現在英語が話せなくても、留学に憧れている人はいるでしょう。しかし、英語が話せないことで「留学は無理なのでは?」なんて疑問に思うこともあるのではないでしょうか。
また、英語が話せないことで、留学生活を送るのに不安を感じることもあるかもしれませんね。
そこでこの記事では、英語が全く話せない人向けに、留学は可能なのかどうかを解説しつつ、英語が話せないことに関するデメリットやおすすめの留学先をご紹介します。
「英語が話せないけど留学したい」と思っている人は、ぜひこの記事を参考に留学に挑戦してみてくださいね。
【目次】
1.英語が話せなくても語学留学はできる!
結論から言えば、英語が全く話せない状態でも語学留学なら可能です。語学留学はそもそも語学力を養うために行うのですから、英語がゼロの状態で留学している人もたくさんいます。
語学学校も全く英語が話せない生徒を受け入れることに慣れていますから、その点も心配いりません。
ただし、語学留学であってもコースによってはレベル制限が設けられている場合もあります。たとえば、検定コースやビジネス英語のコースだと、中級以上の人対象になっていることが多いです。
しかし、語学留学をする中でレベルアップして、レベル制限をクリアできれば、コースを変更できる可能性はあります。
残念ながら、専門学校への留学や大学への留学は、高い英語力が必須です。しかし現在英語が話せない人でも、語学コースからはじめて、専門学校や大学へ入学するという道はありますから、諦める必要はありません。
全く英語が話せない人の場合は、語学留学から始めるというのは共通しています。ですから、この記事では英語が話せない人向けに語学留学について解説していきます。
2.英語が話せない人の留学デメリット
英語が話せなくても語学留学はできるのですが、英語が多少話せる場合に比べると、やはりデメリットはあります。
では、英語が話せない人が語学留学をする場合、具体的にどんなデメリットが生じるのでしょうか。まずはそのデメリットについてご紹介します。
コミュニケーションがスムーズに行えない
英語が話せないと、現地でコミュニケーションがままならないというデメリットがあります。語学学校内だと、先生たちは英語が話せない人に慣れているので、そこまで困らないかもしれません。また、生徒同士も英語があまりうまくないので、なんとか工夫してコミュニケーションを取るようになります。
しかし、語学学校以外の場所では、コミュニケーションに困る場面が増えるでしょう。たとえば、ホームステイをする場合。ホストファミリーも英語があまり話せない外国人たちに慣れてはいますが、彼らは英語の先生ではないため、英語の先生ほど言いたいことを察してはくれません。
なかなかコミュニケーションが取れないことで、誤解が生じたり、言いたいことが伝わらなかったりすることもありえます。
現地でのお買い物や交通機関を利用する場合も、英語がわからないことで苦労する場面もあるかもしれません。
英語が話せない状態で英語圏の国に行くということには、そういうデメリットがあることを覚えておきましょう。
一番下のクラスからのスタートになる
英語が全く話せない場合、当然ながら語学学校では一番下のクラスからスタートすることになります。
一番下のクラスですから、周囲もあまり英語が話せない人ばかりになってしまいますし、日本人は下のクラスに固まりがちなので、クラスメートが日本人ばかりなんて状況にもなるかもしれません。
ですから、英語が話せない状態で渡航した場合は、いち早くレベルアップできるように、毎日復習を欠かさず、教わったことをすべて吸収できるように取り組みましょう。
授業が理解できないことも
語学留学での授業は、基本的に英語オンリーで行われます。ですから、英語がわからなければ、授業が理解できないこともあるでしょう。
語学学校の先生たちは、英語が話せない生徒に英語を教えることに慣れているとは言え、授業中はすべて英語ですから、何が起こっているか理解できないこともあるかもしれません。
慣れるまではその状態が続くと心得、わからないときには周囲に助けを求めたり、わからないと伝えたりなど、何か行動を起こしましょう。
日本人と日本語で話すようになりがち
英語が話せないと、なかなか周囲と会話をすることが難しいはず。その結果、日本人とばかり話してしまう人も多いのです。もちろん、その時の会話は日本語になってしまうでしょう。
英語が話せないとき、他の日本人の存在は心強いものです。しかし、あまりに日本人とばかり時間を過ごしてしまうと、なんのために留学しているのかわからなくなってしまいますよね。
日本語ばかりでコミュニケーションを取らないようにするためには、積極的に日本人以外の人たちとも交流をはかりましょう。
短期留学だと成果が出づらい
全く英語が話せない状態で語学留学をすると、日々話せることが増えていくので、上達を感じやすいです。しかし一方で、数週間程度の短期留学だと、「上達したとは言え、まだ英語が話せるとは言いづらい」といったレベルで終わってしまいがちです。
そのため、一生懸命勉強をしていたとしても、周囲からすると、遊びに行っていたように見えてしまいます。
観光を兼ねた短期留学ならそれでも良いでしょう。しかし、使える英語力を身につけたいと思うなら、英語が話せない状態での短期留学はあまりおすすめできません。
3.英語が話せない人ならではの留学メリット
英語が話せない場合のデメリットは上記でご紹介したとおりです。では逆に、英語が話せないからこその留学メリットはあるのでしょうか。
ここからは、英語が話せない人ならではのメリットについてもみていきましょう。
日々上達を感じられる
全く英語が話せない状態で留学をすれば、日々少しずつ、話せることや理解できることが増えていきます。自分が上達していることがわかれば、学習に対するモチベーションも保ちやすいでしょう。
逆に中級以上のレベルだと、日々のレベルアップはなかなか感じづらいです。そういった点では、日々上達を感じられる入門レベルの人にとって、語学留学はとても楽しいものに感じられるでしょう。
言葉がわからない国に来た感が味わえる
英語が全くわからない状態で渡航すると、全てが新鮮に感じるはず。周囲で起きていることや、周囲の人が言っていることがほとんど理解できないので、異国に来た気分を心から味わえるでしょう。
言葉がわからないという体験は、中級レベル以上の人だとなかなか味わえるものではありません。そんな体験ができるのは、英語が話せない人ならではですよね。
英語を英語で学べる
英語が話せないことが大きなメリットとなるのは、英語を英語で学べることではないでしょうか。
留学前に日本で中級レベルくらいに達している人の場合、日本の参考書などを使って学習している人も多いはず。英語を日本語で勉強してしまっているので、翻訳癖がついたり、英語の微妙なニュアンスが掴めなかったりすることもあります。
もちろん、それも語学留学をして現地で暮らせば、矯正できる場合もありますが、すでに覚えてしまった知識を矯正することを難しく感じる人もいるでしょう。
一方で全く英語が話せない人の場合は、日本語での英語知識がほとんどないため、最初から英語を英語の感覚で学ぶことができます。最初は難しく感じるかもしれませんが、微妙なニュアンスや使い方の違いなどが捉えやすくなるでしょう。
4.英語が話せない人におすすめの留学先5選
英語が話せなくても語学留学は可能ですが、全く英語が話せないと、留学先での生活に不安を感じる人もいるでしょう。そこで最後に、英語が話せない人でも比較的居心地良く過ごせる語学留学先をご紹介します。
カナダ
カナダは人が親切で比較的治安が良いことで知られています。
また多民族国家なので日本人をはじめとしたアジア人が珍しくない国です。人種差別もないわけではありませんが、ただ暮らしているだけなら、ほとんど感じないでしょう。
そういった環境から、英語が話せない人でもカナダは過ごしやすいと言えます。英語ができなくても親切に接してもらえることが多いので、学校外での生活でもあまり困ることはないはずです。
また、カナダの英語はあまり強い訛りがないため、比較的聞き取りやすいというのもおすすめポイント。現地の人が言っていることが理解しやすいため、スムーズなコミュニケーションを取りやすいでしょう。
語学学校の数も多く、日本人にも人気の国ですから、英語が話せない日本人への指導にも慣れた学校が多いです。入門レベルだと日本人が多くなりがちというデメリットはあるものの、英語が話せない人でも、グングン上達できる環境が整っています。
ニュージーランド
ニュージーランドも人が穏やかで、治安が良く、過ごしやすい国として知られている国のひとつ。また、教育の質が高いことでも有名で、留学生へのサポートも充実しています。
ワーホリ協定を結んでいることもあり、日本人からの人気の国ですから、日本人受け入れに慣れている語学学校も多数。授業の質も高いですから、しっかり取り組めばスピーディーなレベルアップが期待できます。
ニュージーランドは英語の訛りがやや強めなことで知られていますが、都市部に滞在すればそうでもありません。また、学校の先生たちの英語はイギリス英語に近い綺麗な訛りなので、学校で困ることはないでしょう。
日本と四季が真逆なので、夏が苦手な人は冬に、冬が苦手な人は夏に留学すれば、苦手な季節から逃れられるのもニュージーランドのメリットですね。
フィリピン
フィリピンは格安留学先としてとても人気の土地。日本人留学生が多い国ですから、日本人の受け入れ体制は万全で、英語が話せなくても困ることはほとんどないでしょう。
短期間でみっちり英語を学習するコースもあるため、英語が話せない人でも1〜3ヶ月くらいの中期留学で結果を出しやすいです。
学校から近い寮住まいになることが多く、勉強に集中しやすいのも、フィリピン留学のメリット。また、マンツーマンレッスンが多いですから、自分のペースでしっかり苦手を克服できます。
デメリットは日本人がちょっと多すぎることかもしれません。学校で出会う人の多くが日本人のため、学校で外国人の友達を作るというのには向いていないでしょう。
英語が話せない且つ、本気で英語を習得したいと思っている人には、おすすめの留学先です。
フィジー
フィジーもフィリピンと同様に、格安で留学が可能な国です。航空券代は少しかかりますが、それでも主要英語圏に比べると価格を抑えられるため、長期留学がしやすいのです。
人も優しくフレンドリーですから、住んでいるだけで英語でコミュニケーションを取る機会がたくさんあります。英語が話せなくても、優しく明るく接してくれる人が多いので、安心感もありますね。
日本人留学生が多い国ですが、日本人以外が経営している語学学校なら、さまざまな国からの留学生が集まっています。日本人以外の学生とも交流したいなら、日系以外の学校を選びましょう。
語学学校の数はあまり多くはありませんが、英語初心者でも充実した留学生活が送れる国のひとつです。
アイルランド
アイルランドは比較的日本人が少ないため、日本人が少ない環境でスパルタ的に自分を追い込んで英語を学習したいという初心者におすすめの国です。
語学学校の入門レベルだと、他の日本人もいるかもしれませんが、他の国に比べると比率は低めです。また、意外かもしれませんが、フレンドリーで優しい人が多く、現地の人ともコミュニケーションが取りやすいです。
英語は話せないけど、英語づけ環境で英語を上達させたいと強く思っているなら、アイルランドもぜひ候補として検討してみてくださいね。
5.英語が話せなくても語学留学に挑戦してみよう!
英語が話せないことで留学に不安を感じる人もいるかもしれません。しかし実際には、英語がほとんど話せない状態で語学留学をしている人はたくさんいます。
英語が話せないからこそ留学をするのですから、思い切って留学に挑戦してみてくださいね。きっとどんどん英語が話せるようになる自分に、喜びを感じられるはずですよ。