これから留学をしたいと思っている人の中には、ただ漠然と「留学したい」と思っている人もいるかもしれませんね。
しかし、留学を実のあるものにしたいなら、ただ漠然と留学したいと思うよりも、もっと具体的な目的を考えた方が良いかもしれません。
この記事では、留学で目的を持つことの重要性を解説し、具体的な目的の例もご紹介していきます。なんとなく「将来留学をしよう」と思っている人は、ぜひこちらを参考に、留学の目的についても考えてみてくださいね。
留学には目的意識が大事!その理由とは?
留学をするなら目的を持つことが大事だと言われても、ピンとこない人もいるはず。そこで、まずは留学をする時になぜ目的を持つことが大事になるのかを解説します。
目的がなければ帰国後に留学がデメリットになりやすい
本格的な留学をする人のほとんどが、学校を休学したり、仕事を辞めたりして留学に臨むはずです。学生のうちなら、それはまだデメリットになりづらいですが、仕事を辞めて留学をした人にとって、留学はデメリットになる可能性があります。
なぜなら、留学している期間は仕事をしていなかったとみなされることもあるからです。しかし、留学によって、一定の成果を挙げていれば、「仕事もせずにフラフラしていた」ではなく、「留学によってスキルを身につけてきた」と評価してもらえるでしょう。
学生で留学をした人も同様で、就職活動のときに留学で得た成果を説明できなければ、留学期間を遊んでいた期間と捉えられるかもしれません。
ですから、あらかじめ目的を定め、それを達成することが、留学では大切なのです。
留学中にダラダラと過ごしてしまいやすい
目的がなく留学してしまうと、現地で学習を続けるモチベーションを保つのが難しいかもしれません。人によっては、ダラダラと過ごして、日本にいても留学してもあまり変わらない……なんて感じることもあるでしょう。
しかし目的があれば、それを達成するためのモチベーションが湧いてきますから、たとえ時々はダラダラしたとしても、心身の元気があるときは目的に向かって行動を続けられるはずです。
その結果、留学の期間が無駄になったということが起こらないでしょう。
途中で留学を中止することになる可能性も
目的なく留学をしてしまうと、留学生活が楽しめず、途中で留学を中止し帰国してしまう可能性もあります。どうしても現地での生活に馴染めない場合は、途中の帰国も致し方ないことです。
しかし留学の目的が明確で、それを達成するために日々を過ごしていたら、「日本に帰りたい」「留学をやめたい」なんて思わないかもしれません。
留学には多額の費用が必要ですから、できれば当初の予定を完遂して帰国できると良いですよね。
留学目的の代表例7選
留学をする際には、目的を持っておいた方が良いことは伝わったでしょうか。ですが「目的」と言われても、すぐには思いつかない人もいるでしょう。
そこでここからは、留学目的の代表例をご紹介していきます。自分で明確な目的が思いつかない場合は、こちらを参考に目的を決めてみてはいかがでしょうか。
もちろん、複数の目的を持っていても良いので、「これだ!」と思ったものは、積極的に取り入れてくださいね。
英語(外国語)を使いこなせるようになる
留学する人の多くが、英語、または現地の言葉を習得することを目的としているのではないでしょうか。日常会話だけではなく、もう少し踏み込んだところまで話せるようになれれば、留学の成果を感じやすいでしょう。
語学の習得を目的にする場合は、ただ「ペラペラになる」と漠然と決めるのではなく、TOEICやTOEFL、英検などの資格試験を目標とするのがおすすめです。目に見える形で成果を確認できるため、モチベーションも保ちやすいからです。
ちなみに英語をビジネスレベルで使いたいなら、TOEIC800点以上を目指すのがおすすめ。そんな風に、自分がどのレベルまで語学を習得したいのかも考えつつ、目標スコアや受験するテストを考えましょう。
世界中に友達を作る
「世界中に友達を作る」という楽しげなプランも、立派な「留学の目的」です。世界中に友達を作りたいなら、留学先での出会いを大切にしましょう。
留学先ではさまざまな国から来ている留学生に会えるはず。その人たちと積極的に交流し、友達になれれば、留学中だけではなく帰国後にも大きな財産になるはずです。
将来お互いの国に遊びに行ったりなんてこともできるでしょう。
海外で就労経験をする
留学する国によっては、留学生でも日本で言うアルバイトのようなお仕事ができる場合があります。多くの場合、週に20時間までなど、時間が定められていますが、ワーキングホリデービザを使って留学をした場合は、就労時間は定められていないことがほとんどです。
留学ビザでのアルバイトやワーキングホリデーなどを通して、海外で就労経験をするというのも、立派な留学の目的のひとつ。これを目的とするなら、日系のショップやレストランではなく、ローカル(現地)企業で就労経験ができると良いですね。
ただローカルで働く場合は、たとえレストランであっても現地の言葉が必要になります。まずは語学の習得が必要なこともお忘れなく。
海外就職のチャンスを掴む
将来的に海外就職をしたいと思っている人は、留学によってそのチャンスが掴めるかもしれません。学生ビザやワーホリビザは、留学・ワーホリ期間が終わったら帰国することが前提ではありますが、ごく稀に現地で就職のチャンスを掴み、その後現地で働きながら暮らしているケースもないわけではありません。
絶対に海外就職したいと思っているなら、留学経験はその足掛かりになるでしょう。また、就職まで決められなかったとしても、その種まきはできるかもしれません。
異文化での暮らしを楽しむ
「目的を決める」と言われると、肩に力が入ったり、窮屈に感じたりする人もいるでしょう。しかしその目的は、ただ留学先での暮らしを楽しむというものでも構いません。
何も目的を決めずに留学するよりも「留学先での異文化体験・生活をめいっぱい楽しむ!」と決めた方が、より現地での生活は充実しやすいです。
ただ現地での暮らしを楽しむだけだと、就職・再就職のときにデメリットになるのでは?と思うかもしれませんが、留学生活の楽しい体験や現地での発見などをうまく話すことができれば、個性や経験のひとつとしてみなされることも多いです。
留学先の国内や近隣諸国に旅行に行く
異文化での暮らしを楽しむほかにも、留学先の国やその周辺の国々に旅行に行くというのも、素晴らしい目的のひとつ。
特にヨーロッパだと周辺各国に旅行がしやすいですし、アメリカやカナダなら、中南米へのアクセスが良好です。オセアニア地域もお互いに行き来がしやすいですね。
これらの国々は日本からだと遠くて、なかなか休みを取ってゆっくり観光には行けないでしょう。留学中だからこそできる体験のひとつではないでしょうか。
できる限り旅行をして、さまざまなものを見ていれば、留学が終わったときに満足感が得られます。
学位や語学以外のスキルを習得する
留学をする人は、学位や語学の習得をする人がほとんどでしょう。しかし、留学先でそれ以外のスキルを習得することを目的にするのも良いですね。
たとえば、オーストラリアだとバリスタのコースが人気だったりします。これはオーストラリアはカフェ文化が発達しているからだと考えられますが、そのように、その土地だからこそのスキルを習得するのも、明確な目的になり得るでしょう。
留学の目的を決めるときのポイント
ここまで留学の目的の具体例をご紹介しましたが、このすべてが誰にでも向いているというわけではありません。人によっては、これらの目的が合わない人もいるはずです。
留学の目的を設定するときには、前例をただ真似るだけではなく、自分に合ったものを設定することも忘れずに。ここでは、留学の目的を決めるポイントを解説していきます。
将来に役立つこと・就職でアピールできることを考える
留学の目的を決める際には、自分の将来に役立ちそうなことや就職でアピールできることを考えましょう。
「将来に役立ちそうなこと」とは、何も仕事のことだけではありません。たとえば、将来世界一周旅行をしたいという夢があるなら、その夢に役立ちそうな語学力やスキル、経験を積んでおくと良いでしょう。
留学経験を就活に役立てたい場合は、目的の設定がもっと簡単にできますね。
自分の興味関心に沿った目的を
留学で目的を設定するのは、留学生活を充実させるためです。ですから、自分の興味関心に沿った目的を設定することも意識してみましょう。
たとえば食べるのが好きなら、「現地の名物料理を食べれるだけ食べる」なんて目的の設定もOKです。旅行が好きなら「好きなだけ旅行する」、踊ることが好きなら「現地でダンスレッスンを取る」なんて目的も良いでしょう。
留学の目的は、勉強のためだけに設定する必要はありません。生活を楽しめそうな目的も一緒に設定しておけば、余暇の時間も充実するはずです。
無理のない目的を定める
あまりあれこれ留学の目的を設定しすぎると、どれも中途半端になってしまいます。また、あまりに厳しい目的を作ると、途中で諦めてしまうかもしれません。
ですから、目的の設定をする際には、無理のない範囲で行うことも大切です。
たとえば、英語力がゼロの人が、1年の留学でネイティブレベルを目指すというのは、不可能ではありませんが、ちょっと厳しすぎるかもしれません。
現在のレベルやどんな留学生活を送りたいのかなど、バランスも考えて目的を設定しましょう。
目的を決めたらやり遂げる!
目的を決めたらやり遂げると心に決めることもとても重要です。留学の目的を忘れてしまわないように、どこかに書いておいても良いですね。
留学中になんとなく毎日を過ごしていても、どこか見えるところに留学目的を書いておけば、行動を改めやすいです。
やり遂げられるように、常に留学目的を意識できる環境をつくることもおすすめします。
目的をしっかり持って充実した留学生活を……
留学中は勉強もレジャーも目的を持って取り組んでいれば、留学生活が充実しやすいです。現地でなんとなく毎日を過ごしてしまわないようにするためにも、留学をするなら目的意識をしっかり持ちましょう!
真面目な目的と楽しい目的のどちらも設定すれば、きっと留学後に「留学してよかった」と心から思えるはずですよ。