留学や旅行で海外滞在中に、お腹が痛くなってしまったら、「お腹が痛い」と正しく伝えることはできますか?ひょっとすると「お腹」という単語が出てこない人もいるかもしれませんね。
実は「お腹」にあたる英語は複数あり、状況に応じて使い分けが必要なケースもあります。そこでこの記事では、お腹にあたる英単語と、お腹にまつわるフレーズを例文とともにご紹介していきます。
こちらを参考にすれば、海外でお腹が痛くなったときにも、お腹の話をしたいときにもきっと役立つはずですよ。
お腹を表す英単語
まずはお腹を表す英単語をご紹介しましょう。
stomach
「Stomach」という英単語は、お腹を表す英単語の中でも最もよく使われる言葉だと言えるでしょう。胃や腸を含めた腹部全体に使え、「お腹が痛い」というときにも、この単語が使われることがほとんどです。
「Stomach」自体が、どちらかと言うと腸よりも胃のイメージが強い単語ですが、お腹の中でも胃を的確に言い表したいときは「upper stomach」と言えます。上腹部という感じですね。下腹部は「lower stomach」と言うこともありますが、どちらかというと「upper stomach」の方をよく耳にします。
belly
「Belly」もお腹を表す英単語の中で、比較的よく使われる表現です。ちなみにベリーダンスの「ベリー」は、この「belly」から来ています。
「Stomach」に比べると下っ腹なイメージが強く、また「beer belly(ビール腹)」など、お腹周りの出っ張りや脂肪について話すときによく出てくる単語です。
スラングではありませんが、カジュアルな表現なので、ビジネスシーンなどではあまり使われません。
tummy
「Tummy」は赤ちゃん言葉、もしくは子ども言葉の「お腹」です。子どもと話していると頻繁に出てくる表現なので、もしも英語で子どもに接することがあれば、移ってしまうおそれがあるので注意しましょう。
大人が使うのには、子どもと話す場合など、優しく甘い感じのトーンを持たせたい時に適しています。子どもに使う以外では、ペットにも使えますし、恋人や友達にちょっと甘えたい気分なときに使ってもいいかもしれませんね。
ただしビジネスシーンでは「belly」以上に不自然な表現ですから、使わないように気をつけましょう。
abdomen/abdominal
「Abdomen」は「腹部」、「abdominal」は「腹部の」という意味の単語です。響からも推察できるように、やや堅くフォーマルなイメージのある単語ですが、日常会話の中で使ってもそれほど不自然ではありません。
たとえば腹筋は「abdominal muscle」と言います。腹筋を「abs」というのは、この「abdominal muscle」が略された形です。「腹式呼吸」は「abdominal breathing」と言います。
このように、医学的な表現でも使われる言葉には、「abdomen」もしくは「abdominal」が用いられることが多いです。
こんな時にはなんと言えばいい?お腹にまつわる表現
次は日本語で「お腹」と入るフレーズについて、英語ではどう言うのかをご紹介します。
上記でご紹介した英単語が入る表現もありますから、それぞれの使い分けについても触れていきます。
お腹が痛い
「お腹が痛い」と言いたい場合には、上記でご紹介した単語を使って、さまざまな表現が考えられます。
- I have a stomachache. (お腹が痛い)※胃痛のイメージが強い
- I have a stomach pain.(お腹が痛い)※上記より鋭く強めの痛み
- My belly hurts.(お腹が痛い)※下腹部痛のイメージが強め
- My tummy hurts.(ぽんぽん痛い)※幼児言葉
- I am feeling abdominal pain.(腹部の痛みを感じています)※堅め
他にもさまざまな表現が考えられますが、このくらい知っておけば、日常生活で困ることはないでしょう。
より正確に腹部のどこが痛いのかを言いたいときには、「upper stomach/abdomen」「lower stomach/abdomen」などの表現を使いましょう。
お腹いっぱい
ご飯を食べてお腹がいっぱいのとき、日本語だと「お腹」と言いますが、英語では「お腹」と言わなくても表現ができます。
では「お腹いっぱい」にあたるフレーズをみてみましょう。
- I’m full.(お腹いっぱいです)
- I’m stuffed.(満腹です)
- I’m too full as if I’m going to explode.(爆発しそうなくらいお腹いっぱい)
大体は上の2つを用いますが、3つ目のフレーズのように、お腹いっぱい加減を表現することもあります。
ちなみに「full」と「stuffed」なら、「stuffed」の方が食べ物が詰め込まれてパンパンという満腹感が出ています。
お腹が空いた
お腹が空いたときに使う表現も、日本語だと「お腹」と言いますが、英語ではそうでもありません。ではこちらも例文から見てみましょう。
- I’m hungry.(お腹が空いた)
- I’m starving.(とても腹ペコ/お腹が空きすぎている)
- My stomach is empty.(お腹が空っぽです)
- I’m feeling peckish.(小腹が空いた)
- I’m ravenous.(あまりにも空腹)
「お腹が空いた」という英語表現はほかにも色々ありますが、このあたりを覚えておけば十分です。ほとんどの表現に「お腹」を意味する英単語が出てきませんが、敢えて使うなら3番目の例文のように、胃が空っぽであることを意味するフレーズが使えます。
一般的には「hungry」を使っておけば大丈夫です。しかし、「starving」もよく出てくる表現なので、覚えておきましょう。「starving」は本当にお腹が空いて仕方ないときに使います。それ以上ヤバいくらいお腹が空いているなら「ravenous」を使っても良いですが、日常英会話の中で使われる頻度は低めです。
お腹が出てきた
歳を重ねたり、暴飲暴食を続けていたりすると、「お腹が出てきた」と言いたくなることもあるでしょう。そんな時に使えるフレーズもご紹介します。
- He’s getting a belly on him.(彼はお腹が出てきた)
- I’m getting a beer belly.(ビール腹になってきた)
- My belly is starting to stick out.(お腹が出始めた)
- My belly got bigger.(お腹が大きくなった)
- I have a pot belly.(私のお腹はぽっこりしている)
肥満は世界共通のお悩みのためか、まだまださまざまな表現がありますが、このくらいにしておきましょう。
「Beer belly」は本当によく使われる表現です。ビールの飲みすぎで、ぽーんと出たお腹のことを指します。日本でもビール腹と言いますし、その感覚も世界共通のようですね。
また、ぽこっと出たお腹は「pot belly」というので、こちらも覚えておくと良いでしょう。
その他のお腹に関する表現
お腹に関する表現は、まだまだありますが、そのすべてを網羅するのは難しいです。そこで、ここからは、いくつか日常英会話で出てくるフレーズとその意味を簡単にご紹介していきます。
余裕があれば、こちらもぜひ覚えて使ってみてくださいね。
腹が立つ
- I’m angry.(腹が立っている)
- I’m furious.(とても腹が立っている)
- It pisses me off.(それは私を腹立たせる)
腹が立つとは、つまり怒っていることですが、怒っていることを言い表すフレーズには、「お腹」を意味する単語は現れません。
胃が気持ちわるい
- I feel sick to my stomach.
- My stomach is upset.
胃が気持ち悪くてムカムカするときには、こうしたフレーズが使えます。「upset」は動揺などの意味を持ちますが、胃に対して使うと、ムカムカして胃が落ち着かないイメージになります。
そわそわする(緊張する)
- I have butterflies in my stomach.
直訳すると、「蝶々たちがお腹(胃)にいる」となりますが、これはそわそわして落ち着かない、緊張状態を表します。
発表前の緊張だけではなく、恋愛や楽しみなイベント前のそわそわにも使える表現です。
「お腹」に関する英単語・フレーズを覚えて日常会話に役立てよう!
今回ご紹介したとおり、「お腹」にあたる英単語は複数あります。そして、日本語で「お腹」が出てくるフレーズは、英語では本当にさまざまな言い方ができるのです。
たくさんあって覚えるのが大変かもしれませんが、まずは頻繁に使われる単語やフレーズから覚えましょう。お腹に関する話題は、日常生活の中で出てきやすい話題のひとつですから、マスターすれば、日常会話の幅が広がるはずですよ。
また、海外でお腹が痛くなったときにも、非常に役立つでしょう。