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Citizenshipの意味とは?Nationalityや永住権との違いを解説します

更新日:2023.10.25

Citizenshipの意味とは?Nationalityや永住権との違いを解説します

留学ビザやワーキングホリデービザの申請をしたことがある人は「citizenship」という英単語を見たことがあるのではないでしょうか。また、これから海外への渡航を考えている人も、この単語を見かけて「citizenshipってなんだろう?」と不思議に思っているかもしれませんね。

ビザの申請などで出てくる「citizenship」という言葉は、あまり私たち日本人には馴染みがありませんが、一体どういう意味なのでしょう。
この記事では「citizenship」の意味や、各国のcitizenship事情についてご紹介します。Citizenshipの意味が気になっている人も、これから海外に長期滞在をしようと思っている人もぜひ参考にしてくださいね。

【目次】

1.Citizenshipの意味とは?

2.CitizenshipとNationalityの違い

3.市民権(citizenship)と永住権の違い

4.留学やワーホリで現地の市民権は取得できる?

5.市民権(citizenship)は複雑な概念!移住にはまず永住権を

 

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1.Citizenshipの意味とは?

Citizenshipとは端的に言えば「市民権」「市民としての身分」のことです。

市民と言われると、「大阪市民」のように市町村の住民であることを思い浮かべるかもしれませんが、「市民権」の意味はそれとは少々異なります。

では市民権が何かの説明は少し難しいのですが、その地域の住民として住む権利のことを言います。ただ生活をしているというだけではなく、市民権があれば選挙や政治活動などにも参加でき、その場所に半永久的に、ほぼその国で生まれた国民たちと同じように居住できます。

ちなみにケンブリッジの英英辞典では、citizenshipを下記のように定義しています。

the state of being a member of a particular country and having rights because of it

(特定の国の一員であり、その権利を有する状態)

Citizenship is also carrying out the duties and responsibilities of a member of a particular society

(市民権とは、特定の社会の一員としての義務と責任を果たすことでもある)

引用元:https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/citizenship

つまり、Citizenshipはその国の一員であること、そして一員としてその社会での義務・責任が課される状態のことなのです。

私たちのほとんどは日本で普通に暮らせる権利を所持しています。つまり、私たちは日本の市民権を持っていると言えます。

ですが、海外に長期滞在をする場合は、学生ビザや就労ビザを用いて滞在している場合、たとえその年数が5年など長期的であったとしても、Citizenship(市民権)は所有していません。

日本人が日本以外でCitizenshipを取得するには、一定の手続きが必要だからです。

これでなんとなく、Citizenshipおよび市民権の意味が理解できたでしょうか。

Citizenの意味

Citizenshipと一緒に「citizen」の意味も覚えておきましょう。こちらも英語で会話をする時に、出てくることもある英単語です。

Citizenは日本語に訳すと「国民」「市民」となります。もう少し噛み砕いて説明するなら、Citizenshipを所有している人という感じでしょうか。

つまり、私たちは日本の市民権を持っているため、私たちひとりひとりが日本のcitizenということになります。

簡単な英語の例文と訳文を見て考えてみましょう。

I live with my family in Japan. I am a Japanese citizen but my parents are American.

(私は日本で家族と暮らしています。私は日本の市民権を所有していますが、両親はアメリカ人です。)

市民権を持っていなくても、その国で単に生活をすることはできるので、上記の例文のような状況は十分あり得ます。しかしこの場合、「私」は選挙活動などにも日本人と同じように参加できますが、両親は日本で仕事をする権利はあったとしても、日本人として選挙で投票をしたりすることはできません。

2.CitizenshipとNationalityの違い

Citizenshipのほかに「Nationality」という言葉もあります。こちらの言葉の方が身近でわかりやすいという人もいるでしょう。

Nationalityの意味は「国籍」であり、特定の国に属している状態のことを指します。こちらもケンブリッジ英英辞典の定義をみてみましょう。

the official right to belong to a particular country
(特定の国に属する公的な権利)

引用元:https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/nationality

こうしてみると、nationalityとcitizenshipに意味の違いはないように思いますよね?ですが、厳密にはこの2つの言葉はニュアンスが異なります。

Nationalityというのは、生まれ育って生活している国や民族上の概念、citizenshipは法律上の権利や責任に関する概念というと、少しは理解できるでしょうか。

日本は二重国籍が認められておらず、また国籍は日本だけど市民権がないということもありませんから、日本人にとってこの違いはとても捉えづらいものです。

ですがたとえば、アメリカ領サモアの人たちは、nationalityはアメリカでも、アメリカ合衆国の市民権は持っていない人もいるそうです。

現代社会では、nationalityもcitizenshipもどちらも有していることの方が圧倒的に多いため、どちらも「国籍」と捉えても間違いではないでしょう。

しかし大昔は、身分的な理由から、生まれ育った国の市民権を持っていない人も多数いました。そういうわけで、nationalityとcitizenshipというとても似ているのにニュアンスが異なる単語が今も使われているのですね。

3.市民権(citizenship)と永住権の違い

海外移住を考えるときに、「市民権(citizenship)」のほかに「永住権」という言葉をみることがあるでしょう。海外移住を考えている場合、むしろこの「永住権」の方が気になっている人も多いかもしれませんね。

市民権も永住権も取得すれば、その国で生活する権利を有することになります。ではこの2つの何が違うのかと言うと、永住権を取得しても市民権はないということです。つまり、その国に無期限で暮らすことはできますが、選挙活動をしたりなど、国の運営に関することに口を出すことはできません。
そのことからもきっと想像できるかと思いますが、一般的に市民権よりも永住権の方が簡単に取得できます。また、日本人が外国の永住権を取得した場合、国籍は日本のままですからパスポートも日本のものとなります。

ちなみによく聞くアメリカの「グリーンカード」というのは、永住権の方にあたります。グリーンカードを取得して一定期間が経てば市民権取得の試験を受けることができますが、グリーンカードのままずっとアメリカで暮らすことも可能です。

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4.留学やワーホリで現地の市民権は取得できる?

留学やワーホリで海外に長期滞在を考えている人の中には、そのまま現地に生活拠点を置きたいと考える人もいるでしょう。しかし、日本人に人気のある英語圏やヨーロッパの国々では、留学やワーホリで渡航した後で、そのまま現地の市民権は取得できません。

前述のとおり、そもそも市民権は永住権よりも取得が難しいものです。留学やワーホリをきっかけに、現地就職が叶えば、いずれは市民権取得の可能性も生まれますが、それは何年もかけて行うものだと覚えておきましょう。

つまり、どこかの国の市民権(citizenship)を取得したいなら、ほとんどの場合は永住権の取得から目指すことになるのです。

ワーキングホリデーの場合は、ワーホリ期間が終わったら一度その国を出る、もしくは日本に帰国しなければならないことになっている国がほとんどですから、そのまま永住権の申請をすることもできません。

また、学生ビザから永住権の取得についても、どの国でもかなり厳しいルールが敷かれています。

以下に主要英語圏で、どのようにすれば学生ビザから永住権にトライできるのかを簡単にまとめましたので、こちらを参考に将来のことを考えてみてくださいね。

    国         学生ビザ→永住権の方法
アメリカ特定の職務経歴や特定の職業の人が対象。グリーンカード(永住権)の抽選あり。
カナダ最短で学生ビザ8ヶ月+就労ビザ1年の1年8ヶ月で永住権申請可能。
イギリスTier4(学生ビザ)で就学後、就労ビザ取得が必要。合計10年以上滞在すれば永住権の申請が可能。
アイルランド    学生ビザ終了後に就労ビザ取得が必要。永住権は5年ごとに更新。就労ビザの更新時に5年以上アイルランドに合法的に滞在していれば、その後5年ごとに更新を行う。
オーストラリア大学卒業後に卒業ビザがおり、1年半の就労が可能に。その後長期就労ビザを取得して2年間就労すれば永住権申請可能。長期就労ビザ取得時にスポンサーが必要。
ニュージーランド     永住権はポイント制。一定のポイントをクリアすれば、申請が可能になる。ポイントは、年齢や犯罪歴、語学力、経済力などにより、加点されていく。

5.市民権(citizenship)は複雑な概念!移住にはまず永住権を

Citizenshipという概念は、日本人の私たちにとってはちょっと複雑な概念です。しかし、海外で生活をし、その国の一員として国の運営に関わりたいと思うのであれば、いずれは市民権が必要になるでしょう。
そうではなく、ただその国で暮らす権利が欲しいと言う場合は、永住権取得で十分でしょう。永住権の取得であっても、長い道のりにはなりますから、しっかり調べて準備をしておくことをおすすめします。

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