語学学校は主に3つのタイプに分けられます。1つ目は、私立の独立型語学学校、2つ目は私立キャンパス学校、3つ目は大学付属語学学校です。ここでは各タイプそれぞれの特徴を紹介。各タイプのメリット・デメリットを知って、希望する留学スタイルや目的に合わせた学校選びをしましょう。
目次
私立の独立型語学学校の特徴
語学学校で最もポピュラーなのが、私立の独立型語学学校です。とはいえ、どこも同じではありません。
学校は小規模のものから大規模のものまで様々あります。学校により設備や環境、1クラス当たりの人数も異なり、それぞれの学校に良さがあるので、自分のイメージしている学校生活を送ることができるかどうか、事前に調べておくようにしましょう。
入学時期と期間
年間を通じていつでも入学が可能です。毎週月曜日または月初めに入学するケースが多くなっています。
受講するコースにもよりますが、基本的に1週間単位で受講が可能です。そのため、期間はかなり自由に決めることができます。
入学条件
成人を対象としている学校が多いため、16歳以上や18歳以上など年齢の制限が設けられています。
年齢以外の面で、一般的に資格や語学力は問われることはありません。語学学校はあくまで“語学”を学ぶための場なので、必要な語学力はありません。入学時に“プレイスメントテスト”と呼ばれる語学力を確認するためのテストが実施されます。その結果によりレベルにあったクラスが決められるため、「語学学校でついていけなかったらどうしよう…」と不安になる必要もありません。
ただし語学があることを前提に専門的な内容を学ぶ場合には、当然ながら最低限語学力は必要になります。
授業料
学校やコースによって費用は大きく異なりますが、月々4.5~10万円(アメリカの場合)が相場です。一般的に都会の学校は高く、郊外の学校は安い傾向にあります。また、長期間のコースに申し込むことで、短期間のコースと比べて授業料が割引になる学校も多くあります。
私立の独立型語学学校のメリット
私立の独立型語学学校のメリットは選択肢の幅が広く、柔軟性が高いところ。具体的には下記があげられます。
多様なコースがある
私立の独立型語学学校は、様々なコースを用意していることが多く、選択の幅が広いことが魅力です。一般英語コースに加え、アクティビティなどを組み合わせたコースも多くあります。語学力向上以外で、いろいろな体験を留学中に楽しみたいという人にはとても魅力的でしょう。
期間や時期を選ばずに入学ができる
基本的に年間を通じて受け入れを行っているため、行きたいときに申し込みができます。コースにもよりますが、期間も自由に決められます。時期・期間に縛られないため留学に行けるタイミングで行けるというのが魅力です。
料金が安価な学校も多い
留学で気になることはやはり費用。私立の独立型語学学校では、月々4.5万程度の料金が安価な学校も多くあります。費用面が気になる人は、私立の独立型語学学校であれば予算内の学校を見つけやすいかもしれません。
私立の独立型語学学校の注意点
メリットがある一方、注意すべき点も存在します。一般的には下記があげられます。
質のばらつきが大きい
学校によって、講師や授業の内容、設備のばらつきは大きいものです。求めている教育レベルなのか、設備は必要十分か、などは学校選びでは気を付けて選ぶようにしましょう。
ネイティブスピーカーと友人に慣れる機会がほとんどない
語学学校では留学生ばかり。つまりネイティブスピーカーとの交流は基本的にありません。「留学先の国に友人を作りたい!」と思っている人は、語学学校以外で交流ができる機会を積極的に作っていくことが大切です。
周りが留学生ばかり
当然ながら語学学校に通っている学生は、ネイティブではなく留学生ばかりです。そのような環境で過ごすと、他の留学生の独特のアクセントが知らず知らずのうちに身についてしまうという悩みも少なくありません。
おすすめの人
私立の独立型語学学校は、期間や時期の柔軟性が高く、コースの選択の幅が広いことが大きな魅力。
そのため、まとまった休みを取りにくい人にはおすすめ。また、語学コースのみでなく、アクティビティも組み合わさっているコースも多くあるため、語学力以外でも様々な体験をしたいという人にもおすすめです。
私立キャンパス学校の特徴
私立キャンパス学校は、私立の語学学校でありながら、大学のキャンパスを借りて授業を行うスタイルの学校。私立の独立型語学学校と大学付属学校の両方の特徴をあわせもっています。
入学時期と期間
入学時期や期間は基本的に私立の独立型語学学校と同じなので、年間を通じていつでも入学が可能です。毎週月曜日または月初めに入学するケースが多くなっています。
入学条件
成人向けの学校が多いため、16歳または18歳以上の年齢条件はありますが、必要な語学力の条件はありません。
授業料
私立キャンパス学校は、学校の場所が大学のキャンパス内にあるというだけで、運営母体は私立の語学学校です。そのため、サービスや費用も私立の独立型語学学校と同じになります。アメリカであれば、私立の独立型語学学校の相場は月々4.5~10万円。キャンパス校の場合、少し割高なので10万円前後は必要と考えておくと良いでしょう。
私立キャンパス学校のメリット
私立キャンパス学校は、私立の独立型語学学校と大学付属語学学校を組み合わせているところが魅力。大きなメリットは下記にあげられます。
期間や時期を選ばずに入学ができる
私立の独立型語学学校のメリットである、期間や時期が柔軟であるところは私立のキャンパス校でも共通しています。短い期間からいつでも入学が可能なので、長い休みがとりにくい人におすすめです。
大学の設備や施設を使うことができるのでキャンパスライフを味わうことができる
私立の語学学校でありながら、場所は大学のキャンパス内。そのため、大学の設備や施設を使うことができ、大学の雰囲気を味わうことができます。行動しだいで、現地の大学生と交流を行うこともできます。
クラスの人数が少人数
大学付属語学学校では、一クラスの人数は比較的多めですが、私立キャンパス学校は私立の独立型語学学校と同じく語学力のレベル数が多く、一クラスの人数は少数です。
私立キャンパス学校の注意点
私立の独立型語学学校と大学付属語学学校、双方のメリットをあわせ持っているため、特記すべき注意点は特にありません。ただし、私立の独立型語学学校と比べると比較的割高な傾向にあるので、費用面を懸念している人は注意して選ぶと良いでしょう。
おすすめの人
私立キャンパス学校は、私立の語学学校でありながらキャンパスライフを味わえることが魅力。期間や入学時期も柔軟なので、長期の休みはとりにくいけど、留学先で現地の大学生とも交流したい、大学の雰囲気を味わいたい、という人にはおすすめです。
大学付属語学学校の特徴
大学が運営している「語学研修コース」が大学付属語学学校にあたります。もともと大学に必要な語学力を満たしていない人が大学に入学するための語学学習をすることを目的としている学校なので、卒業後は大学進学に進む人が多いです。大学内にあるので、大学の設備を利用でき、留学生だけでなく大学生と接する機会も多くなるため、よりネイティブの人とコミュニケーションをとる機会が多くなります。
入学時期と期間
大学付属語学学校は、大学の学期と同じ区切りとなっている場合が多いです。
アメリカの場合、2学期制が多く、9月~12月の秋学期と、1月~5月の春学期があります。そのため、入学時期は9月と1月の年2回となります。期間も基本的に学期区切りとなるので、最低でも3か月は必要となります。ただし、大学によっては、夏休みや春休みを利用したコースも用意されているので、比較的短期でも入学可能な場合もあります。
入学条件
もともとは大学進学を目指している人向けに設立された大学付属学校ですが、必ずしも大学に進学する必要はありません。16歳または18歳以上などの年齢はありますが、語学力の条件は基本的にありません。
ただし、大学付属語学学校の場合、期間が長期となることが多いので、ビザが必要となる場合が多いため事前にきちんと確認をしましょう。
授業料
アメリカの場合、大学付属語学学校の月々の授業料の相場は12~16万円程度です。期間は最低でも3か月は必要と考えると、留学中の授業料として36万~48万円ほどは必要となると考えておくと良いでしょう。
大学付属語学学校のメリット
大学付属語学学校のメリットは、大学内にあること。一般的なメリットは下記にあげられます。
大学にある設備や施設を使うことができるのでキャンパスライフが味わえる
大学付属学校であれば、その大学にある設備や施設を使うことができます。大学生ではないにしても、大学生と同じようにキャンパスライフを味わうことができます。その国の大学生と同じ環境で学ぶことができるので、語学力習得以外にも新しい発見や刺激が多くあるでしょう。
大学内のイベントに参加することでネイティブスピーカーとのつながりもできやすい
語学学校に在籍していながら、大学というネイティブスピーカーのいる環境に身を置くことになります。大学内のイベントなど、ネイティブスピーカーと交流ができる場に参加することで、つながりもできやすいでしょう。
大学付属学校の注意点
メリットがある一方、注意すべき点も存在します。一般的には下記があげられます。
入学の時期がある程度決まっている
入学の時期は大学の学期と同じ区切りになっている場合が多く、9月や1月とある程度固定されているため、私立の語学学校と比べると柔軟性は低いです。入学の時期にきちんと合わせて留学スケジュールをたてることが必要です。
一クラスの人数が多めで、クラス内で語学力の幅が大きい
大学付属学校でも語学力によりクラス分けをされますが、レベル数は一般的に私立の語学学校と比べると少なくなります。そのため、1クラスの人数は多めで、1クラス内での語学力の幅は大きいといわれています。
授業料が高い
アメリカの場合、大学付属学校の月々の授業料の相場は12~16万円程度です。私立の語学学校と比較すると費用の負担は大きくなります。
おすすめの人
もともと大学付属学校は、大学入学を目指す学生向けに語学力をアップさせることも目的として設立されています。そのため、文法・会話・読解・聞き取りなど基礎的な語学力習得が中心となります。留学期間が長期で、基礎から徹底的に語学力を上げたい人や大学や大学院への進学を考えている人にはおすすめです。
まとめ
「語学学校」と一言で言っても、私立の語学学校、大学内にある私立の語学学校、大学付属の語学学校と様々です。さらに各学校で、受けられるコースも多様です。
今回、各タイプの学校の特徴を紹介しましたが、国や学校によって条件は少しずつ異なります。各学校の特徴やコースを調べて、留学先でしたいことができる、留学の目的にあう学校選びをしましょう。