今や生活には欠かすことのできない携帯電話やスマートフォン。留学先でも連絡手段や調べ物を行う手段として必要なアイテムですよね。しかし、海外の携帯電話事情は日本とは異なるので、注意が必要です。アメリカへの留学時に知っておきたい、アメリカの携帯電話事情や、アメリカで携帯電話を使用するための方法を紹介します。
目次
そもそも留学中に携帯電話やスマートフォンは必要?
多くの人にとって、携帯電話(スマートフォン)は日々の生活で欠かせないアイテムです。
それは留学先であっても同様。個々への連絡手段として携帯電話を持つことはもはや必須といえます。
留学先では勉強に集中したいから連絡することはあまりない!という考えの人もいるかもしれませんが、留学先で何かに申し込みや申請などをする際に電話番号を聞かれることもあります。そのような場面でスムーズにことが進むようにするためにも、留学先でも携帯電話は持っておくことがおすすめ。
携帯電話やスマートフォンは、様々な使い方や持ち方があります。
留学中の生活スタイルや費用を加味しながら最適な方法を選ぶと良いでしょう。
日本とは違う!アメリカの携帯電話事情
言わずもがなですが、アメリカの携帯電話事情は、日本とは違います。
まずは、携帯電話事業者。日本ではDocomo、au、SoftBankの3つの携帯電話事業者がありますが、アメリカの通信会社はVerizon、AT&T、T-Mobile、Sprintの4社があります。それぞれの特徴は下記のとおりです。
- Verizonアメリカで加入者数第一位の携帯電話事業者。
- AT&TVerizonに続くアメリカ第2位の通信会社。携帯電話以外にも固定電話やインターネット通信も提供しています。
- T-Mobileドイツに本社を置くドイツテレコムの子会社で、アメリカ第3位。
- Sprint加入者数ではアメリカで第四位。2013年にSoftbankが買収したことで日本でも知られるようになりました。
日本では、この端末を使うには、このキャリアでないといけない、というようにキャリア(携帯電話事業者)によって端末の取り扱いが違う場合があります。対してアメリカではほぼ取り扱う端末は同じ。そのため、端末にとらわれてキャリアを選ぶ必要はありません。そのため、独自のサービスで利用者を増やすところに重きを置いています。日本のように似たり寄ったりなサービスではなく、各社独自のサービスを様々打ち出しているのも特徴です。
次に携帯電話の使い方に関する違いです。ここでは大きく3つ紹介します。
日本との違い1:「ポストペイド契約」と「プリペイド契約」の2種類の契約方法がある
アメリカの携帯電話の契約方法には、利用した分を後払いする「ポストペイド契約」と、事前に料金をチャージしておく「プリペイド契約」があります。日本の携帯電話の契約は、ポストペイドです。
日本との違い2:「ポストペイド」の契約が難しい
ポストペイドで携帯電話を契約するためには、「SSN(ソーシャル・セキュリティナンバー)」と呼ばれるアメリカの社会保障番号と、クレジットカードでの与信履歴「クレジットヒストリー」、アメリカの現住所証明が必要です。渡米直後には、SSNもクレジットヒストリーも持っていないため、ポストペイド契約をするのは難しいのです。
日本との違い3:電話の着信側にも通話料金がかかる
日本では、電話をかけた側に通話料金がかかるのが一般的。「電話代かかるからかけなおします」なんてやり取りも日常的にありますよね。
しかし、アメリカでは発信側だけでなく、受信側も料金がかかります。自分は電話を使わない、と思っていても、かかってきてしまうとその分だけ電話代はかかります。受けた側だから長電話でも大丈夫!と考えていると後で電話料金が高くついてしまうこともあるので注意が必要です。
アメリカで携帯電話を使う方法
留学先で携帯電話を使う方法を紹介します。
1. 日本のスマートフォンの契約を継続して、国際ローミングで使う
一つ目の方法は、日本のスマートフォンの契約のまま、国際ローミングで使う方法です。
契約内容にもよりますが、日本では通話1分に付き20~50円が一般的。国際ローミングになると、1分あたりは100~150円になります。定額サービスもありますが、1日1000円~3,000円前後が相場ととても高くなります。
わざわざ現地の携帯電話会社と契約を行うよりも簡単なので、短期滞在の人は検討してみるとよいかもしれません。ただし、費用はとても高いので、長期滞在をする人にはおすすめできません。
費用
とても高い
メリット
日本の電話番号をそのまま使える、現地到着後もすぐに使うことができる
デメリット
料金が非常に高くなる、端末によってはアメリカで使えない場合もある
2. 今持っている日本のスマートフォンをWi-fi環境だけで使う
2つ目は、今持っている日本のスマートフォン端末をWi-fi環境だけで使うという方法。
アメリカには、飲食店をはじめ、図書館やホテル、公共交通機関、空港、公園と無料のWi-fiスポットが多くあります。このようなWi-fi環境でのみ利用する方法では、費用はもちろんかかりません。ただし、Wi-fi環境がないところでは一切連絡を取れなくなってしまいます。
無料のWi-fi環境のみを頼りにする、というのが心もとない場合にはプリペイド式のポケットWi-fiを利用するのもおすすめです。費用の目安は2GBで$25程度。留学期間が短く、無料のWi-fiスポットだけでは心配という人にはおすすめの方法です。
費用
安い(目安:$25/2G ※無料のWi-fiスポットであれば無料)
メリット
お金がかからない、慣れた機種を使える、
デメリット
・Wi-fiのみの利用になるため、Wi-fiが飛んでいない場所では何もできない。
・電話番号を求められる場合に応じることができない。
3. 日本のSIMフリーのスマートフォンを使い、SIMカードを購入する
アメリカでのスマートフォンの使い方で最もおすすめなのがこの方法です。
SIMフリーのスマートフォンに、アメリカ現地のSIMカードを差し込めば、アメリカ現地の携帯電話のサービスを利用することができます。国際ローミングではないので、費用も抑えることができますし、連絡がとれない・通信できない、という心配もなくなります。
使う携帯会社やプランによっても変わりますが、月額$30~50程度で使うことができます。
ただしポイントは、スマートフォンがSIMフリーであるかということです。もともとSIMフリーの端末であれば問題ありませんが、そうでなければSIMロック解除の手続きが必要になりますので事前に確認が必要です。(⇒携帯電話のSIMに関して詳しくは「○○」の記事をご覧ください。)
費用
安い(目安:$30~$50/月)
メリット
・Wi-fiがないところでもスマートフォンを使うことができる
・アメリカ現地のサービスを使うので、国際ローミングよりも断然安い
デメリット
・SIMフリーの端末またはSIMロックの解除を行わないとこの方法を使うことができない
4. 現地で格安スマートフォンまたはガラケーを購入する
アメリカではプリペイド式の携帯電話も一般的です。携帯電話ショップはもちろん、ドラッグストアやスーパーマーケットでも入手ができます。プリペイド式携帯の場合、あらかじめ通話料を購入して通話した分だけ減っていくプラント、月額のプランがあるのが一般的です。月額プランであれば300分の通話時間(受けた場合も含む)や無制限のテキストメッセージができて$25程度が目安です。
通信(インターネット)は無料のWi-fiスポットで日本から持ってきたスマートフォンを使い、連絡はアメリカ現地で調達したプリペイド式携帯を使うという方法だと費用を抑えることもできます。
費用
安い(目安:$25/月)
メリット
・安い
デメリット
・初期登録が電話やインターネットなどなので、英語が苦手な人だと難しい
費用や便利さなどトータルで考えると日本のSIMフリーのスマートフォンを使い、SIMカードを購入する方法が最もおすすめ。ただし、事前の確認や準備が必要なので、早めにアメリカで使うことができるかを確認しておくと良いでしょう。
⇒SIMに関してはこちら「SIMフリー携帯の準備」
まとめ
友人や家族に連絡したり、調べものをしたりするときの必須アイテムである携帯電話(スマートフォン)。
アメリカへ留学する場合、どのようにしたら良いのか悩むところですよね。
アメリカ現地で携帯電話やスマートフォンを利用する方法は様々ありますが、快適に過ごすために最もおすすめするのが、持っている端末を使って、現地のSIMカードを購入して使う方法。これには事前にSIMフリーの端末を用意しておく必要があります。
現地で携帯電話(スマートフォン)が使えない!なんてことにならないように事前の準備はしっかりしておくようにしましょう。