近年、インターネット上で文字のやりとりをすることが非常に多くなったためか、英語の略語が以前よりも幅広く使われるようになってきています。その中には、元々馴染みのあるものもあれば、あまりSNSやネットゲームをしない人だと見たこともないものもありますよね。
今回ご紹介するLGTMも、そんなちょっと特殊な略語のひとつかもしれません。
この記事ではそんなLGTMの意味や使いどころをご説明しつつ、LGTMのような英語の略語をいくつかピックアップしてご紹介します。
英語の略語をスラスラ理解したい人は、ぜひ参考にしてくださいね。
1.LGTMとは?
まずはLGTMとはどんな意味で、どういう時に使うのか、基本的な部分を解説します。
LGTMの意味
LGTMとは、「Looks Good To Me」の略語です。
これを直訳すると「私には良く見える」となりますが、「自分が見た限り、いいと思う」「問題なさそうだよ」「いいんじゃない」という気持ちを伝えるときに使われます。
LGTMはどんなときに使われる?
英語の略語はカジュアルなものが多く、ビジネスシーンでは使われないことが多いのですが、LGTMはその例にはあてはまりません。なぜなら、LGTMは資料やデータなどをチェックしたときに、「良いと思う」とコメントするときに非常によく使われるからです。
つまり、ビジネスシーンで使われることが多い略語なのですね。
たとえば、下記の例文のように使われます。
例文
A: Did you check the file I sent you? How was it?
B: LGTM
(日本語)
A: 送ったファイル見てもらえましたか?どうでした?
B: 私が見た感じでは、いいと思うよ。
LGTMはビジネスシーンの上記のようなシチュエーションでよく出てくる表現ですが、特にカジュアルシーンで使ってはいけないわけではありません。カジュアルシーンでも、誰かに意見を求められて「私的には良いと思う」と言いたいときには「LGTM」を使ってもOKです。
ただし、LGTMはあくまで、文字でのコミュニケーションで使われるものであることに注意しましょう。もしも直接会話をしているなら、LGTMではなく、普通に「Looks good to me.」と言います。
ちなみに「Looks good to me.」というフレーズ自体も「自分的には良いと思う」という意味で日常会話の中でよく使われますから、こちらもしっかり覚えておくと良いでしょう。
LGTM画像とは?
LGTMという略語に関連して、LGTM画像というものもあります。
通常、LGTMは文字で表現されますが、ちょっと遊び心を加えるために画像でLGTMを表現することもあるのです。その画像をLGTM画像と呼ぶのですね。
LGTM画像はすでにアップロードされたものを使うのが一般的。画像のどこかにLGTMと書いてあって、イラストや写真でOKサインや親指を立てたサインなどを表しているものが多いです。
可愛い絵柄のものを選ぶと場が和むでしょう。ただし、あまりふざけた画像は、使う相手に注意。LGTMを使える相手であっても、画像によっては適さない場合もあるので、相手との関係性も見極めながら、LGTM画像をコミュニケーションに役立ててくださいね。
2.LGTMを使うメリット
LGTMという略語のことを知って、「普通にLooks good to meと打てば良いのでは?」と思う人もいるでしょう。そこで、LGTMという略語を使うメリットもお伝えします。
タイピングの手間が省ける
LGTMを使うことについての大きなメリットは、タイピングの手間が省けるということです。Looks good to meと打つ場合と比べると、約3分の1も時間を節約できるため、LGTMの方が面倒ではないんですね。
さらに画像を使えば、ワンタッチでLGTMと伝えることもできます。
特にスピーディーな応対が求められるチャットなどでは、こうした略語は重宝されているんですよ。
ノリの良いやりとりができる
LGTMを使いこなせるようになると、テンポ良くノリの良いやりとりができるようになります。特に同僚同士なら、おもしろいLGTM画像を用いれば、仕事中のちょっとした息抜きになるかもしれませんね。
また、LGTMを使いこなしていれば、ネイティブらしい表現を使っている気分も味わえます。
3.LGTMを使うデメリット
LGTMを使うことには、メリットだけではなくデメリットもあります。LGTMを使いこなせれば、英語でのコミュニケーションが楽しくはなるものの、デメリットにも気をつけながら使うようにしましょう。
ここからは、そんなLGTMを使うデメリットについてもご説明します。
プログラマ・エンジニア以外では知らない人もいる
LGTMは誰にでも伝わる略語ではないことを覚えておきましょう。この略語は、プログラマやエンジニアの間では非常に良く使われる略語なのですが、それ以外の業界で働いている人だと知らない人もいるかもしれません。
また、SNS上でのやりとりでも、LGTMが伝わらない相手もいるでしょう。
伝わっていないなと思ったら、すぐにLooks good to me.と打ち直してあげましょう。Looks good to me.は英語がわかる人なら誰でもわかる表現ですから、人を選びません。
相手によっては失礼にあたる場合も
LGTMは仕事でも使える便利な略語ですが、やはり少しくだけた表現ではあるため、相手によっては失礼にあたる場合もあります。
これを見分けるポイントは、「Looks good to me」という返信が適切な相手かどうかです。「Looks good to me」という英語もカジュアル寄りの表現ではあります。そのため、上司や社外の人に使うにはあまり適していません。
LGTMを使う際には、「Looks good to me」と言っても良い相手かどうか、そしてちょっと軽めのノリや遊び心が通じる仲なのかどうかを見極めて使いましょう。
4.LGTMのような長めの英略語
英語の略語の種類は非常に多く、そのすべてを覚えるのはなかなか難しいかもしれません。ですが、LGTMのように、ある特定の場面でよく使われる略語は、覚えておくとコミュニケーションがスムーズです。
そこでここでは、LGTMのようにやや長めの英略語をいくつかピックアップしてみました。使えそうな場面があれば、積極的に使ってみましょう!
このすべての英略語において、あまり親しくない相手には使わない方が無難という点は共通していますから、使う相手の見極めが肝心です。
SSIA
SSIAは「Subject Says It All」の略です。これをそのまま訳すと「タイトルがすべてを語っている」となりますが、それが転じて「タイトルを見てくださいね」という意味となります。
ではどういう場面で使うのかというと、短い用件でメールをする際などに、件名の部分に用件を記載し、本文にSSIAと記すといった感じです。
「用件はタイトルに書いてあります」という意思表示ですね。
こちらもビジネスシーンで使われる略語です。英語でビジネスを行う際には、あまりだらだら長いメールを書かないことも多く、こうした表現が好まれる場合もあります。
TGIF
こちらは「Thank Got, It’s Friday」の略です。神様と入っていますが、意味合いとしては「やったね!金曜だよ!」といったところでしょう。
金曜と言えば、次の日は土曜。つまりおやすみです。金曜の夜に遊びに出かける人も多いでしょう。そんなワクワク感や開放感がつまった略語で、職場でお互いに「1週間おつかれ」という気持ちをこめつつ、交わされる表現です。
ASAP
ASAPは知っている人もいるでしょう。「As soon as possible」という意味で、こちらはカジュアルシーンでもビジネスシーンでも使われることがある略語です。
意味は「できる限り早く」で、「急いでね」という気持ちで相手に伝えたり「なるべく早めにやります」と宣言するために使ったりします。
GAFA
最後にご紹介するGAFAはここまでの略語とは違い、これ自体がフレーズになっているわけではありません。
こちらは「Google, Apple, Facebook and Amazon」の略で、アメリカの大きなIT企業たちの頭文字を取ったものです。この4つの企業をまとめた総称があるのは、なんだかおもしろいですよね。
ちなみにこちらの略語はアメリカではほとんど使われていない様子。日本以外では、ヨーロッパなどでも使われているようですが、Facebook社が社名を変更した影響から、今後この略語が廃れる可能性はありそうです。
5.LGTMなどの略語はTPOを考えて使おう
LGTMは使いどころを間違えなければ、便利でちょっとオシャレな英略語です。しかし、こうした略語は使いどころが肝心なことも忘れずに。
LGTMなどの略語を使うときにはTPOを考え、今それを使うのが適した状況なのかを判断するように注意してくださいね。