「語学留学なんて行く意味ないよ!」
海外へ語学の勉強のために留学したいと伝えるとこういう風にいう人が一定数います。
とくにコロナ禍でオンラインによって授業を受けられるようになった今、語学習得に関しても例外ではありません。
実際に海外の大学の授業をオンラインで受けて学位も取得できるというオンライン留学のコースができています。
そんなコロナ禍で大きく変わった留学事情ですが、タイトルにあるように本当に語学留学は意味のないものなのか?を考えていきましょう。
意味のない語学留学とはなにか?
そもそも意味のない語学留学とは何なのでしょうか?
- 語学力アップにつながらない
- 日本でも英語力を伸ばせる
おそらくこのような語学力の事に関してではないでしょうか?
確かに、海外に1年程度いっても語学力はほとんどアップせずに帰国する人が多いのが現状です。
そして英語力を向上させるという点だけに着目すれば、日本でも可能です。
海外とオンラインでつなぎ現地の授業を受けたり、英語で映画を観たり、外国人を相手にする仕事に就くというのも有効的な手段のひとつですね。
しかし、海外へ行き、オフラインの環境下で英語やその他言語を肌で感じて学ぶということには、語学力アップ以外の観点で見るとたくさんの意味があります。
意味のある語学留学にするために
次に留学経験者目線で、『意味のある留学』について考えてみます。
前述したように海外へ行く目的は語学力向上のためだけ!という人は日本でもできるので行く意味はあまりないでしょう。
意味のある留学とは、
- オフラインでしかできないこと
- 海外で暮らすということ
これらを経験することにあると考えています。
オフラインでしかできないこと
ITが発達し、世界中と容易に繋がり、様々なことができるようになりました。
仕事もコロナをきっかけにオンライン化が進み、100%在宅勤務という会社も増えました。
その一方で一度は完全テレワーク化したものの、またオフラインワークへ戻している企業は少なくありません。それは大手上場企業でも行われています。その大きな理由がコミュニケーション問題です。オフラインでコミュニケーションをすることによって、良い人間関係がもたらされ、それは売上にも良い影響を与えるということがデータに出たのです。
コロナ禍によって、オフライン環境下でのコミュニケーションの重要性というものが改めて証明されたということです。
そのようにビジネスでもコミュニケーションが重要なように、語学習得にもオフラインでのコミュニケーションは良い影響を与えます。
語学学校の友達や学校の先生、立ち寄ったカフェの店員さんなどとの何気ない雑談は柔軟性のある生きた英語の習得のためにも必須です。
海外で暮らすということ
言葉が通じる日本にいると当たり前に理解できることでも、英語圏など日本語が通じない海外では分からないことや理解に時間を要することがたくさんあります。
『スーパーマーケットで買いたいものが見つからないときに店員さんに尋ねる』『買い物をしたときに領収証が欲しいと伝える』『フィットネスクラブに入会する』など日常的に起こることや行動をする際にも英語力が必要です。さらにそこで使われる会話は教科書のように正しいセンテンスではありません。そうやって日常生活のなかで使う英語こそ、「生きた英語を肌で感じて学ぶ」ということで、それが海外で暮らす=語学留学の意味ではないでしょうか。
語学留学に向いている人と向いていない人
経験から感じることですが、語学留学へ行って良かったと考える人は下記の『語学留学に向いている人』の条件を持ち合わせていて、語学留学なんて意味がないと考える人は『語学留学に向いていない人』の条件を持ち合わせていたように感じます。
語学留学に向いている人
- 好奇心旺盛な人
日本では経験できないことが現地でたくさんあります。家で机に向かって英単語を覚えるのも良いですが、外に出てそこでしか体験できないことにワクワクした気持ちを持って経験できる好奇心旺盛な人は海外へ出ることで大きな成長に繋がっているなと感じます。
- 人と話すことが好きな人
海外の人はディスカッションが大好きです。自分の意見をしっかり持っていて自分の国のことを知っていて誇りに思っています。そのような人たちと話をするには、人を理解しようという気持ち、つまりは人が好きでないと成り立ちません。
- 変化を好む人
日本とは大きく異なる価値観や生活習慣のもと暮らしていかなければならない海外生活。その変化を受け入れられず、日本の暮らしをそのまま現地でもしてしまう人は海外で暮らすという意味が薄れてしまいます。現地の人やクラスメイトと多国籍文化を共有し、楽しむということが海外生活の醍醐味です。
語学留学に向いていない人
- 英語力の向上のみを求めている人
冒頭でもお伝えしたように、語学習得や向上だけを目的においているならばわざわざ語学留学する必要はないかもしれません。日本国内で暮らしていてもネイティブ並みに喋れるようになっている人もたくさんいます。
- 人や周りの環境に興味がない
自分の身の回りにいる人や環境に興味が少ない人も海外へ行く意味はないように感じます。
人とのコミュニケーションや経験によって考え方や価値観に変化が生まれます。
多様性が受け入れられている海外では同調圧力の強い日本よりその影響を顕著に受けることができ、視野が広がるきっかけにもなります。
それらに興味がなく、自分の考えに固執してしまう人は現地へいって学ぶというメリットを活かしきれないかもしれません。
- 安心できる日本人コミュニティを作ってしまう人
『語学留学なんて意味がない』という人たちがいう『語学力アップにつながらない』の理由がこれです。生きた英語を学べる英語環境下がそこにあるのに、安心感を得たいばかりに日本人で集まり、日本語環境をつくってしまうというもったいないことをしてしまう人は少なくありません。
もしその仲間に英語がある程度喋れる人がいれば、本当に英語を全く使わずに暮らすことができます。それでは日本に居て英語を学ぶのとほぼ同じです。
たった1年の語学留学でも英語がペラペラになるコツ
この章では私の経験と同じ海外暮らしをした仲間からの情報を基にたった1年の海外暮らしでも英語がペラペラになるコツを教えます。
TOP1. 英語しか喋れない恋人を作る
なんといってもこれですね。友達だとまあいっかと諦めてしまうことも、恋人が相手だとこの想いや考えを伝えたい、理解したいと頑張ることでスピーキング能力やヒアリング能力が向上します。
TOP2. 日本人の少ない語学学校へ通う
日本人コミュニティを作ってしまうきっかけが語学学校の環境です。通う語学学校に日本人が多いとどうしても日本人同士で集まってしまいます。
語学学校を決める際に日本人が少ない語学学校を希望し、日本人コミュニティから自分を遠ざける努力をしましょう。
TOP3. 幼稚園児~小学生くらいの子供がいる家庭にホームステイする
英語初心者はだいたい幼稚園児レベルから始めます。
語学学校で勉強し、ホームステイ先の子供たちと遊ぶことで英語を使う環境が整えられます。そして子供たちはよく喋ります。それも使う英単語や文法もごく簡単なものなので、英語初心者でも理解することが可能です。
そしてホストマザーやホストファザーも子供たちに話す簡単な英語に慣れているので難しい英語を使うことはあまりありません。
始めは難しすぎる英語に関わると挫けてしまうきっかけにもなってしまうので簡単な英語環境を整えることでその壁を乗り越えて次のステップへ勧めます。
TOP4. 地域密着のお店でバイトする
ビザの関係で働くことはできない人もいるかもしれませんが、ワーホリのビザで行く人は是非これにチャレンジしてください。
英語力不足でなかなか決まらないかもしれません。それでもまずはキッチンハンド(調理補助)や皿洗いからでもいい!という風に交渉したりして、日本人経営の和食店などは避けて職探しをしてみましょう。飛び込みで交渉するのもありです。
最初は喋れなくても理解できなくても日々仕事を通じてネイティブの英語を聞くことで徐々に向上していきます。もちろんそれに必要な勉強をする必要はありますが。
様々な出会いや繋がりも増えて、海外生活はより充実したものになるはずです。
そしてビザの関係で有給で就労することができない場合は、ボランティアに参加するという方法があります。
TOP5. 人と交流ができる趣味をみつける
習い事や教室、ワークショップに参加するのもおすすめです。
テニス、ワイン、料理など日本と同じように様々な教室や習い事があります。
オフロードバイクを買って自転車の旅をしたり、車をレンタルして語学学校のクラスメイトとミニ旅も良いでしょう。
そういう意味では色々できるワーホリがおすすめ!『語学留学+α』の、α部分にこそ英語力を高める色々な要素が詰まっているように思います。
語学留学の意味は英語力アップだけじゃない、+αの部分にある
+αには何があるのか?
これまですべて読んでくださった方にはもう理解していただけているかもしれませんが、この章にいきなり飛んできたという方のためにまとめてご紹介します。
オフラインでのコミュニケーション
オンラインでは必要最低限の簡素なコミュニケーションになりがちです。
どこかに出かけ、その国の空気を感じ、身体全体で表現されるものを感じ取ることでできるコミュニケーションがあり、そこから経験できるものがあります。
生きた英語を学び、刺激を受けることで将来の選択肢や考え方が広がります。
日本でも日本に居る外国人とコミュニケーションすることで可能なことのように思いますが、日本に居る外国人は日本が好きな人や日本人の考えを理解して本人すらもその考えになっていることがあります。より多様性な考えに触れることができるのが、海外へいきオフラインで人と交わることです。
英語環境下で暮らして生きる
日本人は困っている人がいると声をかけて助けてあげる国民性ですが、海外では自ら助けて欲しいと言わないかぎり助けてくれなかったりします。
日本では先を読み、困ることが極力ないように細やかなアナウンスがありますが、海外では自ら情報を取りに行かないといけません。教えてくれないから知らなかった、では済まされません。
英語環境下で暮らして生きるということは、本当の意味で自立をするきっかけになります。
まとめ
『語学留学は意味ない』ということに対して、「語学留学は意味がある」と思う立場からの意見を述べてみました。
今回お伝えした内容やコツがあなたの語学留学にプラスになれば嬉しいです。
語学留学を意味あるものにするかしないかはあなた次第です。あなた自身が帰国後に『意味のある語学留学だった』といえるように頑張ってみてください。
不安な方は留学エージェントを利用するのも良いでしょう。留学エージェントではあなたの不安をしっかりとサポートしてくれます。