英語圏の友達や同僚との会話や洋画、海外ドラマなどで「catch up(キャッチ・アップ)」がでてきて、どのような意味か気になった方も多いでしょう。
最近では日本国内のビジネスでも「キャッチアップしましょう」のように使うケースも増えていてなんとなく意味を知っている方もいるかもしれません。
英語と日本語では使われ方が若干異なっており、「catch up(キャッチ・アップ)」単体で使うケースと「catch up(キャッチ・アップ)」に加えて単語を足して使うケースがあり、それぞれニュアンスが変わります。
本記事では、「catch up(キャッチ・アップ)」の意味と例文をお伝えしたうえで、ビジネスシーンで使える英語フレーズを紹介します。
1.「Catch up(キャッチ・アップ)」の意味・例文
まずは「catch up(キャッチ・アップ)」の使い方を正しく理解するために、意味と例文から見ていきましょう。
「catch up」
「catch up(キャッチ・アップ)」単体の場合は、しばらく会っていない人と、会っていない期間の出来事や近況を報告しあう意味を持ちます。
あまりかしこまったニュアンスでは使われておらず、カフェやレストランで簡単に話をするきっかけの言葉として便利です。
また、必ずしも対面で会う必要はなく、メールや電話での近況報告も「catch up(キャッチ・アップ)」を使えます。
「catch up to / with」
「catch up to(キャッチ・アップ・トゥー)」や「catch up with(キャッチ・アップ・ウィズ)」は、先に進んでいるものや事柄を追いかける意味を持ちます。
物理的に先にあるものや進んでいる人に追いつく場合、「catch up to」と「catch up with」はどちらも使えます。
ただし、アメリカ英語では「catch up to」と表現するのが一般的です。
「catch up on」
「catch up on(キャッチ・アップ・オン)」は、遅れを取り戻す意味を持ちます。
おもに仕事や勉強、作業など複数の過程やタスクがあって、遅れていて追いつきたいのであれば「catch up on」を使いましょう。
「catch up(キャッチ・アップ)」の例文
ここからは「catch up」「catch up to / with」「catch up on」の3つの例文をそれぞれお伝えします。
- We have to catch up as soon as possible!(私たち、早くあって話しないとね)
- Let’s catch up with having much or something.(ランチでもしながら近況報告しよう)
- Catch me up what’s going on with your boyfriend.(彼氏とどうなってるか教えてよ)
- You have a lot to catch up on.(あなたに話したいことがたくさんある)
- You are too fast to do everything. I cannot catch up to you.(早すぎて追いつけない)
- If you miss class again, it’s gonna be hard to catch up.(あともう一度授業を休んだら、追いつけなくなるよ)
- I have to catch up on my homework today.(今日は溜まってる宿題を終わらせないといけないんだ)
- I am going to catch up on all the episodes today.(今日は見れてない残りのエピソードを見るつもりです)
それぞれの意味に合わせて必要な前置詞などをつけて文章を完成させましょう。
2.ビジネスシーンで使える英語のフレーズ
ここからは、ビジネスシーンで使える英語のフレーズについてシチュエーション別に解説します。
メールで使える英単語
メールで使うビジネス英語は、以下のとおりです。
- Dear〜
- I am writing to enquire about〜.
- Could you send me〜.
- I am sorry about〜.
- 〜, If you have any further question.
- Best regards.
それぞれの英単語について解説します。
Dear〜
まずはメールをするときに必ず先方の名前を入れます。
日本語でいう「〜様」に当たる単語で、基本的には相手の名字(ラストネーム)を敬称と一緒に使うようにしましょう。
男性の場合「Mr.」、女性の場合は「Ms.」を使うのが一般的です。
I am writing to enquire about〜.
「〜についてお尋ねしたいことがありメールをしています」を意味するフレーズです。
確認や質問がありメールするのであれば、「I want to kno w about〜」のような一般英語は不適切ですので、丁寧な表現に書き換えてください。
質問が多くある場合、「I would appreciate it if you could answer the following questions(下記の質問についてご教授ください)」でリストを作成するとみやすくなります。
Could you send me〜.
「〜を送っていただけますでしょうか」を意味するフレーズです。
PDFやファイル、写真やデータなど、ビジネスをしているとオンラインで転送してもらいたいものも多く出てくるでしょう。
そんなときに「I want〜」「Can you send me〜」などカジュアルすぎる表現は禁物です。
とくに相手の方が立場が上である場合、「ビジネスマナーに欠けている=信頼できない人」と認識されるリスクがあるため気をつけましょう。
I am sorry about〜.
「〜につきましては、大変申し訳ございません」を意味するフレーズです。
同じような意味合いで「I apologize for the inconvenience.(ご不便をおかけしてしまい申し訳ございません)」がありますが、どちらもそのまま覚えておきましょう。
ビジネスをしていれば、手違いがあったり、ほかの会社との連携がうまくいかず迷惑をかけてしまうケースも出てくるので、謝罪の仕方は正しく理解しておくのが懸命です。
〜, If you have any further question.
「何か質問等がございましたら、お申し付けくださいませ」を意味するフレーズです。
ビジネスメールの最後にこの文章を添えるだけで、相手に配慮していることが伝わるため親切で丁寧な文章になります。
相手も気兼ねなくメールで質問できて、誤解やトラブルを未然に防ぐことにもつながります。
Best regards.
「何卒、よろしくお願いいたします」を意味するフレーズです。
日本語のビジネスメールと同様に、英語のビジネスメールでも1番最後に相手に敬意を示すような締めの言葉が必ず必要です。
同じようなニュアンスとして「Sincerely(また近いうちに)」「Thank you(ありがとうございます)」なども頻繁に使われています。
ミーティングで使える英単語
続いてミーティングで使える英語フレーズは、以下のとおりです。
- Could I exchange business cards?
- I appreciate your attendance.
- Firstly, I would like to introduce myself.
- May I ask〜?
- It was a productive meeting.
それぞれの英語フレーズについて解説します。
Could I exchange business cards?
「名刺交換していただけますか」を意味するフレーズです。
クライアントやビジネスパートナーとはじめて対面で会う場合、日本では名刺交換が一般的ですので、覚えておくと安心です。
名刺を受け取ることができれば、一目で相手の名前や役職を把握できるので、見える位置に置いておき、相手の名前を織り交ぜながら会話をすると相手からも好印象になるでしょう。
ちなみに自分の名刺を先に渡すのであれば「Let me give you my bisiness cards(こちらが私の名刺になります)」と言えば丁寧です。
I appreciate your attendance.
「出席ありがとうございます」を意味するフレーズです。
大勢が参加するミーティングや普段は面識のない方が多く出席するミーティングでは、まず冒頭で集まってくれた人たちに感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。
Firstly, I would like to introduce myself.
「まずはじめに、わたしの自己紹介から入らせていただきます」を意味するフレーズです。
あたらしいプロジェクトをするとき、お互いの名前を知らないミーティングでファシリテーターを務めるのであれば、まずは自分の身分を明かします。
必要に応じて参加者の自己紹介に誘導しますが、人数が多い場合は、全員に自己紹介をしてもらう必要はありません。
May I ask〜?
「〜についてどう思うかお聞かせいただけますか」を意味するフレーズです。
ミーティング中に意見が出なくなったり、一定の人のみが喋っている時間帯があれば、発言できていない人に意見を尋ねてみましょう。
また、一方的にプレゼンが終わった後、クライアントから意見を求めるときにも使えます。
It was a productive meeting.
「有意義な会議になりました」を意味するフレーズです。
ミーティングの最後の締めの言葉に悩んでいるのであれば、ミーティングによって良いアイデアが浮かんだり、進展があったと意味する労いの言葉を使いましょう。
同時に参加者に対して感謝の意を示すことにもつながります。
3.なぜ「ビジネス英語」の勉強が必要?
英語を勉強していて「ビジネス」と「アカデミック」で分野が分かれていることに違和感を覚えた方もいるのではないでしょうか。
「英語には日本語のように敬語がないから、普段習った英語をビジネスでも使えば良い」という認識は間違っています。
英語には「タメ口」と「敬語」の違いはないものの「フォーマル」と「インフォーマル」の違いはあるため、ビジネスの場では不適切な英語表現は多数あるのです。
たとえば、以下のような例をみてみましょう。
- Hi, Hey(やっほー) → How are you doing?(いかがお過ごしですか)
- Bey(じゃあね) → Keep in touch.(また連絡します)
- want to(〜したい) → would like to(〜したいです)
- can you?(〜できる?) → could you?(〜していただけますか)
- help(助ける) → assist(支援する)
- do(する) → excute(実行する)
- say(言う) → comment(批評する)
- but(でも) → however(しかしながら)
このように一般的な英語とビジネスの英語は分けて使われているのがポイントです。
海外の企業と取引があったり、英語での商談がある場合、ビジネス英語をどれだけ使えるかが相手の信頼を勝ち取れるかどうかに直結します。
また日本語で婉曲な表現があるように、英語でもクライアントやビジネスパートナーに反対意見を伝えるときにビジネス英語がクッションの役割を果たします。
「Unfortunately(残念ですが)」「I am afraid that(申し上げにくいですが)」「May I ask you to(〜していただけますか)」などが一例です。
直接的な一般英語よりもやわらかいニュアンスとなり、コミュニケーションも円滑に進みやすくなるため、ビジネス英語の勉強は大切です。
4.まとめ
この記事では、「catch up(キャッチ・アップ)」の意味や例文についてお伝えしました。
結論として、「catch up(キャッチ・アップ)」は単体で使うことができますが「on」「to」「with」などの前置詞を使うと少し異なる意味になります。
ビジネスやアカデミックなどさまざまな場面で使えるので、ぜひ前置詞によって変わる意味を理解して、使い分けてみましょう。
さらにビジネスで使える英語フレーズについて、「メール」と「ミーティング(対面)」にわけてまとめました。
ビジネス英語は一般英語と異なり、クライアントやビジネスパートナーの信頼関係に大きく直結するため、正しく理解することが重要です。