交換留学とは、各大学の学生を対象に、その大学が交換協定を結んでいる海外の大学に学生を派遣する学生交換プログラム。各大学によって、行ける学校も条件も異なります。また、各大学の代表という立場での留学になるので、私費留学とは異なる部分も多いものです。私費留学との違いや、メリット・デメリットをお伝えします。
目次
交換留学とは
交換留学は、各大学の学生を対象に、その大学が交換協定を結んでいる海外の大学に学生を派遣する学生交換プログラムのことを指します。日本の大学に在籍をしたまま、海外の大学に一定期間留学をするため、留学先の大学は卒業せずに、帰国後日本の学校を卒業します。
各大学によって、条件や制度の細かい内容は異なりますが、一般的には期間は1年間です。交換留学は、各大学と海外の協定校の契約に基づき、過去の学生が築き上げてきた信頼関係の上になりたっています。派遣される学生は、各大学の代表であるという自覚を持って留学期間を過ごさなければいけません。
私費留学との違い
交換留学は、各大学が設けているプログラムです。そのため、私費留学とは異なります。
では、どのようなところが異なるのでしょうか?「私費留学」とは、留学費用を全額自分で負担していく留学を指します。国・学校・期間すべて自由に選ぶことができます。
対して、交換留学は国・学校・期間は基本的には大学側で決められています。交換留学と私費留学の違いは下の表をご覧ください。
現地での授業料必要不要単位認定×(場合によっては○)○(確認が必要)
項目 | 私費留学 | 交換留学 |
留学先国選択 | ○ | ○ |
学校選択 | ○ | × |
留学期間 | 自由 | 原則期間指定あり/td> |
選考試験 | ○ | ○ |
必要な語学力 | – | – |
現地での授業料 | 必要 | 不要 |
単位認定 | ×(場合によっては○) | ○(確認が必要) |
交換留学に必要な条件
交換留学に必要な条件は各大学で定められていますが、一般的に下記のような条件が設けられています。
- 大学に在籍していること
- 学業・人物ともに優秀であること
- 必要な語学力を有していること(TOEFL iBT、IELTSなどの成績で判断されます)
- 留学終了後、日本の大学に戻り学業を継続すること
- 心身共に健康であること
これらの条件を満たしたうえで、学内選考に進みます。学内選考では、書類審査と面接審査が行われるのが一般的です。選考では、留学の目的、派遣希望大学に関する知識、異文化に対する適応力や柔軟性、留学先での学習計画などがポイントとなります。
また、異文化理解という面で、現地の文化や歴史・経済・政治なども勉強をしておくとよいでしょう。
応募条件や、学内選考の内容や見られるポイントは各大学によって異なります。交換留学という形で留学をしたいのであれば、在籍している大学の交換留学制度を調べて対策を練っておくようにしましょう。
交換留学のメリット・デメリット
交換留学のメリットとデメリットを紹介します。メリット・デメリットをきちんと理解し、交換留学が希望する留学の形なのかを確認しましょう。
交換留学のメリット
交換留学のメリットは、大きく2つ、費用と単位です。
まず1つ目の「費用」。交換留学は私費留学と比べて費用を抑えることができます。私費留学の場合、現地で語学学校に通えばその費用が必要です。対して交換留学の場合は、在籍している日本の学校に学費を払うだけで留学ができます。もちろん現地での生活費は必要ですが、現地での学費がかからないため、費用の負担は少なくなります。
2つ目の「単位」。留学先の大学で取得した単位が日本の大学での単位として認定してもらうことができます。ただし、大学によって単位認定に条件が設けられているので、事前に必ず確認をしておくようにしましょう。
交換留学のデメリット
デメリットは、選択肢の幅が狭いこと。私費留学と比較すると、国・学校・期間と選択肢はぐっと少なくなります。大学によって、協定している大学の数は異なります。
協定数が少ない大学に在籍している場合、留学先として選びたい大学があっても協定大学ではない可能性も多いにあるのです。大学入学前から交換留学も視野に入れているのであれば、海外の協定大学を確認しておくとよいでしょう。
まとめ
留学には様々な形があります。交換留学は、各大学が交換協定を結んでいる大学に在籍している学生を派遣するという形の留学。私費留学と比べると、費用面や単位の面でのメリットは大きいといえます。
その反面、各大学の代表として派遣されるので、誰もが必ずしも行けるわけではなく、選択の幅も狭くなります。それぞれの留学の制度やメリット・デメリットを知り、満足のいく留学にしましょう。