語学学校には各国の留学生が集まります。ほとんど話すことができない人から、ネイティブスピーカーと会話ができる人まで学生の語学力は様々です。語学学校では、学生の語学力に合わせてクラス分けを行い、レッスンを行います。クラス分けの方法と、一般的なクラスのレベルを紹介します。
目次
プレイスメントテストとは?
語学学校に入学する学生のレベルは様々。そこで、学生のレベルをはかるためのテストが“プレイスメントテスト(Placement test)”です。
テストの内容は、語学学校によって異なりますが、リーディング(読む)、リスニング(聞く)、グラマー(文法)、スピーキング(話す)で構成されている場合が多いです。
少し高いと感じるレベルのクラスに入れば、より厳しい環境の中に身を置くことになるので、語学力アップにはうってつけのです。一般的に高いレベルのクラスは日本人が少ない場合が多いので、他の国の留学生との交流も増え新しい発見や刺激も多くなるでしょう。
逆に、少し低いと感じるレベルのクラスに入ってしまうと、授業が簡単で退屈になりサボってしまうこともあるかもしれません。さらに低いレベルのクラスは日本人も多い場合が多いので、日本人ばかりでつるんでしまうということも少なくありません。
プレイスメントテストはその時点での学生のレベルを判定し、適正なクラスに分けるためのテストです。入学時典での語学力の差により、同じ期間であっても受けられる内容やクラスの環境も異なります。
留学期間をより有意義な時間にするにはやはり高いレベルのクラスを目指すと良いでしょう。そのために、留学前にできるだけ語学力を高めておくことをおすすめします。
クラスのレベル
クラスのレベル数は、語学学校によって異なりますが、初心者から上級者までの6~10段階ほどに分かれます。
ここでは6段階の場合のそれぞれのレベルを紹介します。
特級者レベル(Proficiency)
ネイティブ並みの語学力を有している段階です。
ビジネスの交渉、大学などでのディベートを想定してコミュニケーションスキルを養うカリキュラムになります。
- TOEIC:850~990
- TOEFL(iBT):119~
- IELTS:9.0
上級者レベル(Advanced)
自分の意志・意見を英語で流暢に表現できますが、専門的なボキャブラリーなどには欠けている段階です。
ビジネス文書や大学のリサーチペーパーの書き方を練習するようなカリキュラムになります。
- TOEIC:750~850
- TOEFL(iBT):80~119
- IELTS:7.0~8.5
中上級者レベル(Higher Intermediate)
高い文法力は持っており、知識の範囲内の話題については理解できる段階です。
テーマに沿ったエッセイを書く、スピーチができるなどのカリキュラムになります。
- TOEIC:650~750
- TOEFL(iBT):45~80
- IELTS:5.5~6.5
中級者レベル(Intermediate)
簡単な日常会話はできますが、表現方法が限られている段階です。
文法や会話、ボキャブラリーの基礎をつくり、長文読解やライティングも習得できるようなカリキュラムになります。クラス内でディスカッションも行うようになります。
- TOEIC:450~650
- TOEFL(iBT):32~45
- IELTS:3.5~5.0
初級者レベル(Elementary)
よく使われる言葉や挨拶などは理解できても文法的な知識は乏しい段階です。
授業内容は、中学3年生レベルの文法を使って文章で表現できるようなカリキュラムになります。読解やライティングなどもスタートします。
- TOEIC:200~450
- TOEFL(iBT):0~31
- IELTS:2.0~3.0
初心者レベル(Beginner)
単語レベルで聞き取りはできても文章での理解は難しい段階です。
授業内容は、中学校1~2年生レベルの基礎的な内容が中心です。
- TOEIC:5~200
- TOEFL(iBT):-
- IELTS:~1.5
クラスレベル数の差
大きな学校ほどクラスレベル数は多く、小規模の学校はクラスレベル数が少ない傾向があります。
クラスレベル数が少ない場合は、同じクラスでのレベルの差が大きくなります。そのため、「ちょっとレベルが高い」もしくは「ちょっとレベルが低い」と感じる場合もあります。
クラスレベル数が多い場合は、同じクラスでのレベルの差は小さくなります。そのため、「レベルが合わない」というストレスを感じることなく、現状の語学力にぴったりと合ったレッスンを受けることができます。
では、クラスレベル数は多い学校と少ない学校、どちらが良いのでしょうか?
クラスレベル数が多い場合が良い人もいれば、少ないほうが良い人もいます。こつこつと目標達成していくことがモチベーションにつながるのであれば、細かくレベル分けをされている学校のほうが合っていると言えます。
自分よりも上のレベルがいることで負けたくないという気持ちがモチベーションにつながるような負けず嫌いのタイプの人や、自分よりも下のレベルの人がいることで伸び伸びと学習できるタイプの人であれば、クラスレベル数が少ない学校のほうが合っていると言えるでしょう。
これまでの学生生活の中で、どんな環境であればモチベーションを高く保つことができるかを思い返して、どのようなクラスが合っているかを考えてみてください。
語学学校を選ぶ際には、クラスレベル数も参考にしてみると良いでしょう。
まとめ
語学学校では必ずあるプレイスメントテストとクラス分け。どのレベルのクラスに入り、どう過ごすかによって語学を習得する速さも変わってくるでしょう。
どのようなクラスであれば語学学習へのモチベーションがあがるかを考えて、語学学校選びではクラスレベル数も参考にしてみることをおすすめします。