圏やフランス、ドイツ、スペインなどといった国々は、留学をする人もワーキングホリデーをする人もたくさんいますし、旅行をする人はさらにもっといます。
しかし、スカンディナビアへは観光で行く人もそれほど多くはありません。ということは、人とは違う体験ができるということにつながるでしょう。
北欧の国々は他のヨーロッパ地域とは異なる文化や生活習慣があります。そんな違いもスカンディナビアでは楽しむことができるはずです。
英語以外の言語を学ぶことができる
スカンディナビア半島やその周辺に留学・ワーホリをすれば、英語以外の言語も学ぶことができます。英語を教えている学校も多いので、英語を習得することも可能ですが、せっかく現地に滞在するなら、現地語も基本的なことは話せるようになっていると良いですよね。
北欧諸国の言語はそれぞれとても似ています。発音が難しいので、ちょっと苦労するかもしれませんが、それも楽しい体験の一部ではないでしょうか。
ちなみになぜかフィンランドだけは、他のスカンディナビアの国々の言語とは、あまり似ていない模様です。響きも違いますし、似ているところを探すのが困難なほどです。
街が美しい
スカンディナビア周辺の国々は、どこに行っても美しい街並みを見つけられるでしょう。まるで絵本や童話の中から出てきたような、カラフルで可愛い建物が並んでいるところもたくさんあります。
ですから、スカンディナビアに留学やワーホリをすれば、そんな美しい街並みを毎日のように楽しめるでしょう。
他のヨーロッパの国に旅行しやすい
スカンディナビア諸国はそれぞれ行き来がしやすく、どの国に滞在したとしても、他の国々に旅行しやすいです。日帰り旅行が可能な地域もありますし、北欧を飛び出して西欧や南欧へも週末旅行が可能です。
例を出せば、フィンランドのヘルシンキからエストニアのタリンまではフェリーが頻繁に出ていて、2時間でたどり着けます。デンマークのコペンハーゲンからスウェーデンのマルメへは30分。まるで隣の市に行くようなイメージですね。
治安が良い場所が多い
北欧は全体的に治安が安定しており、特にスカンディナビア周辺は治安が良好です。海外とは言え、それほど危険を感じずに過ごすことができるでしょう。
それでも日本にいるときよりは注意が必要ですが、他のヨーロッパの国々に比べても治安が落ち着いているため、治安面を気にするならスカンディナビア周辺はおすすめの渡航先です。
スカンディナビア半島やその周辺への留学・ワーホリのデメリット
スカンディナビア半島や周辺エリアへの留学・ワーホリにはメリットもたくさんあるのですが、デメリットもないわけではありません。
観光するにはどなたにもおすすめの地域ですが、留学やワーホリである程度の期間滞在する場合は、こちらのデメリットも考慮しながら検討してみてくださいね。
仕事が見つかりづらい
スカンディナビア周辺エリアは、どの国にも母国語があります。お仕事をするには、その現地の言葉が話せることが基本的な条件になっています。
そのため、英語圏に比べるとスカンディナビアでは仕事が見つかりづらいのですね。
ですが、観光地であれば英語のみでも仕事が見つかる可能性はあります。それでも英語はほぼ必須ですから、スカンディナビアで働きたいなら、英語と基本的な現地語ができるのが望ましいでしょう。
冬が長く寒い
ヨーロッパは冬が長くて寒いエリアが多いですが、その中でも北欧は特に冬が長くて寒い地域です。ですから、スカンディナビア半島周辺に滞在するなら、季節を選ぶべきかもしれません。
比較的過ごしやすいのは、5月から10月くらいまで。それ以外は冬と思って良いでしょう。
ただし、この地域では、冬でなければ体験できないイベントなどもあります。寒いのが得意な人にとっては、デメリットではないかもしれませんね。
物価が高め
北欧は全体的に物価が高めです。特にスカンディナビア諸国はフィンランドも含め、どこも物価が高いです。そのため、滞在費用が他の国よりも高くなってしまう可能性があります。
フォルケホイスコーレに行く場合は、全寮制で食事つきの割に格安なため、それほど物価の高さを感じないかもしれません。しかし、学校以外の世界は物価が高いことを忘れずに。
それなりに資金が必要なエリアなのです。
留学・ワーホリならスカンディナビア半島も検討してみよう!
スカンディナビア半島やその周辺は、街は綺麗ですし自然も豊かで、観光するにはかなりおすすめのエリアです。しかし、留学・ワーホリなどで一定期間滞在するとなると、デメリットもあります。
とは言え、ワーキングホリデービザを利用して、スカンディナビアの国々に滞在できるのは、かなり貴重な経験にもなるはず。
メリットとデメリットを見比べつつ、留学先・ワーホリ先として、スカンディナビア半島の国々も検討してみてくださいね。