「ニュージーランドへの語学留学を考えているけど、訛っていると聞いたので不安」
「ニュージーランドで英語習得しても大丈夫かな?」
せっかくなら訛りのない綺麗な英語を習得したい!
そう考える人は少なくはないはず。
結論から言うと、ニュージーランドの英語は訛っています。
しかし、訛りのない英語はありません。ニューヨークですらニューヨーク訛りの英語だと言われます。
そのことを前提にニュージーランド英語の特徴と魅力、そしてニュージーランドへの留学経験者だからこそ語れる、ニュージーランドへ語学留学するメリットをお伝えしていきます!
ニュージーランド英語の特徴について
ニュージーランド英語の歴史
ニュージーランド英語の歴史
ポリネシア文化を受け継いだマオリ人が10世紀後半にニュージーランドの島を発見したことからニュージーランドの歴史は始まります。
その後、タスマンというオランダ人がニュージーランドを見つけ、タスマンの出身地ゼーラント(Zeeland)の名を取り、新ゼーラントという意味でNew Zeelandと名づけられました。その後、1767年にイギリス人のクックが来航し、イギリス領と宣言後にヨーロッパからの移住が始まりました。
1840年にイギリス人とニュージーランドの先住民族マオリ人との間にワイタンギ条約が結ばれて、正式にイギリス領となり、呼び名も英語名のNew Zealandとなりました。
詳しくは下記の参考サイトをご覧ください!
(参考サイト:世界史の窓)
イギリス英語とマオリ語の影響を受けた言語
先住民族マオリについてはラグビーのハカをきっかけに有名になったので、知っている人も多いのではないでしょうか?
ニュージーランドはイギリスの植民地時代以降、イギリスの文化や言語の影響を大きく受けるようになります。もともと居た先住民族マオリの言葉を残しつつ、発展したのが今のニュージーランドの英語です。
そのままニュージーランド英語に取り入れられているものもあり、マオリの言葉は今もニュージーランド人の生活に溶け込んでいます。
マオリの言葉は読むことも発音することもそれほど難しくはありません。ニュージーランドには今もマオリの血を引き継いだマオリ民族もたくさんいて、街中にはマオリ語も溢れています。
せっかくなので、英語と一緒にマオリ語を学んでみるのも楽しいですよ!
(参考文献:ニュージーランドにおけるマオリ語)
ニュージーランド英語は訛っている
事実、ニュージーランド英語は訛っています。
しかし冒頭でもお伝えしたように、訛りの全くない言語なんてありません。
日本の学校で学ぶ英語はアメリカ英語ですが、そもそも英語の始まりはイギリス英語で、その考えからするとアメリカ英語もアメリカ訛りの英語です。
そのことを前提に考えると、ニュージーランドの語学学校ではイギリス英語を習得することができるので、むしろ訛りのない英語を学べます。
英語圏で一番スピードが早い!
あまり知られていませんが、ニュージーランドは英語圏で一番喋るスピードが早い国です。
私がニュージーランドへ到着してすぐに感じたのは、ニュージーランド人が喋っている英語が聞き取れない!ということでした。
もちろん、英語初心者ではあったのですが、それなりに英語スキルをあげて行ったつもりだったのでかなりショックでした。
そこで知ったのは「ニュージーランド英語は数ある英語圏の中で一番スピードが早い」という事実でした。それはシラブルといって1分間に何音節入っているかという研究で明らかにされています。
アメリカ英語では250音節、イギリス英語は260音節、お隣りのオーストラリア英語は230音節と少なめなのに対して、なんとニュージーランド英語は280音節とかなり多く発音するのが分かります。
つまりそれだけ早く喋っているわけなんです。
そんな早口の英語についていけないよ!と思うかもしれませんが、これはニュージーランドで英語を学ぶメリットとも言えます。
ニュージーランドの早い英語に慣れているとほかの英語圏の英語を聞き取りやすくなり、映画やテレビ、アニメを観るととても簡単に感じるようになるんです。
アメリカ英語やイギリス英語とのスペルや発音の違いは?
アメリカ英語 イギリス英語 ニュージーランド英語 味 flavor flavour flavour 色 color colour colour 免許 license licence licence 分析する analyze analyse analyse 中心 center centre centre
アメリカ英語 | イギリス英語 | ニュージーランド英語 | |
味 | flavor | flavour | flavour |
色 | color | colour | colour |
免許 | license | licence | licence |
分析する | analyze | analyse | analyse |
中心 | center | centre | centre |
ニュージーランド英語のベースはイギリス英語のため、スペルはイギリス英語と同じです。
-orが-ourとなり、-seが-ceとなるなど、イギリス英語とニュージーランド英語に違いはありません。
しかし、発音は大きく違い、eをiと発音したり、eiがaiになったりするのがニュージーランド英語の特徴のひとつです。
たとえば、eggの場合、エッグではなく、イッグとなり、rainはレインと発音するところ、ラインと発音します。
このようにニュージーランド人の発音は違いますが、同じように発音しないと通じないわけではありません。ニュージーランドは他民族が住むため、様々な訛りのある英語が飛び交っています。そのため、完全なニュージーランド訛りの英語にどっぷり浸かることもまずあり得ないでしょう。
日本語訛りの英語でも、理解しようとしてくれる優しさがあるように感じました。
オーストラリア英語とも違うニュージーランド英語
オーストラリア英語の背景
オーストラリア英語の背景
オーストラリアはオージーイングリッシュ、ニュージーランドはキウイイングリッシュと言われて、それぞれに違う訛りのある英語です。
オージーイングリッシュを説明するために、簡単にオーストラリアの歴史を簡単に紐解いてみます。
1642年にタスマンによってオーストラリア大陸が発見され、その後イギリス人クックによって再発見され、イギリスの植民地となります。
その後、オーストラリアはイギリスの囚人を島流しする場所「流刑植民地」とされ、イギリスで犯罪を犯した罪人たちの入植が始まりました。
このときオーストラリアには、すでに先住民族であるアボリジニが居住しており、その先住民族アボリジニの使用していた言語の影響を強く受け、オージーイングリッシュができあがりました。そのためニュージーランドの英語「キウイイングリッシュ」とはまた違う英語になっているというわけです。
とはいえ、オーストラリアでもニュージーランドでも、Canをカンと発音したり、Mateをマイトと発音したりするなど同じものもあります。
ニュージーランドでしか使われていない表現
ニュージーランド人しか使わない表現をいくつかご紹介しておきましょう!
一般的な英語 | キウイイングリッシュ | |
ありがとう | Thank you | Ta(タ) |
~だよね | 〜don’t you? | ~eh?(エイ) |
いいね! | Sounds good! | Sweet as!(スイートアズ) |
ニュージーランドへの語学留学のメリット5選
その①留学費用が安い
その①留学費用が安い
アメリカやイギリスへ留学するよりコストを安く押さえられることが大きなメリットのひとつです。
日本に比べるとニュージーランドも物価は上がっていますが、それでも欧米諸国やヨーロッパに比べるとお得。
外食はインフレを受けてニュージーランドでも高くなっていますが、食料品や生活日用品などは日本とそれほど変わらないものも少なくありません。
【2022年最新】物価が高いのはどっち?日本とニュージーランドの物価を徹底比較!
その②他民族、移民が多く、人種差別が少ない
ニュージーランドは差別の少ない国のひとつです。
今でこそ永住権は取りにくくなりましたが、かつてニュージーランドは移民や移住に対して寛容だったため多くの人がニュージーランドへ移り住みました。
もっとも多いヨーロッパ系に次いで、アジア系、先住民族マオリ、南太平洋諸島系など、ニュージーランドの街を歩いていると多言語を耳にします。
そのような国のため、他の国に比べると圧倒的に人種差別は少ないです。
ニュージーランドの国土政策の概要/各国国土政策の概要 国土交通省国土政策局
その③自然、アクティビティが楽しめる
言うまでもありませんが、海に囲まれ、映画の舞台にもなるほどの高い山々に覆われ、そして羊や農場の多いニュージーランドではちょっと脚を伸ばせば、自然やアクティビティをたくさん楽しめます。
英語を学びつつ、バンジージャンプやワイルドアニマルの生体観測、マリンスポーツなどの体験ができるのは自然に囲まれたニュージーランドならではです。
ニュージーランド「観光スポット・ベスト10」美しき大自然!2つの島から成る国の名物は? | 旅Pocket (tabikobo.com)
その④島国で四季がある
南半球に位置するニュージーランドですが、季節は日本と真逆で、11月〜2月頃が夏、7月〜9月頃が冬になります。
クリスマスには半袖のサンタが現れますし、山に覆われた地域では雪も降ります。
日本の春や秋のように過ごしやすい時期もあり、日本の四季に近しい部分を感じることができます。
ようこそ、ニュージーランド政府観光局の公式サイトへ。 (newzealand.com)
その⑤食べ物が美味しい!
魚介類も豊富で、ラム肉や果物も美味しいニュージーランド。
移民の多い国なので多国籍の本格的な料理を食べることもできます。
ワイナリーも多くあり、ニュージーランドでしか飲めない美味しいワインもあります。
半年、1年と長く住むならば、食の不一致ほど厳しいことはないでしょう。
食べ物が美味しすぎる故、太らないように気を配ることが大変かもしれません。
まとめ
今回はニュージーランドの英語とニュージーランドへ語学留学するメリットについて、経験者の視点からお伝えしてみました。
「百聞は一見に如かず」なので、まずは旅行でも短期留学でも行ってみることをおすすめします。
英語を習うなら完璧に綺麗な英語を!と思うのも良いですが、多様性の時代、訛りも個性ととらえて沢山の英語や世界の人と交流してみてはいかがでしょうか?