2023年に入り、新型コロナウイルスの自粛ムードから少しづつ明けてきて、海外旅行や海外出張が増えてきたと思います。そして、今迄我慢してたからこそ、たくさん旅行したい方が忘れてしまうのが、外貨両替です。せっかくの海外を、台無しにしないために、外貨両替をしっかりと知っておきましょう。(ドルは、米ドルで書いています)
外貨両替とは?
日常的に海外のお金に触れる事がない限りは、実際に「外貨両替」がどんなものかわからないと思います。まずは、外貨両替の基礎を知る事が大切です。
外貨と日本円の違い
日本円は、日本の国内で使用できるお金です。日本円とは別に、それぞれの国に通貨があります。そして、通貨には「国際通貨(ハードカレンシー)」と呼ばれる国際的に取引されるお金があります。日本では、アメリカの通貨「米ドル」を国際通貨と呼ぶことがほとんどです。
では、なぜ日本円を他の国の通貨に変換する必要があるのか。大きく分けて、2つの理由があります。1つ目は単純で、その国で使えるお金が必要だからです。米ドルを使って、日本のコンビニで買い物ができない事と同様です。
2つ目に、それぞれのお金の価値自体が全く違うからです。例えば、日本で100円で買えるものが、海外ではもっと安く買える事があります。モノの価値は、その国ごとに変わってきます。そのため、お金自体の価値を整える事が、外貨両替です。
外貨両替のレートとは?
上記で話したように、各国の通貨によって、価値が変わってきます。もう少し詳しい事を、日本で買える100円のチョコレートを使って説明します。日本ではすぐにコンビニで手に入るチョコレートのお菓子があったとします。日本では簡単に手に入るので、100円ほどの価値しかありません。
しかし、海外のある地域では、チョコレートを手に入れる事がとても難しい場合、チョコレートは高級品となります。その国では、チョコレートに出す代金が、日本の2倍の値段がかかります。これは、日本円を持っている事が、その国の通貨の2倍の価値になる事を示しています。
「通貨の価値」が国ごとに変わってくるので、国を移動してお金を使う時は、その部分を整える事を忘れれば、大変なことが起こります。それぞれの通貨の価値を決めているのが、「為替(レート)」と呼ばれるものになります。
レートの決め方とは?
レートの決め方は、いたって単純で、「需要」と「供給」の差になります。例えば、日本に来る外国人旅行者は「日本円」を欲しがります。日本で旅行するために必要です。そうなると、多くの人が日本円を欲しがるので、日本円の価値はあがります。これが円高です。
逆に、原因は様々ですが、日本円を欲しがる人が減れば、日本円の価値は落ちていきます。これが、「円安」です。なので、レートとは、「その国の通貨を欲しがる人が、日本からどれだけいるか」です。
レートのタイミングとは?
記事を書いているのが、2023年2月19日時点です。このように、外貨両替の記事や情報の際には、日付ベースで記事が書かれています。なぜなら、レートとは日々変わっていくからです。特に、日本のニュースでは「日経平均株価が何円上がって、下がって」と流れています。
その為、しっかりと日々アップデートされる情報を知る事が大切です。現在(2023年2月19日時点)は、1ドルが134円です。
レートを知る方法は?
ここまでに為替やレートの話をして来たので、少し難しいように聞こえますが、実は日々のレートを知る事はとても簡単です。いくつか方法があります。
①銀行アプリ
初めに、一番身近なのが銀行アプリです。最近では、口座残高の確認や、クレジットカードの支払いなど、多くの事をアプリで簡潔させていると思います。実は、アプリの中には外貨送金や、FX(外国為替取引)と書いてある項目があります。そのリンクで、必ず外貨両替を行う為に、レートや為替がいくらに設定されているかを確認が可能です。
②オンライン証券
楽天やSBI證券、LINE証券と呼ばれる会社でも、レートを見る事は可能です。ネット証券がトレンドで増えてきている今こそ、簡単に確認ができるネット証券がおすすめです。特に、楽天では会員登録をしていれば、外貨両替をポイントを貯める事に使う事もできます。
③ヤフーファイナンス
上記の銀行アプリやオンライン証券は、ネットとアプリを併用する人向けでした。ただ、常にニュース記事や調べごとをしていて、ついでにレートが見たい方には、ヤフーファイナンスをおすすめします。ヤフーファイナンスのサイトは特に、利用者が使いやすいように情報が載せてあり、すぐに必要な情報がわかるようになっています。
両替をする際の注意点
「海外に行くから両替をする」だけでは、実はいくつか怖い落とし穴があります。その落とし穴に入らないように、気をつけましょう。
両替をする金額を決める
空港からホテルに行く際に、旅行者が大金を持ち歩くことは、現地でも知られています。特に日本人は、その危険な強盗にあって、全額奪われる話もあります。なので、海外で使う金額全てを両替する事はやめましょう。考えるべきことは、「現地で現金をいくら使う可能性があるか」です。
現地の現金払いの可能性
実は、海外でも日本で使っているクレジットカードを使う事は可能です。ただ、クレカを使った日のレートや、クレカ会社の手数料が掛かってきます。なので、現地でクレカを使う事を避ける人は多いです。現地で使う事があるタイミングは、大きく分けて2つです。
①現金のみで支払う時
海外に行く際には、レストランや観光地に行くことがあります。ただ、場所や行き方が調べられても、現地の支払い方法まで調べる人は少ないと思います。また、支払い方法の情報まで載っている事も少ないです。なので、念のため食事代の数回分を現金として持ち歩きます。
②チップを支払う時
ホテルに泊まる際に気を付けるべきなのが、チップ文化です。クレジットカードが使える場所では、チップを定員に「パーセント」や「金額」で伝える事が可能です。しかし、ハウスキーパー(部屋の掃除係)の人には会いません。なので、その際はコインを枕元に置いておくことが、マナーです。そのために、日数分×2ドル程度を準備しましょう。
両替ができる場所!
両替には、レートに加えて、手数料が発生します。この手数料こそが、外貨両替ビジネスが成り立っている理由です。なので、上記で紹介したウェブサイトや、アプリからレートを調べてください。その数字に近ければ近いほど、手数料が低く、「良い外貨両替所」になります。
金券ショップ
金券ショップのイメージは、チケットやお店の金券を交換できる場所です。実は金券ショップでの、外貨両替が可能です。東京にお住まいの方で一番有名なのは、新宿駅にある「外貨両替ドルレンジャー」です。現在(2023年2月18日時点)のレートは、1ドルは、なんと133.63円です。実際のレートの下を行く事は、手数料がマイナスで取られていない意味になります。
似たような金券ショップを考えると、新宿西口の「トラベレックス」になります。しかし、外貨両替ドルレンジャーとは少し違って、手数料が多くかかります。現在(2023年2月17日時点)のレートは、1ドルが138.90円です。なので、4.29円の手数料が掛かっている事になります。
国内空港
日本国内の空港(羽田空港と成田空港)で、両替をする事も可能です。空港は海外へ行く際に必ず通る場所なので、どうしても忙しい人や、夜中に渡航する人以外は、空港で両替は可能です。両替をしている会社「Greenport Agency」のサイトによれば、現在(2023年2月17日時点)のレートは1ドルが137.10円です。手数料が、3.10円ほど追加されています。
銀行
お金を扱うという観点でいくと、国内の銀行でも外貨両替が可能です。ただ、1つだけ条件があります。例えば、みずほ銀行で両替をする事ができるのは、みずほ銀行の口座を持っている人だけです。これは、外貨を常に準備しているわけではないので、時間がかかるからです。現在(2023年2月17日時点)のみずほ銀行は、1ドルが137.40円です。
海外空港
空港という観点では、海外の空港でも可能です。しかし、海外の空港は知っている事も少なく、空港内で迷う事もしばしばあります。なので、海外で両替をする人は少ないです。実は現地の両替が、一番手数料がかかります。ロサンゼルス空港の例をとっても、レートは1ドルが150円近いです。
現地のホテル
北アメリカ地域に行く人は、現地のホテルでも外貨両替は可能です。特に、日本円をもって移動する事で、危険な目に合っても、日本円だけ取られなかった話もあります。それを考えると、現地のホテルでの両替が安全な事もあります。
リッツカールトンやシェラトンを運営する「マリオット・インターナショナル」のサイトでは、現在(2023年2月19日時点)のレートは、1ドルが150円です。これは、レートに加えて、固定手数料と変動手数料の2つが掛かるので高くなります。
現地の両替所
現地の両替所を使う際には、ぼったくりに注意してください。実際に、あなたが外国人だとして、新宿の金券ショップに日本円を求めに行くでしょうか。これを想像した際に、あまり行く方はいないと思われます。なので、現地の両替所に行く事をおすすめしません。
まとめ
ここまで外貨両替について、書いてきました。新型コロナウイルスが明ける中で、海外に行く機会がたくさん出てきます。その中で、人混みを避けた田舎地方の海外旅行を考えている方や、穴場スポットめぐりが好きな方、都市部でホテルに泊まって旅行する人等、思っている以上に現金を使う場面が出てきます。是非、外貨両替の仕組みと注意点を理解して、120%の準備で海外でのひと時をお過ごしください。