“住むように旅する”——そんな言葉に惹かれて、Workawayという新しい海外滞在のかたちに興味を持った人も多いかもしれません。
現地のリアルな暮らしに触れてみたい。宿代を浮かせて、できるだけ長く旅したい。ただの観光じゃない体験がしてみたい——。
そんな思いから検討しているあなたに向けて、この記事ではまずWorkawayの仕組みをわかりやすく解説します。そして、憧れだけでは見えてこない現実や注意点、それらを踏まえた向いている人・いない人まで丁寧にお伝えします。
夢カナ留学では、Workawayに興味を持つ多くの方から日々ご相談をいただいています。そうしたお話を通じて、「Workawayでうまくいく人といかない人」「他の方法の方がフィットするケース」など、さまざまな傾向や気づきを得てきました。
この記事ではそうした知見を余さずお伝えしていきます。ぜひ、最後までご覧ください。
目次

Workawayとは?仕組みと特徴、なぜ注目されているのか

「旅行では物足りないけど、留学など大がかりなことは難しい」——そんなニーズに応える存在として、Workawayは注目されています。実際に参加することで、単なる観光では得られないような地元の暮らしや人とのつながりを体験できることが魅力です。
Workawayの仕組みとよくあるメリット
Workawayの基本的な仕組みは、「1日4〜5時間程度のお手伝いをする代わりに、ホストから宿泊と食事を提供してもらう」というものです。労働に対する金銭的な報酬はありませんが、宿代や食費が浮くため、コストを抑えて海外滞在が可能になります。
滞在先は個人の家庭から小規模な農場、ゲストハウス、NGOなど多種多様で、体験できる内容も幅広くなっています。掃除やガーデニング、子どもの世話、料理補助などの家庭的な仕事を通して、より生活に根ざした経験を得られるのがポイントです。
また、Workawayではホストやその家族、他のボランティア仲間と密に交流する機会があり、語学力を実践的に磨いたり、異文化に触れるきっかけにもなります。初めての土地でも、ローカルの方と接点が持てることは大変魅力的です。
ただし、制度上はあくまで「観光客」としての滞在となるため、ビザや労働時間の上限、仕事内容には一定の制約がある点も理解しておく必要があります(詳細は次章で解説)。
Workaway | 旅行 | |
---|---|---|
費用 | 宿・食事無料(年会費59ドル+渡航費) | 宿泊・食費は自己負担 |
滞在期間 | 数週間(観光ビザの範囲内) | 数日〜1週間程度 |
体験内容 | 現地生活・お手伝い | 観光中心 |
Workawayは、「ただの観光じゃ物足りない」「現地の人とリアルに関わりたい」「でもできるだけお金はかけたくない」と思う人にとって、非常に魅力的な選択肢です。
とはいえ、制度や実態をよく知らずに飛び込むと、「思っていたのと違った」と感じることもあります。次の章では、その実態について詳しく見ていきましょう。

Workawayの実態——“リアルな体験”ではない?

Workawayにはたしかに魅力的な側面がありますが、「本当に現地の生活をリアルに体験できるのか?」という点には注意が必要です。制度上の制限や関係性の性質を理解しないまま始めてしまうと、期待と実態にギャップを感じる可能性があります。
なぜ「仕事」ができないのか?制度面から見る制約
Workawayの滞在は、基本的に観光ビザや短期滞在ビザを前提としており、各国の入国管理法上「就労」とみなされない範囲での活動に限定されます。つまり、法律的にはあくまで「労働」ではなく「文化交流」「ボランティア活動」として位置づけられており、金銭の授受を伴わないことが原則です(本記事では読みやすさを重視し、「仕事」や「働く」と表現します)。
以下の表に、主要6か国におけるWorkaway参加時のビザ要件をまとめました。国によって認められる条件や制限が異なり、中には観光ビザでの活動がグレーまたは違法と見なされるケースもあります。
国 | ビザ | 宿泊・食事提供の可否 | ホストの制限 | 活動日数制限 |
---|---|---|---|---|
オーストラリア | 観光ビザ | 可 | 非営利・個人宅に限定 | 明確な日数制限なし(状況により判断) |
カナダ | 観光ビザ/eTA | ホストや日数の条件を満たせば可 | 非営利・小規模に限る | 4週間以内 |
イギリス | スタンダードビジター | ホストの条件を満たせば可 | チャリティ団体のみ | 最大30日まで |
ニュージーランド | 観光ビザ | 不可(報酬扱い) | 純粋ボランティアのみ | 制限なし(実質不可) |
アイルランド | 観光枠(90日) | 不明確(14日程度まで黙認) | 制限明示なし | 14日以内推奨 |
アメリカ | ESTA/Bビザ | 不可 | すべてのホスト不可 | 活動自体が認められない |
このように、Workawayは非営利かつ短期・非報酬の文化交流として設計されていますが、各国の制度的なラインは微妙に異なります。違反した場合には、入国拒否や強制送還といった重大なリスクを伴うため、参加前に必ず最新のビザ情報を確認することが重要です。
なお、Workaway公式も「ビザに関する責任は参加者本人にある」と明記しており、参加する国の移民法に従う義務があることを強調しています。Workawayは民間のサービスであり、法的に整備された制度ではありません。責任範囲があいまいになりやすく、トラブルが起きても泣き寝入りするケースも少なくないのが実情です。
お手伝いは“生活”の一部にすぎない
Workawayでの体験は、あくまでホストの生活の延長線上にある「お手伝い」です。非営利であることが前提なので雇用契約はなく、仕事ではありません。観光よりも濃い体験とされることが多いですが、実際の内容は掃除・園芸・ベビーシッター・料理補助など、スキルの要らない単純な作業が中心です。
日本で「労働対価なしのお手伝い」をする機会は少ないため、思っていたよりも単調・形式的な関わりに感じてしまうこともあります。数日〜1週間といった短期間の滞在であれば、ホスト側も深い関係を築く余裕がなく、表面的なやりとりで終わるケースもあります。
短期的な関係という前提
Workawayの滞在は数日〜数週間と限られており、長くても1か所に1か月ほど。複数の滞在先を回る場合は更に短くなることもあります。
短期とはつまり、「一時的な関係」にとどまりやすいということでもあります。そのためか、ホストの中には「どうせ二度と会うことはない」と割り切っている人も存在し、
- 滞在を直前にキャンセルされた
- 「手伝い」の範囲を超えるような作業やクオリティを要求された
といったケースも報告されています。
また、Workawayは基本的にホームステイ型の滞在になるため、プライベートな空間が限られ、文化の違いによる行き違いや気疲れも起こりやすいです。こうした摩擦こそが異文化理解や成長のチャンスでもありますが、滞在期間が短いと、そうした違いを乗り越えるところまで関係を深められず、表面的な交流で終わってしまうことも少なくありません。
逆に、まるで「ゲスト」のように丁重にもてなしてくれるホストもいます(こちらのほうが多いでしょう)。ただし、それも「短期滞在者だからこそできる距離感」の上に成り立っており、現地生活のリアリティを体験したい人や、自分自身の成長を求める人には少し物足りなく感じるかもしれません。
Workawayのデメリット
- 報酬がない(費用はある程度かかる)
- 体験が浅くなる(特に複数の滞在先を短期間で回る場合)
- 仕事のトラブルや文化摩擦があることも(乗り越える時間も不足)
- プライベート空間が少なく、気遣いが必要
ここまでで、Workawayに対する理想と現実のギャップが少し見えてきたかもしれません。では、お金をかけずに、しかももっと深く現地に関わり、自分の将来にもつながる経験ができる方法があるとしたら——?
Workawayと一緒に検討したい“ワーキングホリデー”

多くの方は、大学の長期休暇など限られた時間の中で「できるだけ安く長く滞在し、旅行よりも一歩踏み込んだ現地の生活を経験したい」と考えて、Workawayにたどり着いているのではないでしょうか。
しかし、先ほど説明したよう、Workawayには制度上の制約やホストの性格によって、想像していたような「リアルな体験」が得ずらいケースがあります。
ここで、少し視点を変えて考えてみてほしいことがあります。
——「なぜ、長期での海外滞在は無理だと思っていたのか?」
- 留学は学費が高すぎるから
- 海外に長くいる=お金がかかる、と思っていたから
- 休学や退学をすると就職で不利になるかもしれないから
もし、これらが誤解だとしたら?
費用をかけず、1年かけて“働きながら学ぶ”という方法があるとしたら?
それが、ワーキングホリデー(ワーホリ)です。
ワーホリなら実質0円で稼ぎながら長期滞在できる
ワーホリは、18〜30歳を対象に、最大1年間、現地で働きながら滞在できる制度です。収入を得ながら生活することが前提なので、初期費用こそ必要ですが、その後は現地収入で生活費を賄うことが可能です。
そのため、資金が少ない学生や若手の社会人でも、1年の海外生活が無理なく実現できます。特に、主要国の給与水準が上がり続け、円安の現在、人によっては渡航費を回収した上に100万円以上の貯金を作って帰国する人もいます。
そして、働く場所も暮らす場所も、自分で自由に選ぶことができます。職場が合わなければ変えることもでき、失敗したらやり直せるという自由度の高さは、Workawayにはない大きな魅力です。
「Workawayでは働けない」ことに悩むくらいなら、働く前提のワーホリのほうが、ずっと自由で現実的な選択肢です。
ワーホリについて更に知りたい方はこちらをご覧ください。
ワーキングホリデーとは?基本をクイックに理解しよう!
ワーホリ経験は就活の強力な武器
ワーホリの一番の特徴は、求められる主体性と、その結果得られる経験値です。自分で仕事を探し、ローカルの社会で価値を生み出すことで生計を立てる。これは、お金を払ってサービスを受ける“旅行”や座学中心の“留学”とは根本的に性格が異なります。
それだけで既に“ガクチカ”として就活で十分通用する内容ですが、ワーホリ経験では更に「実務」+「英語」という仕事に直結した専門性のアドバンテージを持つことができます。
- 将来就きたい仕事と関連した仕事を選べば、即戦力としての力が身につく
例:飲食業・ホテル業・マーケティング・教育など、業種を選んで挑戦可能。 - 仕事で使う実践的な英語力が身につく
「使える英語」は、教室ではなく現場で磨かれます。ネイティブの同僚との会話や接客の現場で鍛えた英語は即戦力です。 - ネイティブとチームで働いたり交渉した経験が評価される
異文化の中で業務を遂行した経験は、柔軟性やコミュニケーション力の証明となり、多くの企業で高く評価されます。
ワーホリでできる仕事についてはこちらをご覧ください。
ワーキングホリデーではどんな仕事ができる?探し方や給料の目安を徹底解説!
「就職に不利だから短期でしか行けない」と思い込んでいませんか?
実は、ワーホリのほうが「将来に活きる長期滞在」ができるのです。
このあと、「Workawayが向いている人/ワーホリが向いている人」について具体的に見ていきます。
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どちらを選ぶ?Workawayとワーホリの向き・不向き

この章では、Workawayとワーホリそれぞれに向いている人/向かない人の特徴を明確にしていきます。自分の目的やスタイルに合わせて、最適な選択ができるよう整理してみましょう。
ここまで見てきたWorkawayとワーホリの特徴や違いをまとめると次のようになります。
Workaway | ワーホリ | |
---|---|---|
滞在期間 | 数週間(観光ビザの範囲内) | 最大1年(国によっては延長可) |
働き方 | お手伝い(報酬なし) | 就労(雇用契約を結び、給料をもらう) |
経験の質 | ホームステイ型で労力と宿・食事を交換 | 現地で社会人として就労・生活する |
英語力の成長 | 短期なので効果は限定的 | 仕事で使う英語が身につく |
就活への影響 | 卒業には影響しないが、就活で評価されにくい | 卒業が遅れる可能性があるが、就活には強い |
Workawayが向いている人
Workawayは、観光と現地生活の中間のようなスタイルで、「移動を繰り返しながら、現地の雰囲気を味わいたい」という方に適しています。どちらかといえば、旅行に近い感覚で、気軽に異文化に触れたい人向けの手段です。
こんな人に向いています:
- 世界一周など、移動を前提とした滞在スタイルの人
各国を短期で移動する中で、少しだけ現地に溶け込んでみたい - 数週間で現地生活をのぞいてみたい人
「現地の暮らし」をライトに味わいたい - 滞在費用を節約したい(ただし収入はなし)
宿泊と食事代を浮かせて、旅を続けたい - 留学やワーホリ前の“予行演習”にしたい人
いきなり1年間は不安。まずは短期で試してみたい
Workawayは「観光+α」を求める人にとって、ちょうどよい選択肢です。ただし、あくまで“お手伝い”の立場であり、キャリアアップや英語力の飛躍的向上を狙うには物足りないかもしれません。
ワーホリが向いている人
一方、ワーホリは「単なる体験」では終わらず、現地生活そのものをデザインし、海外で自分の可能性を試す場として活用できます。現地で仕事をし、生活を築き、トライアンドエラーを重ねる中で、実践的なスキルと自信を身につけることができます。
こんな人に向いています:
- 本気で英語を伸ばしたい/仕事の経験を積みたい人
実践の中で英語力を伸ばしたい。ネイティブ環境で働きたい - 海外生活を通じて将来のキャリアを強化したい人
「海外で働いた経験」は、エントリーシートや面接でも大きな武器になる - 自立して自分らしい生き方を模索したい人
誰かに用意された体験ではなく、自分で働き、稼ぎ、選択する1年間
もしあなたが、「せっかく行くなら成長や成果がほしい」と考えているなら、Workawayよりもワーホリのほうが、より深く自分と向き合える選択肢になるでしょう。

最後に|Workawayを検討しているあなたへのメッセージ

Workawayに惹かれるあなたは、きっと「普通の旅行じゃ物足りない」「現地の暮らしに本当に触れてみたい」と思っているのではないでしょうか。
でも、もし少しでも——
「本当は長く海外に滞在してみたい」
「英語もキャリアも、せっかくなら伸ばしたい」
そんな思いがあるなら、働きながら長期滞在できる“ワーキングホリデー”という選択肢を、ぜひ知ってほしいんです。
なぜなら、ワーホリを通した挑戦で、大きく成長して自分の夢を叶えている方々を私たちは沢山見てきているからです。
海外に行く理由は人それぞれ。でも、もしその根っこに「今の自分を変えたい」という想いがあるのなら——
数週間だけ滞在して、ホストの家で少しお手伝いするだけでは、きっと足りません。
本当に人生を変えたいなら、その街に根づいて、本気でぶつかってみること。
失敗しても、うまくいかなくても、自分の力で前に進む経験こそが、あなたを変えてくれます。
「そうは言っても、どう動き出せばいいかわからない……」
大丈夫。やる気さえあれば、あとは私たちが一緒に考えます。
あなたにとって最適な国、働き方、準備の方法、すべて相談できます。
必ずあなたの夢を、ワーホリで叶えます。

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よくある質問
Q. Workawayは本当に無料で海外に行けるんですか?
A. 宿泊や食事は提供されますが、年会費(59ドル)や航空券、現地での生活費・交通費などは自己負担になります。
Q. Workawayでどんな“お手伝い”をするんですか?
A. 掃除、ガーデニング、子どもの世話、料理補助、ゲストハウスの受付など、比較的シンプルな作業が中心です。職業的なスキルよりも生活サポートがメインです。
Q. Workawayで英語が話せなくても参加できますか?
A. 可能ですが、ホストとの基本的なやりとりには簡単な英会話が必要です。英語が全く話せないと参加のハードルが上がることもあります。
Q. Workawayは観光ビザでやって大丈夫ですか?
A. 国によっては観光ビザでのWorkawayが制限されていたり、実質的にグレーな場合があります。渡航先のビザ条件を事前に必ず確認してください。
Q. Workawayは労働ですか?
A. 法的には労働ではなく「ボランティア」「文化交流」とされています。この記事では読みやすさのために「仕事」や「働く」という表現を使っていますが、金銭報酬はなく労働者としての権利も保障されません。
Q. Workawayのホストって信頼できるんですか?
A. 多くのホストは親切で信頼できますが、まれに依頼内容が過剰だったり、滞在が突然キャンセルされることもあります。評価レビューをよく確認することが重要です。
Q. Workawayはキャリアにつながりますか?
A. 基本的に「お手伝い」レベルの活動のため、職歴としては扱われにくいです。キャリア形成を重視する場合は、就労可能なワーホリの方が適しています。


