英語で誰かと会話やテキストメッセージをしているときなどに「bestie」という表現を聞いたり見たりしたことはないでしょうか。なんとなく友達を表していることはわかるけど、正確な意味や使い方がいまいちわからないという人もいるかもしれませんね。
そこでこの記事では、「bestie」の正しい意味やニュアンス、使い方をご紹介します。あわせて、友達や仲間を言い表すのに使える単語もご紹介するので、こちらを参考にすれば友達などに関する話がしやすくなるはずですよ。
Bestieとは?
Bestieとは “best friend” が変化した「親友」という意味のスラングです。日本語で言うなら「マブダチ」「ズッ友」なんて言葉がそれっぽいかもしれません。
あくまでも意味は「best friend(親友)」であり、bestieと変化させたからと言って意味は変わりません。ですが、スラングですからbest friendに比べるとよりカジュアルな雰囲気のある言葉です。そのため、フォーマルな場で使うにはそぐわないことは覚えておきましょう。
Bestieが普及した背景
bestieという表現は、近年非常に頻繁に見られるため、新しいスラングだと思っている人もいるかもしれませんね。しかし、実はbestieという表現自体は、昔から使われていました。
その表現がSNSやメッセージングアプリで頻繁に使われるようになったことから、どんどん広まり、今ではbest friendよりも好んで使われるほどまでの表現になったのです。
Bestieという表現の使い方
ここからはbestieの使い方について、もう少し噛み砕いて解説します。
Bestieの使いどころ
bestieという言葉は、カジュアルな場面で「親友」と言いたいときはいつでも使えます。ただし、英語圏ではどちらかというと若い世代、そして女性や子供同士が使うことが多いため、男性は頻繁に使うのは控えた方が良いかもしれません。
とは言え、男性は使わないというわけではなく、柔らかい話し方の男性であれば使うこともあります。また、男性の親友が女性であった場合も、”bestie”と表現することがあります。
後述しますが、男性同士だとbestieより好まれる表現がありますから、そちらを使うと良いでしょう。
ただし男性の場合も、たとえば女性の友達に対して 「Where’s your bestie?(君の親友はどこ?)」なんて聞くときには、bestieという言葉を用いても不自然ではありません。特に、この質問をしている対象の女性が、常に “bestie” という言葉を用いて親友の話をしている場合は、best friendと言うよりはbestieを用いた方が自然です。
Bestieはどの範囲の友達に使える?
日本語でも「友達」という言葉で言い表す対象はたくさんいるでしょう。やや親しい知人レベルでも、会話の中では便宜上「友達」と言う人も多いはず。それは英語も一緒で、”friend” という単に友達を意味する言葉は、割と広い範囲に使えます。
ですが、「親友」を意味する “bestie” となると、範囲はとても狭まります。親友の定義は人によって異なりますから一概には言えませんが、目安としては「頻繁に連絡を取って、プライベートでも定期的に会うような、親しい友達」でしょうか。
友達の中でも特に親しく、なんでも話せるような相手なら “bestie” と言い表しても問題ありません。
ただ、英語圏をはじめとした欧米では、割と軽めの友達に対しても深刻な話をしたり、親しげに接したりすることもあるため、どこからがbestieなのか判断がつかないかもしれませんね。相手がそう思っていないのにbestieと言い表すと、お互いに気まずい思いをしてしまうでしょう。
それを考えると、確信を持って「親友」と言える相手、もしくは相手が自分のことを “bestie” と言ってくれた場合にのみ、”bestie” を使うようにするのが無難でしょう。
「友達」や「仲間」を言い表す言葉はさまざま!
英語にはここまでご紹介したbestieやfriends、best friendsの他にも、仲間や友達を表す言葉がたくさんあります。bestieを使って良いかどうか悩んだら、他の類語表現を使ってみても良いでしょう。
ここからは「仲間」や「友達」などを言い表せる言葉を意味やニュアンス、bestieとの違いなどにも触れながらご紹介していきます。すべてを覚える必要はありませんが、いくつか便利なものを覚えておけば、英語で会話をするときに役立つはずですよ。
acquaintance
acquiaintanceは「知人」という意味の単語です。「友達」や「仲間」ではありませんが、友達や仲間にあたる言葉と使い分けるためにご紹介しておきます。
本当にただの顔見知りに使う言葉で、挨拶しかしない相手なら “acquiaintance” がぴったりです。
友達と言うほどは親しくないけど、挨拶以上の深い会話も結構する相手だと、ちょっとそぐわない単語なことにも注意。そういう場合は “friend” とするか、関係性(クラスメートや先生・生徒、上司、同僚、友達の友達など)で示すのが適切です。
mate
mateはイギリスやオーストラリアで浸透している単語で、男性が男性に呼びかけるときによく使われます。
オーストラリアの「G’day, mate!」という友達に対する挨拶なんかは、有名ですよね。
そのほかにも「Cheers, mate!(ありがとな)」「Hello, mate!(よっ!)」なんて言い回しがよく使われますが、こうした挨拶で使われる “mate” には友達・仲間という深い意味はあまりなく、同世代以下の男性に対するただの呼びかけです。知らない人に使う場合は「兄ちゃん」のような感じですね。
ただし以下の例文のような文章だと、「親しい友達」「仲間」「マブダチ」というニュアンスを含みます。
- He is my best mate.
(彼はオレのマブダチなんだ) - I went to the party last night with my mates.
(仲間たちと昨日パーティーに行ったよ)
ちなみにmateのほかにも、イギリスでは “pal” という言葉も使われています。出現頻度は低めですが、こちらも合わせて覚えておくと良いでしょう。
bro/brother
ご存知のとおり、brotherは兄弟を示す単語ですが、男性同士の友達に対しても使われる単語です。brotherよりはbroの方が会話の中ではよく聞かれますが、broはbrotherの省略形となっています。
アメリカではmateは使われず、broを圧倒的によく耳にします。
mateと同じく「Hey, bro!(よっ!)」「Thanks, bro!(ありがとな)」といった感じの呼びかけとして使われますが、broはあまり知らない人には使わないでしょう。
ちょっと難しいのが、文章中で “bro” と言ったときに、友達を意味するパターンと兄弟を意味するパターンがあることです。下記の例文は、シチュエーションによってどちらの意味にもなります。
使うときには相手を混乱させてしまうことがあるので、気をつけましょう。
- He is my bro.
(彼はオレの友達だよ。/彼はオレの兄・弟だよ。)
ちなみにbro以外にも、dudeやbuddyが同じような感じで使われます。ノリもほとんど同じなため、dudeとbuddyの説明は割愛しますが、broとあわせて覚えておきましょう。
girlfriends
girlfriendと言えば、「彼女(恋人)」という意味ですが、実は女友達の場合も “girlfriend” が使われることがあります。単数よりも複数形の “girlfriends” とする場合が多いです。
女性が自分の女の友達を言い表すときによく使われ、その使い方の場合は、本当に単に「女友達たち」という意味になります。
ただし、話者が男性の場合、「女友達」と言いたいときは誤解を招かないように “female friends” と言う場合がほとんどですから、男性はgirlfriendsを女友達に使わないように注意しましょう。
homie
homieは、「仲間」や「よく会う友達」といったニュアンスを持つスラングです。男性同士の間で使われ、アメリカの若者に好まれている表現で、ヒップホップの歌詞にも出てきます。
語源は「地元の男友達」という意味の “homeboy” なのですが、homieとした場合は、地元というニュアンスはなく、単に仲の良い友達といった雰囲気です。
自分と相手にぴったりな表現で「友達」「仲間」を言い表そう!
今回はbestieの意味や使い方、そしてbestieに似た表現をご紹介しましたが、「友達」や「仲間」を言い表す言葉がこんなにあることに驚いた人もいるかもしれませんね。
しかも実は、ここでご紹介した言葉だけがすべてではなく、まだまだ日常会話の範囲でさまざまな表現が使われています。
とは言え、bestieをはじめ、今回ご紹介した単語を抑えていれば、英語での会話に困ることはないでしょう。
話す相手や対象との関係性も考えながら、ぴったりな表現を使えるように練習してみてくださいね。