カナダでの留学やワーホリ渡航のことを考えると、ふと日本との違いについて考えることがあります。
「そういえばカナダの水道水って飲めるのかな?」
カナダと言えば雄大な自然や山を思い浮かべる人も多く、何となく美味しい水が飲めそうな気がしますが、果たして水道水の水はどうなのでしょうか?
今回はカナダの水道水について詳しくお伝えします。
カナダの水道水は飲める
まず、結論からお伝えするとカナダの水道水は問題なく飲めます。海外では水に気をつけろ、と言われますが、カナダの水道水に関しては味やにおいも問題なく、レストランなどの飲食店では冷やした水道水をだしているところがほとんどです。
カナダは水が豊かな国で、都市や家庭の電力を水力発電で賄っているほど水に恵まれています。水道水が飲めると世界的に認められている国は15ヶ国しかなく、カナダはその国の一つです。
カナダ政府の方針として水質検査は厳格に行われていて、安心、安全に水道水を飲めます。その味も日本の水道水よりも美味しいという人も多いくらいです。
カナダの水道水の硬度は場所により異なる
カナダの水道水は硬水と思われることが多いですが、実は場所により異なります。ざっくりと州ごとに異なるのですが、同じ州でも都市により違う場合もあります。以下、場所による硬水、軟水の違いをまとめてみました。
<場所による硬度の違い>
硬度 | 州 | 代表都市 |
軟水 | ブリティッシュコロンビア州 | バンクーバー |
ケベック州 | ケベックシティ、モントリオール | |
硬水 | オンタリオ州 | トロント |
アルバータ州 | カルガリー、エドモントン | |
プリンスエドワード島州 | プリンスエドワード島 | |
マニトバ州 | ウィニペグ |
日本の水は軟水のため、私たちが飲み慣れている軟水の方が飲みやすさを感じるはずです。バンクーバーに関しては超軟水なので、日本より柔らかく飲みやすいと感じる人もいます。トロントの水は飲み慣れるまで少し違和感を感じるかもしれません。
硬度による料理との相性
細かい差にはなりますが、水は硬度によって料理との相性が変わります。
お米の炊き上がりについては、軟水の場合はふっくらとして粘り気のある味になり、硬水の場合はパラパラとした食感のお米になると言われています。日本のお米に近いのは、やはり軟水になります。チャーハンなどは硬水の方が相性が良いです。
そのほかにも、柔らかい煮込み料理やスープなどは軟水の方が相性が良く、豚の角煮などの肉系の煮込み料理は、硬水の方が肉の歯ごたえが残り相性が良いです。また、硬水は肉の形を崩さずにアクをだしてくれますので、硬水と肉料理の相性は良いと言えます。
カナダの水道水にはフッ素が入ってる?
虫歯予防のCMでよく耳にするフッ素ですが、実はカナダの水道水のほとんどにはフッ素が入っています。なぜ、歯磨きに入っている成分を水道水に混ぜるのかと言いますと、虫歯予防のためです。
これも場所によってフッ素の含有率は違い、トロントがあるオンタリオ州やマニトバ州では実に水道水の約7割にフッ素が入っています。かと思うとバンクーバーがあるブリティッシュコロンビア州は1%程度しかフッ素は入っていません。
硬度もそうですが、州が違えばフッ素の含有率が違う=州による方針や考え方も違う、というのは面白いですね。
カナダでも水は買うの?
虫歯予防のCMでよく耳にするフッ素ですが、実はカナダの水道水のほとんどにはフッ素が入っています。なぜ、歯磨きに入っている成分を水道水に混ぜるのかと言いますと、虫歯予防のためです。
これも場所によってフッ素の含有率は違い、トロントがあるオンタリオ州やマニトバ州では実に水道水の約7割にフッ素が入っています。かと思うとバンクーバーがあるブリティッシュコロンビア州は1%程度しかフッ素は入っていません。
硬度もそうですが、州が違えばフッ素の含有率が違う=州による方針や考え方も違う、というのは面白いですね。
カナダでも水は買うの?
カナダの水道水は世界的にも飲めると認められ、安全ではあるのですが、外出中に水を飲みたくなると思います。
カナダでも水は購入することができ、地元のスーパーではスーパー独自ブランドで水が売られています。また、日本でもおなじみの「ネスレ」やペプシやコカコーラ社が製造している「DASANI」や「AQUAFINA」というメーカーブランドの水も売られています。
実はこの売られている水は水道水を浄水して作られていますので、結局は水道水を飲んでいることになります。それだけカナダの水道水に対する信頼度は高いという証明とも言えます。
日本人に合うボトルウォーター
カナダは地域により軟水と硬水に分かれていますが、軟水であっても完全に日本の軟水と同じというわけではありません。例えばバンクーバーの水は超軟水。日本の軟水よりも口当たりが柔らかく、カナダの水の方が飲みやすいという人もいますが、やはり個人差があります。
そこで、日本人の口に合いやすいと言われているボトルウォーターのブランドが「Canadian Springs Water(AquaTerra社)」です。持ち運び用の小さいものより大型ボトルの方が流通していて、外へ持ち運ぶというよりは家で飲む人が多いです。
現地のカナダ人は外出する時に水を持ち歩く?
日本人が外で水を飲む時はボトルウォーターを外出先で購入するか、ミネラルウォーターをウォーターボトルに入れて持ち歩く人が多いと思いますが、現地のカナダ人はどうしているのでしょうか?
現地ではウォーターボトルに水道水を入れて持ち歩いているカナダ人が多いです。そのまま水道水を入れている人もいますが、BRITA(ブリタ)という浄水器を使って、浄水後の冷やした水を持ち歩いている人がほとんどです。
ウォーターボトルは安いものだと200円程度で購入することができ、外出先で水を購入する必要がなくなるため、節約にもエコにもなる優れモノです。
カナダの水道水の注意事項
カナダの水道水は安全で、飲み水としても問題ないことが分かりました。しかし、ごくまれですが、水道水にミネラル成分が多めに検出されることもあり、油断は禁物です。そこで、安全と言われるカナダの水道水をさらに安心して飲むための注意事項をお伝えします。
1分間水を流してから飲む
前述した様に、ごくまれにですが水道水にミネラルが多く検出される場合があります。特にいつ最後に水を使ったか分からない場所に関してはミネラル成分がたまっていることもありますので、心配ということであれば1分ほど水を流してから使えば問題なく使えます。
鉄分の多い地域の茶色い水道水には注意する
地域にもよりますが、水道水の色が茶色い場合があります。これは、この地域の水に鉄分が多く含まれていて、色が茶色になっているからです。味は美味しいとは言えず、鉄の味がするのが分かります。
地元の人は飲み慣れているのでこの水道水を飲んでいる人が多いですが、もし水道水が茶色い地域だった場合は、水道水ではなくミネラルウォーターを購入して飲んだ方が無難です。
キャンプ場での水は水道の表記に注意する
キャンプ場に設置されている水道水も飲むことはできるのですが、飲み水と手や食器洗い用に水道が分かれている場合があります。
英語表記で「これは飲み水ではありません。」とはっきり表記されていますので、キャンプ場などで水道水を使用する場合は表記をしっかり見る様にしましょう。
カナダの水でお腹をこわさないための予防法
カナダのお水は衛生的で飲み水として問題ないとは言え、日本の水と同じ成分ではなく、その土地の水に慣れないとお腹がゆるくなってしまうこともあります。そこで、カナダの水でお腹をこわさないための予防法をお伝えします。
硬水の地域の場合、少しずつ身体を硬水に慣らす
日本のお水は軟水ですが、トロントなどの硬水の地域でお水を飲んだ際に、身体が慣れずにお腹がゆるくなってしまう場合があります。
身体が硬水に慣れない場合は、硬度の低いミネラルウォーターを購入し、少しずつ水道水も飲むようにすれば身体が慣れてお腹がゆるくなることはなくなるはずです。
浄水器を使う使う
カナダの水道水はそのまま飲むことができますが、少しでも美味しいお水を飲みたいと思ったら、BRITA(ブリタ)がおすすめです。
BRITAは大変気軽に使える浄水器で、カナダのほとんどの家庭で利用されています。水道に取り付けるタイプの浄水器ではなく、お茶や水などを入れるポット型で、ポットの上蓋を開けて、上から水を注ぎ込むだけでOKです。
それだけで水の味がまろやかに変わり、料理やお米を炊くのにも大活躍。2,000円くらいで購入できますので、カナダに長期滞在する人は購入しておくことをおすすめします。
まとめ
カナダの水道水について詳しくまとめてみましたがいかがでしたでしょうか。
カナダの水道水は世界で15ヶ国しか認められていない「飲める水道水」に認定されていて、安全に飲めることが分かりました。
軟水か硬水かが地域によって異なるというのも、国土が広いカナダらしくて面白いですね。そして、虫歯防止のために水道水にフッ素が入っているというのも驚きです。
カナダでもボトルウォーターは購入できますが、実は水道水をきれいにろ過したもので、結局は水道水に行きます。カナダでの水道水の安全性が信頼されている証拠でもあります。
水道水への信頼度が高いこともあり、現地のカナダ人はボトルウォーターに水道水を入れ、持ち歩いている人が多いです。これは節約にもエコにもなり、ぜひ真似してみたいですね。
基本的に安心、安全なカナダの水道水ですが、水に身体が慣れないとお腹がゆるくなってしまう場合もありますので、油断は禁物です。地域によって水に鉄分が多く含まれ茶色い場合もありますので、注意しましょう。
また、カナダに長期滞在する人は、気軽に浄水できるBRITA(ブリタ)がおすすめです。
カナダのお水事情を知り、お水に悩まない現地生活を送ってくださいね!