イギリスに長期滞在中やイギリスからの帰国時に、日本に荷物を送りたい人もいるでしょう。ですが、イギリスから日本にどうやって荷物を送れるのか疑問に思う人もいるかもしれませんね。
そこでこの記事では、イギリスから日本に荷物を送る方法について詳しくご紹介します。荷物を送る際の注意点もまとめていますので、イギリスから日本に荷物を送る予定がある人は、ぜひこちらを参考にしてくださいね。
イギリスから日本へ荷物を送る方法
イギリスから日本へ荷物を送る方法はいくつかあります。代表的なサービスは、イギリスの郵便局であるRoyal Mail、そしてPercelforce、それからヤマト運輸です。
ここではこの3つの方法について解説します。こちらを参考に、用途や金額などによって、適したものを選びましょう。
Royal Mail(郵便)
Royal Mailは郵便局のサービスです。郵便局はイギリス全土にたくさんありますし、料金も安いため、一番手軽な荷物の送り方と言えるでしょう。
ただし、Royal Mailで送れる荷物は大きいとは言えませんから、大きな荷物を送るには不向きです。
どちらかと言うと、イギリス滞在中に日本に住んでいる人向けにちょっとした贈り物をしたい……なんていう時に便利なサービスです。
Royal Mailで送れる荷物の条件
Royal Mailを使ってイギリスから日本に荷物を送る際には、下記の条件が指定されています。
- 重さ:2kg以内
- サイズ:3辺の合計が90cm以内
- 補償金額:£20、もしくは£50まで(クラスにより異なる)
こうして見ると、本当に小さいパッケージを送るためのサービスであることがわかるでしょう。これ以上の大きさの荷物を送るなら、後述のPercelforceを使うことになります。
補償金額とは、もしも荷物が紛失や破損にあった場合の補償ですが、Royal Mailで荷物を送
る際には、上記金額以内の価値のものしか送ることができません。
Royal Mailで日本に荷物を送る場合の日数や金額
Royal Mailで日本に荷物を送る場合には、選んだクラスによって料金が異なります。下記の表に、クラスの種類と金額を特徴とともにまとめましたので、こちらで比較してみましょう。
クラス | 特徴 | 料金 | 補償金額 | 日数 |
International Economy | 一番割安なサービス | £5.05 | £20まで | 8週間以内 |
International Standard | 通常のサービス | £7.15 | £20まで | 6-7営業日 |
International Tracked | 荷物の追跡ができるタイプ | £11.25 | £50まで | 5-7営業日 |
International Tracked & signed | 荷物の追跡+受取人のサインがあるタイプ | £12.50 | £50まで | 5-7営業日 |
※2022年5月現在のデータ 料金はRoyal Mailの支店から送る場合
こうして見ると、国際郵便なのに意外と安いと感じませんか?特に、「International Economy」は日本の国内便にも匹敵する格安さです。日数がかかっても良いなら、迷わずこれを選ぶと良いでしょう。
荷物の追跡をしたい場合は、「International Tracked」がおすすめ。こちらを選んだとしても、まだまだ割安感がありますね。さらに受取人にサインをしてもらいたいなら、「International Tracked & signed」を選びましょう。
料金の格安さや支店の多さを考えると、2kgまでの小さめの荷物はRoyal Mailで送るのがおすすめ。紅茶などなら、いくつか詰めても「3辺の合計が90cm」という条件にも収まりますよ。
また、料金が格安なので、いくつかの箱に分けて複数同時に送っても、他のサービスよりも価格を抑えることができます。「International Standard」以上のクラスは、オンラインで予約するとさらに価格を抑えることができるので、ぜひ下記でチェックしてみてください。
ちなみに郵便局に行けば、このサービスに適した箱を売っている場合もあります。ちょうど良い箱がない場合は、大きめの郵便局に行って箱を探してみましょう。
Percelforce
上記でご紹介したRoyal Mailのサービスでは、荷物の大きさ・重さが足りないという人が選ぶことになるのがPercelforce。実はこちらも郵便局から発送できるもので、日本で言えば、Royal Mailが普通郵便、Percelforceがゆうパックといったところでしょう。
イギリス滞在中や帰国時に大きな荷物を送りたい人は、こちらも検討してみましょう。
Percelforceで送れる荷物の条件
まずはPercelforceで送れる荷物の条件をみてみましょう。
- 重さ:30kg以内
- サイズ:長辺1.5m以内・最も長い辺と周の長さの合計が3m以内
- 補償金額:£100、もしくは£200まで(クラスにより異なる・追加オプション有)
つまり重さが30kg以内で、中に入っている物の価値が100ポンド、もしくは200
ポンド以下のものまで送ることができます。
結構たくさん入るので、日本帰国時なんかに便利そうですね。
Percelforceで日本に荷物を送る場合の日数・金額
Percelforceで日本に荷物を送る場合は、Royal Mailとは異なり、荷物の重さによって値段に差が出てきます。
下記にクラスごとの特徴や配送日数などをまとめてみました。
クラス | 特徴 | 補償金額 | 日数 |
globalexpress | 一番早く届くサービス | 200£まで | 3日〜 |
globalpriority | エリアにより配送日数が異なる | £100まで | 4-9日 |
globalvalue | スタンダードなサービス | £100まで | 7-12日 |
globaleconomy | 20kgまで・一番割安なサービス | £100まで | 46-51日 |
Percelforceは重量により価格が異なるため、価格は掲載していませんが、Royal Mailに比べれば少々割高感はあります。ただし、アカウント登録をしたり、オンライン予約をすれば半額になるというサービスがあるため、Percelforceを使う人は、オンラインからの予約がおすすめです。
補償金額は追加料金を払えば、上記の額より増やすことができます。ただ、後述しますが、補償金額=中身の物の価値が高ければ、関税の問題が出てきますので、あまり高額なものを送るのはおすすめできません。
欧州ヤマト運輸
英語に不安があって、Percelforceのサービス内容をうまく理解できない人におすすめなのが、ヤマト運輸の国際宅急便です。こちらなら、日本でサービス内容の説明があるので、英語が苦手な人でも安心して利用できるでしょう。
以前はEustonとHallowに持ち込みできる支店がありましたが、2022年5月現在は持ち込み不可となっています。イングランド内で無料集荷を行っているので、詳しくは欧州ヤマト運輸に問い合わせてみましょう。
帰国時の別送品なのか、一般的な荷物なのかによって値段も異なります。2022年現在、料金や受付状況に変動があるため、日数や料金の詳細は省きますが、利用を考えている人は、下記のサイトで最新情報を確認しましょう。
帰国する際に荷物を送る場合
帰国する際、飛行機に持ち込めない荷物を別途宅配便で送る場合は、「別送品」として発送しなければなりません。これを忘れると、別送品の免税枠が使えなくなってしまいますから、帰国と同時にイギリスから日本に荷物を送る場合は、必ず窓口で別送品であることを伝えましょう。
別送品は英語で「Unaccompanied Baggage」と言います。
荷物を送る際には、箱に「Unaccompanied Baggage」とわかりやすく書いておきましょう。
別送品を送る場合は、宛名が自分自身(本人)である必要があります。イギリスからだと、別送品なら欧州ヤマト運輸を使う人が多いですが、もちろん郵便局でも受付可能です。
別送品を送ったら、日本に入国時に別送品があることを報告しなければなりません。
荷物を送付する際に、窓口で別送品であることを告げれば、輸送関係書類などがもらえます。その書類にプラスして、自分でも別送品申告書を用意しておかなければならないことを忘れずに。
こちらも英語に不安がある人や、正確に内容を理解したい人は欧州ヤマト運輸の利用をおすすめします。
イギリスから日本へ荷物を送るときの注意点
ここからは、イギリスから日本へ荷物を送る時に注意すべきことを解説します。
輸入禁止品・規制品に注意!
イギリスから日本へ荷物を送る時には、輸入禁止品や規制品にあたるものは、送ることができません。
まず、以下のものについては輸入禁止となっているので、送らないように気をつけましょう。
- 麻薬・指定薬物など
- 拳銃・爆発物・火薬類・化学兵器など
- 貨幣・紙幣など
- 児童ポルノ及び公安・風俗を害す書籍や図画、彫刻物など
- 特許権、商標権、著作権、などの権利を侵害する物品
その他にも輸入禁止にされているものがあります。日本に荷物を送る前には、どんなものが送れないのかをしっかり調べておきましょう。
ちなみに、これを見るとポルノ系は児童ポルノのみNGのように見えるかもしれませんが、たとえアートであってもヌード写真集などはNGとなることが多いです。
送料のほかに関税がかかることも
イギリスから日本に荷物を送る時には、関税というものがかかることがあります。この関税の免税範囲にかかわるため、日本帰国時には「別送品」扱いで荷物を送らなければならないのです。
関税がどのくらいの値段のものに、どの程度かかるかは、商品によって異なります。
ただし、中身の合計が1万円以下なら、関税・消費税は免除されます。関税は到着後に払うことになるため、誰かに贈り物をする際には、中身の合計を1万円以下におさえておきたいですね。
内容物は正確に書いておこう
イギリスから日本に物を送る際には、その内容物と価格を細かく書かなければなりません。これを怠ってしまうと、通関時に時間がかかってなかなか送り先に届かない……なんてことも起こり得ます。
少々面倒かもしれませんが、内容物とその価格は正確に書いておきましょう。新品なのか中古なのかも書いておいてくださいね。
中身がチェックされることもある
実は、イギリスから日本に荷物を送る際には、中身をチェックされることもあります。これは、輸入禁止品が入っていないか、荷物の申告はしっかりされているかを確認するための作業です。
イギリスから日本に届いた荷物が開封されていても、盗難に遭ったのかと驚かないようにしましょう。もしも無くなっているものがあれば、高確率で、輸入禁止・規制品に該当していたと考えられます。
到着が予定よりも遅れる場合も
イギリスから日本に荷物を送る場合は、予定されている日数よりも到着が遅れることがあります。原因は通関に時間がかかっていたり、各国の郵便事情の影響だったりとさまざまです。
ですから、日本に荷物を送る際には、賞味期限が近い食品などは送らないようにしましょう。日数には余裕を持たせるのがベストです。
また、遅れるのが不安なら、追跡ができる方法で荷物を送ると良いでしょう。
ほかの国への荷物の送り方も気になる方は下記記事も参考にしてみてください!
オーストラリアへ荷物を送る4つの送り方!日数や料金比較・注意事項も徹底解説
まとめ
イギリスから日本に荷物を送る方法はさまざまですが、大事な荷物を安全に送るためにも、安さばかりで選ぶのではなく、補償やサービス内容にも着目しましょう。
また、自分の英語力とも相談しながら、確実且つ安全に荷物を送れる方法を選んでくださいね。