アメリカ留学を検討したときに真っ先に気になるのはアメリカでの生活費ではないでしょうか。
アメリカはワーキングホリデー制度もなく、語学学校での留学の場合、学生ビザで働くこともできません。大学留学だとしてもキャンパス内で週20時間までと制約が多く、でていく費用はあっても、入ってくるお金がないため、生活費に関しては特にシビアに考える必要があります。
今回の記事では、アメリカ留学の際に知っておくべき生活費について徹底分析し、1ヶ月の生活費から節約のポイントまでお伝えします。また、アメリカで生活費が安い州トップ10についてもお伝えしますので、アメリカ留学を検討する際に、留学する都市を含めて参考にしてください。
ではさっそくアメリカの1ヶ月の生活費から見てみましょう!
アメリカの生活費は高い?安い?1ヶ月の生活費と内訳
結論からお伝えすると、アメリカの生活費は高いです。特に高いのが滞在費と食費。日本の平均と比較すると滞在費で約1.8倍、外食費で約1.6倍ほど高いです。
アメリカで一人暮らしをした場合、1ヶ月の生活費は安くてもトータルで20万円程度は必要になります。
1ヶ月の生活費のイメージは以下の通りです。
- 家賃 90,000円~300,000円
- 食費 50,000円~100,000円
- 交通費 10,000円~50,000円
- 交際費、雑費 50,000円~100,000円
たとえば日本では一人暮らしの1ベットルームアパートを借りる場合、都心部で平均1ヶ月86,000円くらい、郊外だと57,000円くらいで借りられます。
アメリカの平均でいくと、都心部で168,000円、郊外で137,000円程度が相場となります。
参考:Numbeo-Cost of living Comparison Between Japan and United States
これはアメリカの平均的な家賃相場でこれくらいですので、仮にアメリカの第一都市ニューヨークの都心部になると家賃は1ヶ月300,000円超えというところも珍しくありません。
食費は特に外食が高く、全体の平均でいえば日本の約1.6倍ですが、日本のサイゼリヤのような格安レストランと比較した場合、その差はもっと大きくなります。仮に日本のレストランで900円を支払って食事した場合、アメリカの安めのレストランで同等の食事をするのには倍の1,800円はかかるとイメージしたほうがよいです。
上記は生活費のみになりますので、留学の場合、それに加えて学費もかかってきます。
ここまで見ると、アメリカの生活費が高すぎて、とてもアメリカ留学に踏み込める気がしないという人も多いかもしれません。
たしかに、ほかの国と比較した場合、生活費が高いというのは紛れもない事実なのですが、生活費の高い部分と安い部分をおさえることによって、費用を大きく節約することができます。
次にアメリカの生活費で特におさえるべき項目についてお伝えいたします。
生活費の節約ポイントチェック
アメリカの生活費で特に大きな「滞在費」と「食費」を分析することによって、節約のポイントが見えてきます。では、アメリカの滞在と食事のタイプによる費用の違いを見てみましょう。
滞在方法による違い
先ほどは一人暮らしをした場合の費用をお伝えしましたが、アメリカ留学は様々な滞在方法があります。その滞在方法と費用の違いを知ることによって、生活費の一番大きな部分である滞在費を大幅におさえることが可能になります。
アパートメント(一人暮らし)
費用 :90,000円~300,000円(1ヶ月)
メリット :一人の時間が持てる
デメリット :トータル的に高い、契約などで縛りが多い
最低額を90,000円としましたが、よほど物価が安い都市にいかないと90,000円程度で一人部屋を借りることは難しく、留学生が多い都市で考えれば1ヶ月150,000円以上は見ておいたほうがよいでしょう。
そのほかに敷金がかかる場合も多く、契約も英語になり、最低滞在期間が定められていて契約時の縛りが多いです。
一人の時間を持てるというメリットはありますが、費用面のみならず、さまざまな制約が多いため、留学にはあまり適さない滞在方法かもしれません。
ホームステイ
費用 :150,000円~200,000円(1ヶ月)
メリット :文化交流ができる、日常で英語を使える、食事が含まれている
デメリット :学校(都心部)から遠いことが多い、満足度の差が避けられない
アメリカでホームステイした場合、相場は1ヶ月150,000円以上すると思っておいたほうがよいでしょう。隣の国カナダのホームステイでは1ヶ月100,000円〜130,000円程度が相場ですので、やはりアメリカはホームステイも少しお高めであることが分かります。
ホームステイが仮にアパートと同じ1ヶ月150,000円だったとしても、その中に食費が含まれており、トータル的には一人暮らしより安く済みます。また、現地の家族と住むことで、異文化交流ができ、日常で英語を使うチャンスも増えます。
しかし、多くの語学学校がある都心部からは離れているケースが多く、公共交通機関で平均30分〜1時間くらい、なかにはそれ以上に通学に時間がかかる場合もあります。
また、ホームステイの当たりはずれという話はよく聞くと思いますが、実際に親切なファミリーとビジネス的なファミリーは存在し、ホームステイ先によって満足度が異なるのも事実です。
寮
費用 :70,000円~200,000円(1ヶ月)
メリット :学校(都心部)に近い場合が多い、自由度が高い
デメリット :留学生との相性がある、孤独に陥る場合がある
寮に関しては学校が提携もしくは自社管理していることが多く、大人数で生活する寮は安く、一人部屋は高くなります。
学校が手配するケースがほとんどのため、その学校に近い場合が多く、通学に時間をかけたくない人にとってはメリットが大きい滞在方法です。また、ホームステイの場合、夜遅く帰ったりするのは気をつかうと思いますが、寮は門限がそれほど厳しくない場合が多いため、自由度は高いです。
しかし、文化の違う留学生と同じ寮で生活するため、夜中まで大騒ぎしたり、相性が合わない場合もあります。また、ホームステイのような家族ではないため、人によっては孤独な感覚に襲われる場合もあります。
ルームシェア
費用 :40,000円~100,000円(1ヶ月)
メリット :費用をおさえられる
デメリット :すぐ見つかるとは限らない、日本人シェアは英語環境がなくなる
最近は日本でも耳にすることが増えたのがシェアハウス。3ベッドルームなどのひとつのアパートを住居人のみんなで割り勘することで家賃負担を安く済ませる滞在方法です。
特にひとつの部屋を2人で住むルームシェアは、単純に一人部屋の家賃が半分になるため、もっとも滞在費をおさえられる方法です。
しかし、ワーキングホリデーがある国と比較すると、シェアハウスは見つかりづらく、すぐに見つかるとは限らないため、運と行動力と英語力が必要になってきます。
日本人が多い都市だと、日本人同士で住んでいるシェアハウスもあります。同じ文化で言葉も通じますので安心感がありますが、英語を使う機会が極端に減りますので、日本人同士のシェアの場合は、そのデメリットもしっかり認識しておく必要があります。
滞在費をおさえるには結局どうすればいいの?
結論をお伝えすると、最初はホームステイか寮で滞在し、その後シェアハウスに移るという方法がもっとも費用がおさえられます。その人の運とタイミングにもよりますが、シェアハウスが見つかるまでの期間は最低2〜3ヶ月は見ておいたほうがよいでしょう。
ちなみに、3ヶ月未満の短期留学でシェアハウスを探すのは困難ですのでおすすめしません。
食費をおさえるポイントはずばり自炊
冒頭でもお伝えしたとおり、アメリカは外食が非常に高いです。日本と同じ感覚で外食をしていると、あっという間にお金がなくなっていきます。
しかし、スーパーマーケットで売られている食料品に関しては、物によって日本より安い場合もあります。牛乳、チーズ、牛肉などは約3割ほど安く、リンゴやオレンジなどの果物も全般的に日本より安いです。
しっかり自炊さえできれば、日本と同じか、やり方によってはそれ以上に食費をおさえることも可能ですので、留学前に自炊ができるようになっておいたほうが、現地での食費を大幅におさえることができます。
生活費の安い州トップ10
思い切って生活費の安い州に狙いを定めて留学するという方法もあります。
アメリカを中心に世界のさまざまなデータをまとめたWorld Population Reviewのまとめによると、アメリカで生活費が安い州トップ10は以下になります。
≪生活費が安い州トップ10≫
- ミシシッピ州
- オクラホマ州
- アーカンソー州
- カンザス州
- ミズーリ州
- ジョージア州
- アラバマ州
- ニューメキシコ州
- テネシー州
- インディアナ州
参考:World Population Review-Cheapest States To Live in 2022
生活費が安い州は学校も少ないため、選択肢という意味ではデメリットが大きいですが、メジャーな都市と比較すると日本人もお金を使う場所も少ないため、費用をおさえて英語に集中できる環境を作ることもできます。
まとめ
アメリカの生活費は日本と比較しても、ほかの国と比較しても高いかもしれませんが、滞在方法や食事を工夫するだけで、大きく費用を節約できることが分かりました。
また、思い切って渡航する都市を安い州から探すというのもありかもしれません。
すべてはやり方次第ですので、今回の記事を参考に現地での生活費をおさえ、アメリカ留学を実現させましょう!